庭木が植っている箇所や住まわれている立地条件などによっては、一般的な伐採ができないこともあり、素人では難しいこともあります。その場合は「特殊伐採」で対処でき、周囲の建物や庭木を傷つけずに済みます。特殊伐採とは何か、一般的な伐採との違い、メリット・デメリット、費用相場、具体的な方法とその流れ、注意点までたっぷりと紹介!

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目次

庭や畑の大木が枯れてしまったときや管理が難しくなったとき、さらにはリフォームや庭じまいの準備として伐採しなければならないこともあると思います。

しかし、植えてある場所や木の大きさなどによっては「一般的な伐採」では、できないこともあります。そのような場合は、専門の業者に「特殊伐採」を依頼してみましょう。

一般的な伐採とは違い、難しいケースでも対処できる1つの伐採方法です。

この記事では、特殊伐採とは何かから、一般的な伐採との違い、メリット・デメリット、費用相場、具体的な方法とその流れ、注意点までたっぷりと紹介します。

特殊伐採についての基本知識

まずは、特殊伐採についての基本的な知識について解説します。

特殊伐採とは何か?

特殊伐採は、高度な技術や特殊な機材を使用して、通常の伐採では難しい場所や条件下で樹木を切り倒す作業です。

一般的な伐採ではアクセスが難しい高所や狭いスペース、周囲に建物がある場合など、さまざまな制約がある場面で必要とされます。特殊伐採の需要が増えている中、専門的な業者の利用や安全対策の重要性が一層高まっています。

特殊伐採と一般的な伐採との違い

通常の伐採とは異なり、高い技術や専門的な機材を使って難しい場所や繁忙な環境での伐採を行う特殊伐採。通常の伐採ではアクセスが難しい場所や周りに建物がある場合でも、クレーンや特殊な技術を駆使して効果的に作業ができます。

特殊伐採のメリット・デメリット

通常の伐採とは違って、高度な技術や専門的な機材が必要になる特殊伐採。通常の伐採よりもメリットがありますが、その分デメリットとなる面もあります。

ここでは、特殊伐採のメリット・デメリットについて紹介します

特殊伐採のメリット

1. 周りの建物や木を傷つけずに処分できる

特殊伐採は周辺の建物やほかの樹木に被害を与えずに、樹木を効果的に処分できるメリットがあります。環境への影響を最小限に抑えながら、安全かつ効果的に樹木の管理が可能です。

通常の伐採では、周囲の樹木や建物に被害を与える可能性が高いため、特殊伐採が採用されています。特に都市部や建築物周辺での需要が高まる中、周囲への悪影響を最小限にする特殊伐採の利用が増えています。

2. 重機が入れない狭い場所でも伐採できる

特殊伐採は、通常の重機が入れない狭い場所でも効果的に樹木を伐採できるメリットがあります。狭いスペースや制約のある場所での作業が可能となり、樹木の管理がより柔軟に行えます。

特殊伐採のデメリット

1. 時間がかかる

特殊伐採は通常の伐採に比べて、作業に時間がかかることです。これは、高度な技術と機材を用いて慎重に作業を進める必要があるためであり、その結果として時間の面でのデメリットが生じることがあります。

2. 費用が一般的な伐採よりも高い場合がある

特殊伐採は、通常の伐採に比べて費用が高いことです。高度な技術や特殊な機材の使用が必要なため、これが作業コストを押し上げる要因となります。予算の観点からも検討が必要であり、特に予算に制約のある場合は代替手段を検討することも大切です。

特殊伐採にかかる費用相場|木の大きさや難易度によって異なる

特殊伐採の費用相場

特殊伐採の費用は、樹木の大きさや難易度によって異なり、平均的な相場は国や地域によっても変動します。

比較的1本あたり3〜7万円ほどの費用がかかるところが多いようです。特に難易度が高い場合や地域によってはそれ以上の費用がかかる場合も。樹木の状態や作業環境を考慮した見積もりが必要なので、複数の業者に相談して比較検討することが大切です。

費用を決める要素とは

特殊伐採の費用は、樹木の大きさ、難易度、アクセスのしやすさ、地域性などさまざまな要素によって影響を受けます。樹木の状態や作業環境を考慮して、見積もりを行う際にはこれらの要素をしっかりと検討することが重要です。

  • 樹木の大きさ:大木の伐採ほど、より多くの労力や時間がかかり、それに伴って費用が高くなる
  • 難易度:特に高度な技術が必要な場合や、作業が複雑な場合は費用が高くなる
  • アクセスのしやすさ:作業場所へのアクセスが容易であれば、機材の運搬や作業がスムーズに進み、費用が低くなる傾向がある
  • 地域性:地域ごとに樹木の種類や環境が異なり、これが費用相場に影響を与える

特殊伐採の具体的な方法とその流れ

特殊伐採の作業は樹木の状態や周囲の環境によって変化します。プロの作業員は慎重な計画と高度な技術を駆使して、効果的かつ安全に伐採作業を進めます。

ここでは特殊伐採の具体的な方法とその流れについて解説します。

特殊伐採の具体的な方法とその流れ

①木に登って上部の枝・幹から切る

高所作業技術を持つ作業員が樹木に登り、上部から順に枝や幹を切り取ります。樹木の上部から順に切ることで、下の部分を損傷せずに伐採することが可能です。

②クレーンで木を吊るしながら上・中部を切る

クレーンを使用して木を安定させ、高所から順に上・中部を切り取ります。クレーンを用いることで、樹木をコントロールしながら安全かつ迅速に伐採できます。

③根元近くから伐採

地上近くから樹木を伐採します。特に樹木が建物やほかの障害物に近い場合に採用される方法です。周囲に影響を与えずに樹木を伐採できるため、制約のある空間での伐採に適しています。

④粉砕機で細かくする

伐採された木を粉砕機で細かい部分に破砕します。細かくなった木の部分は容易に処分でき、リサイクルや再利用が可能です。

特殊伐採を依頼するときの知っておくべき注意点

早めに業者を見つけておく

特殊伐採を依頼するときは、時間的な余裕をもって業者を選定し、計画的な相談と見積もりを行いましょう。急な伐採が必要な場合でも、信頼性のある業者を見極め、安全かつ円滑な作業を進めることができます。

そもそも特殊伐採は、計画的な作業が必要で業者のスケジュールも混雑することがあります。早期に業者を見つけることで、作業スケジュールを調整しやすいです。

また、大規模な樹木の特殊伐採が必要な場合、季節や地域の需要によって業者の予約が埋まることも。早期に相談し、作業計画を確認することでスムーズに進行できます。

注意点

  • 依頼前に業者の評判や実績を確認し、信頼性を確保してから契約することが望ましいです。
  • 見積もり時に作業内容や料金について十分な説明を受け、不明点があれば質問することが重要です。

業者の評判やロコミを確認する

特殊伐採を依頼する前に、業者の評判や口コミを確認することが大切です。信頼性を判断でき、安心して作業を依頼することができます。信頼性や技術力は、ほかの利用者の経験から得られる情報が参考になりますよ。

信頼性のある業者であれば、過去の依頼者からの評価が高くなる傾向があり、口コミを確認することで、業者の実績や対応力を客観的に評価できるでしょう。

また同じような特殊伐採の依頼を行った顧客の声や評価を確認することで、業者の信頼性や作業の品質について具体的な情報を得ることができます。

注意点

  • インターネットの口コミサイトや業者のホームページ、地域のコミュニティでの意見交換などを活用して、幅広い視点から評価を確認することが望ましいです。
  • 評判だけでなく、業者の所在地や営業範囲、保険の有無なども確認して信頼性を確保しましょう。

複数の業者に見積もりを出してもらう

特殊伐採の依頼は、複数の業者から見積もりを取り寄せ、料金だけでなくサービスや条件も比較検討して、信頼性とコストのバランスを見極めることも重要なポイント。

同じ作業内容でも業者によって料金設定が異なるため、見積もりを複数取ることでコストの妥当性を確認できます。また、作業の際に発生する追加料金やオプションサービスにも注意が必要です。

例えば、同じ木の伐採でもアクセスが難しい場合や周囲の状況によって追加作業が発生する可能性があります。異なる業者からの見積もりを比較することで、追加料金についても明確になります。

注意点

  • 見積もりの際には、作業内容や料金だけでなく、業者の信頼性や保険の有無、作業スケジュールなども確認しておくと安心です。
  • 値段だけでなく、提供されるサービスや作業のプロセスについても丁寧に質問し、納得いくまでコミュニケーションをとることが大切です。

特殊伐採に関するよくある質問

最後に、特殊伐採についてよくある質問をまとめたので、疑問や不安に思っている方は参考にしてみてください。

特殊伐採はDIYでできる?

特殊伐採はDIYで行うべきではありません。プロの仕事であり、専門的な知識と装備が必要なため、安全性や法的制約を考慮するとDIYで試みるべきではありません。安全かつ効果的な伐採を保証するために、専門家の協力を得ることが不可欠です。

例えば、木が建物に近い場合や傾斜地で倒す場合、専門的な技術と経験が求められます。誤った方法で行うと大きな損害が発生する場合も。

  1. 安全性:特殊伐採は高度な技術が必要で、専門的な知識なしには危険です。専門家がいないと周囲や施設に損害を与える可能性があります。
  2. 法的制約:伐採には法的な制約があり、特殊な場合は許可が必要です。DIYで行うと法に違反する可能性があります。

特殊伐採を依頼するときに注意すべきポイントはある?

特殊伐採を依頼するときには慎重に選ぶことが重要です。業者の信頼性、許可と保険の有無、契約条件の確認もしましょう。これらを慎重に選定することで、円滑で安全な作業が期待できます。

特殊伐採の際に契約書が不十分で問題が発生した例もあるようです。これを機に、契約書の詳細な確認が重要です。

  1. 業者の信頼性:インターネットでの評判や地元の口コミを調査することで、業者の信頼性を確認できます。
  2. 許可と保険:適切な許可や充分な保険を持つ業者を選びましょう。これは仕事の過程で発生する損害に対する保証となります。
  3. 契約条件:契約前に全ての条件を明確にし、価格、作業スケジュール、安全対策などを含む契約書を取り交わしましょう。

特殊伐採のまとめ

庭のプロの視点から、「特殊伐採」は樹木の伐採をより効率的で環境に優しい方法として位置づけられています。また、高度な技術と樹木医の知識を駆使して行う手法なので、一般的な伐採よりもメリットが存在します。ただし、費用や業者の信頼性について検討し、慎重に進めることがポイントです。

伐採を検討している場合は、まずは専門業者に見積もりをしてもらいましょう。その上で、特殊伐採が必要かどうかを確認してもらうことが大切です。

住まわれている地域によっては、近隣の専門業者や造園会社などが、日頃庭木をチェックしていることもあり、伐採について声がけしてくれるところもあります。「特殊伐採をしてください」と伝えなくても、場所や条件で特殊伐採か通常の伐採かどうかを決めてくれますよ。

造園業界No.1店舗数!

剪定・伐採・草刈り・雑草対策等お庭周りのお悩みを解決!
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年間実績
3万件

お見積り後の
キャンセル可

出張料
0円

氏永 勝之
監修者 smileグループCEO
株式会社ガーデンメーカー 代表取締役
愛知農園植木苗木株式会社 専務取締役
一般社団法人ガーデンビジネス協会 代表理事
氏永 勝之

愛知県稲沢市生まれ。稲沢市が「日本四大植木産地」であることもあり、幼少期から植木に囲まれて成長。
東京農業大学卒業後、名古屋市内の造園会社に就職。公園の整備工事から国交省事業の国道整備工事における土木及び街路樹等の植栽工事に現場代理人として携わる。

執筆者 柴﨑光一

リゾートガーデンスタイル専属の庭師×Webコンテンツクリエイター。 カナダのトロントで造園士を、その後日本で花屋のバイヤー・鉢物の管理・アドバイザーを経験した後、ヤシの木を主体とするリゾート・ドライガーデンの造園士に。 現在は、リゾートガーデンスタイルの社会福祉施設・DOG CAFEの専属庭師に加え、畑の開拓・管理、SNSも兼務。 植物を専門とするWebコンテンツクリエイター、ガーデニング商品の監修者としても活躍中。