防犯砂利の処分方法【自治体では回収不可？】注意点と捨て方を解説

防犯砂利を処分する方法

防犯砂利が不要になった場合、どのような処分方法があるのでしょうか。自治体を通しての処分や不用品業者への依頼など、それぞれの方法について解説します。

自治体でのゴミ収集の可否

防犯砂利を処分しようと思ったとき、まず頭に浮かぶのは自治体のゴミ収集ではないでしょうか。通常のゴミと一緒に集積所に持って行くだけで済んだら楽ですよね。

しかし、一般的に、防犯砂利はゴミ収集に出せません。砂利や砂、土はゴミを処理する機械を故障させてしまうおそれがあり、多くの自治体では「処理困難ゴミ（処理施設で対応ができないもの）」に指定されているためです。知らずにゴミの日に出してしまうと、罰則の対象になってしまうことも。少量であれば回収している自治体もあるため、まずはご自分が住む自治体のルールを確認してみましょう。

不用品回収業者への依頼

不用品回収業者で、防犯砂利の回収を行っている場合があります。家電や大型家具、資源ゴミ回収のイメージがありますが、石や土などを専門に取り扱う回収業者も存在するのです。

基本的に自宅まで回収に来てくれるため、手間がかからない点も魅力的です。ただし、料金は業者によって異なります。事前に複数の業者に見積もりを依頼することをおすすめします。

購入した店舗での引き取り

一部ではありますが、ホームセンターや園芸店では、その店舗で購入した古い防犯砂利の引き取りを行っていることがあります。また、敷き直しのために「新たに砂利を購入して、他店で購入した古い砂利を処分したい」という場合に、引き取りが可能になる場合も。

ただし、購入時のレシートが必要だったり、新たに購入する砂利と同じ量だけ、などの条件がある可能性が高いです。まずはお近くの店舗に問い合わせしてみましょう。

造園業者や解体業者に依頼する

以下の業者は、防犯砂利の処分を行っていることがあります。状況に応じて相談してみましょう。

• 造園業者
• 外構工事業者
• 解体業者
• 石材店
• リフォーム会社

砂利の敷き直しを含む庭のリフォームや解体工事を行う際に、造園業者や解体業者に古い防犯砂利の処分を依頼することも可能です。他の作業と同時に行うことで、処分だけを依頼するよりも費用を抑えられる場合があります。

自宅の庭に埋める方法

自宅の敷地内に十分なスペースがあり、防犯砂利の量が少ないのであれば、庭に埋めるのもひとつの手です。庭のリフォームなどのタイミングであれば、造園業者に依頼できるかもしれません。庭の構造や植物への影響を考慮したうえで埋めましょう。

防犯砂利を処分する際の注意点

防犯砂利の処分は、適切な方法で行いましょう。当然ですが、不法投棄などの法に触れる行為は厳禁です。また、環境への影響や、近隣への迷惑にも配慮が必要です。

公共の場への投棄はNG

河川や道路、公園、空き地など、許可されていない場所に防犯砂利を捨てるのは不法投棄にあたります。自然環境の破壊や景観の悪化だけでなく、高額な罰金が科せられることになるため絶対にやめましょう。

自宅敷地内での処分方法とリスク

自宅の敷地内で防犯砂利を処分する方法として「自宅の庭に埋める方法」もご紹介しました。しかし、この方法にはいくつかのリスクが伴います。

ひとつは庭に大きな穴を掘ると、地盤沈下や近隣への影響を引き起こすリスクがあることです。地盤沈下は、地面の掘削によって地盤の強度が低下することで起こります。大量の砂利が入るような深い穴を掘ると、自宅敷地内だけでなく、近隣に迷惑かける事態に発展しかねません。特に古い家屋や地盤が弱い場所では注意が必要なため、庭に防犯砂利を埋める場合は、できるだけ造園業者などに依頼することをおすすめします。

また、樹木の根の近くに大量の防犯砂利を埋めると成長を阻害してしまうおそれがあります。埋める場所は慎重に決めましょう。「樹木に影響がない場所が判断できない」という場合も、プロに相談すると安心です。

次に、土地を売却する予定があるなら、防犯砂利を庭に埋めるのはおすすめしません。大量の砂利が基礎工事の妨げてしまうおそれがあり、土地の購入者に不利益を与える可能性があるためです。人の手に渡ってから砂利の存在がわかった場合、大きなトラブルになってしまうことも。

土地を売却する場合は、防犯砂利が庭に埋まっていることを事前に告知するか、売却前に撤去する必要があります。将来的に手放す予定があれば、自宅敷地内での処分はやめておくのが良いでしょう。

防犯砂利の処分にかかる費用

防犯砂利の処分費用は処分方法や量、業者の料金体系などによって大きく異なります。業者に依頼すると自力で処分するよりも費用は高くなりますが、手間を省けるという大きなメリットがあります。

業者依頼時の費用相場

造園業者や不用品回収業者に防犯砂利の処分を依頼する場合の相場は、1kgあたり30円〜60円です。ただし、これはあくまで一般的な相場の目安であり、地域や業者の規模、サービス内容によって変動します。処分したい防犯砂利が大量の場合や、遠方への運搬が必要な場合は、追加料金が多めにかかることもあります。

正確な料金を出すためには現地調査が不可欠です。多くの業者では無料で見積もりを出してくれますが、有料の場合もあるため注意しましょう。

無料で処分できる方法の有無

以下の方法では、防犯砂利を無料で処分できる可能性があります。確実に無料になるとは言えませんが、なるべく費用をかけずに処分したいという方は参考にしてみてくださいね。

• 無料で引き取り・処分を行っているホームセンターや園芸店を探す
• フリマサイトでの販売、譲渡
• 地域の情報掲示板などで、防犯砂利が欲しい人を探す

購入したホームセンターや園芸店によっては、不要になった防犯砂利を無料で引き取ってくれる場合があります。フリマサイトや地域のコミュニティや掲示板を利用して、防犯砂利を必要としている人に譲渡するのも良いでしょう。

処分費用を抑えるコツ

前途した「無料で処分できる方法」以外にも、処分費用を抑えるコツはいくつかあります。

1. 相見積もりをする
   防犯砂利の処分は、同じ条件でも業者によって費用が異なる可能性が高いです。そこでおすすめなのが相見積もりです。相見積もりとは、複数の業者に見積もりを依頼して比較検討すること。相場を把握することで、より費用対効果の高い業者を選べます。
   
   WEBシステムやメールで見積もりを依頼する際は、処分したい防犯砂利の種類や重さ、施工範囲などをできるだけ正確に伝えましょう。同じ条件で比較することと、料金以外のサービス内容（作業内容やかかる時間など）も比較することが大切です。問い合わせへの対応も含めて検討材料になります。
   
   
2. 処分する量を減らす
   不要な防犯砂利を処分する前に、別の場所や用途で再利用できないか確認してみましょう。防犯対策としてではなく防草対策を目的として使う、植栽に使うなど、工夫次第で処分量を減らすことができます。
   
   
3. 自分で運ぶ
   防犯砂利を運べる車と時間があれば、自分で運搬することも検討しましょう。労力は必要ですが、不用品回収業者などでかかる運搬費用を抑えられます。ただし、使用していた防犯砂利を集めて移動するのは楽な作業ではありません。安全に運搬できるよう、十分に注意してください。
   
   
4. 処分時期を調整する
   処分するタイミングの調整も効果的です。不用品回収業者や造園業者の繁忙期を避けて依頼すると、割引を受けられる場合があります。事前に業者に問い合わせ、閑散期を把握しておくと良いでしょう。
   
   
5. 自治体での処分
   防犯砂利は基本的にゴミ収集には出せませんが、自治体によっては処分をお願いできる場合があります。
   
   ただし、指定の場所への持ち込みや、受け入れ量に上限が設定されている可能性があります。お住まいの地域のゴミに関する情報を、事前に詳しく調べてみましょう。手続きがスムーズに進み、費用を抑えられる可能性もあります。

防犯砂利の再利用・リサイクル方法

不要になった防犯砂利を処分するだけでなく、再利用することでゴミの減量にも貢献できます。また、経済的なメリットもあるかもしれません。ここでは防犯砂利の再利用・リサイクル方法について、いくつかのアイデアをご紹介します。

自宅での再利用アイデア

防犯砂利が劣化していない場合は、自宅の庭で再利用する方法を考えてみましょう。たとえば、防犯砂利は雑草対策にも役立ちます。単体でも良いですが、防草シートと組み合わせれば、より高い防草効果が得られるでしょう。

そのほか、植栽に組み合わせたり、アプローチのアクセントにしたりと、庭のデザイン性をアップさせるアイテムとしても使えます。プランターの底に敷けば、水はけを良くする効果も期待できますよ。

防犯砂利を活用した雑草対策について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

他の人への譲渡やフリマサイトでの販売

不要になった防犯砂利でも、どこかに必要としている人がいるかもしれません。近所の人や地域の情報掲示板、フリマアプリ、SNSなどで情報を発信してみましょう。状態が良いのであれば、誰かに使ってもらえたらうれしいですよね。

ただし、防犯砂利は重いため、送料が高額になる可能性があることを念頭に置いておきましょう。直接取りに来ることができる人に譲るのが理想的です。

高級砂利の買取・引き取りサービス

高品質な天然石や特殊な加工が施された防犯砂利の場合、造園業者や不用品回収業者が買取・引き取りを行ってくれる場合があります。

特に、希少な種類や状態の良いものは、高値で取引される可能性があります。事前にインターネットで調べたり、専門業者に相談してみたりすることをおすすめします。

防犯砂利の処分を依頼する業者の選び方

防犯砂利の処分を造園業者や不用品回収業者に依頼する場合、どのような業者を選べば良いか迷う方も多いでしょう。ここでは、業者を選ぶ際のポイントをご紹介します。

業者の口コミ・評判の確認

まず、依頼を検討している業者の口コミや評判をインターネットで検索します。実際に利用した人の「対応が良かった」「良心的な金額だった」といった声は、サービスの質や信頼性を判断する上で非常に参考になるでしょう。特に、防犯砂利の処分について料詳しく書かれている口コミは要チェックです。

ただし、必要以上にほめたたえている口コミが目立つ場合は鵜吞みにせず、実際の対応を見て判断しましょう。

相見積もりの取得方法

相見積もりをとる方法は、「業者に直接問い合わせる」、「一括見積サイトを利用する」の2種類があります。

• 業者に直接問い合わせる
  業者に直接問い合わせる場合は、まずはお住まいのエリアに対応している業者を探すところから始めます。ホームページやSNSから気になる業者をピックアップし、電話やメール、見積もり専用の窓口などから問い合わせてみましょう。処分する防犯砂利の種類やおおよその量、作業内容などを具体的に伝えてください。
  
  業者に直接見積もりを依頼すると、問い合わせの段階で「丁寧に対応してくれるかどうかがわかる」「細かい質問をしやすい」というメリットがあります。ただし、業者それぞれに情報を伝えなくてはいけないため、手間と時間がかかるのがデメリットといえます。
  
  
• 一括見積もりサイトを利用する
  一括見積もりサイトを利用すると、WEB上で情報と画像を登録するだけで、複数の業者に見積もりを依頼できます。
  
  ただし、手軽に依頼できるからとたくさんの業者に見積もり依頼をすると、「依頼した業者の数だけ連絡がくる」、「何社も断るのが大変」という事態になりかねません。時間を割いて対応してくれた業者に断りの連絡をするのはつらいですし、手間と時間もかかってしまいます。そのため、相見積もりは3社程度に絞ることをおすすめします。
  

信頼できる業者の見分け方

信頼できる業者を選ぶために、以下の点を確認しましょう。

• 廃棄物処理業許可証の有無
  廃棄物処理業の許可証を持っているか確認しましょう。許可証を持っている業者は、法令に基づいた適切な処理を行ってくれます。
  
  
• 料金がわかりやすい
  見積もり書は、費用の内訳が詳細にわかるものが理想です。「一式」などが記載されているのみで、内容がわからない場合は注意しましょう。見積もり金額が安くても、いざ回収したときにさまざまな追加料金が加算されるケースがあります。
  
  また、ホームページなどで公開している処分費や見積もりの金額が、他の業者と比べて安すぎる場合は要注意です。もちろん良心的な金額で対応してくれる業者もありますが、相場を大きく下回る場合は警戒したほうが良いでしょう。
  
  
• 実績がある
  防犯砂利処分の実績があるかどうかは、依頼する際の判断材料のひとつとして重要です。ホームページなどで事前に確認しておきましょう。経験豊富な業者は効率よく作業を進めるノウハウを持っているため、スムーズな作業が期待できます。
  
  
• 対応が良い
  口コミの評価だけでなく、実際に問い合わせをした際の対応も重要です。また、優良な業者であれば、作業前に内容や見積もり内容についてしっかり説明してくれるはずです。質問にも丁寧に応じてくれるでしょう。
  

防犯砂利を処分する際の道具と準備

防犯砂利を処分する際は、事前に適切な道具を準備しておくと作業がスムーズに捗ります。庭の広範囲に敷き詰められている場合は特に時間がかかるため、便利な道具を活用して効率よく作業しましょう。

処分に役立つ道具の準備

防犯砂利の処分には、以下の道具があると便利です。

• 角スコップ：砂利をすくって運ぶ
• レーキまたはジョレン：砂利を集める
• ほうき：細かい砂利を集める
• ふるい：砂利と土を分離する
• バケツ：砂利や水を運ぶ
• 一輪車：大量の砂利を運ぶ
• ゴミ袋（麻袋またはビニール袋）：処分する砂利を入れる

砂利と土を分離する方法

長く雨風にさらされた防犯砂利には、土が混ざっています。処分すると決めたら、防犯砂利と土を分けておくと良いでしょう。重量が減り、運ぶ際に服や車が汚れるのも防げます。

防犯砂利と土を分離する際は、手持ちの「ふるい」を使うのが一般的。ふるいに砂利を入れて振り、土を落とすシンプルな方法です。事前に乾燥させておくと土が落ちやすく、効率的に土を分離できますよ。園芸用の小型のふるいでもOKですが、防犯砂利の量が多い場合には向いていません。ある程度の量を一度に処理できるものを使いましょう。

防犯砂利の処分に関するよくあるトラブルと解決策

防犯砂利の処分は、思っている以上に手間がかかることがあります。ここでは、処分中に起こりがちなトラブルとその解決策についてご紹介します。

重すぎて運べない場合の対策

広範囲に敷き詰められている大量の防犯砂利を処分したい場合、かなりの労力が必要になります。重すぎて運べない場合は、どのように対処すれば良いのでしょうか。

• 業者に依頼する
  重くて移動できない場合は、防犯砂利の引き取りを行っている業者にお願いするのが安全で確実な方法です。自宅まで来てくれるだけでなく、重機を使い効率的かつスピーディーに作業をしてくれるでしょう。
  
• 少しずつ運ぶ
  処分したい防犯砂利の全量を一度に運ぶのではなく、小分けにすることで負担を軽減できます。往復する回数は増えますが、無理をして多量に運ぶよりも安全に作業をすすめられます。
  
  防犯砂利をビニール袋や麻袋に入れて運ぶ場合は、重みで袋が破れないよう二重にしたり、袋に入れたうえで一輪車や代車で運ぶと安心です。
  
• 手伝いを頼む
  作業前は「1人でも問題なさそう」と感じても、いざ作業が始まると思ったより大変！というのはよくあることです。家族や友人に頼れる人がいるのであれば、手伝いを頼むのもひとつの方法です。

砂利の汚れが落ちない場合の対処法

防犯砂利は、苔や泥などで汚れてしまっていることがあります。長年屋外に置かれたことでしみついた汚れは、通常の方法ではなかなか落ちません。汚れがひどい場合は、以下の方法を試してみましょう。

• 高圧洗浄機を使用する
  高圧洗浄機を使用すれば、頑固な汚れも落とせる可能性が高いです。ただし、高圧洗浄機は強力な水圧で周囲に水を飛ばすため、自分含め、まわりにへの影響に注意が必要です。
  
  
• 洗剤を使用する
  市販の洗剤も、防犯砂利のしぶとい汚れに効果的です。ただし、漂白剤などで洗った防犯砂利は、土壌や植物、生き物に何かしらの影響を及ぼす可能性も。基本的にはスポンジ、たわしなどを使った水洗いをおすすめします。
  
  洗剤を使う場合はできるだけ環境に配慮した製品を選び、使用方法をよく確認して洗いましょう。
  
• 諦めて処分する
  汚れがひどくどうしても落とせない場合は、諦めて処分することも検討しましょう。屋外で使用する限り汚れを防ぐのは難しいですが、黒やグレー、青といった暗めの色を選ぶことで、汚れを目立ちにくすることはできます。逆に、白い防犯砂利は汚れが目立ちやすいです。敷き直しを考えているのであれば、落ち着いた色を検討してみましょう。

まとめ

防犯砂利の処分は適切な方法で行うことが大切です。自治体での回収が難しい場合は、購入した店舗に依頼する、不用品回収業者や造園業者などに依頼する、自分で処分するなどの方法があります。ご自分の状況に合わせて最適な方法を選びましょう。

処分方法を選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。

• 自治体のルール：自治体のゴミ捨てルールを確認しましょう。
• 業者の選び方：複数の業者に見積もりを依頼し、信頼できる業者を選びましょう。
• 道具の準備：処分する際には、スコップやレーキなどの道具を準備しましょう。
• 安全対策：作業中は、手袋や安全靴を着用し、安全に配慮しましょう。
• 環境への配慮：不法投棄は厳禁です。適切な処分方法を選びましょう。

この記事が、防犯砂利の処分でお困りの方の参考になれば幸いです！