おうちの正面から見た外観のことを「ファサード」といいます。

玄関アプローチはファサードの一部で、エクステリアを考える時に最初に考えるポイントでもあります。

完成してしまうと気に留めることも少なくなってしまいますが、ファサードの中でも「デザイン性」「安全性」の重要な役割を担う場所です。

今回は玄関アプローチを素敵なものにするためにこだわりたいことをご紹介します。

これから外構工事をお考えの方、玄関アプローチのリフォームをお考えの方はぜひ参考にしてください。

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高杉 有希子
監修者 エクステリアプランナー 高杉 有希子

静岡県御殿場市の土建屋に生まれ、大型重機が大好きな子供時代を送る。
建築に憧れ、三重短大で住環境を学ぶ。新卒でハウスメーカーFC工務店の「インテリアプランナー」に応募するも、社長の勘違いで募集したかったのはなんと「エクステリアプランナー」!!
ハウスメーカーで個人住宅のエクステリアを担当。その後、ゼネコン住宅事業部のインテリアプランナー、植木屋の外構プランナーを経て、現在は(株)ガーデンメーカーで営業設計を務める。

執筆者 らいち

大阪生まれ大阪育ち。古めの建築物が大好きです。暇さえあれば、団地建て替えの現場を見物に行って萌えています。

目次

ご自宅の玄関アプローチの特長を把握しておきましょう

まずは玄関アプローチを設置する場所について把握しておくことが大切です。

それぞれの特長について工夫する点、注意する点をお伝えします。

敷地入口からおうちまでの間に高低差がある場合

現代の住宅のほとんどは基礎の高さが300㎜以上はあるので、地面と建物に高低差がまったくないというおうちはあまり見られません。

そのため玄関アプローチには段差か勾配がつきものですが、高低差が大きい場合は、段数の多い階段や長めのスロープを設置する必要があります。

スロープもあまり長い勾配が続くようだと、帰って歩きづらいものになってしまいます。

状況が許す場合は、階段とスロープの二種類を設置する、すべてをスロープにするのではなく階段を一段二段プラスすると歩行しやすいアプローチに仕上がります。

また、階段の段数が多くなる場合には手すりも忘れずに検討しましょう。

玄関アプローチを設置する方角を考えましょう

玄関アプローチが北面にある場合は、建物の陰になる時間が長くなるため、お住まいの地域によっては冬場に凍結することもあります。

そのことを踏まえて、北面にある玄関アプローチの素材は防滑性のあるタイルや、洗い出し仕上げなどがおすすめです。

リフォームの場合は、現在の玄関アプローチの機能性を考えましょう

築年数の経ったおうちでは、使い勝手のよさを考慮していないことが多くあります。

仕上げ材を新しくするだけでなく、バリアフリーや防滑性など機能面から考える必要があります。

具体的には「階段の段差が高すぎるので、一段の高さを低くして段数を増やす」「勾配がきついアプローチを平らにして、あえて段差を設ける」などです。

機能面についてご自身で考えるのが難しい場合は、専門知識の多いエクステリアプランナーなどに相談するのもおすすめです。

新たに設置する玄関アプローチの機能性を考えましょう

新設・リフォームにかかわらず、玄関アプローチをどのように仕上げるかを考えることは重要です。

・耐久性……枕木などの天然木は、劣化すると滑りやすくなるため、タイルなど防滑性のある素材を採用することをおすすめします。

・メンテナンス性……ゴツゴツと凹凸のある敷石などは見た目に高級感がありますが、落ち葉や砂ぼこりが掛かった時にホウキで掃きにくいなど、メンテナンス性がよいとはいえません。

日々の暮らしの中でストレスを感じない素材を選ぶことも大切です。

・デザイン性……玄関アプローチは毎日通る場所なので、デザインが気に入らないものだと暮らしそのものまで楽しくなくなってしまいますよね。

機能面を考えながら、お気に入りのデザインを見つけましょう。

・コスト……玄関アプローチにかかる費用を考えることも大切です。

お気に入りのデザインを少しでも安く工事してくれる業者を探しましょう。

一括見積サイトを使うと、評判のいい業者が時間をかけずに見つけることができますよ。

玄関アプローチをもっと素敵なものにするためにできること

玄関アプローチはただの通路ではありません。

そして一度設置すると長年使い続けることになります。

そんな大切な玄関アプローチを、もっと素敵にするためにできることをまとめてみました。

参考にしてください。

お庭や駐車スペースとの兼ね合いを考える

玄関アプローチの設置は、単体ではなくお庭や駐車スペースなどエクステリア全体で考える必要があります。

それぞれの外構の取り合いを考えることを「ゾーニング」といいます。

玄関アプローチのゾーニングは、たとえば「外から玄関の中が丸見えにならないようにする」「空間に奥行を感じさせるような配置にする」などが挙げられます。

敷地の形によってできることとできないことがありますが、他の外構の動線や外部からの見え方などを工夫して、ベストな玄関アプローチを作りましょう。

デザイン共有サイトを参考にする

エクステリアのデザインを共有できるサイトがあります。

エクスプラット

玄関アプローチの工事を業者に依頼する時には、口でいろいろ説明するより画像を見てもらう方が伝わりやすいこともあります。

サイトではさまざまなエクステリアのプランが見られるので、参考にしてみるのもおすすめです。

新興住宅地を実際に歩いて好きなエクステリアを探す

新しい住宅街には、新しいエクステリアを取り入れているおうちがたくさんあります。

訪れてみるとご自身のエクステリアの参考になりますよ。

参考にする時の注意点をまとめてみました。

・玄関アプローチの方角が同じおうちを参考にする
玄関アプローチの方角が異なるおうちを参考にすると、日の当たり方が違うため印象が変わることがあります。

南側の玄関アプローチはお庭の横に設置されていることが多く、距離も長くなります。

北側のアプローチはお庭に隣接しているタイプは少ないため、南側のアプローチを参考にしても印象は違ったものになります。

このように、玄関アプローチの方角を考えて検討することも大切です。

・敷地の広さが同じぐらいのおうちを参考にする
玄関アプローチを参考にする時は、敷地の広さが同じぐらいのおうちを参考にしましょう。

敷地に対するおうちの割合が違うと、エクステリアのバランスも異なります。

参考にしたはずがなんか違う……。

という悲劇を招かないためにも大切なことです。

玄関アプローチのリフォーム。

こんなこともできます!

玄関アプローチのリフォームは、老朽化した部材を交換するだけでなく、機能性を見つめ直すことも大切です。

玄関アプローチは毎日通る場所なので、機能性に多少の不便があっても「それが当たり前だ」と気づかずにやり過ごしていることも多くあります。

機能性を見つめ直すためにはエクステリアのプランナーやバリアフリーに詳しい施工業者に相談することがおすすめです。

ここでは玄関アプローチで多いリフォームをご紹介します。

玄関アプローチの階段の段差を低くする

築年数の経過したおうちでは、玄関アプローチの階段の段差が大きいことがよくあります。

人は段差を上がる時にバランスを崩しやすく、転倒の原因にもなってしまいます。

リフォームで一段の高さを低くして段数を増やすなど、対策されることをおすすめします。

玄関アプローチの階段をスロープに変える

玄関アプローチの階段をスロープにすれば、車いすでも通行できますし、自転車やベビーカーをおうちの中に入れる時にも便利です。

スロープには勾配に合わせた設置スペースが必要になるため、敷地の広さによっては必ずしも設置できるとは限りませんが、まずはバリアフリーに詳しいリフォーム業者に相談してみましょう。

まとめ

今回は玄関アプローチの施工方法についてお伝えしました。

エクステリアは玄関アプローチだけではありませんので、玄関アプローチだけに予算を割くことは難しいと思います。

しかし、エクステリアの中で玄関アプローチは、毎日人が通り、常に目が入る重要な場所でもあります。

玄関アプローチをご家族みんなのお気に入りの空間にして、毎日を楽しいものにしたいですね。

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