「ルーバー」と聞いて、どんなものをイメージしますか?ルーバーとは、壁や天井の開口部に羽板(はいた)を、縦または横に水平に重ねて組んで取り付けたものです。

羽板のことは「ブレード」という場合もあります。

羽板は向きを変えて直射日光や通風を加減することもできます。

今回はおうちをはじめとした建築物の中でルーバーがどのように活躍しているかをお伝えします。

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高杉 有希子
監修者 エクステリアプランナー 高杉 有希子

静岡県御殿場市の土建屋に生まれ、大型重機が大好きな子供時代を送る。
建築に憧れ、三重短大で住環境を学ぶ。新卒でハウスメーカーFC工務店の「インテリアプランナー」に応募するも、社長の勘違いで募集したかったのはなんと「エクステリアプランナー」!!
ハウスメーカーで個人住宅のエクステリアを担当。その後、ゼネコン住宅事業部のインテリアプランナー、植木屋の外構プランナーを経て、現在は(株)ガーデンメーカーで営業設計を務める。

執筆者 らいち

大阪生まれ大阪育ち。古めの建築物が大好きです。暇さえあれば、団地建て替えの現場を見物に行って萌えています。

目次

ルーバーってどんな風に使われているの?

ルーバー

ルーバーは私たちの暮らしの中でどんな風に使われているのでしょうか?ここでは暮らしの中のさまざまな場所で活躍するルーバーについてご紹介します。

フェンスとして

ルーバー

敷地の境界線や、外部からの視線が気になるポイントなどにフェンスタイプのルーバーが使用されています。

屋外に設置する木製のルーバーは「ラティス」とも呼ばれています。

塀のような圧迫感がなく、空間をゆるく仕切ることができるところが人気です。

雨戸として

ルーバー

ルーバー雨戸は、雨戸だけ閉めて窓は開けたまま風を取り込めます。

羽板の角度を変えて風の入る量を調節することもできます。

ただ夜間に窓をあけたまま寝てしまうのは防犯上危険ですのでやめましょう。

ルーバー雨戸はリフォームで後付けすることも可能です。

引き戸タイプのほかにシャッタータイプの製品もあります。

玄関ドアの内扉として

ルーバー

玄関ドアの内側にルーバー扉を設置すれば、玄関ドアを開けて風を取り込めます。

施錠もできるので防犯上も安心ですよ。

ルーバー扉は光も取り込むので、普段は暗い玄関でも照明をつける必要がありません。

参考サイトはこちら

面格子として

ルーバー

ルーバーは窓の面格子としても便利です。

窓の面格子は雨戸タイプのように開閉はできませんが、その分防犯効果が高まります。

外部からの視線が気になるお風呂場の窓などでは重宝されます。

たくさんあります!ルーバーの役割をご紹介!

ルーバーと花

暮らしのさまざまな場所で活躍するルーバーには、たくさんの役割を持っています。

ここでご紹介します。

目隠し

ルーバー

ルーバーの一番の役割はこれではないでしょうか。

近年はおうちのまわりを塀や門で隔てないオープン外構のお宅を多く見かけます。

オープン外構は開放的な雰囲気で圧迫感を感じさせないというメリットがある半面、外からおうちの中の様子が見えてしまうというデメリットもあります。

そんな時、ルーバーはおしゃれに外からの視線を遮ってくれる便利なアイテムです。

通風

ルーバー

ルーバーは羽板のすき間から風を取り込めます。

強風の時には羽板を閉じておうちを守り、心地よい風の吹くときにはおうちの中に風を取り込むという使い方もできますよ。

採光ができる

ルーバー

ルーバーは羽板の角度を調節することで、ほどよく光を取り込めます。

直射日光がまぶしい時には羽板を閉じて日光を遮り、日が陰っている時には羽板を開けて光を取り込むなど、時間帯によって入る光を調節することが可能です。

明るさの調節のほか、強い日差しをカットして日焼けの予防にもなりますね。

ほかにも、ブレードの縞状のすき間から光が漏れる光景はとても優雅できれいですよ。

参考メーカーサイトはこちら

防音効果

ルーバー

ルーバーにはすき間があるため防音壁のように騒音をシャットアウトする効果はありませんが、ルーバーを閉じることで騒音を和らげることが可能です。

外がにぎやかな時にだけルーバーを閉じて対応するなど、臨機応変な使い方もできます。

おうちまわりのイメージを変えられる

MERIT DEMERIT

ルーバーを設置するとおうちの外観のイメージが一新できます。

ルーバーにはさまざまなデザインがあり、和風のおうちにも洋風のおうちにもイメージをマッチさせることができます。

またおうちの外壁やお庭のイメージに合わせた色やデザインに合わせれば、おうちのおしゃれ度がアップしますよ。

ルーバーに使われる素材。

特徴とともにご紹介!

ルーバーの素材にはどのようなものが使用されているのでしょうか。

素材とそれぞれのメリット・デメリットについてご紹介します。

アルミ

ルーバー

○メリット

・デザイン性が高い
アルミの素材そのものには塗装がしにくくデザイン性に乏しい印象がありますが、近年はアルミ素材に木目柄などのシートをラッピングした製品が多く登場しています。

バリエーションが豊富なので選ぶのも楽しいですね。

・耐水性・耐候性に優れている
ルーバーは屋外に設置するため、常に風雨にさらされるなど過酷な状況に置かれています。

無機物であるアルミなら雨や紫外線の影響を受けにくく、ほぼメンテナンスフリーです。

・虫害の心配がない
おうちまわりに設置したものが虫害に遭うと、おうちそのものにも虫害が及ぶ可能性があります。

アルミ素材であればその心配がありません。

・腐らない
木製のルーバーはメンテナンスが行き届いていないと雨や湿気で腐食してしまいます。

アルミ素材はその心配もありません。

・錆びにくい
アルミは人間の手で加工しなくても、自らが自然に作り出す酸化皮膜というもので錆を防止しています。

さらにそれを補うためにアルマイト処理がされているため、他の金属に比べ非常に錆びにくくなっています。

・燃えにくい
不燃材料のアルミは燃えにくい性質を持っています。

住宅の防火対策にも向いています。

デメリット
・DIYで加工しにくい
アルミ素材は色や形を簡単に変えることができません。

・衝撃を受けると変形することがある
車が当たった、ボールなどの飛来物が当たった、という時、アルミのルーバーは変形することがあります。

・塗装しにくい
アルミ素材はDIYで使用するような塗料は弾いてしまいます。

塗装でイメージチェンジするようなことは難しいでしょう。

天然木

ルーバー

○メリット
・木特有の自然のあたたかみを味わうことができる。

天然木のルーバーは、アルミなどの無機物では表現できないあたたかみを表現してくれます。

・経年劣化しても味わい深さが出てくる
メンテナンス時にステインオイルを塗装することで、色や風合いに変化が出てきます。

しかしその変化こそ天然木の味わいとして美しく映ります。

・DIYで加工できる
天然木のルーバーはDIYで加工できます。

外壁の色を変える時に外壁の色に合わせて塗装するなど、イメージチェンジしやすいことも特徴です。

●デメリット
・定期的にメンテナンスが必要
天然木のルーバーは経年劣化を防ぐため、定期的にステインオイルを塗装する必要があります。

手間がかかることを望まない方には不向きな素材と言えるでしょう。

・腐ることがある
設置場所に湿気が多い場合や、メンテナンスが行き届いていない場合、腐食する可能性があります。

・虫害に遭う可能性がある
天然木のルーバーは有機物のため、虫がついてしまう可能性もあります。

虫の種類によっては家屋に被害をもたらすこともあるので、発見したら早急に対応することをおすすめします。

・燃えやすい
可燃材料のためアルミなど他の素材に比べると燃えやすいです。

近くに火気のある場所へは設置に向いていません。

人工木(樹脂)

○メリット
・メンテナンスがいらない
アルミ素材と同様、ほぼメンテナンスがいりません。

・変形しにくい
よほどの衝撃や高温にさらされることがなければ、変形することがありません。

半永久的に使用できます。

●デメリット
・高級感に欠ける
手間はかからない分、天然木のような味わい深さはなく単調な印象です。

それがチープに感じる人もいるかも知れません。

・退色することがある
製品によって差がありますが、経年劣化で退色することがあります。

ルーバーのいろんな表情をメーカー別にご紹介!

ルーバーをメーカー別にご紹介します。

設置する場所、おうちのイメージやお好みに合わせてお選びください。

YKKAP

○日射遮蔽スライディング オープンルーバー
開口部の日射を遮蔽する上吊り引き戸形式のルーバーです。

シャープなデザインで、住宅の外観意匠にアクセントを与えます。

LIXIL
○サニーブリーズフェンス
目隠しでありながら光と風をやさしく採り入れる、採光ルーバーフェンス。

狭い敷地や室内に光を採り入れ、風通しの良いプライベート空間をつくります。

三協アルミ

ルーバー

○目隠し固定ルーバー アイフェードⅡ
目隠しに、日除けに、用途に合わせて。

固定タイプの窓用ルーバー(画像は目隠しタイプ)

まとめ

おうちのまわりのさまざまな場所で、さまざまな役割を担ってくれるルーバーは、私たちの暮らしの力強い味方です。

上手に取り入れて、おうちをよりおしゃれに機能的にグレードアップさせましょう。

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