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ライラック
2021.08.02

ライラック

春先にボリュームたっぷりの紫色の花を咲かせる低木。華やかな見た目が人気で、庭木のほかにも公園や植込みに植えられることも。
接ぎ木により増やされるので、台木に使われるイボタノキが根元から芽吹くこともある。

基本データ

  • 分類庭木-低木・下草
  • 学名Syringa vulgaris L.
  • 科・属名モクセイ科ハシドイ属
  • 別名ムラサキハシドイ

西洋風の庭を彩るヨーロッパ原産の低木

ライラックとは

 
ライラックはヨーロッパ南部原産の落葉低木で、日本には明治中期ごろ渡来したものです。
主に北海道などで庭木や公園樹として植えられており、紫~ピンクの円錐状の花が春に咲くのが特徴です。
 
香りがよく、香水として用いられることもあります。
花言葉は「思い出」「友情」など。
ムラサキハシドイとも呼ばれ、日本にも同じ仲間でハシドイという植物が自生しますが、よく生えているというものでもなく少し珍しい植物です。
 

西洋風の庭にぴったり

 
ライラックはヨーロッパ原産ということもあり、明るい西洋風の庭によく似合います。
実際にレンガづくりの家やバラのアーチがあるような庭などによく植えられていて、春の景色を彩っています。
 

台木に負けてしまうことが多い

 
ライラックは、ふつう接ぎ木と呼ばれる切り株に枝をくっつけて一つの木にする手法で増やされます。
ライラックと同じモクセイ科のイボタノキという木が、よく根元部分の台木として使われているのですが、こちらのイボタノキが根元から芽吹いて多くの枝葉を広げてしまっていることがよくみられます。
「台勝ち」と呼ばれる現象で、台木の方が接ぎ木した枝よりも大きく育ってしまうものです。
中には本来育てたかったライラックは完全に枯れてしまっていて、イボタノキの枝だけが生きているということも。
 
肉まんのような葉っぱをしているライラックと違い、イボタノキは綺麗な楕円形をしており、白い花を咲かせるのですぐに違いに気づけます。
接ぎ木で増やされる木はほかにいくつもありますが、ライラックは台木のイボタノキに負けてしまっているのがしばしばみられる印象です。

華やかな見た目と香りで春を彩る

西洋風の庭の春を彩る

 
ライラックは西洋風の庭によく合うのが魅力です。
花の色や大きさがとても華やかで、庭の主役にもなれるし、他の花を引き立てる役割で植えることもできます。
ほかにたくさん花を植えていても埋もれずに、独特の存在感を発揮しているのが魅力的です。
目立った病害虫もなく、育て方もそこまで難しくないので、花でいっぱいの華やかな庭にしたい場合は植えてみるのがオススメです。
 

華やかな香りを楽しむ

 
ライラックの花はとても素敵な香りがするのも魅力です。
とても華やかでなおかつ優しい良い香りが特徴的で、香水やお香として市販されているものも多いです。
春に花が咲いたとき限定の香りとして楽しむのも良いし、蒸留などができれば簡易的な香水をつくることもできます。
文字通り五感をつかって楽しめるのがライラックの魅力といえるでしょう。
 

四季折々の姿を楽しむ

 
ライラックは春に咲く花が有名ですが、それ以外の四季折々の姿も特徴的で面白いです。
花が終わったあとの葉っぱはドラゴンクエストのスライムを思わせるような形でかわいらしく、見ていて飽きません。
 
冬になると葉がおちて枝先の冬芽が目立つようになりますが、堅い鱗にガッチリ包まれた冬芽は、華やかな花木のイメージが強かったライラックの野生的で無骨な一面が垣間見えて、そのギャップに少しびっくりします。
枝先につく、丸くて大きい冬芽は春に咲く花のつぼみが入っていて、ハサミなどで割るとブロッコリーのような形のつぼみがスタンバイしているのがみられて面白いです。

育て方・管理方法

詳細情報

 
草丈・樹高
2~4m
 
栽培可能地域
全国
 
花色
ピンク~紫
 
開花期
4~5月
 
結実期
9~10月
 
耐暑性/耐寒性
耐寒性がやや強く、耐暑性がやや弱い。
 

育て方

 
植え付け・植え替え
葉っぱが落ちた11月~3月中旬の間に行います。
ただし、1月~2月上旬までの寒さの厳しい時期は避けるのが無難です。
日当たりの良い場所で、水はけの良い土に植えるようにしましょう。
 
肥料
早春か花が終わった後の6月ごろに、鶏糞などの緩効性の肥料を与えるのが良いです。
 
剪定
花が終わったあとの5月ごろに行います。
基本的に混みすぎた枝や、樹形を崩している枝を切っていく形です。
芽吹く力が弱く、剪定しすぎるとそのまま弱ってしまう場合があるので最低限にしておきましょう。
また、弱ってしまうと台木のイボタノキが優勢になってしまう場合があります。
 
病害虫
病害虫は比較的少ないです。
病害としては葉っぱに症状が現れる褐斑病やうどんこ病があります。
特に褐斑病は7月から秋にかけて多数発生する場合があるので注意しましょう。
どちらの病気も、発病した葉を切除して焼却処分することと、薬剤で蔓延を防止することで対処できます。
害虫としてはアブラムシやカイガラムシなど汁を吸う虫がつく場合があり、こちらも薬剤などで対処しましょう。
 
日当たり
日当たりの良い場所を好みます。
多少暗くても育つには育ちますが、花付きに影響する場合があるのでできれば明るい場所に植えるようにしましょう。
 
水やり
植え付け後しばらくは水をあげる必要がありますが、特に気にするようなものでもないです。
真夏に乾燥が激しく葉っぱがしおれている場合などは水を与えましょう。

出典(引用元)

日本樹木医会「樹木医必携」
村越匡芳監修「庭に植えたい樹木図鑑」
山と渓谷社「山渓ハンディ図鑑 木に咲く花 離弁花1」

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