駐車場や玄関アプローチの仕上げに採用されるインターロッキング。
さまざまなデザインやカラーのバリエーションがあることで人気があります。
インターロッキングの選び方はそれぞれですが、選び方の中でも価格は重要視されるポイントではないでしょうか?
少しでも施工費用を安く抑えるため、依頼の前には材料費や人件費など、インターロッキングの施工にかかる費用を全体的に把握しておくことをおすすめします。
当記事ではインターロッキングの価格をブロックの特性別に徹底解説します。
インターロッキングそのものの価格だけでなく、施工にかかる費用を全体的にまとめました。
記事を読めば工事の予算がオーバーすることもなく、見積もりで提示された金額が妥当かどうかもすぐに判断できますよ!
ぜひ最後までお読みください。
目次
インターロッキングの施工にかかる費用内訳
インターロッキングの施工には材料費だけでなく人件費などさまざまな費用がかかります。
インターロッキングの施工費用は大きく分けて以下のとおりです。
- インターロッキングブロックの資材費
- 下地の材料費
- 目地の材料費
- 作業工賃(人件費)
- 解体・処分費用
本項ではそれぞれの必要性と目安の費用をご紹介します。
インターロッキングブロックの資材費
施工のメインとなるインターロッキングブロックにかかる費用です。
インターロッキングブロックの費用は製品によっても異なりますが、施工場所の条件によっても費用が大きく左右されます。
例えば歩行用のアプローチなどに採用するインターロッキングブロックの厚みは60~100㎜です。
駐車場に採用するインターロッキングブロックは車が載るため歩行用よりも厚みが必要で、設置場所の気候によっても必要な厚みが異なります。
積雪量が30cm程度の地域であれば80~100㎜、多雪地域では150~200㎜のインターロッキングを採用することが一般的です。
設置する場所の用途や気候に合わせたブロックを選びましょう。
インターロッキングブロックの費用相場は以下のとおりです。
用途 | ブロック厚さ(㎜) | 材料費(1㎡の平均) | 材料費(約30㎡) |
歩行用 | t60~100 | 10,868円 | 245,275円 |
駐車場 | t80~200 | 11,420円 | 247,850円 |
下地の材料費
インターロッキングの下地に採用される材料は主に砕石と砂です。
ブロックの厚みが異なると下地の厚さも異なります。
歩行用のインターロッキングの下地は砕石層が厚さ10cm程度、クッション層厚さ3cm程度が一般的です。
また駐車場のインターロッキングの下地は砕石層の厚さが15cm程度、クッション層の厚さが3cm程度です。
インターロッキングの施工にはブロックと下地を合わせた厚さの土を掘削します。
ブロックや下地の層が厚いほどたくさんの土を掘削する必要があり、その分残土が発生します。
広い面積にインターロッキングを施工する場合、重機を使って掘削することもあり、その場合は重機の搬入費用が必要です。
インターロッキングの下地(砕石+クッション材)の費用相場は約30㎡で以下のとおりです。
用途 | 砕石厚さ(㎜) | クッション層厚さ(㎜) | 材料費(約30㎡) |
歩行用 | t100 | t30 | 57,000円 |
駐車場 | t150 | t20 | 66,000円 |
インターロッキングを綺麗に施工するには丁寧な下地作りが必要です。
下地をしっかり作ることでインターロッキングが長く美しく保てます。
下地作りをおろそかにするとブロックのひび割れや施工面にひずみが生じることがあるため注意しましょう。
作業工賃(人件費)
インターロッキングの施工を職人に依頼する場合、人件費が必要になります。
人件費は物ではないため目に見えず、費用の内訳の中ではわかりにくい分野です。
しかし施工費用全体の中で人件費は聖域にあたる部分とも言えます。
施工費用を安くしたいからと人件費を値切ることは、職人のモチベーション低下にもつながるためあまりおすすめできません。
施主側、業者側がともに納得のいく費用で工事が進むように価格交渉することが大切です。
インターロッキング施工の人件費の費用の相場は以下のとおりです。
用途 | 人件費(1㎡の平均) | 人件費(約30㎡) |
歩行用 | 7,840円 | 235,200円 |
駐車場 | 8,452円 | 253,560円 |
上記の人件費は施工面積から割り出した目安です。
インターロッキングの並べ方や加工など、手の込んだものになれば人件費は割高になります。
打ち合わせと正式な見積もりで詳細な費用を事前に必ず確認しましょう。
解体・処分費用
リフォームで地面の仕上げを変える場合はもちろん、インターロッキングを新設する場合にも解体・処分費用は必要になります。
インターロッキングを設置する時にはブロックと下地の厚みの分、地面を掘り下げる掘削作業が必要です。
歩行用と駐車場用のインターロッキングブロックでは厚みが異なるため、掘削する土の量が異なります。
他にも多雪地域では採用するインターロッキングブロックが厚くなるため、掘削する土の量が多くなります。
掘削時に出た土や石などは産業廃棄物で、搬出するのに解体・処分費や運搬費がかかります。
解体・処分費用の相場は約30㎡で以下のとおりです。
用途 | 掘削費(30㎡) | 残土処分・運搬費 | 合計 |
歩行用 | 33,000円 | 79,500円(7.5㎥) | 112,500円 |
駐車場 | 42,000円 | 99,640円(9.4㎥) | 141,640円 |
施工事例からみる状況別費用相場
インターロッキングブロックにはさまざまな特性があります。
インターロッキングの特性は大きく分けて以下のとおりです。
- 耐久性
- 保水性
- 透水性
- 遮熱性
- デザイン性
- 緑化
ここではインターロッキングの特性別の費用事例をご紹介します。
耐久性に特化したインターロッキングを使用した場合の費用事例
駐車場のインターロッキングは車が頻繁に通過することを考え、歩行用に比べて耐久性のあるものを選ぶ必要があります。
また多雪地域やトラックなど重量のある車両を停める駐車場では厚みのあるインターロッキングがおすすめです。
耐久性の高いインターロッキングとして、東洋工業のハイ・ブリック6を例に挙げて施工費用の相場をご紹介します。
なお、費用には重機代や養生費は含まれておりません。
用途 | サイズ(㎜) | 駐車2台分(約31㎡)の場合 |
歩行用 | 200×100×60 | 537,200円 |
駐車場 | 200×100×60 | 599,340円 |
保水性に特化したインターロッキングを使用した場合の費用事例
インターロッキングには雨が降って濡れた時、ブロックの内部に一時的に水を貯留する保水性の高いものがあります。
ブロック内部に水を貯められるように、あえて空隙ができる加工をして保水性を高めています。
保水性の高いインターロッキングは豪雨の際の災害対策になるほか、水を含んだ時に打ち水をした時のように地面の温度を下げられるのがメリットです。
保水性の高いインターロッキングとして、久保田セメント工業の保水性インターロッキングブロックILTを例に挙げて施工費用の相場をご紹介します。
なお、費用には重機代や養生費は含まれておりません。
用途 | サイズ(㎜) | 駐車2台分(約30㎡)の場合 |
歩行用 | 200×100×60 | 654,150円 |
駐車場 | 200×100×80 | 726,980円 |
透水性に特化したインターロッキングを使用した場合の費用事例
インターロッキングは目地をコンクリートで固めず、珪砂(けいさ)という砂を使ってブロックを固定するため、レンガやタイルに比べて透水性が高いのが特徴です。
駐車場に使うインターロッキングに耐久性が高いものを選ぶのはもちろんですが、自動車は水害に弱く、水に浸かるようなことがあると廃車になってしまいます。
そのため駐車場の地面は透水性(水はけ)の良さを考慮することが大切です。
透水性の高いインターロッキングとして、エスビックのオールラウンドペイブ・透水性を例に挙げて費用の相場をご紹介します。
なお、費用には重機代や養生費は含まれておりません。
用途 | サイズ(㎜) | 駐車2台分(約31㎡)の場合 |
歩行用 | 200×100×60 | 676,600円 |
駐車場 | 200×100×60 | 738,740円 |
遮熱性に特化したインターロッキングを使用した場合の費用事例
コンクリートやアスファルトで舗装された地面は気温が上昇すると空気の熱がこもったままになり温度が下がりません。
これをヒートアイランド現象と呼びます。
インターロッキングはコンクリートやアスファルトに比べると赤外線などの熱線を反射し、地面の温度上昇を抑えられるのが特徴です。
夏の激しい照り返しを抑えるために駐車場やアプローチの遮熱性を考えることは、環境への配慮にもつながります。
遮熱性の高いインターロッキングとして、エスビックの遮熱透水性インターロッキング「シャビ―」を例に挙げて費用の相場をご紹介します。
なお、費用には重機代や養生費は含まれておりません。
用途 | サイズ(㎜) | 駐車2台分(約30㎡)の場合 |
歩行用 | 200×200×60 | 751,100円 |
駐車場 | 200×200×60 | 813,140円 |
デザイン性に特化したインターロッキングを使用した場合の費用事例
インターロッキングは形やカラーのデザインが豊富なことが特徴です。
レンガのような直方体のもの、ギザギザの波形のものなど設置場所の雰囲気に合わせて選べます。
インターロッキングの費用は、人気があるインターロッキング、いわゆる「売れ筋」のものだとたくさん製造されるため価格もお手頃になります。
一方でデザインが特殊なものや採用する人が少ない個性的なインターロッキングは価格も高い印象です。
またインターロッキングを施工する面が歩行用か駐車場用かなど用途によっても価格が異なります。
デザイン性の高いインターロッキングとして、マチダコーポレーションのティーナを例に挙げて費用の相場をご紹介します。
なお、費用には重機代や養生費は含まれておりません。
用途 | サイズ(㎜) | 駐車2台分(約31㎡)の場合 |
歩行用 | 390×290×45 | 604,900円 |
駐車場 | 390×290×45 | 667,040円 |
緑化に特化したインターロッキングを使用した場合の費用事例
インターロッキングはコンクリートでできているため、施工面が殺風景な印象になってしまいがちです。
ブロックのすき間に芝生を植えられるインターロッキングなら、施工面の緑化も兼ねられます。
ただ芝生を植えるだけでは歩行時や車が載った時に地面の沈み込みが発生し、雨の後に水たまりができることが懸念されますが、緑化ブロックなら耐久性があるためその心配もありません。
緑化ブロックはデザイン性も機能性も兼ね備えたインターロッキングと言えるでしょう。
緑化できるインターロッキングとして、ユニソンのグラスキューブを例に挙げて費用の相場をご紹介します。
なお、費用には重機代や養生費は含まれておりません。
用途 | サイズ(㎜) | 駐車2台分(約31㎡)の場合 |
歩行用 | 200×200×80 | 798,620円 |
駐車場 | 200×200×80 | 866,040円 |
※上記費用には芝生代、芝の施工費用が含まれています。
インターロッキングの施工価格を抑えるコツ
採用するインターロッキングブロックの費用を抑えるほか、依頼前にできる施工価格を抑える方法をご紹介します。
腕に自信があるならインターロッキングをDIYで施工するのもアリ
インターロッキングをDIYで施工するなら、施工費用は材料費だけで済みます。
インターロッキングの施工の手順は以下のとおりです。
- 地面の掘削……インターロッキングや下地の厚みを考慮して地面を掘り下げる作業
- 下地の敷設……下地となる砕石や砂を敷く作業
- 整地……下地用に敷いた砂をレーキやトンボで平らにならす作業
- インターロッキングの敷設……ブロックを敷き詰める作業
- 目地の埋入……目地を珪砂で埋めて固定する作業
インターロッキングのDIYは材料の搬入や施工ともにかなり重労働になることが考えられます。
また掘削した土は産業廃棄物になるため、処分する業者の依頼や処分費用をあらかじめ検討しておくことも必要です。
大変な手間や労力がかかるため、体力や技術に自信のある方以外は施工費用がかかっても職人に依頼することをおすすめします。餅は餅屋とはよく言ったもので、専門の職人なら早く美しく仕上げてくれますよ。
費用を抑える最大のポイントは業者選びにかける時間を惜しまないこと
新築住宅ではハウスメーカーに提示された外構業者に工事を依頼することも往々にしてあります。
ハウスメーカーの提示する外構業者では工事費用の中に中間マージンが含まれていることが多いため、外構工事のコストを抑えたい場合にはあまりおすすめできません。
インターロッキングの施工費用を抑えるには、施主の希望する作業を的確にこなしてくれる業者をご自身で見つけて依頼することがおすすめです。
また複数の業者で見積もりをとることを相見積もりといいます。
相見積もりは複数の業者の工事費用を比較して検討できるため、費用を抑えるためには有効な方法です。
ただ、相見積もりや業者選びを入念にするには結構な時間がかかります。
インターロッキングの工事を急ぎで依頼すると、相見積もりをとる時間も優良な業者を選定する時間もかけられません。 焦って高い費用で工事を依頼してしまわないためにも、工事は計画的に時間に余裕を持って依頼することが大切です。
適正価格で希望通りのインターロッキング施工をしたいときはsmileガーデン
当記事ではインターロッキングの施工費用についてお伝えしました。
インターロッキングは選ぶ製品によって施工費用が異なります。
しかし施工費用の内訳や費用を抑えるポイントを事前に知っておくことで、提示された見積もり金額が適正であるかどうかを判断しやすくなります。
またインターロッキングの施工費用を安く抑えるためには時間をかけた業者選びが重要なポイントです。
駐車場を含むエクステリアは、屋内のように壁や天井で仕切られていないため、バランスよく構成するにはセンスと知識が必要になります。
インターロッキングの施工をはじめ、エクステリアで少しでもお困りのことがあればぜひプチ庭にご相談ください。
DIYでエクステリアを仕上げるのも楽しいものですが、プロの手を借りることで新しいアイデアや専門的なアドバイスも受けられますよ!
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静岡県御殿場市の土建屋に生まれ、大型重機が大好きな子供時代を送る。
建築に憧れ、三重短大で住環境を学ぶ。新卒でハウスメーカーFC工務店の「インテリアプランナー」に応募するも、社長の勘違いで募集したかったのはなんと「エクステリアプランナー」!!
ハウスメーカーで個人住宅のエクステリアを担当。その後、ゼネコン住宅事業部のインテリアプランナー、植木屋の外構プランナーを経て、現在は(株)ガーデンメーカーで営業設計を務める。