お庭に植木を植える役割の一つとして、目隠しにするというものがあります。
目隠しと一括りにしても、さりげないものから全く見えなくするものまでさまざま。
具体例を示しながら家の目隠しについて紹介していきます。
目次
目隠しに庭木を使う時の植え方のコツ
家の目隠しを植栽でやろうと考える方は、木の性質を上手に使おうとする方が多いように見受けられます。
目隠しに庭木を使う時のコツは、以下の3つ点をいかにうまく組み合わせられるかどうか。
【庭木を目隠しに使うときに抑えておくべきポイント】
- 隠したい場所の範囲を確認する
- どれくらい外から見えない状態にするか決める
- 風や光をどのくらい家に届けたいか
この3つの項目のうち、自分がどれを優先するかで目隠し用の木の植え方は変わってきます。
この章では、庭木で目隠しをするときのおすすめの木の植え方を3つご紹介します。
【植え方その1】横に広がる枝でさりげなく目隠し
見られたくないものの前に一本だけ横に枝が広がる木を植え、さりげない目隠しとする方法です。
たとえばケヤキやコバノトネリコ(アオダモ)など、自然樹形で横に枝を広げる木を植えればそれだけで目隠しになります。
枝がかかっているだけで、意外と外からは見えづらくなるもの。
なんとなく人の動きくらいは見えてしまうかもしれませんが、よっぽどじっくり見ない限りちゃんと見えることはありません。
窓から入ってくる光を確保しつつ、適度に目隠しをしたいときにオススメです。
【植え方その2】同じ木をたくさん並べて厳重に目隠し
生垣のように同じ種類の木をたくさん並べて、完全に見えなくする方法です。
室外機などの景観としてあまりよくないものを覆い隠すために使います。
樹種はカイヅカイブキやイヌツゲなど、枝葉が密に茂って奥が見えなくなるものがオススメです。
ただし、この方法で目隠しをするときには1点気を付けておきたいことがあります。
この方法を窓の目隠しのために行うと、家の中に光が入らずうっそうとして暗くなってしまうことがあります。
沢山の植木を使って目隠しをする際には、光があまり届かなくてもいい場所に植えるとよいでしょう。
【終え方その3】小さい窓を隠したい時は枝葉の密度が高いものを1本植えで
トイレやお風呂場など、小さい窓をきちんと目隠ししたい場合は枝葉が密になっている木を一本だけ植えてみるのがオススメです。
たとえばマサキやカナメモチなど、常緑の木を植えると季節を問わずきちんと目隠しができます。
ただ、庭のレイアウト上木が少ない場合は、一本だけポツンと木が植わっていると違和感があるのでその場合数本の生垣上にしてみると違和感が少なくなりますよ。
目隠し用の植栽を選ぶポイント
目隠し用の植栽を選ぶ際には、目的や庭のデザインに合わせたものを選ぶのがポイントです。
目的によって必要な枝葉の密度や広がり方が変わってくるし、あくまで庭木の一つなので機能性を重視しすぎると庭全体との調和がとれなくなってしまいます。
たとえば洋風の庭ならカイヅカイブキやシマトネリコ、和風の庭ならケヤキやイロハモミジなどがおすすめですし、がっつり目隠しをしたいなら枝葉の茂るマサキやカナメモチなどを選ぶと良いでしょう。
さりげない目隠しで十分なら、カツラやソヨゴなどを選ぶとお庭づくりがしやすくなります。
目隠し目的で植える木を選ぶ際には、植え方も大切ですが目隠しとしての機能を重視しつつ庭のデザインを崩さない木を選ぶと失敗しづらいです。
目隠しでよく使われる植栽4種類ご紹介!
リビングの目隠しに使えるコバノトネリコ(アオダモ)
リビングなど、大きな窓をさりげなく目隠ししたいときは、コバノトネリコのような自然樹形がさわやかな雑木を植えるのがオススメです。
モダンなデザインの庭に合う種類ですが、あまりクセのない見た目なのでどんな庭でもだいたいしっくりきます。
株立ちにして横にたくさん広がるようにすれば、一本で広い範囲をカバーできます。
冬に落葉すると見えやすくなるのが不安、という場合は常緑のシマトネリコがあるのでそちらもオススメです。
アオダモの生態について知りたい方はこちら
➡ アオダモの育て方や特徴
室外機の目隠しに使えるカイヅカイブキ
室外機の目隠しにはカイヅカイブキがオススメです。
室外機の近くは頻繁に風が吹いているため、乾燥に弱い樹種だとすぐに幹焼けを起こしたり枯れたりしてしまいます。
カイヅカイブキは乾燥などの厳しい環境に強い樹種で、室外機の近くに植えても幹焼け等の被害が受けにくいのです。
さらに枝葉が密に広がるため、並んで植えれば室外機を完全に隠すことができる点もオススメできる理由ですね。
カイヅカイブキ以外にも、室外機を隠すのであれば同じ針葉樹のコニファー類であれば問題ありません。
ただし、剪定をして枝葉を大きく落としてしまうと再生するのにかなり長い時間を要するので、扱いには気を付けましょう。
カイヅカイブキの生態について知りたい方はこちら
➡ カイヅカイブキの育て方や特徴
ベランダの目隠しに使えるケヤキ
ベランダなど高いところの目隠しには、ケヤキがオススメです。
2階のベランダに枝葉が届くようになるにはそれなりに大きなものを買って少し成長を待たなければいけませんが、竹ぼうきをひっくり返したような樹形になるので、大きくなればちょうどベランダを隠すような樹形になります。
樹高が低くてもリビングの目隠しなどに使えるので、様々な使い方が可能です。
ケヤキの生態について知りたい方はこちら
➡ ケヤキの育て方や特徴
鉢植えで管理できるソヨゴ
ソヨゴはあまり大きくならないので、鉢植えに植えたまま目隠しとして利用できます。
その利点は好きな場所に移動できること。
あまり環境をあちこち変えると木が弱ってしまいますが、うまく利用すれば季節や時間ごとに日当たりを調節したり他の木が育つまでのつなぎに使ったりすることができます。
前述したケヤキが育つまでは、ベランダにソヨゴの鉢植えを置いても良いでしょう。
大きくなってきたら地植えにも切り替えられるので、いろいろな使い方ができます。
ソヨゴの生態について知りたいかたはこちら
➡ ソヨゴの育て方や特徴
目隠しの植栽事例!
目隠しの使いやすい木が分かったとしても、実際に植えてみてどんな感じになるか分かると自分の庭に植えた時のイメージが付きやすいですよね。
ここからは植栽で目隠しをする際の、実際の事例をいくつかご紹介します。
実際に施工してみるとどうなるのか、自分の家の庭でできそうかなど、施工する前の参考の一つとして見てみてください。
大きなオリーブ一本でモダンテイストの目隠し
オリーブ一本を植えて目隠しとしているものです。
こうしてみると、枝葉がそこまで密でなくても、十分目隠しとして機能するのがわかりますね。
ここまで大きくなれば、剪定して自由に光の入り方を調整することもできます。
オリーブ一本で庭の雰囲気づくりに十分役立っているし、目隠しとしての機能も十分です。
いろいろな木を植えてさりげない目隠し
こちらは、窓のそばにいろいろな種類の植物を植えたものです。
あまりがっつり目隠しをする必要がない場合、こうしたオシャレさを重視した目隠しをすることもできます。
これらの種類を入れ替えることで、目隠しとしての機能を果たしながらお庭のデザインも自分好みにすることが可能です。
フェンスと木で目隠し
これは目隠しのためにフェンスもセットで使っているものです。
木目調のフェンスにすれば植栽と一緒でも違和感がないし、光の量を調整したい場合などはフェンスにつるを這わせて調節することもできます。
少ない本数の木で明るい目隠し
こちらは、リビングに繋がる大きな窓を一本の木でさりげなく目隠ししているものです。
新築なので木がやや小さいですが、少し期間がすぎればちょうど良い大きさになります。
明るい家の雰囲気はそのままに、十分に目隠しができるようになっています。
目隠し用を植栽を植えるならsmileガーデン!
ここまで、目隠しに使えるオススメの木や植え方の一例をお伝えしてきました。
是非情報を活用して希望に沿った目隠し目隠しに植木を使用する場合もちろん植える木の種類も大切ですが、植え方にも細心の注意を払わないとせっかく植えたのに枯れてしまうおそれもあり目隠しの意味を成さなくなってしまいかねません。
また、目隠しとして木を植える場合、安全性を考慮して植える場所の土壌の状態を見極めることも必要でしょう。
しかし、植木について本格的な知識や経験がないと、なかなか目隠しに適した木を土地や環境に合わせて植えるのは難しいですよね。
smileガーデンは、地域密着の確かな技術を持った街のお庭屋さんです。
全国各地に支店があり、その地域の特性を知り尽くした職人が丁寧に植え付け作業をおこないますので安心して作業をご依頼ください。
毎年しっかりと技術・マナー講習をおこなった職人が、目隠し植え付けのお悩みに木の選定からご相談に乗らせていただきます。
愛知県稲沢市生まれ。稲沢市が「日本四大植木産地」であることもあり、幼少期から植木に囲まれて成長。
東京農業大学卒業後、名古屋市内の造園会社に就職。公園の整備工事から国交省事業の国道整備工事における土木及び街路樹等の植栽工事に現場代理人として携わる。