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コハウチワカエデ
2020.08.05

コハウチワカエデ

自然な雰囲気と紅葉が綺麗な落葉高木。新緑もまたライムグリーンで美しい。成長が遅く、樹形は自然と整う。

基本データ

  • 分類庭木-落葉
  • 学名Acer sieboldianum
  • 科・属名ムクロジ科・カエデ属
  • 別名イタヤメイゲツ、キバナハウチワカエデ

コハウチワカエデの特徴

コハウチワカエデとは

 
コハウチワカエデは、日本の山間部に自生する落葉高木です。枝ぶりは細くしなやかで、剪定をせずとも自然樹形でよくまとまります。和風の庭木にはもちろんのこと、雑木風のガーデンや洋風住宅のシンボルツリーにも数多く植栽されています。丈夫で育てやすく、成長スピードが緩やかといった点も、庭木に重宝される理由でしょう。

 

葉の特徴

 
葉は切れ込みが浅く、子供の手のような形をしています。そのため、もみじと比べるとシャープな印象が弱く、優しげな雰囲気をまといます。葉の付き方は、2枚の葉が対になる対生です。また、若葉の裏には白い毛が全体にあるのが特徴で、他のカエデ類と見分けるポイントになるでしょう。新緑から紅葉するまでの葉色の変化は、色幅が大きく特徴的です。

 

花の特徴

 
5月〜6月の時期に黄白色の花が枝の先端につきます。花軸から小さな花を多数つけ、やがてプロペラのような種子が9月〜10月ごろに熟すでしょう。
 

ハウチワカエデとの違い

 
コハウチワカエデはハウチワカエデとよく似ているため、混同されがちです。しかし、ハウチワカエデは葉が大きく10cm以上になる一方で、コハウチワカエデは8cm以下と、比較的コンパクトな印象です。また、ハウチワカエデの花色は赤いので、開花期に花色の違いで見分けることが可能です。
 

西日が強い場所は避ける

 
もともとは山間部に自生し、木々の合間から日光を浴びていた樹木なので、強い西日には弱く葉焼けを起こしてしまいます。西日が当たるような場所は避けて植え付けるか、西日が当たらないように工夫する必要があるでしょう。株元に植物を植えておくと、西日による地面の乾燥が防げます。

葉色の変化が楽しいコハウチワカエデの魅力

色鮮やかな新緑の魅力

 
コハウチワカエデの新緑はライムグリーンで色鮮やかです。庭がパッと華やぎ、明るい春の景色が広がります。次第に渋みのある緑へと変わっていくので、春の新緑の美しさをたっぷりと堪能しましょう。
 

秋は紅葉を観賞しよう

 
秋になり気温が下がってくると、大きく広げた葉が少しずつオレンジ色に染まり始めます。全体が真っ赤に色付いた時はコハウチワカエデの一番の観賞ポイントです。里山のような秋の情緒ある庭景色を楽しんでください。
 

ナチュラルで優しげな庭づくりができる

 
イロハモミジはシャープな葉が特徴で、多くの和風の庭に植栽されている庭木ですね。一方で、コハウチワカエデは葉に丸みがあるため、より優しい雰囲気を作り出します。和を主張し過ぎないこともあり、洋風の庭やモダンな住宅にもよく調和します。そのため、コハウチワカエデはナチュラルで優しげな庭づくりをしたい方にぴったりの庭木と言えるでしょう。中庭や坪庭の植栽にもおすすめできます。
 

自然樹形で楽しもう

 
自然と樹形がまとまるので、剪定はほとんど必要ありません。成長も緩やかなので、しばらくは細い幹としなやかな枝ぶりが楽しめるでしょう。株立ちは自然の趣が感じられる樹形です。コハウチワカエデの株立ちをシンボルツリーに選び、より魅力的な庭づくりをしてみませんか?
 

名前と別名の由来

 
コハウチワカエデは葉がうちわのような形をしているに加え、ハウチワカエデよりも葉がコンパクトなことから名付けられたと言われています。また、キバナハウチワカエデの別名は、黄白色の花色が由来です。さらに、メイゲツカエデとイタヤカエデの特徴も併せ持つことから、イタヤメイゲツとも呼ばれています。名前と別名の由来になった樹木や他のカエデ類と、特徴や違いを見比べてみるのもまた面白みがありますね。

育て方・管理方法

詳細情報

 

草丈・樹高

10〜15m

 

栽培可能地域

全国

 

花色

黄白色

 

開花期

5月〜6月

 

結実期

9月〜10月

 

耐暑性/耐寒性

強い/強い

 

育て方

 

植え付け・植え替え
植え付ける時期は、12月〜3月の時期が適しています。落葉期に植え付けることで、コハウチワカエデへの負担を少しでも減らしましょう。土は水はけと水持ちがよく、肥沃な土が望ましいです。腐葉土や堆肥をすきこんで、土壌改良をしてから植え付けましょう。さらに、株元へ宿根草や常緑低木を一緒に植え付けておくと、西日による地表の乾燥対策に効果的です。

鉢植えで育てている場合は、植え替えが必要となります。根詰まりを防ぐため、少なくとも2〜3年に1回は新しい土を使用して植え替えをしてください。

 

肥料
12月〜1月の落葉している時期が追肥の適期です。この時期に与える肥料は寒肥と言い、春の新芽が出るのを助けたり、葉の色艶や生育をよくしたりする効果が期待できます。腐葉土や堆肥と一緒に、有機質の緩効性肥料を施すといいでしょう。
寒肥の仕方には3種類の方法があります。
・壺肥…庭木が密集しているところに3〜6箇所の穴を掘って肥料を施す
・輪肥…独立した庭木の周りを円を描くように穴を掘って肥料を施す
・車肥…大きい庭木の周りに4〜6箇所放射状に穴を掘って肥料を施す
これらの方法を用いて、枝先の真下へ30cmの深さの穴を掘ることがそれぞれに共通したポイントです。肥料を入れた後は、掘り起こした土を被せて完了です。

 

剪定
自然樹形が綺麗なので、剪定はほとんど必要ありません。ただ、下から生えてきた不必要な枝、横に伸びて樹形を見出すような枝については、剪定をして整えることをおすすめします。剪定は12月〜2月の間に早めに済ませ、新芽に影響が出ないように気をつけてください。

 

病害虫

コハウチワカエデは、病害虫に強く丈夫です。しかし、まれにイラガやカミキリムシの食害に合うこともあります。特に、イラガのトゲには毒があり、直接肌に触れると強い痛みや腫れを伴うため、注意が必要です。駆除をするときは長袖や軍手を着用し、肌が露出しないよう対策をとりましょう。カミキリムシは幹を食害するため、早期発見に努めなければ深刻なダメージをもたらすこともあります。近くでカミキリムシを見つけたらすぐに捕殺し、害虫による被害から守りましょう。

 

日当たり

コハウチワカエデは日当たりがいい場所を好み、山間部のような湿潤な環境が適しています。日当たりよく育てると、秋の時期に鮮やかな紅葉が見られるでしょう。しかし、西日による乾燥には弱い傾向にあります。直射日光で葉やけを起こしたり、乾燥で枯れこんだりするのを防ぐことが大切です。できれば東側への植栽をおすすめしますが、難しい場合は建物で西日を遮ったり、隣に背の高い庭木を植えたりするなど、工夫して植栽し、西日対策と乾燥防止に努めてください。

 

水やり

庭に植え付け後、約2年間は乾燥に気をつけて、様子を見ながら水やりをしてください。特に夏場は乾燥しやすいので、暑さが厳しい日や降雨がない日が続くようなら、朝か夕方の涼しい時間帯にたっぷりと水やりをしましょう。2年目以降は基本的に水やりをしなくても問題ありません。ただ、暑さが厳しく乾燥が気になる時には、やはり水やりをした方が安心です。

鉢植えは乾燥が早いので、水切れをさせないように気をつけましょう。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまで水を与えてください。水切れを起こすと葉がしおれて枯れ落ちることもあるので、夏の水やりには十分に気を配りましょう。

 

育てやすさ

★★★★

出典(引用元)

カエデ(モミジ)の育て方 – みんなの趣味の園芸 NHK出版栽培管理

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