庭のアプローチや駐車場、ガレージなどに施す土間コンクリート。
自分でDIYできるのか、業者に依頼した方が良いのか、不安なことがありますよね?
この記事では、土間コンクリート検討中の方に伝えたい施工方法から費用までのポイントなどを紹介します!
目次
土間コンクリートとは?
土間コンクリートは住宅の庭に欠かせない施工方法の1つ。
地面をコンクリートで固く平らに舗装し、車が入るような駐車場やガレージの床を始め、犬走りやアプローチと人が歩くようなスペースに設けます。
地面がむき出しのままでは、見栄えの悪さだけではなく、靴や車のタイヤの汚れ、雑草が生えてくるという問題があります。
さらに雨が降ったあとは、タイヤが地面にはまりやすく危険性もあります。
土間コンクリートを施すことで、それらを回避することができ、住みやすい住宅になります。
耐用年数・寿命はどのくらい?
国税庁が定めた、コンクリートの耐用年数は「15年」とされています。
けれども、人が歩くための用途や、車が出入りするような駐車場と、使用する目的や場所で、寿命は大きく変わるので注意が必要です。
表面のひび割れ程度であれば、まだ寿命とは言い難いですが、内部まで割れている、表面がザラザラなどといった場合は、寿命もしくは補修時かもしれませんね。
土間コンとアスファルトどっちがおすすめ?
コンクリートとアスファルト、どちらも強度があって同じくらいの耐久性がありそうですよね?ですが、戸建て住宅で工事を考えているのであれば、土間コンクリートがおすすめ。
アスファルトの耐用年数は「10年」と定められており、寿命も短いです。
反面コンクリートは、より強度で、仕上げのデザインも豊富にあるので、住宅の雰囲気とマッチした庭づくりができますよ。
DIYで土間コンクリートを打てるの?
土間コンクリートをDIYでやることはズバリ可能!けれども、素人がやるにはいくつかの注意点があるので、ポイントを押さえてから作業に取り組みましょう。
小さい面積なら可能
玄関アプローチや住居周りの犬走りなど、小さくて人が歩くだけのスペースや用途であれば、素人でもできます。
面積の広い駐車場など、車が出入りするような場所は、難易度が高いうえ、費用も業者に依頼するより余計にかかります!
DIYの方法 その1 砂利をモルタルにしっかり混ぜよう
セメントと砂のモルタルに加え、砂利を入れることでコンクリートはできます。
上手なコンクリートの作り方はポイントを押さえることで素人でもできます。
1. バケツや一輪車に砂・砂利を入れ、最後にセメントを風に飛ばされないように、優しく振りかけます。
「1:3:6=セメント:砂:砂利」の割合です。
2. 水を加える前に、3種をよくかき混ぜ、全体が灰色に馴染んだら良し!このとき、バケツや一輪車の隅や角隅にセメントが溜まらないように注意です。
3. 水を徐々に加えながら、さらにかき混ぜ合わせ、弾力のあるコンクリートになったら完成!水は一気に入れてしまうと失敗するので、必ず様子を見ながら、少しづつ加えるのがコツですよ!
DIYの方法 その2 ワイヤーメッシュを入れよう
ワイヤーメッシュをコンクリート層に入れて、強度を高めましょう!人が歩くだけのような場所であれば、無くても問題はありません。
DIYの方法 その3 水が流れるようにしよう
水が流れるように水勾配やスロープをつけることを忘れないでください。
砂利を敷いた後は転圧をし、勾配がついているかどうか水準器を使って確認するとよいですよ。
土間コンクリートのポイント8選
小さなスペースであれば、土間コンクリートの施工は素人でも可能です。
駐車場やガレージなどの広いスペースの場合は、業者に依頼した方が強度のあるきれいな仕上がりになります。
1.土間コンクリートの構造と厚さ
土間コンクリートの構造は、砕石層とコンクリート層の2層に分かれ敷かれています。
地面の上に砂利を敷き、その上にコンクリートを流し込みますが、コンクリート層の中間部は鉄筋またはワイヤーメッシュを張ることも。
コンクリートは圧縮に強く、引っ張りに弱い特徴があるので、引っ張りに強くて、サビに弱い鉄筋やワイヤーメッシュを入れることで、弱点をカバーしあいより強度を高められます。
厚さの違いは?(歩行者用・車道用)
土間コンクリートの厚さは歩行者用と車道用で異なります。
歩行者用は「7cm」、車道用は「10cm」で作ることが一般的です。
2.打ち方・施工手順
掘削・床付け
まずは、地面をシャベルや機械で掘削。
広い面積は機械で大胆に掘り、細かいところや角隅はシャベルを使って掘っていきます。
掘削後は、できるだけ平らになるように角スコップを使って土を削るように、掘った表面をきれいにして仕上げていきます。
砕石基礎
砂利を掘ったスペースに隙間なく敷き詰めます。
その後はタンパーや転圧機を使って押し固め、砕石基礎を構築。
転圧をかけ、水勾配や窪みにも気をつけます。
緩やかでわずかなスロープになっているか、穴になっていないかと確かめながら、再度砂利を足して調整していきます。
型枠
コンクリートを流し込んだあとに、溢れて流れ崩れないように、型枠を形成。
型枠をズレのないように、垂直に形成していきますが、このとき水勾配も考慮しながら、緩やかなスロープを作ります。
わずかなスロープになるように型枠を形成する作業は、プロにしかできない作業です。
水糸を使って作業する場合でも容易ではないことがあります。
ワイヤーメッシュ・スペーサー
ワイヤーメッシュを砂利に直に敷くのは厳禁。
サビの原因となり、耐久性のないコンクリートに。
砂利との間にスペーサーを設けて、ワイヤーメッシュを浮かせます。
コンクリート打設
全ての設置が完了後、コンクリートを流し込み、シャベルやレイキを使って満遍なく敷き詰めていきます。
表面仕上げ
金ゴテやトンボを使って表面をきれいに仕上げていきます。
型枠の表面のラインに合わせながら、水溜りにならないように、きれいな仕上げられるのは、プロだからこそできる作業ですよ。
養生
養生して、コンクリートが乾くまで待ちます。
夏場は乾燥しやすいですが、冬場は乾燥しにくく、2週間ほどは様子を見る必要があるかもしれません。
3.目地の役割と目地デザイン
コンクリート施工には目地は必ず必要な作業です。
目地は大きな役割を担い、コンクリートの劣化防止や見栄えをよくすることもありますよ!
目地の役割とは?
目地の一番の役割は、ひび割れ防止。
コンクリートは温度変化によって収縮し、ひび割れを起こします。
けれども、目地を施すことで、隙間ができ、ひび割れ防止に。
また、目地のデザインも豊富にあり、見栄えの良さが一段とよくなるので、デザインを楽しむこともできますよ。
おすすめ目地デザイン7選(砂利・人工芝・天然芝・レンガ・ピンコロ石・タマリュウ・伸縮目地)
土間コンクリート施工で使われる目地の種類はいくつかあり、住宅の雰囲気にあったものが選びやすいです。
コンクリートとコンクリートの間に何を入れるかによって、庭・住宅の雰囲気は大きく変わりますよ!
1. 砂利:砂利を敷き詰めつことで、クールでスタイリッシュな仕上がりに
2. 人工芝:施工後手間のかからない目地で、見栄えも◎
3. 天然芝:どの庭の雰囲気にもマッチしやすくて、親しみ感もあり!
4. レンガ:イギリスガーデンのような雰囲気づくりにはもってこいの仕上げ
5. ピンコロ石:クールな見た目だけではなく、滑り止めの役割もあって便利
6. タマリュウ:芝とは違った趣のある植物が、おしゃれ度をUP
7. 伸縮目地:ひび割れ防止には、かなりの効果が期待ができる!
4.人気の表面仕上げ方法
コンクリート表面の仕上げは、デザイン的にも重要!住宅の雰囲気と合う、好みの仕上げを選んでください。
金ゴテ仕上げ
表面をツルツルに仕上げ、滑らかできれいです。
でもスリップには注意!
刷毛引き仕上げ
表面を意図的にザラザラに仕上げ、滑りにくくて安全です。
洗い出し仕上げ
玉石を使って、風情ある仕上がりに。
部分的に使うのがおしゃれです!
5.費用の相場はいくら?
土間コンクリート施工は、車一台分のスペースであれば、約15万円前後が相場となります。
工事施工、土工事、重機使用料などを全てを含めての金額ですが、住宅の立地場所や季節、年によっても値段の変化はあり得るでしょう。
6.土間コンクリートを安くする方法
工事を少しでも安くしたい方は、とにかくデザインにはこだわらないこと。
またDIYなどを併用し、自分でできる作業は、自分で行い、できないことを業者に頼むことも1つの手段ですよ!
7.土間コンクリートで度々起こる問題
ひび割れ(ヘアクラック)
コンクリートの表面は温度変化によって、ひび割れ(ヘアラック)しやすいです。
内部までひび割れてしまっている場合は、強度の低下につながるので、補修をしてくださいね。
色むら
コンクリート打設後は、すぐに乾燥できる状態がベスト。
冬の季節など乾燥のしにくい日は、色むらの原因になりやすいです。
8.土間コンクリート工事ができる業者は?
土間コンクリート工事ができる業者をお探しなら、smileエクステリアがおすすめです!
お庭のお手入れや植栽もできるsmileグループの1つなので、トータルのガーデンプロデュースをしてもらえますよ!
まとめ
土間コンクリート施工は、使用するスペースの大きさや、上に乗るものによって、構造や作り方が変わります。
DIYで自分でできること、業者に頼んだ方がお得なこととあるので、よく調べてから、作業をすすめることをおすすめします。
ぜひ素敵な庭づくりをしてくださいね!
静岡県御殿場市の土建屋に生まれ、大型重機が大好きな子供時代を送る。
建築に憧れ、三重短大で住環境を学ぶ。新卒でハウスメーカーFC工務店の「インテリアプランナー」に応募するも、社長の勘違いで募集したかったのはなんと「エクステリアプランナー」!!
ハウスメーカーで個人住宅のエクステリアを担当。その後、ゼネコン住宅事業部のインテリアプランナー、植木屋の外構プランナーを経て、現在は(株)ガーデンメーカーで営業設計を務める。
建築・インテリア学科卒の造園士×Webコンテンツクリエイター。 東京で建築、カナダのトロントで造園、その後カナダのハリファックスの大自然で植物と戯れながら、植物・庭・ガーデニングのWebコンテンツクリエイターを開始。 現在はヤシの木を主体とするドライガーデンの造園士とWebコンテンツ・ガーデニング商品の監修者としても活動中。日本での建築とカナダでの造園の経験に加え、趣味の植物やコケの収集、植物アート作りを生かして、 みなさんに植物や庭の魅力をお届けします。