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可愛い花のハコネウツギ
2022.10.05

ハコネウツギ(箱根空木)の育て方や特徴

タニウツギと同じ種類のハコネウツギは、落葉低木に分類される樹木。
花が白からピンク、赤色へと変化するため、1株で3色の花色が楽しめる華やかな花木として人気。
暑さ寒さに強く、耐潮性も高いことから、寒冷地や海沿いの地域でも簡単に育てられる。

基本データ

  • 分類庭木-低木・下草
  • 学名Weigela coraeensis
  • 科・属名スイカズラ科・タニウツギ属
  • 別名ゲンペイウツギ

白と赤の花が一度に楽しめる落葉低木「ハコネウツギ」

ハコネウツギとは

 
ハコネウツギ(箱根空木)はタニウツギの仲間で、北海道から九州の山地や、海岸沿いの地域に自生している落葉広葉低木です。
花色が白から赤に変化する過程が美しく、古くから公園や庭木に重宝されてきました。
暑さ寒さに強く、塩害にも強いことから、育て方が簡単でガーデニング初心者にもおすすめの樹木です。
また、ハコネウツギの名前には「箱根」が付いていますが、残念ながら箱根に自生しているものは少なく、別のニシウツギという種類を誤認したことにより、この名前が付けられたと考えられています。
 
 

ハコネウツギの特徴

 
緑の葉と可愛い花のハコネウツギ
樹高が2〜3mに育つハコネウツギは、樹形が根元から枝分かれする株立ちタイプです。
花は5〜6月の時期にろうと状の花が咲き、先進むに連れて白からピンク、赤色へと変化。花後には茶褐色の実がなります。
葉は対生し、アジサイの葉のように葉脈がはっきりしているのが特徴。葉の縁には細かな鋸歯があり、葉先が尖ります。
寒暖差のある地域では葉が黄色く紅葉し、秋に美しい黄色い紅葉が見られますが、本格的な冬を迎えるころには全ての葉が落葉します。
また「空木」の名の通り、幹の中は空洞になっているのもハコネウツギの特徴です。
 
 

ハコネウツギの花言葉は「移り気」

 
ハコネウツギは、花色が白から赤へと移り変わります。
その様子から、花言葉「移り気」が付けられたそうです。
 
 

ハコネウツギに似た花がある?

 
ハコネウツギに似たタニウツギの花
タニウツギ属に分類されるハコネウツギには、約10種類もの樹木が日本で自生しており、その中にはハコネウツギと似た花を咲かせる樹木も存在します。
特にタニウツギとニシウツギはよく似ていて、ハコネウツギと間違われるケースも多いのだそう。
ただ、花色や枝の色合いから違いを判別できるので、見分け方のポイントや違いを押さえてハコネウツギかどうかを判断してみてくださいね。
 
タニウツギ…別名「ベニウツギ」。花色の変化はなく、濃いピンク色の花が咲く。葉の裏には白い毛が密生する。
 
ニシウツギ…箱根にも自生する種類。ハコネウツギよりも花筒が滑らかに細くなるのが特徴。釣り鐘のように急に太くなっている花筒はハコネウツギと判断する。

庭を華やかに彩るおすすめの花木

庭木に迎えて花色の変化や香りを楽しもう

 
白、ピンク、赤と3色の花色で庭先を華やかに彩るハコネウツギは、古くから多くの人々に愛されている人気の花木です。
開花期には甘い香りが楽しめるのもハコネウツギならではの魅力。
ぜひお庭に植えて、移り変わる花色や甘い香りを楽しんでみましょう。
またハコネウツギは斑入りタイプの苗も販売されています。斑入りタイプは、花のない時期も爽やかな葉色が楽しめるのがメリット。カラーリーフとしても活用できるので、ぜひ斑入りのハコネウツギもチェックしてみてくださいね。
 
 

寒冷地や海沿いの庭木にもおすすめ

 
寒冷地や海沿いの庭木にもおすすめのハコネウツギ
ハコネウツギは寒さに強く、耐潮性も高い樹木であるため、寒冷地や海沿いの家でも安心して育てることができます。
さまざまな環境に適応するハコネウツギ。
生き生きとした緑の葉や色鮮やかな花を楽しみたい人は、ぜひ庭木にハコネウツギを選んでみてはいかがでしょうか。
 
 

若菜は食用にされていた

 
ハコネウツギの若菜
ハコネウツギの葉はとても柔らかいため、若菜は食用されていたこともあるのだとか。
ただ、毒性の有無については特に報告がないので、食べるのはおすすめできません。
どれくらい柔らかいのか、葉を触って感触を楽しんでみるのもおすすめですよ。
 
 

ハコネウツギの増やし方は挿し木

 
ハコネウツギをさらに増やしたい人は、挿し木で増やすのがおすすめです。
6月〜10月の時期に挿し木をする場合は、その年に伸びた枝を挿し穂に使用します。
春の3月〜4月に挿し木をする際には、前の年に伸びた元気のいい枝をカットして使いましょう。

育て方・管理方法

≪ 詳細情報 ≫

 
草丈・樹高
 
2〜3m

 
栽培可能地域
 
北海道以南

 
花色
 
白、赤

 
開花期
 
5月〜6月

 
結実期
 
9月〜10月

 
耐暑性/耐寒性
 
強い/強い

 

≪ 育て方 ≫

 
植え付け・植え替え
 
植え付け・植え替えは、11月〜3月の時期が適しています。
土壌は選びませんが、水はけのいい土が好ましいので、苗を植え付けるときは赤玉土や腐葉土を混ぜ込んでおくといいでしょう。

鉢植え栽培では、少なくとも2年に1回は植え替えをします。
一回り大きな鉢を用意し、新しい土を使って植え替えをしてください。

 
肥料
 
ハコネウツギは、肥料を与えなくても成長しますが、生育不良、または花付きが気になる場合は追肥をします。
1月〜3月の休眠期に緩効性化成肥料や油粕などを施しましょう。

 
剪定
 
剪定時期は開花後の6月と、落葉中の12月〜3月の間が適期です。
6月を過ぎると花芽が作られるので、開花後の剪定では強い剪定はせずに、伸びすぎた枝を整える程度にします。
冬の剪定では自然樹形を活かしつつ、バランスの悪い箇所や混み合った枝、徒長枝などを剪定してください。
また株をコンパクトにしたいときや、新しく更新したい場合などは強剪定が必要です。ただし、強剪定では花芽も落とすことになるので、その年は花付きが悪くなることを踏まえたうえで剪定を行いましょう。

 
病害虫
 
病害虫には強いハコネウツギですが、時折アブラムシが付く場合があります。
アブラムシが大量に発生すると、排泄物からすす病などの病気を発症するケースも。
これらの害虫や病気が見られたら、発見次第薬剤を使って対処してください。

 
日当たり
 
ハコネウツギは日当たりのいい場所を好みます。
日当たりが悪いと花芽が作られず、花数が減ってしまう原因となるので、1日を通して日当たりのいい環境で育てるのがベストです。
ただ、花数は少し減りますが、半日陰の環境でも成長します。
庭のスペースなどを考慮しつつ、日向〜半日陰で育てるといいでしょう。

 
水やり
 
庭植えの場合は降雨のみで育つので、水やりはしなくても問題ありません。

鉢植え栽培では、土の表面が乾いたタイミングで水やりをします。鉢底から水が流れ出るまで、たっぷりと与えましょう。また、夏場の水切れには注意が必要なので、朝と夕方の涼しい時間帯に1日2回水やりをするのもおすすめです。

 

出典(引用元)

・タニウツギとは-育て方図鑑|みんなの趣味の園芸 NHK出版
・椎葉林弘 著
「よくわかる庭木大図鑑」
・平野隆久 著
「よくわかる樹木大図鑑」
・金田初代、金田洋一郎 著
「大きな写真でよくわかる!花と木の名前事典」

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