自分の庭を持ったら、たくさんの木を植えておしゃれな庭にしたいですよね。
ガーデニングにおいて、シンボルツリー選びは庭の雰囲気を左右する大事なものです。
しかし、庭木にはたくさんの種類があって、どう選べばいいのか難しい!という方も多いかと思います。

今回は、樹木医である筆者が、環境や庭のテイストごとにおすすめなシンボルツリーを紹介していきます。
どの木も魅力的なので、自分の好みと相談して、楽しく選んでいきましょう。

目次

シンボルツリーとは

シンボルツリーとは、読んで字のごとく家のシンボルになる木のことです。
特徴的な木を庭や玄関先に植えることで、庭だけでなくその家の雰囲気をガラリと変える効果があります。
家の印象を大きく左右する、まさにその家の「顔」です。
印象を変えるだけではなく、自然な目隠しにしたり、庭に木陰をつくったりと、庭木ならではの機能を活かした植え方もできます。
シンボルツリーは、ガーデニングにおいてデザイン的にも機能的にも欠かせないものです。

シンボルツリーの選び方

シンボルツリー選びに特にルールはありません。
常緑樹でも落葉樹でも何を植えてもいいし、一本ではなく複数本植えても大丈夫です。

上手に選ぶポイントとしては、自分の理想とする家や庭のイメージを考えて、種類ごとの木の魅力を、それに照らし合わせてみることです。
花でいっぱいのガーデンにしたいならきれいな花の咲く木にしたり、和風の庭にしたいなら盆栽風の樹形の木を植えたりと、木それぞれの魅力に注目しながら、理想のイメージに合った木を選びましょう。
また、目隠しにするために、生垣のように並べて木を植えるといった方法もあります。

基本的には自分の好きな木を植えるとよいのですが、一度植えると植え替えるのは難しいです。
木はどうやっても大きくなるものなので、苗木の姿やカタログの写真だけでなく、5年後、10年後の姿も想像しながら考えてみましょう。

【テイストや環境別】おすすめのシンボルツリー

庭のテイストや環境ごとにおすすめのシンボルツリーを選んでみました。
なにしろ選択肢がたくさんあるし長年付き合っていくものなので、選ぶに選べないということが多いのではないかと思います。
今回紹介するのは、どの木も育てやすく、魅力のある木です。
自分の理想の庭とマッチすれば、必ずその魅力を発揮してくれることでしょう。
木の種類ごとにどんな特徴があるのか紹介していくので、ぜひシンボルツリー選びの参考にしてみてください。

和風テイストのお庭に相性の良いイロハモミジ

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和風テイストのお庭では、イロハモミジがおすすめです。
長年日本の庭で親しまれてきただけあって、和風のイメージそのものと言っていいくらい雰囲気づくりに役立ってくれます。
紅葉が美しいのはもちろんのこと、手間をかけずに美しい樹形がつくれるのも大きな魅力です。
ほとんど手を加えなくても横広がりの独特な樹形になり、まるで盆栽の中に入ったかのような気分にさせられます。
モミジやカエデの仲間は種類が多く、品種もたくさん開発されているので、多くのバリエーションの中から好きなものを選んでみてください。

イロハモミジの詳しい解説はこちら

洋風住宅によく合うフェイジョア


洋風の庭にはフェイジョアがよく似合います。
丸くてツヤツヤの葉っぱが輝いてさわやかな印象を与えてくれます。
夏に咲く花もかわいらしく、白い花びらと真っ赤なおしべからなる花は、どことなく南国のような印象です。
また、フェイジョアはフトモモ科の樹木で、グァバなどの仲間です。
果実はもちろん花も食べることができ、見るだけではない楽しさを演出してくれます。
フェイジョアの果実はスーパーなどでは基本出回らないので、そのレア感もいいですね。

フェイジョアの詳しい解説はこちら

モダンな雰囲気になるヒメシャラ

ヒメシャラはツバキの仲間で、細い葉っぱと赤みがかるすべすべの樹皮、夏に咲く白い花が特徴です。
全体的に涼しげな感じの木で、モダンな雰囲気にピッタリ。
花は他のツバキに比べて主張しすぎず、控えめな印象があります。
たまにチャドクガが発生することがあるので注意が必要ですが、それ以外には病害虫も少なく、剪定もあまり必要ないので手のかからない木です。
日当たりの良いところが好きですが乾燥には弱いので、根っこがのびのび広げられる場所に植えるようにしましょう。

リビングなどの室内やベランダに置きやすいシマトネリコ

シマトネリコは、最近よく植えられるようになった木です。
本来は明るいところが好きな木ですが、室内のような少し暗いところでも育ちます。
丸いツヤツヤした葉っぱが並んでつくのがかわいらしい木で、観葉植物として楽しめますよ。
喫茶店や新築ビルのような、雰囲気を重視する場所によく植えられるのもあって、一株置いてあるだけで室内がグッとオシャレな印象になります。
鉢植えで育てる場合は根詰まりに気をつけて、大きい鉢への植え替えや大きさの調節をよくするようにしましょう。

シマトネリコの詳しい解説はこちら

常緑樹として人気のハイノキ

常緑樹で、ハイノキほど扱いやすくて万能な木はないかと思います。
和風の庭にも洋風の庭にもマッチする雰囲気があり、庭のメインの木としても使えるし、株立ち仕立てのものは目隠しとしてもピッタリです。
涼しげな樹形や繊細な花がとても美しく、庭に潤いを与えてくれます。
また、ほとんど手がかからないというのもハイノキの特徴で、成長が遅いため剪定がほとんどいらず、病害虫も少ないです。
シンボルツリー選びに迷ったら、とりあえずハイノキを植えてみると良いでしょう。

ハイノキの詳しい解説はこちら

人気のある落葉樹といえばケヤキ

街路樹としてよく植えられるケヤキですが、シンボルツリーとしても人気です。
竹ぼうきを逆さにしたような樹形が特徴的で、庭にちょうどいい日陰をつくってくれます。
成長すると天然記念物サイズに大きくなる木で、もちろん庭だとそこまで大きくなることはめったにないですが、その大きな姿はまさにシンボル。
庭の主役にピッタリの木といえるでしょう。
落葉樹ならではの紅葉もきれいで、赤、黄色、オレンジと、バリエーション豊かな紅葉は見る人を楽しませてくれます。
枝が横に広がることはありませんが、植える際には、根っこが十分張れるよう、庭の真ん中などスペースを十分とったところに植えるようにしましょう。

庭木にしやすい低木のブルーベリー

あまり庭木を大きくしたくない場合、ブルーベリーを植えてみると良いです。
大きくても3mくらいにしかならず、少しのスペースでも育てることができます。
大きさ以外にも魅力のたくさんある木で、果実が食べられるのはもちろん、鈴のようなかわいらしい花も魅力的です。
果樹にしては病害虫が少ないもの嬉しいところ。
果実がたくさんほしい場合は、肥料の管理をしっかりするようにしましょう。
たくさんの品種がありますが、日本では主に北の方に適したハイブッシュ系、南の方に適したラビットアイ系の2つの系統が植えられています。

ブルーベリーの詳しい解説はこちら

少し高さのある中木のシンボルツリー ヤマボウシ

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ヤマボウシは大きな花をつけるのが特徴の木で、7m~10mくらいの少し大きめの木になります。
そのためある程度スペースのある庭のシンボルツリーにおすすめです。
夏ごろ咲く独特な形の花は、洋風の庭にも和風の庭にもマッチする雰囲気で、とても魅力的です。
また、秋ごろ熟す実がとてもおいしくて、生のまま食べてもいいし、ジャムやドライフルーツとしての利用もできます。
常緑のものや斑入りのものなど、色々な品種があるので好みで選んでみると良いでしょう。

常緑ヤマボウシの詳しい解説はこちら
落葉ヤマボウシの詳しい解説はこちら

北側や日陰でも育つエゴノキ

エゴノキは日本の雑木林に生えている木で、明るいところも好きですが森の中のような暗い場所でも十分に育ちます。
春に吊り下がるように咲く花がとてもかわいらしく、たくさんの花が咲くので下から見上げるととてもきれいです。
また、果実には界面活性剤が含まれており、お子様がいるご家庭では泡立てて遊んだりもできます。
株立ちで植えられることが多く、横に広がる枝は目隠しにピッタリ。
日陰で育つという特長もありますが、どんな庭にも植えたくなる魅力のある木です。

エゴノキの詳しい解説はこちら

寒冷地に強いモミノキ

モミノキは寒さに強い木です。
北海道から九州まで広く植えることができますが、寒い地域の方がよく育ちます。
針葉樹特有の小さな葉っぱや円錐形の樹形は、寒さや雪に適応した形です。
クリスマスツリーに使われる独特の樹形が特徴で、遠目にもわかりやすいその形はシンボルとしてピッタリ。
あまり手がかからないのも特徴で、肥料や剪定はほとんどいらず、病害虫もあまり発生しません。
寒い地方の庭にとりあえず一本植えておきたい、そんな木です。

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目隠しや西日に強く日よけにもなるカツラ

カツラの木は、株立ち仕立てにしたものが目隠しのためによく植えられます。
萌芽力が強いため枝をたくさん出し、乾燥する場所では枝を横に広げるので目隠しにピッタリです。
また、落葉樹のため冬には太陽の光を通すようになり、温度調節に一役買ってくれます。
目隠しとしての役割だけではなく、落ち葉からみたらし団子の匂いがすることや、団子のようなかわいらしい葉っぱをつけることなど、この木にしかない魅力をもっています。
目隠しや日よけとしての機能がほしいなら、機能的で尚且つビジュアルも申し分ないカツラを植えてみてはいかがでしょうか。

カツラの詳しい解説はこちら

手間いらずで簡単に育てられるアオダモ

庭に木はほしいけど、手入れはめんどうだからしたくない!という方にはアオダモがおすすめです。
自然樹形を楽しむ木で、放っておいても整った樹形になりますし、病害虫もほとんど発生しません。
木としての魅力も十分で、泡のように繊細な花や、真っ赤に染まる紅葉は、見る人を一年中楽しませてくれます。
ガーデニングが初めてで育てる自信がないという場合や、あまり手間をかけたくないという場合は、選択肢に入れてみるとよいでしょう。

アオダモの詳しい解説はこちら

虫除けになるキンモクセイ

秋の風物詩としてキンモクセイの花の香りは有名ですね。
実は、この香りには虫よけの効果があるとされています。
あらゆる虫を避けてくれるわけではありませんが、この香りに寄ってくるのはアブの仲間くらいしかいないようです。
キンモクセイ自体の害虫もそこまで多くないので、植えておいたら虫の少ない快適な秋が過ごせるかもしれません。
もちろん、花の香りや見た目も申し分ないので、花木としての楽しみ方もできます。
花を摘んでチンクチャーを作ってみてもいいですね。

キンモクセイの詳しい解説はこちら

根が張らないオリーブ

オリーブは地中海原産の木で、硬葉樹と呼ばれる白みがかった独特の葉っぱが特徴です。
根が浅いので若木のうちは支柱が必要ですが、乾燥には非常に強い特性を持っています。
活着したら基本的には水やりの必要はありません。
一本庭先に植えているだけで異国情緒を味わうことができる木で、少し手間はかかりますが、他の木には出せない魅力を持っているのも確かです。
さわやかな異国の雰囲気を出したい場合はぜひ植えてみるとよいでしょう。

オリーブの詳しい解説はこちら

鉢植えでも育てられるソヨゴ

庭にあまりスペースがない場合や、地植えせずに鉢植えで楽しみたい!という場合は、ソヨゴを育ててみるとよいでしょう。
自生のものは10mを超えることもありますが、鉢植えだとそれほど大きくなりません。
波打った葉っぱが涼しげな雰囲気を醸し出していて、見る人をさわやかな気持ちにさせてくれます。
ヒョコッと突き出る花や実がかわいらしく、見ていて飽きない木です。
育てやすく人気の木なので、候補に入れてみるとよいでしょう。

ソヨゴの詳しい解説はこちら

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シンボルツリーの下草の選び方

シンボルツリーの下草は、日当たりを考慮しながら、その木や庭の雰囲気にあったものを選びましょう。
下草を含めた姿がその木の印象になるので、テイストがあまりにもバラバラだと不自然な印象を与えてしまいます。
洋風の木を植えたら、下にはシルバープリペットやローズマリー、ラミウムなど、和風の木を植えたらシダ類やヤブラン、ツワブキなどといったように、日当たりと雰囲気にマッチしたものを選ぶとよいです。
逆に言えばそれさえ守れば、低木を植えてもグランドカバーを植えてもいいので、選択肢はたくさんあります。
木と違って植え付けや植え替えに手間がかからないものが多いので、色々試してみましょう。

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瀬尾一樹
この記事を書いた人 瀬尾一樹

樹木医です。木も草も大好きで、将来は自分だけの森を持ちたいと思っています。木の美しさや育てる楽しさだけでなく、生きものとしての生態的な面白さも伝えていきたいです!好きな木はケヤキです。

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