敷地からおうちまでをつなぐ道、玄関アプローチ。

玄関アプローチを素敵な空間にしてくれるアイテムの一つにタイルがあります。

使用するタイルの色や素材で、玄関アプローチの印象は大きく変わります。

今回はタイルの機能やデザインについてお伝えします。

エクステリアを考え中の方、玄関まわりをおしゃれにリフォームにしたいという方は必見です。

ぜひ参考にしてください。

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高杉 有希子
監修者 エクステリアプランナー 高杉 有希子

静岡県御殿場市の土建屋に生まれ、大型重機が大好きな子供時代を送る。
建築に憧れ、三重短大で住環境を学ぶ。新卒でハウスメーカーFC工務店の「インテリアプランナー」に応募するも、社長の勘違いで募集したかったのはなんと「エクステリアプランナー」!!
ハウスメーカーで個人住宅のエクステリアを担当。その後、ゼネコン住宅事業部のインテリアプランナー、植木屋の外構プランナーを経て、現在は(株)ガーデンメーカーで営業設計を務める。

執筆者 らいち

大阪生まれ大阪育ち。古めの建築物が大好きです。暇さえあれば、団地建て替えの現場を見物に行って萌えています。

目次

タイルの種類はおもに3種類

タイルの種類によって適した用途があります。

ここではタイルの種類とそれぞれの特徴についてお伝えします。

磁器質タイル

石英や長石(どちらも鉱物)や粘土を1200~1350度で焼き上げたタイルです。

とても硬く、吸水率は1%以下と耐水性にも優れています。

凍害に強く、摩耗もほとんどしないため、屋外の使用に適しています。

陶器質タイル

陶土や石灰などを1000~1200度で焼き上げたタイルです。

表面に細かな孔がたくさん空いているので吸水性が高いという特徴があります。

吸水性が22%と高いので、そのままではなく表面に釉薬をかけて仕上げてあります。

陶器質タイルは主に内装用として使われます。

せっ器質タイル

せっ器質タイルは、磁器質タイルと陶器質タイルの中間ぐらいの硬さを持っています。

吸水率は5%以下です。

耐候性に優れているため屋外で使用できます。

外装用タイルの機能性。

内装用タイルとはどこが違う?

玄関アプローチに使う外装用のタイルと、屋内で使う内装用タイルにはどのような違いがあるのでしょうか。

ここでお伝えします。

耐荷重性がある

玄関アプローチをはじめ、土足で歩く場所は重さや衝撃に耐えうる強度が必要です。

内装用タイルには土足で歩くことを想定していない製品もあるため、屋外に使用すると割れてしまうことがあります。

割れてしまうとなかなか張り替えや補修がしづらいため、タイルを選ぶ際には屋外で使用できる製品であるかどうかを確認しましょう。

耐候性・耐摩耗性が高い

屋外は常に紫外線や風雨にさらされているため、耐候性や耐摩耗性が弱いと変色や変形をしてしまいます。

外装用タイルは紫外線や風雨に耐えられる素材が使用されているか、それに準ずる加工がされているため安心して使用できます。

滑りにくい

屋外で使うタイルは、転倒などを避けるため滑らないものであることも大切です。

タイルには大きく分けて「施釉(せゆう)タイル」と「無釉(むゆう)タイル」の二種類があります。

「釉」は「うわぐすり」とも読み、陶磁器や琺瑯などの表面にツヤを出すガラス質の塗料のことを言います。

釉がかかっている施釉タイルはツルっとした質感です。

施釉タイルは汚れがつきにくい、汚れがついても落としやすいというメリットがある反面、滑りやすいというデメリットがあります。

無釉タイルは釉がかかっていないため、陶磁器本来のザラっとした質感です。

施釉タイルに比べると滑りにくいため、安全性で優れています。

他にも経年劣化してもあまり色の変化がないというメリットもあります。

タイルの貼り方で印象が変わる!?貼り方パターンをご紹介

タイルには形や素材だけでなく、貼り方にもバリエーションがあります。

貼り方を変えると、タイルに同じ費用をかけても仕上がりのイメージがぐっと変わります。

ここではタイルの貼り方のパターンをお伝えします。

ご自宅のイメージに合った貼り方をお選びください。

破れ目型

正方形のタイルを半分ずつずらして貼るパターンです。

規則性をなくし、ずらして貼ることで広さがわかりにくくなるというメリットがあります。

スペースを広く見せたい時、スペースに余裕がない時におすすめの貼り方です。

馬踏み型

長方形のタイルを半分ずつずらして貼るパターンです。

馬車が通過した足跡のように見えることから名づけられました。

昔からさまざまな場所で目にする、定番の貼り方です。

縦張り千鳥目地

馬踏み型を縦向きにした貼り方です。

縦のラインを強調できるため、玄関アプローチに長さを表現したい時におすすめです。

四半敷型

正方形のタイルを斜めに貼るパターンです。

破れ目型と同様、空間を広く見せる効果があります。

目地が通路に対して斜め向きになるため、ベビーカーや車いすの車輪がひっかかる心配もありません。

芋目地型

長方形のタイルの四つの角を突き合わせ、縦横均等に並べたパターンです。

「通し目地」と呼ばれることもあります。

簡単な貼り方に見えますが、タイルには微妙なサイズのばらつきがあるため、綺麗に貼るには技術が必要です。

やはず張り型

長方形のタイルを斜めかつ交互に貼るパターンです。

「やはず」とは、矢の後方の弦を掛けるV字の部分のことを指します。

「やはず張り」という名前の他にも「あじろ編み」の編み目に似ていることから「あじろ張り」とも呼ばれます。

近年は「ヘリンボーン」という呼び方の方が伝わりやすいかも知れません。

おしゃれな印象で、タイルだけでなくフローリングのパターンにもよく採用されます。

タイルと同じぐらい大事!目地のことも考えよう!

タイルとタイルの間のすき間にある「目地」のことも考えましょう。

目地は目立たない存在ですが、タイルを貼るうえで大切な役割を持っています。

ここではタイルの目地の役割についてお伝えします。

タイルのばらつきを吸収する

タイルは一見同じサイズに見えても、製造の過程で微妙な差が出たり反りが生じたりします。

目地なしでタイル同士を突き付けて貼ると、段差や隙間ができてしまいます。

目地を設けることで、滑らかで美しい面が仕上がります。

タイル下地の収縮に適応する

気温の変化や地震などで地面の形状に収縮があった場合にも、タイル同士が直接ぶつかることを避けられます。

下地への接着力を強める

タイルを貼る時、タイル自体にも接着剤を使いますが、目地を設けると、タイルを貼る下地への接着力を強めることができます。

知っておきたい!玄関アプローチのタイルのこといろいろ

屋外をタイル貼りにするにはどのような施工をするのでしょうか。

玄関アプローチがどのようにしてタイル貼りになるのか、その工程やその他注意点をご紹介します。

タイル貼りをDIYされる場合には参考にしてください。

タイルの施工法

  1. 土の上に直接タイルを貼ることはできないため、地面にモルタルで下地を作ります。
  2. 下地ができたらその上にタイル貼り付け用のモルタルを塗りつけます。
  3. 貼り付け用のモルタルが乾かないうちにタイルを貼り付けます。
  4. 目地材を充填します。屋外に使用するタイルにはセメント系の目地材が使われることが一般的です。
  5. 目地材のはみ出た余計な部分を拭き取り、全体を乾燥させて完成です。

タイル目地の幅

外装用タイルを貼る時は、内装用タイルを貼る時よりも目地を太めにとります。

これはタイルそのものが内装用タイルより大きいことや、目地材を目地の奥までしっかりと充てんするためです。

目地を目立ちにくくするために「眠り目地」「突きつけ」といって、すき間をほとんど設けないタイルの貼り方もあります。

しかし目地がなければ、地震やその他の衝撃によって欠けたり割れたりしやすくなるというデメリットがあるため、屋外では特に目地を設ける貼り方が一般的です。

まとめ

今回は玄関アプローチにおすすめのタイルについてお伝えしました。

タイルは形や貼り方次第で大きく印象が変わります。

ご自宅のイメージに合ったものを選ぶことが大切です。

また見た目だけでなく歩きやすさなど機能性にも配慮して、デザイン性・安全性ともに満足のいく玄関アプローチを作りましょう。

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