門扉は、おうちとおうちの外部を隔てる重要な役割を持っています。

そんな門扉をご自身の手で作りあげ、設置することはできるのでしょうか?もしも門扉をDIYで設置できれば、施工業者へ依頼する時にかかる工事費用がかからずに済みますし、作るのに時間がかかったとしても、DIYで作られた、世界に一つしかないオリジナリティのある門扉にはご自身はもちろんのことご家族のみなさんも愛着を持ってくれることでしょう。

当記事では門扉のDIYについてお伝えします。

ご自身で門扉をDIYされたいという方はぜひ参考にしてください。

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目次

門扉のDIY!部材はどのように手に入れたらいいの?

phase1、2、3

門扉のDIYにはまず部材が必要です。

門扉作成のどの段階までをご自身でDIYするかによって、部材の入手方法も変わってきます。

まずは設置したい門扉のイメージから考えましょう。

ここでは門扉DIYの段階と、それぞれの部材の入手方法についてお伝えします。

ご参考ください。

扉部分も支柱もすべてDIYで設置する場合

木材

当記事を読んでいる方には、金属の門扉を扉部分から溶接してDIYする方はなかなかいらっしゃらないと思います。

ここでは加工しやすい木製の門扉のDIYについてお伝えします。

DIYで設置する木製の門扉は、おうちの正面にある門扉というよりも、お庭付近や犬走り付近に侵入防止やペットの脱走防止の扉として使用される方が多いようです。

扉部分は一から木材を加工しなくても、ホームセンターなどで販売されている既製品のラティスやすのこを使用することもできます。

この方法なら扉部分を作る手間が省けますし、一枚板を購入するよりも費用をかけず簡単に設置できて便利です。

またラティスやすのこを使用すれば一からDIYするよりも扉が軽量で開閉も楽にできますよ。

門扉の施工キットを購入してDIYで設置する場合

置き配

アマゾンや楽天市場などの通販サイトで門扉の部材を購入することもできます。

アルミ製のアコーディオンタイプの門扉が2万円前後など、リーズナブルな製品も多く見られます。

扉や支柱など門扉の主要なパーツのほか、設置に必要なヒンジやネジなどの部材がセットで購入できるので、設置の途中で部品の買い足しをする必要もなく便利ですね。

メーカーから部材を取り寄せてDIYで設置する場合

図面と電卓

LIXILやYKKAPなどエクステリアのメーカーから門扉の部材を取り寄せて、施工をご自身でするという方法です。

この方法を選択する際に注意しなければならないのは、メーカーは基本的にエンドユーザー(個人のお客様)へ部材を直接販売することはあまりありません。

代理店や施工業者経由での販売となるケースがほとんどです。

代理店や施工店に依頼して部材だけを取り寄せてもらうなど、あらかじめ部材の入手ルートを確保しておくことが必要です。

門扉のDIY!門扉を簡単に設置する方法をお伝えします!

L型定規と木材

無事に部材が手に入ったら、いよいよ門扉を設置しましょう。

ここでは工程をご説明します。

①設置場所と設置する部材の採寸をする

メジャー

採寸は門扉のDIYの中で重要なポイントと言えるでしょう。

門扉は外部と敷地内を隔てるものなので、今設置されているフェンスや壁の間にほぼ隙間なくおさまらなければ門扉の意味がありません。

設置した門扉の横に大きなすき間が空いている、反対に門扉の部材を用意したけど設置スペースにおさまらない……。

そういったことのないように、ていねいに採寸しましょう。

②門扉の支柱を固定する

支柱

門扉の支柱を固定する方法はおもに以下の2点です。

門扉の強度は支柱にすべてかかっているといっても過言ではありません。

支柱が少しでも歪んでいたり、しっかり固定されていなかったりすると、門扉をスムーズに開閉できませんのでこの作業は特に慎重におこないましょう。

●コンクリートの地面に設置する場合

土台金具

・土台金具を使って門扉の支柱を固定します。

・あらかじめ支柱のサイズに合う土台金具を用意しましょう。

・コンクリートに土台金具を固定する位置(ビス止めする位置)をペンなどでマークします。

・マークした位置に振動ドリルを使って穴を開けます。

・ドリルで穴を開けた位置にプラグ(ビスを受けるプラスチック製の部品)を金づちを使って打ち込みます。

・プラグを打ち込んだ位置と土台金具の穴の位置が合っていることを確認して、土台金具をビスで固定します。

●土の地面に設置する場合

コンクリートブロック

・コンクリートブロックの穴を利用して門扉の支柱を固定します。

・支柱を立てるブロックには、長方形に3つ穴の空いているコンクリートブロック(ブロック塀などにもよく使われているもの)、フェンスの支柱などを立てる時に用いられる基礎ブロックがあります。

3つ穴の空いたコンクリートブロックは高さが190㎜と規格で決まっていますが、基礎ブロックは450㎜や600㎜のものなど高さが何種類か用意されています。

ブロックのサイズを決める時は、地面の硬さ、門扉の高さ、支柱の間隔によって総合的な判断が必要です。

ご自宅にふさわしい高さのブロックを選びましょう。

ブロックはホームセンターなどで購入できます。

ブロックの購入サイトはこちら

・支柱を立てる位置に穴が来るように、地面とブロックの天面ができるだけ平らになるようにブロックを埋めます。

・埋めたブロックの、穴の2/3程度の深さまでモルタルを入れ支柱を立てます。

・立てた支柱が垂直になるように、ブロックの穴と支柱のすき間に端材などを詰めてまっすぐに固定します。

・立てた支柱が垂直になっているか、水平器などを使用して確認しましょう。

モルタルが固まるのを待ちます。

③扉を取り付ける

金具

ブロックに支柱が固定できたら、柱に扉を受けるための金具、肘壺(ひじつぼ)を取り付けます。

肘壺の購入サイトはこちら

扉側には開閉させるための金具、肘金(ひじがね)を取り付けます。

扉など板状のものは屋外に設置すると風の影響を受けやすくなります。

扉には通気性のあるものを使用するか、通気性のないものであれば扉の下部に風が通るように取り付けて、風を逃がし強度を保つようにしましょう。

④留め具を取り付ける

支柱と扉の両側に、閉めた扉が勝手に開いてしまわないための留め具を取り付けます。

ホームセンターや通販ではヒンジ(肘壺・肘金や蝶番)と留め具がセットで販売されていることもあります。

セットで購入すれば金具のデザインが統一されて、門扉がよりおしゃれな印象になりますね。

門扉をDIYする際には気を付けよう!3つの注意点

注意

門扉をDIYする際には以下の点に注意が必要です。

3つご紹介します。

おうちの外観を損なわないようにデザインを考える

門扉を設置しておうちの中と外の空間をただ隔てるのではなく、おうちの外観の印象に合わせて門扉をデザインしましょう。

門扉の色をおうちの外壁の色とコーディネートするほか、雨樋や軒樋など鉄部の色に合わせる方法もあります。

出来上がった門扉が機能性だけでなくデザイン性を兼ね備えていれば、おうちそのものをグレードアップできますよ。

設置した門扉が倒れないように注意する

コンクリートブロックや土台金具の固定、また支柱の固定がしっかりされていないと設置した門扉が倒壊する可能性があります。

台風などの災害時には倒壊した門扉が吹き飛ばされて、歩行者にけがを負わせたり車両の通行を妨げたりする危険もあります。

DIYで門扉を設置した後も支柱にぐらつきはないか、金具は緩んでいないかなどチェックを怠らないようにしましょう。

定期的にメンテナンスする

屋外に設置している木製の門扉は雨や紫外線の影響を受けやすく、オイルや塗料の塗り替えなどこまめにメンテナンスをする必要があります。

特に木材は水分に弱く、放っておくと腐食や虫害の原因にもつながります。

虫害は門扉だけにとどまらず家屋にも影響を及ぼす可能性もあるので注意しましょう。

まとめ

今回は門扉のDIYについてお伝えしました。

業者に依頼すれば1日か2日で設置できる門扉ですが、時間をかけてDIYで作る門扉は既製品にはない温もりのある逸品となることでしょう。

この記事が素敵な門扉のDIYに少しでもお役に立てれば幸いです。

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高杉 有希子
監修者 エクステリアプランナー 高杉 有希子

静岡県御殿場市の土建屋に生まれ、大型重機が大好きな子供時代を送る。
建築に憧れ、三重短大で住環境を学ぶ。新卒でハウスメーカーFC工務店の「インテリアプランナー」に応募するも、社長の勘違いで募集したかったのはなんと「エクステリアプランナー」!!
ハウスメーカーで個人住宅のエクステリアを担当。その後、ゼネコン住宅事業部のインテリアプランナー、植木屋の外構プランナーを経て、現在は(株)ガーデンメーカーで営業設計を務める。

執筆者 らいち

大阪生まれ大阪育ち。古めの建築物が大好きです。暇さえあれば、団地建て替えの現場を見物に行って萌えています。