外観や内観にこだわったガレージは、住宅を含む敷地全体をおしゃれに演出します。
今回は、おしゃれなガレージを設計するためのポイント、ガレージの種類、壁や天井の内装空間の仕上げ方、収納術、さらにはおすすめのハウスメーカーも6選ご紹介!
 
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目次

おしゃれなガレージを建てるためのポイントを知ろう!

住居のように壁で四方を囲み、シャッターや窓など開口部を設けた頑丈なつくりのガレージ。
スタイリッシュさのあるおしゃれなガレージに仕上げるためには、統一感のある空間に仕上げることがポイントです。
部屋のインテリアのように、デザインのスタイルや家具のレイアウトディスプレイと細部にもこだわります。
 

例えば、鉄骨が剥き出しのプレハブのガレージに、標識やナンバープレート、タイヤホイール、ネオン色の照明器具、バーカウンターなどがディスプレイされたアメリカン風のガレージは、カジュアルでヴィンテージ感のあるおしゃれさがありますよね。
 

まずは、自分好みのデザインとテーマを決め、イメージすることから始めてみましょう!

こだわりのある設計をしよう!ガレージの種類

ガレージには、主に独立型とビルトイン型の2つのタイプがあります。
おしゃれなガレージを設計するには、外観をどのように仕上げるか、敷地のスペースも考慮しながら、ガレージの種類をみてくださいね!
 
 

1. 独立型|広いスペースで乗り降りも楽なガレージ

 

住宅とは別の建物を敷地内に設置する「独立型ガレージ」。
住まいである住居とは切り離され、新たに車を駐車するスペースを設けるため、比較的広々とした空間で乗り降り、整備ができます。
さらに、あとからリフォームをしたり、オブションでガレージの外装や内装を自由にカスタマイズできる魅力も。
オリジナリティのあるユニークなガレージをつくるなら、独立型タイプがおすすめです。
 

2. ビルトイン型|住居と一緒に設計されたガレージ

 

住宅とガレージが一体型となった「ビルトイン型ガレージ」。
住宅の1階層または地下層の1部をガレージにし、2階や3階は居住空間にするスタイルです。
独立型ガレージとは違い、比較的敷地が狭くても、住居内にコンパクトに納められ、家の中にいてもお気に入りの愛車をいつでも眺められます。
また、雨や雪の日でもぬれずに車に乗り込むことができるメリットも。
住居全体は、クールでスタイリッシュさのあるおしゃれな見た目になります。

こだわりのある空間に!おしゃれなガレージの内装

大事な愛車が美しく見えるように空間を上手に工夫することが、おしゃれなガレージを建てるコツです。
特に以下の3つの点に着目しながら、内装をデザインしてみましょう。
 

  1. 照明|愛車やバイクを美しく見せる
  2. 壁・天井|部屋のインテリアのように
  3. 収納|DIYであいたスペースを有効活用
     
     

1. 照明|愛車やバイクを美しく見せる

 

「車やバイクを駐車するだけだから、照明にはこだわる必要はない」という方もいるとは思います。
しかし、少しでも見栄えの美しいおしゃれなガレージを建てたいという場合は、天井や壁、さらには収納スペース用の照明と細部までこだわることが大事です。
また、複数の照明があることでガレージ内での動作や作業が安全にでき、防犯性も高くすることができます。
 

3つの照明タイプ

 
ガレージの照明には主に、シーリングライト・ダウンライト・スポットライト・ブラケットの4つのタイプがあります。
 

①シーリングライト|ガレージ内全体を照らすメインの照明
 

天井の真ん中に取り付けて、ガレージ内全体を明るく照らすシーリングライト。
1つ設置するだけで空間の広いガレージでも明るくなり、車の乗り降りも安全です。
デザイン的な要素よりも、安全に動作や作業ができるような役割があるため、必要不可欠な照明です。
 

②ダウンライト|空間の狭いガレージでも邪魔にならい
 

天井に埋め込むタイプのダウンライトは、シーリングライトが取り付けにくいような天井の低いガレージにおすすめ。
照明器具が外から見えにくく、さりげないおしゃれな雰囲気のあるガレージにもなります。
1つだけでは、ガレージ全体を照らすことが難しいので、複数の広拡散タイプのダウンライトを設置して明るくしましょう。
 

③スポットライト|部分的に明るくでき、装飾的効果もある
 

ガレージ全体を照らすのではなく、必要なときに必要な場所だけを明るくするならスポットライトがベスト。
電球のタイプにもよりますが、比較的強い光で一部分を照らし、無駄な消費電力を削減できます。
また、装飾的な効果もあり、上品でスタイリッシュな雰囲気のあるおしゃれなガレージを演出してくれます。
ダクトレール用に差し込むタイプのスポットライトがおすすめです。
 

④ブラケットライト|事故防止にもなるおしゃれな間接照明
 

ブラケットライトは、壁や柱などに取り付けて、車がものに接触しないような事故防止の役割があります。
しかし間接照明でもあるので、夜でもガレージが美しく見えるような演出も可能!照明器具のデザイン性が高いものも多く、昼間でもガレージの景観を崩さず、インテリアのアイテムの1つにもなります。
明暗・人感センサー付きのブラケットライトは、機能性が高くて便利ですよ。
 
 

2. 壁・天井|部屋のインテリアのように

ガレージ内の壁や天井は、構造部が見えるような剥き出しタイプ・クロスや板を張り合わせたタイプ・コンクリートで打ちっぱなしのタイプ・合板の上から吹き掛け塗装されたタイプなど複数の種類があります。
 

しかし、ガレージの構造やつくりによって壁や天井の見え方は変わります。
ガレージの内装を重視して設置する場合は、内装のデザインを決めてから、構造やつくりを決めるといいです。
木目調で統一感を持たせたシンプルでナチュラルな北欧風、タイルやブロックを貼り付けたヨーロッパ風、天井の柱や梁を見せた和モダン風などがおしゃれなガレージに見えますよ。
ただし、ビルトイン型などは家の耐震強度の関係上、構造を重視したガレージは、自由に選びにくい場合もあるので注意してくださいね。
 
 

3. 収納|DIYであいたスペースを有効活用

限られたスペースで車やバイクを駐車するガレージは、設計や内装デザインができていないと、ものをしまう収納スペースが狭くなり、不便に感じてしまう場合もあります。
狭いガレージの場合は、できるだけ壁や天井のあいた空間を有効活用して、収納スペースをつくることが大事です。
 

壁からものが吊り下げられるように有孔ボードを壁面に設置したり、収納ボックスが置けるようにウォールシェルを設置したりなどDIYで好みにカスタマイズするのがおすすめです。
さらには、天井の梁部分にスペースがある場合は、タイヤなどが収納できるように合板や鉄板を敷き、簡易ロフトをつくるのもいいかもしれません。
ただし、ネジ止めでしっかりと固定できてないと事故につながる危険性もあるので、DIYでできない方は、大工や専門の業者に依頼するようにしましょう!
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ガレージと比較!カーポートのメリットとデメリット

ガレージと同じように車やバイクを駐車するスペースであるカーポート。
一見同じものと思われがちですが、カーポートはガレージとは違い、壁・シャッター・窓などはなく、柱と屋根だけで構成される建物です。
そのため、厳密には「車庫」とは呼ばれず、別物として扱われます。
 
ここでは、カーポートのメリットとデメリットについて紹介するので、ガレージとどちらが良いか迷った方や設置・購入に悩んでいる方は参考にしてみてくださいね!
 

◇カーポートのメリット

 
カーポートには、以下の3つのメリットがあります。
①ガレージよりも建設コストが安い
②狭い庭でも設置がしやすい
③デザインが豊富でおしゃれ
 
 

①ガレージよりも施工コストが安い

柱と屋根部材だけと、シンプルに構成されたカーポートは、ガレージを建てるよりも工事費が安く済みます。
基本的には、カーポートは既製品のため、各メーカー会社が1つの商品として販売していることが多く、作業人数もガレージを設計するよりも少ないです。
ただし、土間コンや柱の基礎部でコンクリートを使うため、場所や広さによって値段は多少変動します。
 

②狭いスペースでも設置がしやすい

 

壁やシャッターによる囲いがないため、比較的狭いスペースでもカーポートは設置しやすいです。
柱と屋根のみなので、庭や敷地と空間に圧迫感を与えにくく、すっきりとした見た目の庭が再現できます。
庭を狭く見せたくない方には、カーポートはおすすめです。
 

③デザインがおしゃれで、住宅とマッチしやすい

各メーカー会社が出しているカーポートは、柱や屋根の構造部である色・模様・材質などの種類が豊富にあり、おしゃれなデザインが選びやすいです。
そのため、住宅の外観デザインにあわせやすく、見た目の違和感がない仕上がりになります。
また、屋根のパネル材にもこだわっている商品もあり、道路を歩いている人から見られないような目隠し機能が付いたものも多くありますよ。
 
 

◆カーポートのデメリット

 
メリットがあれば、もちろんカーポートにも以下の3つのデメリットがあります。
①雨風を完全に防げない
②ガレージのように収納スペースがない
③車上荒らしなどにあう危険性がある
 

依頼をする業者の方と相談して、カーポートとガレージのどちらが良いか選ぶようにしてくださいね。
 
 

①雨風を完全に防げない

壁やシャッターに囲まれていないカーポートは、横から吹く雨風や雪を完全に防ぐことができません。
また冬の寒い時期には、車のフロントガラスなどが凍ってしまったりなど、被害にあう場合もあるため、雨風避けや防寒対策などが必要になることもあります。
 

②ガレージのように工具の収納スペースがない

カーポートは、あくまでも車やバイクなどを駐車するだけです。
ガレージのように工具やタイヤなどを収納するスペースがなく、別に収納できるようなスペースを設ける必要がある場合も。
自宅で車の整備やタイヤ交換をする方、さらには自転車やオートバイなども所有している方は、カーポートよりもガレージの方が便利かもしれません。
 

③車上荒らしなどにあう危険性がある

 

車やバイク、自転車など外から見えるカーポートは、ガレージよりもプラバシーがなく、安全面も劣ります。
住居からすぐに見えないような場所にカーポートが設置してあると、車上荒らしなどの被害にあうリスクが高いです。
しかし、私有地の周りに家が立ち並ぶような住宅地なら、近隣の家からも見えるので、場所によっては防犯性が高くなることもあります。

【独立型ガレージ】おすすめのメーカー3選!

ここではメーカー会社が出すおすすめの独立型ガレージを3つ紹介します。
簡単な施工方法で、既製品をそのまま庭に設置するものから、敷地のスペースや形にあわせて設置するものがあります。
 
①LIXIL(リクシル)|スタイルコート
②ヨドコウ|ヨドガレージ エマージュⅡ
③三喜工務店|こだわり満載の趣味ガレージ
 
 

①LIXIL(リクシル)|スタイルコート

LIXIL(リクシル)が出す「スタイルコート」は、カジュアル感のある遊び心をついた独立型ガレージです。
1面の壁には折戸パネル、天井には天窓が取り付けられ、シャッターを上げれば風が吹き抜けるような開放的なガレージに。
窓も複数取り付けられているので、閉め切った状態でも太陽の光が差し込むような明るい雰囲気があります。
車やバイクの所有数によって、サイズも選べます。
 
 

②ヨドコウ|ヨドガレージエマージュⅡ

シックでスタイリッシュな独立型ガレージを建てたい方にはヨドコウが出す「ヨドガレージエマージュⅡ」がおすすめ。
シャープな形状で、飾り過ぎないシンプル+高級感のあるガレージです。
外壁は青・緑系の寒色の色味が多く、豊富な13色の中から選べるほか、内壁もブラックやブラウン系色の木目調がカスタムできます。
1〜2+α台まであり、広々とした空間で大人の雰囲気がありますよ。
 
 

③三喜工務店|こだわり満載の趣味ガレージ

 

アメリカンな雰囲気もありつつ、高級感も感じる三喜工務店の「こだわり満載の趣味ガレージ」。
外観は少し工場のような見た目をしていますが、中は映画に出てくるようなきらびやかなラグジュアリーが広がり、大人カジュアルなスタイルの独立型ガレージです。
天井が高く広々とした空間には、ロフトが付き、十分な収納スペースが設けられています。

【ビルトイン型ガレージ】おすすめのメーカー3選!

新築の建設を検討している方は、ビルトイン型ガレージタイプの住宅もいいかもしれませんね。ここでは、おすすめの住宅ハウスメーカー会社と建築事例を紹介します。
 
①MISAWA(ミサワホーム)
②弘栄工務店
③WOODONE
 
 

①MISAWA(ミサワホーム)

 

まるで家の中に車のショールームが設置されたかのようなMISAWA(ミサワホーム)の住宅。
リビングからお気に入りの愛車をいつまでも眺められて、車好きにはたまらないつくりとなっています。
また、ガレージからリビング・キッチンと部屋の奥まで仕切りのない間取りは、ビルトイン型のデメリットでもある一階部の空間を圧迫することもなく、広々とした開放的な仕上がりですね。
 
 

②弘栄工務店

和風のおしゃれな平屋の家に、ガレージが付いた弘栄工務店のビルトイン型の住宅。
美しい木造家屋の上品な雰囲気を崩さず、現代の日本らしいデザインです。
縁側・玄関・ガレージ周りには、長く出たひさしがあるため、雨にぬれる心配もあまりありませんね。
 
 

③WOODONE

 

WOODONEが設計したビルトイン型ガレージは、掘りごたつのある和室から、愛車を眺められるつくりの住宅。
個性的な和モダンのデザインがされた住宅は、日本家屋のような見た目でガレージが付いているとは思えないような違和感のない仕上がりです。
おしゃれな日本風のビルトイン型ガレージのある家を建てたい方におすすめです。

まとめ

こだわりのあるおしゃれなガレージを設計するには、好みのテーマを決めることがポイント。
インターネットや雑誌を参考にして、イメージを膨らませてみると、建ててみたくなるようなスタイルがきっと見つかります。
 
ぜひ、壁や天井の内装や、収納スペースにもこだわって、個性のあるおしゃれなガレージを建ててみてくださいね!

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高杉 有希子
監修者 エクステリアプランナー 高杉 有希子

静岡県御殿場市の土建屋に生まれ、大型重機が大好きな子供時代を送る。
建築に憧れ、三重短大で住環境を学ぶ。新卒でハウスメーカーFC工務店の「インテリアプランナー」に応募するも、社長の勘違いで募集したかったのはなんと「エクステリアプランナー」!!
ハウスメーカーで個人住宅のエクステリアを担当。その後、ゼネコン住宅事業部のインテリアプランナー、植木屋の外構プランナーを経て、現在は(株)ガーデンメーカーで営業設計を務める。

執筆者 柴﨑光一

リゾートガーデンスタイル専属の庭師×Webコンテンツクリエイター。 カナダのトロントで造園士を、その後日本で花屋のバイヤー・鉢物の管理・アドバイザーを経験した後、ヤシの木を主体とするリゾート・ドライガーデンの造園士に。 現在は、リゾートガーデンスタイルの社会福祉施設・DOG CAFEの専属庭師に加え、畑の開拓・管理、SNSも兼務。 植物を専門とするWebコンテンツクリエイター、ガーデニング商品の監修者としても活躍中。