人工芝は天然の植物よりもメンテナンスの手間がかからないことから、エクステリアにもよく採用されています。
エクステリアの中に植物特有のグリーンを採用することでおうちの外観を豊かに、そしてやわらかい印象にしてくれます。
当記事ではコンクリート駐車場の目地に人工芝を採用する際に知っておきたいポイントをまとめました。
記事を読めば人工芝のメリット・デメリット、注意点など詳しく知ることができます。
駐車場の目地に人工芝を採用しようかどうか迷っている方もすっきり決められますよ!
ぜひ最後までお読みください。

目次

駐車場の目地に人工芝を採用することで得られるメリット

メリットと書かれた積み木

駐車場の目地に、人工芝を採用するメリットをまとめました。参考にしてください。

①天然の植物と違って枯れたり育ちすぎたりしない

駐車場などおうちのまわりに植物があると外観の印象が豊かでやわらかくなるもの。しかし天然の植物は枯れたり育ちすぎたり、なかなか思ったような状態になりません。水やりや剪定などメンテナンスも必要です。

人工芝は枯れる心配もなく一年中おうちのまわりにグリーンの鮮やかさを演出してくれます。近年の人工芝は人工だと気づかないほどクオリティが上がっていて、見た目にチープさを感じないこともおすすめできるポイントです。

②メンテナンスがほぼ不要

人工芝は一度施工するとほぼメンテナンスが不要です。水をやったり伸びすぎた植物を剪定したりする手間もかかりません。メンテナンスに時間をかけたくない方、忙しい方も安心して採用できます。

③単調になりがちなコンクリート駐車場の見た目を華やかにできる

コンクリートの駐車場は耐久性が高くシンプルな見た目に人気があります。しかし無機質のコンクリートだけではどうしてもおうちの外観が殺風景な印象になってしまいます。

駐車場はエクステリアの中でも面積の比率が高い場所なので、機能性だけでなく見た目にもこだわりがほしいものです。駐車場の目地に人工芝を採用すると、コンクリートだけの殺風景な見た目に鮮やかさや華やかさをプラスできますよ。

④イニシャルコストが安い【1㎡あたり5000円程度】

人工芝は1㎡あたり5000円程度と採用時のコストが安いことも魅力です。

近年は駐車場の目地など細い部分に施工しやすいように、あらかじめ幅を5~10cm程度にカットした人工芝も販売されています。幅を細くカットしてある人工芝は通常のものに比べると、値段が少し割高になります。

駐車場の目地を人工芝にすると起こるデメリット

困った顔のマークを手に取る人

駐車場の目地を人工芝にすると起こるデメリットをまとめました。参考にしてください。

①経年劣化で色褪せる可能性がある

人工芝の寿命は8~10年です。それ以上経過すると草の部分がちぎれたり色褪せしたり見た目の美しさを保つことが難しくなるので貼り替えが必要です。

②美しく保つためには水はけを考慮する必要がある

駐車場の水はけが悪く、雨の後いつまでも目地に水たまりができるような場所では人工芝の劣化を早めてしまいます。水はけは駐車場のコンクリート面に1mに1cm程度の勾配をつけて確保しますが、立地や家の向きなどによって水はけが悪くなる場合もあります。

③砂ぼこりが溜まると雑草が生えることがある

ほぼメンテナンスフリーの人工芝ですが、砂ぼこりが堆積するとそこから雑草が生えることがあります。

雑草が生えるのは「空気」と「日光」と「土」、3つの条件が揃った場所です。近隣に畑など土が多い場所ではどうしても砂ぼこりが溜まりやすくなるため、人工芝は不向きと言えます。

④コンクリートと目地がフラットにならない

人工芝はやわらかいためコンクリートの面と目地がフラットに仕上がりません。ベビーカーや車いすの通行が多くあるなど、フラットな仕上がりが望ましい駐車場では人工芝はあまりおすすめできません。

人工芝の目地はこんな駐車場におすすめ

芝生に書かれたクエスチョンマーク

人工芝の目地はどのような駐車場に適しているのでしょうか?ここでまとめました。

日当たりが悪い

天然の植物は駐車場の日当たりがよくないと育ちにくいですが、人工芝なら日当たりを気にする必要は全くありません。また天然の植物は暑さ寒さの気温変化で枯れてしまう心配もありますが、人工芝は駐車場に年中鮮やかなグリーンを演出してくれます。

日当たりが悪く薄暗く感じがちな駐車場も、人工芝を採用すれば華やかな印象になりますよ。

カーポートを設置している

天然の植物はカーポートで日光を遮ると育ちにくくなってしまいますが、人工芝なら心配ありません。

今や車は、単に移動のためのものではなく大切な資産です。カーポートを設置して、風雨や紫外線から車を守りたいという方は多くいらっしゃいます。

大切な車の置き場所に少しの彩りが加えられるという点でも、人工芝はおすすめです。

メンテナンスに時間をかけたくない

人工芝の目地は天然の植物のように水をやったり剪定したりしなくて済むため、忙しい方におすすめです。

綺麗に保つためには時々デッキブラシのようなものでブラッシングすると、芝が立ち上がり見た目も良くなります。人工芝は手間をかけず見た目は華やかにできる、一石二鳥のアイテムとも言えます。

駐車場のコンクリート目地に採用するおすすめの人工芝とは?

並んだ車の模型と置かれた鍵

駐車場の目地に採用する、おすすめの人工芝をご紹介します。

耐久性の高いもの

採用時のコストを抑えたいからとあまり安い人工芝を選んでしまうと、芝の部分がちぎれやすかったり早く色褪せてしまったりする可能性があります。人工芝は耐久性の高いものを選ぶことが大切です。

人工芝はおもにナイロン製、ポリエチレン製、ポリプロピレン製がありますが、中でもポリプロピレン製の人工芝は熱や紫外線に強く、耐久性に優れています。

見た目がリアルなもの

人工芝を採用する際に「見た目が安っぽく見えるのではないか」と懸念される方もいらっしゃると思います。しかし、近年の人工芝には天然芝と見分けがつかないほどリアルなものもあります。

リアルな人工芝を選ぶポイントは、

  • 芝の部分に単色ではなく複数の色が使用されていること
  • ツヤ消し加工がされていてギラギラしていないこと
  • 芝の密度が高いこと

が挙げられます。

芝の長さが3cm程度のもの

人工芝の長さは3cm程度が、見た目や起立性のバランスがいいと言われています。

駐車場の目地では、人工芝があまり長いものだと車が載った時にちぎれてしまう可能性がありますし、反対に目地のような細い部分に短い人工芝を敷くと見た目があまり美しくありません。

幅を5~10cm程度にカットしてあるもの

駐車場の目地用に、人工芝の幅をあらかじめ5~10cm程度にカットしてある製品があります。

幅広のものと比べると加工してある分値段が割高になりますが、現場で人工芝をカットする手間が省けるため施工が簡単です。DIYで人工芝を施工する場合にもおすすめです。

駐車場の目地に人工芝を採用する際の注意点

オレンジ色のチェックマーク

駐車場の目地に人工芝を採用する時、どのような点に注意すればよいかをまとめました。

駐車場のコンクリートと高さを合わせる

人工芝の下地には、砕石や土を使用します。下地をじゅうぶん平らにならすことが、人工芝を美しく仕上げるために重要なポイントです。

コンクリートの面より、やや低い位置まで下地を作ります。人工芝が美しく見えるように、下地の面を調節することが大切です。

雑草対策のため下地には防草シートが必要

人工芝を固定するため、また雑草対策のために下地と人工芝の間には防草シートが必要です。

防草シートはホームセンターやネット通販でも購入できます。人工芝によってはあらかじめ防草シートが付いているものもあります。

人工芝の寿命は8~10年程度

ほぼメンテナンスのいらない人工芝ですが、どうしても経年劣化します。

人工芝の寿命は8~10年程度と言われていますが、色褪せや芝の劣化が目立ち始めたら貼り替えが必要です。

まとめ

芝生と電球マーク

当記事では、駐車場の目地に人工芝を採用したらどのような効果があるかについてお伝えしました。

人工芝の目地は忙しい方でも安心して採用できる仕上げです。またデザイン性も高いため、おうちの外観にこだわりを持ちたい方にもおすすめです。

人工芝のメリットやデメリットを知って駐車場の目地に最適な仕上げをお選びください。

高杉 有希子
監修者 エクステリアプランナー 高杉 有希子

静岡県御殿場市の土建屋に生まれ、大型重機が大好きな子供時代を送る。
建築に憧れ、三重短大で住環境を学ぶ。新卒でハウスメーカーFC工務店の「インテリアプランナー」に応募するも、社長の勘違いで募集したかったのはなんと「エクステリアプランナー」!!
ハウスメーカーで個人住宅のエクステリアを担当。その後、ゼネコン住宅事業部のインテリアプランナー、植木屋の外構プランナーを経て、現在は(株)ガーデンメーカーで営業設計を務める。

執筆者 らいち

大阪生まれ大阪育ち。古めの建築物が大好きです。暇さえあれば、団地建て替えの現場を見物に行って萌えています。

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