外構工事を考える時、事前に工事費用がいくらかかるかを知っておく必要があります。
そのために必要なのが見積もりです。
ここでは見積もりをとる際のポイント、外構工事費用の相場を徹底解説します。
これから見積もりをとるという方はぜひ参考にしてください。
目次
まずは見積もりをとる準備をしましょう!
下準備は大切です。
見積もりを依頼する前にやっておくこと、用意しておくものをお伝えします。
見積もりを依頼する内容は明確に!
外構工事は一つの部材だけを設置・交換するということはあまりありません。
たとえばウッドデッキを設置する場合、直接地面の上に束石を立てて設置するのか、地面をコンクリートで固めてから設置するのかで費用は変わってきます。
ご自身が「エクステリアの何に不便を感じているか」「この箇所を優先して工事を依頼したい」ということが具体的にわかれば、見積もりがスムーズに進みます。
事前に必要な資料を準備しておきましょう!
新築時の竣工図、敷地配置図があれば用意しておきましょう。
現在の仕上げや、隣地との境界線から家屋までの寸法などがわかれば、必要な工程や部材の数も計算しやすくなります。
予算をはっきり伝えられるようにしておく
見積もりを依頼する時には予算を伝えておきましょう。
予算を伝えなければ工事業者の方もどれぐらいのグレードのものを使用すればいいのか見当がつきません。
予算を伝えることで、その中でおさまるプランを提案できます。
「〇〇万円~〇〇万円の間ぐらいで」と、だいたいの金額を伝えるだけでも効果的です。
外構工事費用の目安・相場を紹介
正式な金額は見積もりが出ればわかりますが、事前におおよその目安を知っておくことも大切です。
ここではそれぞれの工事費用の目安をお伝えします。
新築時の外構工事
(例:オープン外構、機能門柱、駐車スペース、アプローチのタイル施工、照明)
100万円~
広さや施工の内容で金額が異なります。
ウッドデッキ
(例:人工木製品・約2.7m×2.7mの場合)
20万円~
広さや設置場所、加工の有無で金額が異なります。
カーポート
(例:片持ちタイプ1台用・約2.4m×5.0mの場合)
20万円~
設置場所、設置台数、加工の有無で金額が異なります。
目隠しフェンス
(例:アルミ素材、ブロック含まず、1mあたり)
1.5万円~
フェンスの高さ、材質によって金額が異なります。
テラス屋根
(例:間口約1.8m×出幅約0.9m・物干しなし)
10万円~
大きさ、設置場所、加工の有無で金額が異なります。
見積もりを依頼!何社でとればいいの?
数社から見積もりをとることで、工事費用を比較検討できます。
これを「相(あい)見積もり」といいます。
あまり多くの業者に頼むと対応や比較検討するのが大変になるので3社前後でじゅうぶんです。
相見積もりをとることを伝えておく
相見積もりをとる場合は、それぞれの業者にその旨を伝えておきましょう。
相見積もりになることを伝えにくいという方もいらっしゃるかも知れません。
しかし工事費用を他社と比較検討したいという気持ちは、消費者であれば当然のことです。
また事前に相見積もりになると伝えておくことで不当に金額を上乗せされるようなトラブルも防げます。
相見積もりの依頼内容は揃えておく
相見積もりをとる場合、依頼する内容を揃えておくことが大切です。
当たり前のように感じるかも知れませんが、エクステリア工事はいくつかの部材から構成されていることがほとんどですので、部材の種類や数量などを同じにする必要があります。
また考えているうちに追加で依頼したいことが出てきたということもよくあります。
その場合も追加内容を忘れずに伝えましょう。
相見積もりをとる際はマナーを守りましょう
相見積もりをとる場合、先に出た他社の見積もりを公開して「これ以上の条件でお願いできるか」と値下げを迫るようなことはマナー違反です。
見積もりを出してくれる業者の方に誠実な対応を心がけましょう。
見積もり金額が出た!それぞれの見積もり書で確認するポイント
見積もりの内容が依頼のとおりに反映されているか、部材の種類や数量や後から追加した内容などもきちんと反映されているかなど、必ず目で見て確認しましょう。
万が一、部材が足りていないとなると工事の着手や工期が大幅に延びる原因となりますので気を付けましょう。
項目や数量が具体的に記載されているか
見積もりの項目が「〇〇一式」とまとめられているなど、わかりにくく表記されていませんか?不要なものが計上されていたり多めに支払ったりする心配がないように、記載されている内容に不明な点があれば必ず確認しましょう。
工事の内容を確認する
見積もりに記載されている工事内容を確認します。
工事には設置取付費、配線工事費、廃材処分費などが含まれます。
それらがわかりやすく記載されているかを確認しましょう。
諸経費とは
見積もりの中に「諸経費」という項目があります。
内容としては見積もりやプランの作成費、交通費(ガソリン代や高速道路料金)など、工事には直接関係はないけど必要な経費を指します。
ほかにも工事中に想定してなかった費用が発生した場合などに充てられることもあります。
諸経費は総額の10%前後になることが多いようですが、不当に高く感じる場合は内容を確認しましょう。
見積もり後、こんな工事業者には注意しましょう
見積もりをとった後、注意した方がいい工事業者についてお伝えします。
見積もりの依頼や打合せで話す中で工事業者の方と少しずつ人間関係ができてきますが、情に流されたり罪悪感を感じることなく、不審に感じる点には毅然と対応しましょう。
他の工事業者と金額が大きく異なる
他の工事業者と比べて金額が高すぎたり低すぎたりする場合は、注意が必要です。
相見積もりになることを伝えておけば高すぎるケースはあまりないかも知れませんが、低すぎる場合も材料や職人さんの質が悪いということが考えられます。
依頼していない工事を勧める
依頼していない工事を「一緒に工事すれば安くなる」などと勧めてくる業者にも注意が必要です。
鵜呑みにせず、本当に工事する必要があるのかを考え、工事する場合はその相場を調べたり、見積もりを作成しなおしてもらうことも大切です。
早く工事を契約するように迫る
見積もりを依頼した後に「今決めてくれたらこれだけ値引きする」というような、強引に工事契約を迫る業者はやめておきましょう。
値引きした分、工事が雑になってしまったり、追加工事費用の発生リスクが高くなります。
工事業者を比較検討する際の注意点
相見積もりをとった後、それぞれの工事業者の比較をします。
実際に工事を依頼するにあたって最終の確認です。
使用部材を確認する
部材のメーカーや型式を特に指定せず見積もりを依頼した場合、工事業者で使用部材を選定してくれます。
相見積もりでは業者によって使用する部材が異なりますので、記載されている部材のグレードや特徴を確認することが大切です。
金額が安いというだけで工事業者を選ばない
ただ「金額が安い」という理由だけで工事業者を選ばないことが大切です。
工事費用の内訳は大きく分けて部材費と人件費です。
工事費用を安く抑えられるということは、その分人件費を削っているという可能性もあります。
その結果、工事が雑になって仕上がりに不満が出るということにもなりかねません。
職人さんに気持ちよく作業していただくためにも考慮しましょう。
工事を依頼しない業者への対応
相見積もりで比較検討した後、忘れてはいけないのが工事を依頼しない業者への対応です。
依頼しない工事業者には早めに電話やメールで伝えましょう。
残念ながら別の業者にお願いすることになった旨とともに、現場調査やプラン・見積もり作成のお礼も伝えられるとベターです。
まとめ
見積もりをとることは時間も手間もかかりますが、工事を依頼するうえで欠かせない作業です。
見積もりをとることで、頭の中で漠然としていた外構工事が現実となってぐっと近づきます。
素敵なエクステリアに変化することを想像しながら、楽しく取り組みましょう。
お庭のデザインなら、スマイルガーデンへ
静岡県御殿場市の土建屋に生まれ、大型重機が大好きな子供時代を送る。
建築に憧れ、三重短大で住環境を学ぶ。新卒でハウスメーカーFC工務店の「インテリアプランナー」に応募するも、社長の勘違いで募集したかったのはなんと「エクステリアプランナー」!!
ハウスメーカーで個人住宅のエクステリアを担当。その後、ゼネコン住宅事業部のインテリアプランナー、植木屋の外構プランナーを経て、現在は(株)ガーデンメーカーで営業設計を務める。