エクステリアの地面に採用されるインターロッキングをご存じですか?
インターロッキングは駐車場やアプローチに使われる建材ですが、コンクリート駐車場の目地のアクセントにもなります。
当記事では駐車場の目地にインターロッキングを採用した場合、どのような印象になるか、またインターロッキングの施工方法や費用についてもお伝えします。
コンクリートの駐車場にアクセントをつけたい、個性を出したいという方はぜひ最後までお読みください。
目次
インターロッキングって何?そんな疑問を一気に解決!
インターロッキングの特徴やどのように施工されるのかを解説します。
インターロッキングの特徴
インターロッキングとは、駐車場などの地面を舗装するのに用いられるブロックです。
「かみ合わせる」という意味を持っており、四角形のものやギザギザの波形が入ったものなど、さまざまな形があります。
上に重量物が載った時にブロック同士がかみ合って荷重を分散し、ずれたりひび割れたりするのを防ぎます。
四角い形のインターロッキングは、レンガと見た目がよく似ています。
粘土と岩を原料としたレンガに対し、コンクリートを原料としたインターロッキングは、強度にも優れています。
インターロッキングの施工方法
インターロッキングがどのように施工されるかをまとめました。
参考にしてください。
①下地の砂を敷く
駐車場の目地にインターロッキングを採用する場合、目地の中にはすでに砕石が敷かれているため、その上にさらに砂を敷きます。
使用する砂は、目が細かく、浸水性の高いものが適しています。
②砂を平らにならす
①で敷いた砂を、レーキやトンボと呼ばれる器具を使って平らにならします。
砂の量は、コンクリートの面とインターロッキングの上端が揃うように調節します。
③インターロッキングを敷く
インターロッキングを敷きます。
複数の色を採用する場合は、色のバランスを考えながら一つひとつ手作業で並べます。
④目地を砂で埋める
インターロッキングの目地を、珪砂(けいさ)という砂で埋めます。
インターロッキングの上から珪砂をかけ、ほうきやデッキブラシなどで表面を磨くようにして、目地に珪砂を埋めます。
目地にセメントなどを使用しないインターロッキングでは、この作業が重要です。
目地に入った珪砂は、上から荷重がかかった時にインターロッキングとかみ合い、より強度を増します。
インターロッキングの施工費用
インターロッキングの施工費用は業者によって異なりますが、1㎡あたり10,000円前後が相場です。
インターロッキングは、ホームセンターやネット通販などで、1個あたり数百円から購入できます。
インターロッキングの目地はこんな駐車場におすすめ
コンクリート目地にインターロッキングをおすすめする、駐車場をまとめました。
ベビーカーや車いすなどが往来する駐車場
コンクリート駐車場の目地は溝なので、ベビーカーや車いすの通行時にタイヤが引っかかることがあります。
しかし、インターロッキングの目地は地面がコンクリートとフラットな仕上がりになり、通行もスムーズです。
メンテナンスに時間をかけたくない
インターロッキングの目地は、ほぼメンテナンスフリーです。
半永久的に使用でき、劣化が原因で取り替えることもあまりないので、メンテナンスに時間をかけたくない方や、お忙しい方には適しています。
ただ、インターロッキングの目地はセメントではなく砂を使用しているため、目地から雑草が生えることがまれにあります。
駐車場にデザイン性を持たせたい
コンクリートは殺風景な印象になりがちですが、目地にインターロッキングを採用することで駐車場のデザイン性が上がります。
インターロッキングはカラーバリエーションやテイストも豊富です。
おうちの外観にあったものを選んでコーディネートしましょう。
駐車場以外のエクステリアとコーディネートしたい
インターロッキングは、駐車場のほかにも玄関アプローチやお庭にも採用されます。
複数個所に同じ建材を採用すると、エクステリアに一体感が生まれます。
おうちの外観とエクステリア、全体をコーディネートするのにもインターロッキングは適しています。
【施工事例紹介】お庭・建物ジャンル別おすすめデザイン
ナチュラルテイストのおうちにはアースカラーを
土や木など自然をイメージするアースカラーは、ナチュラルテイストのおうちととても似合います。
おうちの外壁やエクステリアとの全体的なバランスを考えることが大切です。
シンプルモダンなおうちにはモノトーンで
モノトーンとは、白・黒・グレーの無彩色の濃淡で構成されることをいいます。
白っぽい外観のおうちでも、黒っぽい外観のおうちでも、モノトーンのインターロッキングはアクセントになりますよ。
和モダンなおうちには石畳を思わせるグレーを
石畳を思わせるグレーのインターロッキングは、主張も少なくおうちの外観を引き立てます。
駐車場の目地だけでなく、駐車場の間口付近やアプローチにも合わせて採用すると、統一感が出て素敵です。
駐車場の目地にインターロッキングを採用することで得られるメリット
コンクリートと目地がフラットに仕上がる
インターロッキングの目地は、地面がコンクリートとフラットな仕上がりになることが最大のメリットです。
自転車やベビーカーもスムーズに通行できるほか、砂ぼこりやゴミが目地に入り込む心配もありません。
透水性があるので水はけを助ける
インターロッキングの目地は、セメントではなく珪砂(けいさ)という砂で固定します。
そのため、水を通します。
立地上、水はけの悪い駐車場などにもおすすめです。
デザインのバリエーションが豊富
インターロッキングはデザインが豊富なので、駐車場のアクセントとしても適しています。
カラーバリエーションも豊富ですが、正方形や長方形のもの、波形のものなど、形のバリエーションが豊富なことも特徴です。
雑草が生えにくい
インターロッキングは駐車場の目地を舗装するため、砂利や植物で仕上げるのとは違い、雑草が生えにくくなります。
インターロッキングとインターロッキングの間隔(目地)は、6㎜~8㎜程度設けることが一般的です。
そのすき間をセメントで固めるのではなく砂を入れて固定するため、雑草がまったく生えないわけではありません。
メンテナンスフリー
インターロッキングはコンクリートブロックなので、ほぼメンテナンスフリーです。
駐車場の目地に砂ぼこりやゴミが入ることもありません。
黒ずみが気になる場合は、水洗いや高圧洗浄機を使用すれば綺麗になります。
半永久的に使用できる
インターロッキングは、車などの重量物が載っても割れることが少なく、砂利や植物のようにいつの間にか減っていることもありません。
一度採用すると、半永久的に使用できます。
駐車場の目地にインターロッキングを採用することで起こるデメリット
イニシャルコストが高い
インターロッキングの施工費用は、1㎡あたり1万円前後が相場です。
砂利や植栽で仕上げると数千円程度で済むことを考えると、割高感が否めません。
しかし、一度採用するとほぼメンテナンスフリーで半永久的に使用できるので、ランニングコストを考えるとお得であるとも言えます。
施工に時間がかかる
インターロッキングの施工は、下地を砕石と砂で平らにならした後、インターロッキングを並べ、目地を珪砂で埋めて固定します。
施工時間がかかることは否めませんが、目地をセメントで固めるレンガと比べると、乾燥の時間が不要な分、短時間で施工できます。
簡単に撤去・仕様変更できない
インターロッキングを駐車場の目地に採用した場合、デザインに飽きたり気に入らなくなったりしても、簡単には撤去や変更ができません。
インターロッキングの撤去や変更をDIYでする時には、作業方法だけでなく、廃材の処分をどのようにするか検討することも大切です。
DIYでの施工は難しい
インターロッキングは、施工に手間がかかることからDIYは難しいと言えます。
DIYで施工する場合は、あらかじめ使用するインターロッキングを業者に伝えておき、駐車場の目地の幅をインターロッキングに合わせて施工してもらうなど、配慮が必要です。
まとめ
当記事では、駐車場の目地にインターロッキングを採用した場合のメリットやデメリット、インターロッキングの特長についてお伝えしました。
駐車場の目地はおうち全体の中では細かい部分ですが、細部にこだわりを持つことで、そのおうちのこだわりや丁寧さを感じさせることができます。
当記事で、インターロッキングの素敵な駐車場を完成させる後押しができれば幸いです。
静岡県御殿場市の土建屋に生まれ、大型重機が大好きな子供時代を送る。
建築に憧れ、三重短大で住環境を学ぶ。新卒でハウスメーカーFC工務店の「インテリアプランナー」に応募するも、社長の勘違いで募集したかったのはなんと「エクステリアプランナー」!!
ハウスメーカーで個人住宅のエクステリアを担当。その後、ゼネコン住宅事業部のインテリアプランナー、植木屋の外構プランナーを経て、現在は(株)ガーデンメーカーで営業設計を務める。