コアラのイメージが強いユーカリも、実はシンボルツリーとして人気のある庭木の1つです。

「ユーカリってどんな木なの?」
「初心者でも育てられる?」

今回はそんな悩みを解決するため、ユーカリの育て方や特徴について徹底分析します。

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目次

シンボルツリーとして人気のユーカリ

ユーカリは、シンボルツリーとしても人気のある常緑高木樹です。
シルバーリーフと呼ばれる銀色がかった葉色が特徴的で、葉の形状も可愛らしい形をしています。
葉を落とさない常緑樹であることや、その涼しげな雰囲気が人気の理由です。

ユーカリとは

ユーカリはフトモ科ユーカリ属の常緑高木樹で、別名ユーカリジュと呼ばれています。
南半球のオーストラリアやタスマニアなどに自生しており、非常に大きく成長するのが特徴です。

ユーカリには数多くの種類があり、現在では800種以上が確認されています。

近年ではドライフラワーや切り花にも用いられており、生花店などでもその姿を見ることができます。

また、ユーカリといえばコアラを思い出す方も多いのではないでしょうか。
実はコアラが食べるユーカリの葉は、数百種あるうちの数種類だけです。
「コアラはどんなユーカリの葉でも食べるだろう」と思いがちなので、この事実にはビックリですよね。

ユーカリの種類

先程ユーカリには800種類以上の種類があると説明しましたが、今回はシンボルツリーとして人気な3種類についてご紹介します。

ユーカリ・グニー

ユーカリ・グニー

ユーカリ・グニーは、葉の形状が可愛らしく密に茂るのが特徴です。
葉は小ぶりな卵型で、少し青みがかった葉色をしています。

この品種はドライフラワーや花束でも人気で、香りの良さも魅力となっています。
その香りは非常に清涼感がありつつも、ほのかな甘みを感じさせます。

ユーカリ・グニーは耐寒性が高く、非常に育てやすい品種です。

ユーカリ・ポポラス

ユーカリ・ポポラス

ユーカリ・ポポラスは前述のユーカリ・グニーと異なり、葉が大きく平べったい形状をしているのが特徴です。
グニーよりも銀色が強く、より軽やかな印象を持ちます。
成長してくるとしだれたような樹形に変化し、そよぐ姿が非常に涼しげな雰囲気を演出します。

また、ユーカリ・ポポラスは大きくなると実をつけるようになります。
緑色の小粒の実が枝先に多く実り、リースやスワッグの材料としても人気です。

レモン・ユーカリ

ユーカリ・レモン

レモン・ユーカリは、名前の通りレモンのような香りを放つ種類です。
葉は前述の2つと異なる細長い形状をしています。
その濃密な香りには防虫効果があり、虫が苦手な方にもおすすめです。

しかし、レモン・ユーカリは耐寒性が低いという弱点があります。
寒い地域で育てる場合は、室内で越冬させるなどの工夫が必要です。

ユーカリの効能

ユーカリの香りには様々な効能があります。
主な効果は、リラックス効果や交感神経の活性化を促すといったもの。
アロマオイルとしては風邪や花粉症の予防・症状緩和、ダニやノミ、ハエに対する防虫効果、集中力アップなど、非常に万能です。

加えてユーカリは風水においても良い庭木となっています。
風水では観葉植物を「姿」と「葉の形状」によって分類します。
レモン・ユーカリの尖った葉は鋭い気を発生させるため、玄関近くに置いて悪い気を遠ざけるのが良いとされています。

反対にユーカリ・ポポラスのように葉の丸い種類は、気を落ち着かせるため、リビングなど人が普段生活する場所に最適です。

ユーカリは超高木!?

ユーカリは、自生のものでは100mを超えることもある超高木です。
種類によっても異なりますが、庭が狭い場合や手入れに十分な時間を割けない場合には、ユーカリの地植えはおすすめできません。

こうした場合は鉢植えで育てましょう。

ユーカリの花

ユーカリは4~5月ごろになると、白い花を咲かせます。
まるでイソギンチャクのような姿の花が枝先集まって咲き、とてもエキゾチックな印象です。
種類によってはピンク色の花を咲かせるものや、開花時期が9~10月ごろのものもあります。

ユーカリの毒

ユーカリの葉に毒があることは、コアラの話で聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
葉には青酸配糖体と呼ばれる毒素を含んでおり、誤って口にすると食中毒や喘息の悪化といった症状を引き起こします。

小さなお子さんやペットがいるご家庭では十分注意しておきましょう。
また、この青酸配糖体は青梅にも含まれています。

ユーカリの料金相場

ユーカリは、鉢4号サイズのものであれば3,000~5,000円前後、8号ほどの大きなものになると10,000~15,000円前後で販売されています。

比較的温暖で、寒くない地域であれば、小さめのサイズを購入して育てるのも良いでしょう。

育て方のポイント

ユーカリの育て方

この項目では、ユーカリを育てるポイントについて解説していきます。

「ユーカリってどうやって育てるの?」
「何に気をつけたらいい?」

そういった方は是非参考にしてください。

水やり

まずは水やりについてです。

ユーカリは過度な乾燥・過湿に弱い庭木です。
気温の上がる春から夏にかけては、土が乾いたのを目安に水を与えます。
特に植え付け後はたっぷり与えましょう。

気温が下がる時期になったら、水やりは控えてください。

肥料

肥料は植え付け・植替えの際に、油かすなどの有機質肥料を元肥として土にすき込みます。

それ以外では、定期的に液肥を施します。
水やりのついでに行うと良いでしょう。

病害虫

香りに防虫効果のあるユーカリですが、日当たりや風通しが良くない環境では病害虫の影響を受けることがあります。
置き場所は日当たりを意識して選び、風通しが悪くならないよう定期的に剪定することをおすすめします。

被害を受ける害虫としては、カイガラムシハダニ、病気はうどんこ病などです。

剪定方法や剪定時期

ユーカリの剪定は4~5月の花後、強剪定を行います。
ユーカリは根が浅く、枝葉が多いと風の影響で倒木してしまう可能性があるためです。

地植えの場合は側枝を10cmほどで切り戻し、枝数を増やして自然な樹形を整えるようにしましょう。
毎年繰り返していくうちに、ユーカリの樹高はどんどん大きく伸びていきます。
目的とする高さになったら、そこで主幹を剪定しましょう。
主幹の切り口は腐敗しやすいため、剪定後は保護剤でケアします。

鉢植えの場合は茎の先端を摘み取り、枝分かれさせる摘心がおすすめです。
切り取った枝は、捨てずにドライフラワーなどに利用しましょう。

植え付け、移植

植え付けは4~6月に行いましょう。
場所は日当たりが良く、風通しの良い場所を選びます。
土は通気性・水はけの良いものを好みます。

若いうちは木が曲がりやすいため、支柱を立てておきましょう。

鉢植えの場合は剪定後に、年に1回ほどのペースで一回り大きい鉢に植え替えます。

増やし方

ユーカリは実生で増やすことができます。

ユーカリをシンボルツリーにする問題点(デメリット)

ユーカリをシンボルツリーにするデメリット

シンボルツリーとして人気のユーカリですが、注意点が存在します。
それは、成長速度が早くあっという間に大きくなっててしまうことです。

前述の項目では、剪定は4~5月の花後に行うと説明しました。
しかしユーカリの大きさによっては、1年に何度も剪定が必要になる場合があります。

ユーカリをシンボルツリーとして検討している場合は、庭のスペースや手入れにかけられる時間を十分に考慮するようにしてください。

ユーカリの剪定を低負担でおこなうならsmileガーデンへ!

品種が多く、好みのものが見つかりやすいユーカリ。
品種によっては乾燥にも寒さにも強いのでシンボルツリーにおすすめではあるのですが、実は成長がかなり速いため日々の剪定がとても大変だったりします。

もしも「自分で剪定を何度もするのは大変」と感じるのであれば、プロの造園会社に日々の剪定を依頼してみてはいかがでしょうか。

smileガーデンでは、お庭のプロとして5mを超える高木であってもしっかりと剪定作業をおこないます。
ご自身では作業が難しい高さであっても、プロの技術と経験で安全確実に剪定作業をおこないますので、安心して作業をお任せくださいませ。

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氏永 勝之
監修者 smileグループCEO
株式会社ガーデンメーカー 代表取締役
愛知農園植木苗木株式会社 専務取締役
一般社団法人ガーデンビジネス協会 代表理事
氏永 勝之

愛知県稲沢市生まれ。稲沢市が「日本四大植木産地」であることもあり、幼少期から植木に囲まれて成長。
東京農業大学卒業後、名古屋市内の造園会社に就職。公園の整備工事から国交省事業の国道整備工事における土木及び街路樹等の植栽工事に現場代理人として携わる。

執筆者 Matsuri.

熊本県の海と山に囲まれた田舎で育ち、幼少期からガーデニング好きの祖母を手伝う。高校時代には、音楽を中心に様々な芸術分野に興味を持つようになり、同時に自然の持つ面白さや奥深さに気づく。現在はライターとして活動し、多趣味を活かして幅広いジャンルで執筆。他にもカメラやデザインについて勉強中。自然に囲まれて暮らすのが1つの目標。