芝生の生えた開放的なおしゃれな庭は天然芝でなくても、使い方次第で人工芝で再現できます。

この記事では、人工芝の特徴と魅力、天然芝との違い、人工芝でおしゃれな庭をつくるコツ、使い方のポイント、さらに人工芝を使った庭を実例写真付きで紹介します!

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目次

人工芝の良さを知ろう!特徴&魅力や天然芝との違い

人工芝と聞いても、なんだか天然芝よりも美しい庭がつくれるとは思いにくいですよね。

安っぽく見えるのではないかと心配にもなります。

しかし、天然芝にはない特徴と魅力があり、敷くことでメリットになる点があります。

もちろん生きている芝ではないので、デメリットに感じる点も。

ここでは、人工芝の特徴とメリットともいえる3つの魅力、さらにデメリットとしてあがる天然芝との違いについて、詳しく解説します。

人工芝の特徴|寿命は5〜8年以上もある

ポリエチレンやウレタンなどの合成樹脂で作られている人工芝。

地面と接触する基盤シートと芝生に見える頑丈なパイルと組み合わせてできていて、寿命は5〜8年以上もあるようです。

商品や環境によって違いますが、きちんと手入れをすれば10年ほどまで使用できることも。

表面のパイルは一本一本の葉の長さが種類によって違い短いものから長いものまで豊富にあります。

また、より天然芝に見えるように3~4種類のカラーを混ぜている人工芝もあります。

人工芝の魅力|天然芝にはない持ち味がたくさん

天然芝はきちんと手入れをすれば、人工芝よりも長く使えます。

しかし、メンテナスをあまりしなくても、もともと耐久性がある人工芝は、トータルのコストパフォーマンスが天然芝よりもいいです。

天然芝にはない良さがあり、庭で長きにわたって使用することができます。

ここでは人工芝の魅力を以下3つを詳しく紹介します。

  • メンテナンスがほぼない
  • トータルコストが天然芝よりも安い
  • 庭をおしゃれにデザインしやすい

人工芝の敷き方によっては、雑草を生えにくくさせることもでき魅力の1つです!

人工芝の魅力1|メンテナンスがほぼない

合成樹脂でできている人工芝は、生きている天然芝に比べ、圧倒的にメンテンスが少ないです。

水や肥料が欠かせない天然芝は、季節によって芝の様子を見ながらケアの仕方を変える必要があります。

夏は水やりの回数を普段よりも増やしたり、春から秋ぐらいまでは定期的に肥料を与えたりなど手間がかかります。

管理ができていないとすぐに枯れやすく、人工芝よりも寿命が短くなる場合も。

また筆者が造園士だったころに、地面がむき出しになった箇所には芝の種をまいて補修する作業などもありました。

人工芝なら水やりや肥料やりはなく、最低でもメンテナンスなしで5年はもちます。

耐久寿命よりさらに長く使うなら、雑草が生えたときやゴミがたまったときなどに、除草作業や掃除を定期的にするといいです。

人工芝の魅力2|トータルのコストが天然芝よりも安い

庭に芝を施工するとき、天然芝よりも比較的人工芝の方がコストがかかります。

整地作業や防草シート・杭など天然芝では必要ない作業や専用資材があるため、価格が上がります。

しかし、定期的に水や肥料が必要な天然芝は、敷き詰めたあとにランニングコストがかかるため、トータルのコストは人工芝の方が安くなりやすいです。

もし人工芝が破損したりや寿命を迎えたりしても、防草シートさえ破損していなければ、人工芝を変えるだけなので天然芝よりも安価に済みます。

人工芝の魅力3|庭をおしゃれにデザインしやすい

日当たりや風通しが悪い場所では、葉が茶色く枯れやすい天然芝は、庭に敷ける場所が限られています。

一方、環境さえ良ければ劣化する早さを遅くできる人工芝は、日当たりや風通しなどに左右されにくく、庭のどの方角でも敷きやすいです。

そのため、外構工事や庭の設計でも自由にデザインしやすく、家の敷地全体にきれいな芝生が生えているかのような、おしゃれな庭がつくれます。

また、庭の美しい景観をメンテナンスなしで長く維持しやすいです。

人工芝と天然芝との違い|庭に季節感を感じにくい

一年中枯れることがなく緑の芝を楽しめる人工芝。

天然芝とは違って、リアルさが低く、冬でも同じ色をしているため庭に季節感を演出しにくいです。

また天然芝は長さや太さが違う葉がやわらかく、寝転がるとふかふかとした感触が気持ちいいです。

しかし、人工芝だとゴワゴワとした硬めの質感で、本物には見えにくいデメリットがあります。

商品によっては、よりリアルさに追求したものもありますが、価格が少し高く設定してあるため、高額になる場合も。

人工芝で庭をおしゃれに!デザインや施工の実例

天然芝よりも、リアルさには劣ることもある人工芝ですが、施工次第でおしゃれな庭をつくれます!

まずはどんな風に人工芝を使ってハイセンスな仕上がりになるのか、その実例を写真付きで4つ紹介します。

①色違いの人工芝でポップかわいい庭

人工芝の色は2〜3色だけではありません。

ディープグリーン・ブラウン・グレーなど落ち着いた雰囲気の色もあれば、青や赤などのカラフルな色もたくさんあります。

実例写真では3色の人工芝を裏庭に敷き詰め、ポップでかわいいおしゃれな庭を演出しました。

丸い形に切り抜いた人工芝を敷くことで庭の雰囲気はやわらかくなり、不規則な形にすることで、オリジナル性の高いおしゃれな庭を演出できます。

天然芝ではできない色の組み合わせのデザインは、人工芝ならではの技法でおすすめです!

①タイルと枕木を組み合わせた人工芝のある庭

こちらの写真は、花崗岩のタイルストーンと枕木を組み合わせた人工芝のあるおしゃれな洋風テイストの庭です。

人工芝だけでは庭にメリハリがつかず、パッとしないためフラットに見えやすいです。

人工芝の色味とは違うタイルストーンや枕木を使えば、庭に深みが出て、ノスタルジックなおしゃれな洋風テイストの庭を演出できます。

人工芝は、一本一本の葉が長めのタイプを選ぶと、タイルと枕木の地面のレベルに差がつき、ふかふかの芝生に見えやすいため、ふわりとしたやわらかい印象のある空間をつくります。

②ラインを強調するおしゃれモダンな庭

四角形や三角形など直線的なデザインが多いモダンな庭。

写真では玄関アプローチの地面に、長方形の土間コンを施工し、その隙間と周辺に人工芝を敷き詰めています。

土間コンのラインを強調するように人工芝が敷き詰められているので、クールでスタイリッシュさを演出した庭です。

一般的に隙間には玉砂利を入れたり、玉竜を植えたりしますが、人工芝の方が洋風テイストに近づけるため、よりおしゃれなモダンな庭に見えます。

また、玉竜や天然芝では車のタイヤによって葉が押しつぶされ、見た目が悪くなりやすいです。

丈夫な人工芝の方が美しい景観を長く維持しやすい強みがあります。

③人工芝をメインとしてデザインされた庭

比較的庭のデザインを見比べてみると、人工芝の面積を削りながら花壇を設置したり、アプローチのタイルを敷いたりすることが多いです。

こちらの庭では、人工芝を中心に敷き、あとから花壇やステップを付け加えたかのようなつくりです。

人工芝が庭のメインとなるようなデザインになり、寝転がってゴロゴロできるぐらい広々とした空間に見えます。

本物には見えにくい人工芝ですが、わざと強調するように敷くと、よりおしゃれなモダン洋風テイストの庭に仕上がりやすい感じもしますね。

人工芝で庭をおしゃれでかわいく見せるデザインのコツ

人工芝でも庭が美しく見え、友人に自慢したくなるようなおしゃれな空間が再現できます。

しかし、どんなポイントが庭をおしゃれに見せるのかがわかりにくいと思います。

ここでは、おしゃれな庭づくりにおいて、人工芝の上手な使い方のコツについて下記の5つを紹介します。

  • 人工芝と別の素材を組み合わせる
  • 玄関アプローチは常緑性の植物と一緒に
  • 花壇に植物を植えて人工芝の縁を隠す
  • アート作品のようにユニークに見せる
  • ウッドデッキやパティオの周りに敷く

1. 人工芝と別の素材を組み合わせる

人工芝を使うときは、石・レンガ・木材などを別の素材やマテリアルと組み合わせて庭をつくりましょう。

玄関アプローチや駐車場周辺などにおいて、人工芝だけで地面に敷き詰めていると上からの圧力によって、芝がつぶれて平らに寝てしまったり、破損してしまったりする場合があります。

劣化が早く進みやすいので、導線となる歩く場所には、タイルや枕木などを置いてから人工芝を敷くといいです。

ほかの素材と上手に組み合わせることで、庭をおしゃれに見せるだけでなく、人工芝を長もちさせ、景観を美しく維持できます。

2. 玄関アプローチは常緑性の植物と一緒に

一年中常緑で季節感を感じにくい人工芝。

周辺の植わっている木や草花が、冬に葉を一斉に落とす落葉性の植物だと人工芝が強調され、違和感を感じることもあります。

人工芝だけが際立って見えないように、周辺の植物は常緑性の種類と一緒に植えて敷くといいです。

特に玄関アプローチなど、外から見えやすい場所に人工芝を敷く場合は、植える植物を的確に選びましょう!

3. 花壇に植物を植えて人工芝の縁を隠す

花壇・ステップ・外壁など、壁面にピッタリとあわせて人工芝を敷くことが多いと思います。

ラインを見せるように敷くのもいいですが、より自然に見えるように、人工芝の縁が隠れるように草花を植えてみましょう。

自然がつり出したような景色を演出でき、和風や和モダンテイストの庭でもよくなじみますよ。

花壇は地面から立ち上がったレイズベッドタイプではなく、地面に直接植えられるタイプを選びます。

人工芝と接する部分には、ヒューケラやヤブランなど、グラウドカバーになる草花を植えます。

低木であればオタフクナンテンやローズマリーでもいいかもしれません。

グラウンドカバープランツの葉が人工芝と重なるように植えて、芝から生えたように見せましょう。

4. アート作品のようにユニークに見せる

人工芝は、ただ全面に敷き詰めて地面をカバーする必要はありません。

正方形にカットされた人工芝とタイルトーンをチェス版のように敷けば、1つのアート作品に仕上がり、より個性的なおしゃれな庭をつくれます。

緑と白のタイルでデザインされた庭なので、海外のホテルや住宅のようなスタイリッシュさが生まれます。

ほかにも、黄緑と濃緑の2色の人工芝を交互に並べて、色で変化をつくるのもユニークで、オリジナル性を感じます。

5. ウッドデッキやパティオの周りに敷く

住宅によっては、ウッドデッキやパティオを設置している方も多いと思います。

庭の雰囲気がパッとしないと感じる場合は、ウッドデッキやパティオの周りに人工芝を全面に敷き詰めて、動きのある空間を演出してみましょう。

写真はカナダでの造園工事になりますが、庭はあくまでパティオが主役です。

その周りの人工芝や花壇は、パティオを引き立たせ強調するようにつくってあります。

メインとなるものを浮き彫りにさせることで、印象が強くなり、特別な空間に仕上げられます。

人工芝を上手に敷こう!使い方のポイント

せっかくおしゃれにつくった庭の景観が、人工芝によって損なわれないように、以下の5つの注意を知っておきましょう。

  • 地面を平らに均す
  • 防草シートとあわせて敷き詰める
  • 芝と縁との間は隙間なく!
  • 汚れはタオルで拭き取る
  • デッキブラシで芝を立てる

人工芝を敷き詰める前からが、庭をおしゃれに見せるポイントです。

Point1. 地面を平らに均す

人工芝を敷く前に、まずは地面を平らに均します。

でこぼこのままだと人工芝と地面との間に隙間が生まれ、へこみができます。

雨が降ったあとには水たまりができやすく、靴がびしょびしょにぬてしまうことも。

また、完成したときにきれいな見た目にならないので、しっかりと平らにしてから敷きましょう。

ただし水勾配などを考慮して、地面の角度を調節しながら作業しましょう。

Point2. 防草シートとあわせて敷き詰める

地面の上に人工芝を直接敷いてしまうと、芝と芝や壁との隙間から雑草が生えることもあります。

商品によっては、芝を突き抜けて雑草が出てくる場合も。

施工前に防草シートを敷いてから、人工芝を敷き詰めるようにしましょう。

Point3. 隙間ができないように敷き詰める

庭をきれいに見せるには、壁面や異素材のものと接する部分に隙間ができないように人工芝を敷き詰めること。

天然芝のように葉が生長して隙間を隠すことができないので、施工時に丁寧にやる必要があります。

また隙間ができなければ、雑草も生えにくくて美しい景観を維持できます。

Point4. 汚れはタオルで拭き取る

人工芝の上で食事をしたとき、飲み物などがこぼれてしまった場合は、すぐにタオルなどで汚れを拭き取りましょう。

汚れを放置するとカビが生えたり、劣化するのを早めたりします。

ベタベタになった汚れなどは水拭きで、軽く掃除するといいです。

Point5. ブラシで芝を立てる

長期間で人工芝を使っていると、芝がつぶれて平らに寝てしまうこともあります。

質感や感触が悪くなるだけでなく、見た目も悪くなる場合も。

使用頻度にもよりますが、半年〜1年に1回は、ブラシで擦って芝を立てましょう。

長持ちもしやすく、破損するのも防げます。

まとめ

天然芝でなくても、人工芝でおしゃれな庭は再現できます。

天然芝のようなメンテナンスはなく、日当たりも気にせずに配置できるため、好みのデザインで庭づくりしやすいです。

また、人工芝の敷き方のコツや、使うときのポイントを把握していれば、美しい庭をデザインでき、その景観を長きにわたって維持もできます。

ぜひ人工芝を使って、モダンやスタイリッシュでおしゃれな庭を再現してみてくださいね!

お庭のリフォーム専門店

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氏永 勝之
監修者 smileグループCEO
株式会社ガーデンメーカー 代表取締役
愛知農園植木苗木株式会社 専務取締役
一般社団法人ガーデンビジネス協会 代表理事
氏永 勝之

愛知県稲沢市生まれ。稲沢市が「日本四大植木産地」であることもあり、幼少期から植木に囲まれて成長。
東京農業大学卒業後、名古屋市内の造園会社に就職。公園の整備工事から国交省事業の国道整備工事における土木及び街路樹等の植栽工事に現場代理人として携わる。

執筆者 柴﨑光一

建築・インテリア学科卒の造園士×Webコンテンツクリエイター。 東京で建築、カナダのトロントで造園、その後カナダのハリファックスの大自然で植物と戯れながら、植物・庭・ガーデニングのWebコンテンツクリエイターを開始。 現在はヤシの木を主体とするドライガーデンの造園士とWebコンテンツ・ガーデニング商品の監修者としても活動中。日本での建築とカナダでの造園の経験に加え、趣味の植物やコケの収集、植物アート作りを生かして、 みなさんに植物や庭の魅力をお届けします。