大切な愛車を守るカーゲート。近年はオープン外構で門扉や塀を設置せずに開放感を出しているお宅も多く見られますが、車上荒らし対策や不法侵入の抑止、またお子様やペットの飛び出し防止にカーゲートがあると安心です。近年カーゲートの種類は豊富で、さまざまなデザインが登場しています。今回はカーゲートの中でも「跳ね上げ式カーゲート」の魅力についてお伝えします。跳ね上げ式カーゲートは「アップゲート」「ホップゲート」「オーバードア」とも呼ばれます。上下に弧を描くように開閉するさまが見ていてとても格好いいですね。跳ね上げ式カーゲートの設置費用や選び方のポイントもまとめましたので、跳ね上げ式カーゲートご検討の方はぜひ最後までお読みください。当記事が跳ね上げ式カーゲート採用を迷われている方の背中を押すことができれば幸いです。

目次

知っておきたい!跳ね上げ式カーゲートの魅力

跳ね上げ式カーゲートを設置した家の外観

跳ね上げ式カーゲートの魅力についてまとめました。
跳ね上げ式カーゲートの数あるメリットをあらためて認識しましょう。

1. 跳ね上げ式カーゲートは扉の引き込みスペースが不要

跳ね上げ式カーゲートの向こうに駐車している2台の車

跳ね上げ式カーゲートの最大の魅力は扉の引き込みスペースがいらないことです。
引き戸タイプやアコーディオンタイプのようにカーゲートを開けた時に扉を収納するスペースが必要ありません。

上下に可動する扉は駐車スペースの中だけで可動するため、敷地の外に扉がはみ出す心配もありません。
跳ね上げ式はカーゲートの設置スペースに余裕がない場合におすすめのタイプです。

2. 跳ね上げ式カーゲートは駐車スペースならではのデザイン

跳ね上げ式のカーゲートが上下に可動する様子

跳ね上げ式カーゲートが採用されるのはほぼ駐車スペースです。

人が通る場所に跳ね上げ式の扉が採用されることはまずありません。引き戸や開き戸などが採用されることがほとんどです。

跳ね上げ式の扉が上下に可動する様子は車が「出動」「帰還」するイメージで、愛車がより格好よく見えますよ。

3. 跳ね上げ式カーゲートは扉のバリエーションが豊富

格子の桟が太いタイプの跳ね上げ式カーゲート

跳ね上げ式カーゲートは扉の部分のバリエーションが豊富です。

敷地の中の様子を見せたくない場合は格子の桟が太いタイプやすりガラスタイプにする、圧迫感を出したくない場合は格子の間隔が広いものにするなどお好みに合わせて選べます。

跳ね上げ式カーゲートの設置費用はいくらぐらい?

跳ね上げ式カーゲート

跳ね上げ式カーゲートの気になる設置費用をまとめました。

横格子タイプと竪格子タイプでは金額の差は見られませんでしたが、格子の桟が太くなったり木目調などデザイン性が高くなったりするとその分金額も上がります。

下記はそれぞれのメーカーで一番リーズナブルな跳ね上げ式カーゲートの一例です。
参考にしてください。

1. YKKAP

YKKAP:ルシアスアップゲート1型横格子

ルシアスアップゲート1型横格子(幅2,580mm)
手動式:213,000円~(工事費・税込)
電動式:376,000円~(工事費・税込)

2. LIXIL(TOEX)

LIXIL(TOEX):オーバードアS1型

オーバードアS1型(幅2,650mm)
手動式:216,500円~(工事費・税込)
電動式:391,000円~(工事費・税込)

3. 三協アルミ

三協アルミ:ラビーネ1型

ラビーネ1型(幅2,650mm)
手動式:233,000円~(工事費・税込)

4. 四国化成

四国化成:クレディホップ1型1台用

クレディホップ1型1台用(幅2,426mm)
手動式:253,000円~(工事費・税込)
電動式:391,000円~(工事費・税込)

跳ね上げ式カーゲート採用の前に知っておきたい注意点

注意点

跳ね上げ式カーゲートを採用する前の注意点をまとめました。

カーゲートは、一度設置すると撤去するにも費用がかかります。
失敗しないためにも確認しましょう。

1. 跳ね上げ式の扉がカーポートの屋根や支柱と干渉しないか取り合いを考える

跳ね上げ式の扉とカーポートの屋根や支柱

跳ね上げ式カーゲートは上下に可動するため、横幅の設置スペースが少なくて済みます。

しかし、上下に可動する扉はカーポートの屋根や支柱と干渉する恐れがあります。
駐車スペース奥行に余裕がない場合はカーポートの奥行を切り詰めるなどの対応が必要です。

すでにカーポートが設置してある駐車スペースに、後付けで跳ね上げ式カーゲートを設置する場合には特に注意しましょう。

2. 跳ね上げ式カーゲートの支柱の位置が生活動線にかからないかあらかじめ把握しておく

カーゲートの扉と車

跳ね上げ式カーゲートは、扉の面から約1m下がったあたりに扉とアームを支える支柱が立ちます(高さ約1m~1.2mほど)。
自転車などの収納スペースや駐車スペースからおうちに入る動線について、支柱が邪魔にならないか考慮することも大切です。

3. 跳ね上げ式カーゲートは傾斜地への設置には適さない

傾斜地の地面

跳ね上げ式カーゲートは、坂道に面しているような傾斜地への設置にはあまり適していません。

少々の傾斜には、ロングストッパーというオプションを使用して、左右の勾配差に対応することはできます。
ロングストッパーで対応できる勾配差は、100mm程度です。
設置場所の端と端でこれ以上の勾配差がある場所では、アコーディオン式など他のカーゲートをおすすめします。

勾配がある場所に跳ね上げ式の水平な扉を設置すると、扉の下部のすき間がいびつな形になり見た目にもあまり美しくありません。

4. 並列3台以上の駐車スペースに跳ね上げ式カーゲートを採用する場合

並列に3台並んだ車の模型

跳ね上げ式カーゲートは、最大全幅6m程度まで対応できます。
これは、だいたい車2台分ぐらいの幅です。

これ以上の幅になると、扉が重くなったり扉を上げた時にたわんだりする恐れがあります。
並列3台以上の駐車スペースに跳ね上げ式カーゲートを設置する場合は、2台用と1台用を組み合わせて対応することが可能です。

5. 跳ね上げ式カーゲートを設置する地面がコンクリートの場合ははつり作業が必要

はつり作業(コンクリートに穴を開ける作業)

地面が土以外(コンクリートやアスファルト)の場所にカーゲートを設置する場合、はつり作業(コンクリートに穴を開ける作業)が必要です。
その分、工事費用が加算されることがあります。

跳ね上げ式カーゲートを選ぶポイント

ポイントと書かれた付箋

跳ね上げ式カーゲートを選ぶ際のポイントをまとめました。

カーゲートは数十万円の金額が動く大きな買い物です。
事前に検討材料をまとめておくと、判断に迷わずに済みますよ。

①手動式と電動式の選択

分かれ道の看板

跳ね上げ式カーゲートには、手動式と電動式があります。

跳ね上げ式カーゲートは、基本的に扉を閉めた状態で使用するものです。
扉を上げたままにしておくと、風にあおられるなど故障の原因にもなります。

手動式は設置費用が安く抑えられるというメリットがありますが、「車を出す前に開ける→車を出した後閉める→車を入れる前に開ける→車を入れた後閉める」という一連の動作を日々手動で繰り返すのは、大変な手間がかかります。
特に、車の出し入れが多い場合には電動式がおすすめです。

また軽いとはいえ、跳ね上げ式カーゲートの扉の重さは1台分で7〜8㎏あり、高さもハイルーフタイプなら2mを超えます。
小柄な方が手動で開閉するには、結構な重労働になりますので、手動式を選ぶ場合は上げ下ろしのための取っ手位置やフック棒なども検討しましょう。

②跳ね上げ式カーゲートには標準タイプとハイルーフタイプがある

LOWとHIGH

跳ね上げ式カーゲートには、標準タイプとハイルーフタイプがあります。
それぞれの有効高さは、標準タイプで約1.8m、ハイルーフタイプで約2.1mと、30cm程度の差です。

ミニバンや車高の高い車をお持ちの方はもちろん、お客様の車を停めるご予定がある方にも、ハイルーフタイプはおすすめです。

③跳ね上げ式カーゲートは門扉一体型もおすすめ

門扉一体型のカーゲート

跳ね上げ式カーゲートは「上げる」か「下ろす」かのどちらかになるため、カーゲート以外に人が通行するためのアプローチや門扉が必要です。
駐車スペースと玄関アプローチが横並びになっているお宅では、門扉一体型のカーゲートをおすすめします。

門扉一体型とは、カーゲートの横に人が通るための開き扉がついているものです。
カーゲートと門扉のデザインに、一体感や統一感を出すことができます。

④ワンちゃんのいるご家庭ではペットガードタイプを

犬とペットガードの仕切り

跳ね上げ式カーゲートは、地面と扉の間にすき間があいてしまうことがデメリットとも言えます。

すき間からワンちゃんが飛び出してしまわないための、ペットガードというオプションもあります。
ペットのいるご家庭では、ご検討してみてはいかがでしょうか?

跳ね上げ式以外のカーゲートにはどんなものがある?

SERECT

跳ね上げ式以外のカーゲートをまとめました。

設置場所によっては、跳ね上げ式よりも適したカーゲートがあるかもしれません。
カーゲートを選ぶ際には、デザインだけでなく機能性を検討することも大切です。

①アコーディオン式カーゲート

アコーディオン式カーゲート

アコーディオン式カーゲートは、伸縮式とも呼ばれます。
扉がじゃばらのように伸縮するカーゲートです。

ポピュラーなタイプなので、日頃から目にすることも多いのではないでしょうか。
傾斜地など、複雑な形状の設置場所にも幅広く対応できることが魅力のカーゲートです。

②引き戸式カーゲート

引き戸式カーゲート

引き戸式カーゲートは、扉がレールの上を往復して左右に開閉するタイプのカーゲートです。
片開きや両開きなどのタイプがあります。

引き戸式は、人の通行する場所にも設置しやすいというメリットがあります。
反面、扉を引き込むための戸袋のスペースが必要になるので、設置場所に余裕がない場合には不向きです。

③ポール式カーゲート

ポール式カーゲート

ポール式カーゲートは、ポールとポールの間をチェーンで仕切るタイプのカーゲートです。

ポールは約1mに1本設置するため、車1台なら2〜3本、2台なら4〜5本必要になります。
地中にポールを埋め込むタイプと、レールの上をポールが移動するタイプがあります。

ポール式カーゲートは、角地にも設置しやすく圧迫感がないため、空間をゆるく仕切るのに適しています。

まとめ

まとめ

今回は跳ね上げ式カーゲートについてお伝えしました。

さまざまな種類があるカーゲートの中でも、跳ね上げ式カーゲートはデザイン性や高級感があります。
設置すれば、ご自宅の外観のグレードアップにもつながるはずです。

ご自宅に戻ったときにお気に入りのカーゲートが迎えてくれる毎日は、きっと楽しいものになることでしょう。

外構工事なら、smileガーデンへ

電話をかける女性

カーゲートの設置は、見た目だけでなく日々の暮らしやすさにも大きく影響します。だからこそ、外構工事の経験が豊富な業者に相談するのが安心です。

smileガーデンでは、駐車場や門まわりの施工はもちろん、デザイン性と機能性を両立させた外構プランをご提案しています。

お客様のお悩みやご希望に寄り添いながら、ぴったりのカーゲートをご提案いたします。お気軽にご相談ください。

高杉 有希子
監修者 エクステリアプランナー 高杉 有希子

静岡県御殿場市の土建屋に生まれ、大型重機が大好きな子供時代を送る。
建築に憧れ、三重短大で住環境を学ぶ。新卒でハウスメーカーFC工務店の「インテリアプランナー」に応募するも、社長の勘違いで募集したかったのはなんと「エクステリアプランナー」!!
ハウスメーカーで個人住宅のエクステリアを担当。その後、ゼネコン住宅事業部のインテリアプランナー、植木屋の外構プランナーを経て、現在は(株)ガーデンメーカーで営業設計を務める。

執筆者 らいち

大阪生まれ大阪育ち。古めの建築物が大好きです。暇さえあれば、団地建て替えの現場を見物に行って萌えています。

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