憧れの洋風ガーデンに欠かせないのが緑豊かな生垣。
しかし、洋風の庭木は数多くあるので「どの種類を選べば良いのかわからない」「庭に合う庭木がわからない」という方は多いのではないでしょうか。

この記事では、洋風の庭にぴったりな生垣用のおすすめ庭木を9種類厳選してご紹介します。

それぞれの樹木の特性や生垣を作る上での注意点なども解説しますので、ぜひ美しい庭づくりにご活用ください!


生垣トラブルは防げる…smileガーデンに相談する

目次

洋風の庭を作るコツと、生垣選びの基本

生垣(いけがき)は、生きた植物を使った垣根のこと。フェンスやブロック塀のような圧迫感がなく、ナチュラルな雰囲気で庭を彩ってくれるのが魅力です。日本では古くから隣家との境界や目隠し、防火、防風などの目的で利用されてきました。

おすすめの庭木をご紹介する前に、洋風の庭をつくるコツと、洋風の庭の生垣を選ぶポイントを見てみましょう。

洋風の庭づくりのコツ

洋風の庭づくりはただ植物を植えるだけでなく、全体のバランスや雰囲気作りが大切です。特に生垣は、庭の印象を大きく左右する要素のひとつ。生垣として植える庭木を選ぶ際には、庭の広さや全体の雰囲気、日当たりなどを考慮する必要があります。

また、統一感のある空間作りもポイントです。 たとえば色使いは「白やグリーンを基調としたさわやかな配色」、「アースカラーを取り入れた落ち着いた雰囲気」といったように、ご自身の好みやスタイルに合わせて選びましょう。洋風の素材を取り入れるのも重要で、石材やレンガ、木などの自然素材を取り入れることで、洋風でより温かみのある空間になります。

個性的な庭や洗練された印象の庭にしたいなら、シンメトリーなデザインを取り入れたり、直線や曲線を用いてラインを強調したりするのもおすすめです。より洗練された印象を与えることができますよ。

洋風の生垣を選ぶポイント

・庭木の特性を把握する

生垣を選ぶ上でのポイントは、まずは庭木の特性を理解することです。 たとえば常緑樹は一年を通して緑を楽しむことができ、目隠し効果も高いです。

一方で、落葉樹は季節の移り変わりを感じさせてくれますが、落ち葉の掃除が大変というデメリットも。それぞれの特性を把握し、ご自身のライフスタイルと、庭の雰囲気に合う庭木を選びましょう。

・成長速度は要チェック

生垣を選ぶ際に注意したい点として、成長速度があります。 成長する速さは庭木によってさまざまで、それぞれにメリット、デメリットがあります。

成長が早い庭木は植え付けてから短期間で目隠し効果を得られるというメリットがありますが、こまめな剪定が必要なのがデメリット。逆に、成長が遅い庭木は剪定の手間が少ないですが、目隠し効果を得るまでに時間がかかります。どちらがいいということはないので、目的に合った成長速度の庭木を選びましょう。

・手入れのしやすい庭木を選ぶ

最後に、メンテナンスのしやすさも重要なポイントです。 成長速度に加えて、剪定の頻度や病害虫への抵抗性、水やりの頻度も考慮しましょう。 手間のかからない生垣を意識して庭木を選ぶことで、植えたあとの管理もぐっと楽になります。

【手間がかからない】洋風の生垣におすすめの庭木

密生して茂る葉が魅力のボックスウッド(セイヨウツゲ)

ボックスウッドの生垣

ボックスウッドは葉が丸くて小さく、とてもかわいらしい見た目の庭木です。刈り込みに強い性質から、さまざまな形状に仕立てることができるのもポイント。キュートなまん丸形に刈り込んだり、四角く壁のように刈り込んだりと、庭のデザインの幅を広げてくれます。樹木をキャラクターや動物の形に刈り込んでつくる「トピアリー」にも向いています。

明るい緑色の葉が洋風の庭によく似合い、目隠しや仕切りとして重宝します。常緑樹で春夏は緑の葉色をしていますが、秋から冬にかけてはドライフラワーかのような茶色い葉に変化しますよ。

成長がゆっくりなので頻繁な剪定が必要なく、病気にも強いので手間がかかりません。ただし害虫には弱く、「ハマキムシ」などの害虫には注意が必要です。できるだけ風通しの良い場所に植え、虫がついていないかどうかをこまめにチェックしましょう。

カラーリーフが魅力のプリペット

白い花が咲いたプリペット

プリペットはきれいな小さい葉と丈夫な性質から、生垣として人気の高い常緑樹です。緑色のプリペットのほかに、白い斑が入った「シルバープリペット」や、明るい黄緑色の「プリペット レモンライム」などのカラーリーフ品種があり、いずれも洋風の庭によくなじみます。5月~6月には、白く香りの良い花も楽しめますよ。

成長が早く剪定にもよく耐えるので思い通りの形に仕立てやすいですが、大きく刈り込まずにふんわりと仕上げるのもおすすめです。つくり込んだ感じがしない優しい雰囲気になるので、ナチュラルな生垣を目指している方はいかがでしょうか。ただし、枝は全方位に拡がっていくため、放置するとかなりのボリュームになってしまいます。一年に1回は剪定を行いましょう。

プリペットは耐寒性・耐暑性・耐湿性などさまざまな環境に適応できる強健な性質もあります。手間がかからないので、園芸初心者の方にも向いている生垣といえるでしょう。

種類の豊富さが魅力のコニファー

コニファーの生垣

コニファーは針葉樹の総称で、洋風の庭に欠かせない定番の庭木です。種類は世界で500以上もあるとされ、種類によって葉の色や形、成長速度は異なります。成長の遅い品種や低木の品種を選べば、剪定などのお世話の手間をぐっと減らすことができますよ。たとえば「ラインゴールド」や「グロボーサオーレア」、「ティニティム」などの品種が低木のコニファーです。

コニファーの魅力は、なんといってもその丈夫さ。品種にもよりますが、多くのコニファーは暑さや寒さに強く、病害虫にも強いです。手入れをあまりしなくてもすくすく育つので、手間をかけずに緑豊かな庭を手に入れたい方におすすめです。

ただし、品種によっては大きく成長するものもあるため、定期的な剪定は行いましょう。剪定をすることで形と高さをコントロールし、きれいな生垣を維持することができます。

【病害虫に強い】洋風の生垣におすすめの庭木

銀色の葉裏が魅力のフェイジョア

フェイジョアの生垣

フェイジョアは、オリーブのような銀緑色の葉が特徴的で、南国風の雰囲気を持つ常緑樹です。見た目の美しさに加えて病害虫にも強く、手間のかからない生垣として近年注目を集めています。

成長がゆっくりであることもフェイジョアの大きな特徴で、頻繁な剪定は必要ありません。ヒョロっとした枝が出たり、枝や葉が混み合っていたりしたら適宜カットする程度で美しい生垣を維持できます。庭のお手入れにかける時間があまりとれないという方でも、安心して庭作りを楽しむことができますよ。

5月~6月頃には南国風の花を咲かせ、秋にはパイナップルのような風味のユニークな果実を実らせます。花も実も楽しめるのは、フェイジョアならではの魅力といえるでしょう。実も楽しみたい方は、1本で自家受粉できる「アポロ」などの品種がおすすめです。

鋭いおしゃれな葉が魅力のマートル(ギンバイカ)

マートル(ギンバイカ)の生垣

マートルは、先端が尖った形の葉が特徴的な常緑低木です。葉が密生して茂るため目隠し効果が高く、病害虫の心配もほとんどないので、洋風の庭に多く用いられています。一般的な濃い緑の品種のほか、斑入りの「斑入りギンバイカ」、コンパクトな「ヒメギンバイカ」などの品種があります。

マートルは古くからハーブとして利用されており、葉を揉むとユーカリを思わせるさわやかな香りが広がります。5月~6月頃には梅の花に似た白い花が庭を華やかに彩りりますよ。花はミツバチなどの昆虫を呼び寄せ、庭に活気をもたらします。

成長が旺盛で枝が長く伸びるため、定期的な剪定は必要です。花が散ったらすぐに次の年の花芽ができるので、開花期が終わったらすみやかに剪定を行いましょう。ぴょこんと飛び出す徒長枝は、根元からカットしてOKです。

黄色い新葉が魅力のサニーフォスター(アメリカヒイラギ)

サニーフォスター(アメリカヒイラギ)の生垣

サニーフォスターは、アメリカヒイラギやイレックスという名前でも呼ばれる常緑樹です。鋭いトゲがある葉は防犯効果も期待でき、刈り込みにも強いので、生垣として利用されることが多いです。

ヒイラギに比べてやや小さく細長い葉をしていて、鮮やかな黄色の葉色と丈夫な性質です。春の新芽はレモンイエローのような鮮やかな色ですが、夏には深緑色に変化し、秋から冬にかけてはまた黄色みを帯びます。一年を通して葉の色が変化し、庭に彩りを添えてくれますよ。

成長速度は早くないので、剪定は年に一度で十分です。半日陰でも育ちますが、よく日光に当てることで葉の発色や、花付きがよくなります。

【葉・花・香りを楽しむ】洋風の生垣におすすめの庭木

鮮やかな花が魅力のトキワマンサク

トキワマンサクの白花種の生垣

トキワマンサクは、美しい花と丈夫な性質が特徴の庭木。近年生垣としての人気の高まっています。
ビビットなピンクの「ベニバナトキワマンサク」と清らかな白の「シロバナトキワマンサク」があり、葉の色は赤・黒・緑の3色。いろいろな花と葉の色の組み合わせを楽しめますよ。

特に緑葉と白花の組合わせはさわやかで、清純な印象から洋風の庭によくなじみます。トキワマンサクは密生した葉の全体を覆うように花が咲くため、開花期の生垣はとても見ごたえがあります。

どの品種も葉が細かく密生するため、視線を遮る生垣にはぴったりです。成長が早いですが、花が終わったら全体を刈り込むことで樹形の維持が可能です。好みの高さや形に合わせて年に1~2回程度剪定を行いましょう。

甘い香りが魅力のキンモクセイ

キンモクセイの生垣

秋になると甘い香りを漂わせるキンモクセイ。その芳醇な香りとかわらしいオレンジ色の花は秋の訪れを告げる象徴として、多くの人々に愛されています。昔から和風の庭で生垣として植えられてきたので和のイメージが強いかもしれませんが、洋風の庭にもとても合います。

キンモクセイは日陰や病害虫、さらには剪定にも強く丈夫ですが、大気汚染に弱いという一面があります。大気が汚れた環境では花が咲かない傾向にあり、交通量の多い道路付近などでは花付きが悪いことも。対策としては、花が咲く前の8月頃に、葉水をして洗い流すのがおすすめです。
ただし、強く刈り込むと透けてしまい目隠しとしての機能が弱まってしまいますので注意してください。

また、キンモクセイの仲間には、花が白い「ギンモクセイ」、ヒイラギのようなトゲが特徴的な「ヒイラギモクセイ」、年に2回白い花を咲かせる「四季咲きキンモクセイ」などがあります。どれもキンモクセイとよく似ていますが、香りはやや控えめ。お好みで生垣に取り入れてみてください。

長く咲く可憐な花が魅力のアベリア

アベリアの生垣

アベリアは、初夏から秋にかけて可憐な花を咲かせる常緑低木です。近年では、花だけでなく葉も楽しめる斑入り葉のアベリアも人気を集めています。「コンフェッティ」のような白い斑入りの品種は涼しげな印象を与え、「カレイドスコープ」のような黄色やオレンジの斑入りの品種は、庭に明るいアクセントを加えてくれます。

アベリアは可憐な見た目に反して病害虫に強く、半日陰でも育つなど、非常にたくましい庭木です。生育も旺盛で放っておくと樹形が乱れやすいので、年に1~2回程度、剪定を行いましょう。強い剪定にも耐えるアベリアはコンパクトに仕立てやすいので、低さを維持したい生垣におすすめです。

なお、アベリアの花は控えめながらいい香りがします。花が散ったあとの萼片(がくへん)も花のようにかわいらしいので、ぜひ楽しんでほしいポイントです。

洋風の生垣をプロに頼むならsmileガーデンがおすすめ

生垣は洋風の庭をおしゃれにしてくれるだけでなく、目隠しとしてプライバシーを守ったり、防犯・防風・防塵効果をもたらしたりと、その役割は多岐にわたります。
気軽に取り入れたいですが、植物の選定から植え付け、剪定には専門的な知識と技術が必要になるため、一から1人でつくり上げるのはなかなか難しいですよね。

そんな時に頼りになるのがsmileガーデンです。smileガーデンは長年の経験と豊富な知識を持つプロのガーデナーが、お客様のご要望に合わせた最適な生垣をご提案いたします。

「植えた後、うまくお手入れしていけるか不安」という方もご安心ください!
植物の植え付け後も定期的なメンテナンスや剪定など、アフターフォローをしっかりと行います。お客様が安心して生垣を長く楽しむことができるようサポートいたしますので、まずはお気軽にご相談ください。


生垣トラブルは防げる…smileガーデンに相談する

氏永 勝之
監修者 smileグループCEO
株式会社ガーデンメーカー 代表取締役
愛知農園植木苗木株式会社 専務取締役
一般社団法人ガーデンビジネス協会 代表理事
氏永 勝之

愛知県稲沢市生まれ。稲沢市が「日本四大植木産地」であることもあり、幼少期から植木に囲まれて成長。
東京農業大学卒業後、名古屋市内の造園会社に就職。公園の整備工事から国交省事業の国道整備工事における土木及び街路樹等の植栽工事に現場代理人として携わる。

執筆者 大村はなこ

植物とコーヒーを愛するWebライター。園芸好きの一家に生まれ、幼いころから花と緑に囲まれて育ちました。現在の住まいでは、ナチュラルな雑木の庭を目指して試行錯誤中です。 趣味はガーデニング、家庭菜園、メディカルハーブ。子どもと一緒に植物のある暮らしを楽しんでいます。

おうちの近くのお庭の専門家を探そう!お庭の窓口ガーデン業者サーチ