外国の庭園のような色とりどりのお花が咲き誇っているお庭は魅力的ですね。
そんな魅力的な外国のお庭を、ご自宅のお庭で再現してみませんか?外国の文化をご自宅に取り入れるのはハードルが高いと感じる方もいらっしゃるかも知れません。
しかし外国のお庭は構成の再現性が高く、真似しやすいポイントがいくつもあります。
今回はお庭におしゃれな洋風テイストを取り入れるための方法や活用できるアイテムについてご紹介します。
お庭を洋風にしたいという方は必見です。
ぜひ参考にしてください。
目次
知っておくと取り入れやすい!洋風のお庭の特徴とは?
洋風のお庭といえば「外国の庭園のような……」とか「お花がたくさん咲いている……」という表現をされることが多くあります。
洋風のお庭を頭の中でなんとなくイメージすることはできても、一から再現するとなると何から手をつければいいかわかりませんよね。
まずは具体的な洋風のお庭の特徴を抑えておきましょう。
知っておくとお庭のアレンジにも役立ちますよ。
お庭の中で空間を分ける構成
和風のお庭が「余白の美」やあいまいさを楽しむのに対し、洋風のお庭は空間を仕切るゾーニングがはっきりしています。
「ここは通路」「ここは花壇」と空間をしっかり分けると洋風らしさが増します。
シンメトリー(左右対称)な配置や規則正しく配置されたアイテムも洋風のお庭独特の表現方法です。
アイテムを繰り返し配置する構成
洋風のお庭では同じアイテムや植物をいくつも並べる構成も特徴です。
アイテムが規則的に並んでいることで、お庭の距離を長く見せる効果が生まれますし、同じアイテムが複数あることから豪華な雰囲気も出せます。
日本の伝統的なお庭ではあまり見られない構成ですが、簡単に取り入れやすく再現性の高い構成とも言えるでしょう。
高さがあるもの、華やかな印象を取り入れた構成
鮮やかな色の花をつける植物や、つる性の植物、葉が大きく丸みがある植物が洋風のお庭にはよく似合います。
それらをアーチやトレリスなどを使用して高さを出すと一層華やかな印象になります。
洋風のお庭の素敵なアクセントになりますね。
お庭に洋風テイストを取り入れる時のポイント3つ
前項で挙げた洋風のお庭の特徴をさらに深掘りして、実際にお庭に洋風テイストを取り入れる時に抑えておきたいポイントをまとめました。
おうちとお庭の「調和」を考える
近年の住宅は洋風化している感がありますが、純粋に「洋風」と呼べる建物はあまり多くありません。
これはデザインよりも機能が洋風化しているためです。
お庭に洋風テイストを取り入れる場合は建物とのバランスも考慮しましょう。
洋風のお庭は高さのあるものや大ぶりなアイテムで表現することが多いですが、狭いお庭で高さや大きさのあるものを使用するとどうしても圧迫感が出てしまいます。
そのあたりも考慮して、建物や敷地にあったアイテムを使用しましょう。
わかりやすいゾーニングを考える
玄関アプローチの両脇をレンガやピンコロ石で仕切る、花を植えるゾーンである「花壇」をはっきりと仕切ると洋風テイストを表現しやすくなります。
ゾーニングすること自体は簡単ですが、人の動線を考えて計画的におこなわないとかえって動線の悪いお庭になってしまいますのでご注意ください。
植物の色が明るく見える部材を選ぶ
「こういう色味が洋風のお庭にふさわしい!」というものは特にありませんが、洋風テイストを考えて色を選ぶ時は、暗めの色でも明るめの色でも花や植物の色に合うカラーを選ぶとまとまりやすいです。
例えばウッドフェンスの茶色には植物のグリーンが映えますし、白っぽい外壁の前に置いたグリーンも綺麗に映ります。
植栽をあまり入れずに洋風のお庭を作りたいという場合は、明るい色味より暗い色味の部材の方が空間を引き締める効果が期待できます。
おしゃれな洋風のお庭におすすめのアイテム10選!
お庭に取り入れるとより洋風テイストに近づくアイテムです。
これらをたくさん取り入れると洋風になるというわけではありませんのでご注意ください。
これらのアイテムを上手に取り入れてお庭に洋風の空間を演出しましょう。
レンガ
地面にも壁面にも使える万能なレンガは、洋風のお庭の定番アイテムです。
耐候性、耐水性、耐摩耗性に優れているという特徴があり、外構部材には古くから重宝されています。
レンガの並べ方によってさまざまな表情を出せるのもレンガの魅力です。
コンクリート仕上げの一部をレンガにする、壁面に化粧レンガを貼るというデザインありきの使い方もできますよ。
芝生
青々とした芝生の地面は洋風のお庭にとてもマッチします。
芝生を使用するとお庭のゾーニングもしやすく、メリハリを表現できます。
伸びたら刈らなければいけないなどメンテナンスが大変なイメージの芝生ですが、地面の照り返しを抑える、砂ぼこりを抑える、癒しでストレスを軽減させるなどのメリットも期待できます。
テラス
テラスとはお庭の中で地面より高くなっている場所を指します。
近年のテラスはウッドデッキやタイルデッキなどで仕上げるケースが多くあります。
おうちの中からお庭にアクセスがしやすい、お庭で気軽にくつろげるなどテラスにはたくさんのメリットがあります。
パーゴラやテラス屋根などを設置するとテラスがさらにグレードアップしますよ。
オブジェ・オーナメント
オブジェとは「物体」「対象」という意味で、オーナメントとは「飾り」や「装飾」という意味です。
どちらもお庭に必ずいるものではないけど、置くだけでお庭に洋風テイストを演出してくれます。
洋風庭のオブジェと言えば、古くから曲線的なデザインの白い石造りのものが有名です。
オブジェのデザインに正解はありませんが、他の部材と調和のとれるもの、風雨に強いものなど機能性も考慮することが大切です。
ガーデンライト
夜のお庭はとてもムーディで日中とは違ったよさがあります。
特に洋風のお庭では、植物や植え込みをライトアップすると夜でも華やかな雰囲気が漂います。
ガーデンライトは植物を照らすだけでなく、歩行時の安全や防犯などさまざまなメリットがあります。
ガーデンライトには電池式、ソーラー式の他にローボルト電源という製品があります。
これは一般家庭でおもに使用されている100Vの電源電圧を12Vの低電圧に変換させるライトです。
電気に触れても感電の心配がないため安心して設置できます。
またローボルトライトは電気工事士の資格がなくても屋外コンセントに指すだけで誰でも設置できます。
ガーデンライトで壁面を間接的にライトアップすれば、お庭の意匠性が格段にアップしますよ。
アーチ
お庭に植えたお花を立体的に楽しめるアーチは、洋風のお庭で活躍してくれるアイテムです。
アーチを使用する植物はバラというイメージがありますが、バラに限らずクレマチスやジャスミンにももちろん使用できます。
あと「和」のイメージになりますが藤にも使えます。
アーチの設置はアーチが倒れないように基礎用の穴を30cmほど掘り、ブロックとモルタルで固定します。
1年ぐらいでは思い通りのバラのトンネルにならないことが多いですが、手入れをしながら年月を重ねて少しずつイメージどおりのバラのトンネル仕立てるのもバラ栽培の醍醐味です。
ウォール
ウォールの使い方はアーチとほぼ同じですが、ウォールは平面的な形で植物を誘引できるため、植物で日差しを遮る「グリーンカーテン」を作ることができます。
ウォールはつる性の植物以外にも野菜づくりにも向いています。
外壁と地面で支えるウォールは置くだけなので、大がかりな設置工事も不要です。
手軽にグリーンカーテンが楽しめます。
ラティス・トレリス
ラティスもトレリスも同じく「格子状のもの」という意味です。
日本ではおもにガーデニング・エクステリア部材のことを指します。
フェンスの内側に設置して目隠し効果をアップさせるという使い方もありますが、つる性の植物を這わせたりハンギンググリーンを吊るしたりするのに便利です。
ラティス・トレリスは板状の製品が多いですが、下部がプランターになっている製品もあります。
下部がプランターになっていると自立するので空間のパーティションとして使うこともできますね。
壁泉
壁泉とは壁面から水が出るオブジェです。
外国の豪華なおうちでライオンの口から水が出ているオブジェを映画などで見たことはないでしょうか。
あれが壁泉です。
ご自宅のお庭にライオンのオブジェを取り入れるのはハードルが高いかも知れませんが、エクステリアの部材にはお庭に設置できるシンプルでデザイン性の高い壁泉もあります。
絶えず水が出ている光景はお庭を癒しの空間に変えてくれるでしょう。
物置
赤い字の部分は他サイトで被る機能性重視の物置はおしゃれなお庭で見せたくないアイテムになってしまいますが、近年はかわいい小屋のような物置がたくさんあります。
実はこれらは「物置」ではなく「ガーデンシェッド」といいます。
ガーデニングの本場とも言われるイギリスの庭園にありそうな、洋風のお庭にピッタリなおしゃれアイテムなので、あえてお庭の見える部分に配置するのもいいでしょう。
お庭のフォーカルポイントにもなりますよ。
まとめ
今回はお庭に洋風テイストを取り入れる時のポイントやおすすめのアイテムについてお伝えしました。
現代は住宅をはじめ日本の文化が全体的に洋風化していると言われています。
洋風の文化にはシンプルで機能性の高いものがたくさんあるからだと考えられます。
しかし機能性はさておき、デザインの面で「洋風」を説明できる人はなかなないないのではないでしょうか。
お伝えしたとおり、規則的で豪華なイメージの洋風テイストは再現性が高く、私たちの心を豊かにしてくれます。
ぜひ洋風テイストをお庭に取り入れて、お気に入りの空間を作り出しましょう。
静岡県御殿場市の土建屋に生まれ、大型重機が大好きな子供時代を送る。
建築に憧れ、三重短大で住環境を学ぶ。新卒でハウスメーカーFC工務店の「インテリアプランナー」に応募するも、社長の勘違いで募集したかったのはなんと「エクステリアプランナー」!!
ハウスメーカーで個人住宅のエクステリアを担当。その後、ゼネコン住宅事業部のインテリアプランナー、植木屋の外構プランナーを経て、現在は(株)ガーデンメーカーで営業設計を務める。