桃と同じバラ科の果樹で落葉高木に分類される。春にはピンク色の花が咲き、夏ごろから果実がなる。果実には毛がなく、果肉はジューシーでしっかりとしているのが特徴。病害虫の被害にあいやすく、栽培や管理に手間がかかるため、上級者向けの家庭果樹である。
基本データ
- 分類
- 果樹
- 学名
- Amygdalus persica var.nectarina
- 科・属名
- バラ科 ・モモ属
- 別名
- アブラモモ、ズバイモモ
- 草丈・樹高
- 2m以上
- 栽培可能地域
- 東北南部以南
- 花色
- ピンク
- 開花期
- 3〜4月
- 結実期
- 7〜8月
- 耐暑性 / 耐寒性
- 強い/強い
桃と同じ仲間の果樹である「ネクタリン」

ネクタリンとは
ネクタリンは、バラ科モモ属に分類される落葉高木であり、桃の変種です。
果実の表面に毛がなく、つるつるとしていることから「油桃(アブラモモ)」とも呼ばれています。
主な品種は「ファンタジア」「秀峰」「メイグランド」「フレーバートップ」「サマークリスタル」など。
産地としては長野県が有名であり、全国で約7割もの生産量を誇ります。
そのほかに、山梨県や福島県などでもネクタリンの栽培、生産が行われており、早い種類のものでは7月ごろに収穫時期を迎え、8月〜9月の間がもっとも多く市場にネクタリンが出回ります。
ネクタリンの特徴
落葉高木のネクタリンは、庭植えにすると大木になります。
そのため、剪定をして樹高を低く仕立てることが必要です。
春の3月〜4月ごろにはピンク色の花が咲き、7月〜8月には果実の収穫時期を迎えます。
ネクタリンは自家結実性のため、ほかの品種を一緒に育てることなく、1本だけでも結実するのが特徴。
また雨に弱く、病害虫に弱い性質持つことから、家庭では鉢植えにして育てると、比較的育て方も容易です。
日当たりのいい場所で育てることで、果実がよく熟し、美味しい果実をつくれます。
何年で実がなる?
一般的には、ネクタリンの実がなるまでに3年もの年月がかかると言われています。
時間はかかりますが、果実がなり、美味しいネクタリンを味わえたときはより一層嬉しくなるものです。
手塩にかけて育てることで、立派な果実を実らせてくれることでしょう。
プラムやソルダム、スモモとの違いは?
ネクタリンは、似たような果物がたくさんあります。
同じ種類に属する桃とは、果実の表面に毛がないことが大きな違いですね。
またプラム、ソルダム、スモモは、全てバラ科スモモ属に分類される果物であり、ネクタリンとはそもそも種類が異なる果物に分類されているのです。
一見したただけでは、ネクタリンをスモモやソルダム、プラムと間違えてしまうケースもありますが、ネクタリンはいずれの果物よりも一回り大きいため、サイズの違いで見分けると確実かもしれません。
花や果実が楽しめる注目の果樹

完熟の美味しさを家庭で味わえるのが魅力
桃と違って希少なネクタリンは、流通している量も少ないことから、手に入りづらい果物です。
ネクタリンの栽培は難しいものの、自家栽培であれば果実を毎年収穫でき、完熟ならではの美味しさが味わえるので、ぜひ自家栽培にもチャレンジしてみてくださいね。
また、ネクタリンの果実には、ビタミンCやビタミンAなどの栄養素が含まれています。
風邪予防や美肌効果、目の健康維持といった効果が期待できるのも魅力です。
収穫時期を迎えたら積極的に食べて、ビタミンCなどの栄養素を取り入れていきましょう。
春は花の美しさを楽しもう
ネクタリンは、3月から4月の春先にピンク色の可愛らしい花を咲かせます。
枝にたくさんの花をつけることから見応えがあり、花木として庭に植えるのもおすすめですよ。
収穫までのポイント
ネクタリンを収穫するまでの大切なポイントをまとめました。
次の事項をしっかり押さえて、美味しい果実を収穫しましょう。
- 5月ごろに摘果をする。
- 摘果が終わったら袋がけをする。
- 混み入った箇所や不要枝を剪定をして日光を行き渡らせる。
おすすめの食べ方
ネクタリンは甘酸っぱく、桃のような香りとジューシーな果肉が特徴。
生で食べるのはもちろんのこと、タルトやケーキ、ジャム、ピューレなどにして食べる方法もおすすめです。
ほかにも、酸味と甘さを活かしてサラダや料理に加えるのもアリ。
いろいろな食べ方でネクタリンの美味しさを味わってみてください。
ネクタリンの育て方・管理方法
植え付け・植え替え
植え付け・植え替えに適した時期は、11月〜3月です。
ネクタリンは、水はけと水持ちのいい土を好みます。
また、連作障害が発生しやすいため、モモやネクタリンを以前植え付けていた場所は避けることに加え、強風の当たらない場所に苗木を植え付けてください。
鉢植え栽培では市販の培養土を用いるか、赤玉土7:腐葉土3の割合でブレンドして使用します。
また鉢植え栽培では、根詰まりを防ぐために植え替えを行います。
少なくとも2〜3年に一度は植え替えをして、根詰まりを防ぎましょう。
肥料
庭植えの場合は、2月と10月の時期に追肥をします。
鉢植えでは、2月と5月、10月に追肥をしましょう。
2月と5月に与える肥料は、有機質肥料か緩効性化成肥料がおすすめ。
10月に与える肥料はお礼肥なので、速効性の化成肥料を与えるといいでしょう。
剪定
剪定は12月〜2月と6月に行います。
12月〜2月の冬場の剪定では、膨らんだ花芽がない先端部分を1/3ほど切り詰め、徒長枝は2〜3芽ほど残して剪定し、新梢を発生させます。
夏は枝がよく伸びるため、不要枝や混み合った箇所を間引き、全体に日光が行き渡るようにすることが大切です。
病害虫
ネクタリンは黒星病、灰星病、黒星病、縮葉病、せん孔細菌病などの病気が発生します。
多くの病気が雨により発生する細菌病であり、これによって果実や葉などに黒っぽい斑点ができたり、葉に穴が空いたりなどの症状が出てしまうのです。
害虫に関してはアブラムシ、ハダニ、シンクイムシ、カイガラムシなどの被害にあうケースがあります。
ネクタリンの栽培では病害虫対策が肝となってくるので、定期的に農薬を散布し、病害虫の被害を抑えることが重要です。
また、摘果が終わった5月ごろのタイミングで袋かけをすると、病害虫対策では効果的でしょう。
日当たり
日当たりのいい環境を好むので、庭植え、鉢植えともに日光がよく当たる場所で栽培します。
水やり
ネクタリンは乾燥に強いので、庭植えでは水やりをする必要はありません。
ただし、夏の高温期に雨が降らない日が続くような場合は、株まわりに水やりをしましょう。
鉢植え栽培では、土の表面が乾いたタイミングで水を与えます。
鉢底から水が流れ出るまで、たっぷりと与えてください。
愛知県稲沢市生まれ。稲沢市が「日本四大植木産地」であることもあり、幼少期から植木に囲まれて成長。
東京農業大学卒業後、名古屋市内の造園会社に就職。公園の整備工事から国交省事業の国道整備工事における土木及び街路樹等の植栽工事に現場代理人として携わる。






