ドッグランをDIYで庭に造作する場合は、土台となる地盤をしっかりとつくり、愛犬が走りやすい床材を施工することが大切です。

この記事では、DIYでできるドッグランのつくり方を、天然芝・人工芝・ウッドチップ・バークチップそれぞれで詳しく紹介します!

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目次

ドッグランはDIYでもつくれる

ドッグランは、プロの業者の方に頼まなくても道具と材料、さらに知識があればDIYでつくれます。

特に愛犬の足に負担とならないように、床や土台づくりをしっかりとすれば走りやすくて、怪我をしにくいドッグランをつくれます。

フェンスやゲージがない場合は、市販で販売されているメーカー商品を購入して設置するか、自分でオリジナルのものを作成して設置することも可能です。

業者の場合だと、電話で依頼して打ち合わせを済ませれば、あとは専門の方に任せるだけです。

DIYでつくるよりもクオリティーの高いものができ、スタイリッシュでおしゃれなドッグランができます。

しかし、DIYでやるよりもお金がかかることはもちろんです。

予算を気にせずに庭の雰囲気にあわせたドッグランをつくるのであれば、業者に依頼するのが最適です。

ドッグランをDIYで作る前に知っておきたいこと

決められた予算内でドッグランを造作するのであれば、DIYで作りたい方も多いと思います。

ここでは、ドッグランをDIYで作る前に知っておきたい以下の3つの注意点を解説します。

  • ドッグランの必要な広さは、100㎡ほどが最適
  • ドッグランのDIYは整地作業が大事
  • ドッグランの施工費用は、庭や施工の仕方によって変わる

ドッグランを設置するためのペース・土台づくり・費用について、把握しておきましょう。

①ドッグランの必要な広さは、100㎡ほどが最適

一般的にドッグランの設置に必要な最適なスペースは、小型犬が100㎡(約30坪)、大型犬が500㎡(約151坪)といわれています。

とても広過ぎるため、一般家庭では愛犬にとって最適なドッグランを作りにくいということだけは、知っておきましょう。

しかし、一般的な敷地内で愛犬を遊ばせるスペースなら約20〜30㎡(約6〜10坪)程度のスペースを確保すれば十分です。

まずは、この広さをできるだけ確保してくださいね!

②ドッグランのDIYは整地作業が大事

地面がしっかりしていないところだと、やわらか過ぎたり固すぎたりするため、犬の足にとって負担になり、落とし穴のような感覚になる場合も。

芝やバークなど床材を施工する前に、まずは設置する場所の基礎をしっかりとつくることが大事です!土台がきちんと整地されていれば、愛犬が走りやすいだけでなく、庭の景観を美しく維持するこもできますよ。

③大掛かりなフェンスを立てる場合は、業者に依頼

ドッグランには床だけでなく、脱走防止用としてフェンスやケージが必要になります。

市販で購入できて簡易的に設置ができるフェンス・ケージであれば、DIYでも問題ありませんが、大掛かりな作業が必要になるタイプは避けた方がいいです。

地中に基礎ブロックやモルタルを流し込む作業や既存のブロック塀などに穴をあける作業などは、素人では難しく、建築基準法に違反に場合も。

土木工事の経験がない方は、専門の業者へ相談することをおすすめします。

ドッグランの施工費用は、庭や施工の仕方によって変わる

ドッグランの施工費用は、設置するスペースに加え、床材やフェンスの種類などによって大きく変動します。

例えば、20㎡の敷地にネットフェンスを立てた天然芝のドッグランをつくる場合は、整地作業と芝の敷設作業を行い、フェンスを立てます。

芝の用土などの材料を含めてもトータル14万円ほどです。

ドックランのDIY|ペットに最適な床の種類

犬の足腰にとって大事なドックラン用の床。

土や砂利など庭にすでにあるものでドッグランをつくるのも大丈夫ですが、安全面やトラブルを考えると、愛犬にとって走りやすい床材が最適です。

ドッグランで使用される床材は、以下の4種類が主です。

  • 天然芝
  • 人工芝
  • ウッドチップ
  • バークチップ

愛犬にとってベストな素材など総合的に考えて、選んでみてくださいね。

1. 天然芝|愛犬の足腰にやさしい!

ふかふかとやわらかくて、犬の足腰にとっても良い天然芝。

自然素材なので犬にとってやさしく、環境にとってもやさしいです。

ドッグランだけでなく、庭全体的におしゃれな雰囲気を演出しやすいのも魅力があります。

施工費用も安く、水やりなどきちんと管理ができれば、長く使えます。

しかし、生きている芝なので水やりだけでなく、肥料やりや芝刈りなどの管理の手間がかかります。

管理をしないと、数年ほどで枯れてしまう場合も。

日陰では育ちにくいので、設置場所は明るい日向となる南東・南側の方向のみです。

2. 人工芝|種類を選べばドッグラン用のものもある

天然芝よりも管理費用がかからない人工芝は、掃除や芝のブラッシングなどのお手入れをすれば、5〜10年以上使えます。

芝の色・長さ・性能など種類によってさまざまで、犬に最適な商品もあります。

地面を掘ることができないので、愛犬の体が汚れることもなく、室内にすぐに入れやすいです。

しかし、施工費用が天然芝よりも高く、20㎡の敷地ほどで20万円以上かかる場合も。

また、合成樹脂でできているため、芝の内部に熱がこもりやすく、夏場は高温になりやすいです。

背の低い犬は熱を感じやすいので、場合によっては熱中症を起こす危険性もあるので注意です。

3. ウッドチップ|排泄物の匂いを吸収する

は木材を細かく粉砕して作られたウッドチップは、森林のような香りがあり、癒しを感じられる庭をつくれます。

殺菌効果・消臭効果があるため、犬の排泄物の匂い対策にもOK!しっかりと敷き詰めれば、やわらかいクッションになるので、犬の足腰の怪我予防効果も期待できます。

ドッグラン用としておすすめの床材です。

ただし、やわらかい素材なので、上からの重圧によって割れやすく、ウッドチップのトゲが愛犬の足に刺さってしまう場合も。

ドッグランで遊ばせた後は、足のチェックを念入り確認しましょう。

また、ウッドチップは時間とともに劣化するので、定期的な入れ替えが必要です。

4. バークチップ|踏んでも割れにくい!

ウッドチップよりもさらに固くて丈夫なバークチップ。

踏んでも割れにくいため、トゲが足に刺さることも少ないです。

また、黒味がかったチップなので、床にしいてあるだけで上品な庭を演出することもできます

しかし、ウッドチップよりも価格が高く、劣化するスピードも早いのが特徴があります。

寿命を迎えるとチップが自然に割れるので、放置せずに定期的な入れ替えをしましょう。

ドッグラン用のフェンス|選び方のポイント

愛犬が脱走しないように、愛犬のサイズにあったドッグラン用のフェンスを設置しましょう。

フェンスの選び方は、下記の3つのポイントを注目しましょう。

  • フェンスの高さ
  • フェンスの強度
  • フェンスの脱走防止

DIYでフェンスを建てるなら、地面に掘って差し込むタイプのものが簡単でおすすめです。

Point1. フェンスの高さ

ドッグランで使われるフェンスの高さは、小型犬で60cm以上、大型犬で120cm以上が望ましいといわています。

高さが不十分だと、ジャンプ力が強い愛犬では、すぐに飛び越えて脱走してしまう場合も。

できるだけ、愛犬にあった高さのあるフェンスを設置しましょう。

Point2. フェンスの強度

フェンスが地面にしっかりと固定できていないと、愛犬の体当たりや、強風によって倒れてしまうこともあります。

地面に穴を掘って設置ができるタイプのフェンスを選び、危険性の低いドッグランをつりましょう。

台風など、荒れた天気が予報されている場合は、フェンスをすぐに片付けられるようにしておくことも大事です。

Point3. フェンスの脱走防止

愛犬がフェンスから脱走しないように、脱走防止としてメッシュが細かいタイプのものを選ぶようにしましょう。

メッシュが荒いと、犬の大きさによっては、メッシュの隙間から脱走してしまう場合も。

地面から頂点まで隙間があまりないタイプがおすすめです。

また、犬はフェンスの上部からジャンプして脱走するだけでなく、ときにはフェンスの仕切り同士の隙間や穴を掘って地面から脱走する場合があります。

フェンスの周りにも工夫することが大事です。

例えば、フェンスの周りに、イスやブロックなど台となるようなものを置くのを避け、代わりに背の低いプランターや鉢植えレンガなどを置くといいです。

ドッグランをDIY|整地・敷設作業の手順

ドッグランの床の整地作業は、天然芝・人工芝・ウッド(バーク)チップでそれぞれ作業内容が異なります。

しかし、敷地を更地にするまでは共通なので、まずは除草作業から始めましょう。

基本的には難しい作業はなく、道具をしっかりとそろえれば問題ありません。

しかし、細かい作業や注意しなければならない箇所があるので、雑にならないように丁寧に1つ1つ作業をこなしましょう。

初心者の方は、できるだけ2人以上で作業するとやりやすく楽ですよ。

【共通】整地作業の手順

ここでは、天然芝・人工芝・ウッド(バーク)チップの共通の整地作業の手順を紹介します。

主に除草作業がメインなので、除草剤・ねじり鎌・スコップ・ジョレン・トンボを用意しておきましょう。

Step1. 設置する敷地の除草

ドッグランを設置する敷地に生える雑草は、足場や庭の景観を悪くするので全て除去します。

根が残っていると、すぐに新しく芽吹くので、根を残さないように除草してくださいね。

特に壁と接する場所は隙間ができ光が差し込みやすいので、念入り行いましょう。

心配なときは、除草剤を敷地全体に散布するといいです。

Step2. 地面を平らに均して転圧する

除草ができたら、トンボやレーキを使って地面を平らに均します。

敷地の端から端に一定方向で土を伸ばします。

全て平らになったら、足のかかとを使って転圧作業をします。

ハンマーのように一気に振り下ろすのではなく、1箇所ずつぎゅっと押しつぶすようにゆっくりと転圧しましょう。

ここまでの共通の工程が全てできたら、天然芝・人工芝・ウッド(バーク)チップでそれぞれ作業になります。

【天然芝】整地・敷設作業の手順

人工芝とは違って生きている天然芝は、地面にしっかりと根が張れるように用土を入れて耕す床土作業をします。

クワと天然芝専用の培養土を用意しておきましょう。

培養土は「厚さ(m)×面積(㎡)=容量(㎥)×1000=容量(L)」で、必要な量が分かります。

天然芝の土の厚さは、10cm(0.1m)とします。

Step1. 用土を入れて耕す

地面に培養土を投入し、10cmの厚さとなるように、敷地に伸ばします。

耕すときに、肥料を入れておくのもおすすめです!

Step2. 芝を敷き並べる

耕した土の上に、芝を敷き並べれば完成です。

芝が土に根付くまでは時間がかかるので、2週間程度は様子を見てから愛犬を遊ばすといいです。

【人工芝】整地・敷設作業の手順

人工芝の施工作業では、下地材である川砂・固まる土を使います。

固い地盤どなるようにしっかりと転圧させることがポイントです!

人工芝や防草シートは固定するときは、U字釘とハンマーを使います。

Step1. 下地材を敷き、転圧する

転圧した地面に、下地材である川砂と固まる土を投入し、しっかりと混ぜ合わせます。

下地材が敷地全体に行き渡るように、トンボで広げながら平らに均しましょう。

下地材が均せたら、足のかかとを使って転圧をします。

Step2. 防草シートを設置後、芝を敷き詰める

はじめに防草シートを下地材の上に敷き、U字釘を打ち込んで固定します。

このときとき、ハンマーでゆっくりと釘を斜めに打ち込みます。

軽く刺したところで水道管など当たっていないか確認しながら、もう一度やさしく打ち込みましょう。

次に防草シートの上に人工芝を敷き詰め、1m間隔でU字釘を打ち込んで固定します。

芝をつぎ足していくときは、つぎ目が山なりになって目立たないように、詰め過ぎに注意しながら敷き並べましょう。

詳しい人工芝施工方法はこちらの記事をチェック!

【ウッド・バークチップ】整地・敷設作業の手順

ウッドチップとバークチップで施工する場合は、地面の上にそのまま敷いても大丈夫です。

しかし、雑草が生えやすいため、防草シートや砂利を敷くといいです。

Step1. 防草シートを敷く

転圧した地面に防草シートを敷き、釘で固定します。

縁周りに隙間ができないように、端に少し余裕ができるぐらい長めにカットするといいです。

Step2. チップを敷いて、散水する

チップを防草シートの表面に敷き詰めます。

チップの厚みは、小型犬で5cm程度、大型犬で10cm程度になるようにすると、愛犬の足腰に負担がかかりにくいです。

最後に水をたっぷりとまけば完成です。

敷地の周りにフェンスを建てる

地面に床材が施工できたら、敷地周りをフェンスを立てて囲いましょう。

愛犬のサイズにあう適切なフェンスを選んでくださいね!

まとめ

プロの業者に依頼しなくても、知識があればDIYでつくれるドッグラン。

作業工程の中でも地盤づくりがとても大事で、愛犬の足腰に負担がかからないようすることがポイントです。

さらに床材にもこだわり、愛犬が怪我をしにくくて、安全に走りやすい素材を選びましょう。

走りやすくて快適なドッグランがあれば、愛犬も飼い主も一緒に楽しめるすてきな庭になりますよ。

お庭のリフォーム専門店

庭づくりやお庭のリフォームは造園業界No.1チェーン店のsmileガーデンにお任せください!

氏永 勝之
監修者 smileグループCEO
株式会社ガーデンメーカー 代表取締役
愛知農園植木苗木株式会社 専務取締役
一般社団法人ガーデンビジネス協会 代表理事
氏永 勝之

愛知県稲沢市生まれ。稲沢市が「日本四大植木産地」であることもあり、幼少期から植木に囲まれて成長。
東京農業大学卒業後、名古屋市内の造園会社に就職。公園の整備工事から国交省事業の国道整備工事における土木及び街路樹等の植栽工事に現場代理人として携わる。

執筆者 柴﨑光一

リゾートガーデンスタイル専属の庭師×Webコンテンツクリエイター。 カナダのトロントで造園士を、その後日本で花屋のバイヤー・鉢物の管理・アドバイザーを経験した後、ヤシの木を主体とするリゾート・ドライガーデンの造園士に。 現在は、リゾートガーデンスタイルの社会福祉施設・DOG CAFEの専属庭師に加え、畑の開拓・管理、SNSも兼務。 植物を専門とするWebコンテンツクリエイター、ガーデニング商品の監修者としても活躍中。