大名竹(ダイミョウチク)

私たち日本人にとって身近で馴染みのある竹は、日本人だけにしか感じられない美しさがあります。竹の中でも特にダイミョウチクは小さく手入れがしやすいことから、人気のある品種といえます。今回は小型の竹「ダイミョウチク」について解説します。

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瀬尾 一樹
監修者 樹木医 瀬尾 一樹

樹木医です。木も草も大好きで、将来は自分だけの森を持ちたいと思っています。木の美しさや育てる楽しさだけでなく、生きものとしての生態的な面白さも伝えていきたいです!好きな木はケヤキです。

執筆者 柴﨑光一

建築・インテリア学科卒の造園士×Webコンテンツクリエイター。 東京で建築、カナダのトロントで造園、その後カナダのハリファックスの大自然で植物と戯れながら、植物・庭・ガーデニングのWebコンテンツクリエイターを開始。 現在はヤシの木を主体とするドライガーデンの造園士とWebコンテンツ・ガーデニング商品の監修者としても活動中。日本での建築とカナダでの造園の経験に加え、趣味の植物やコケの収集、植物アート作りを生かして、 みなさんに植物や庭の魅力をお届けします。

基本データ

分類
庭木ー竹
学名
Sinobambusa tootsik
科・属名
イネ科・トウチク属
別名
ダンチク、デメチク、ダイショウダキ

日本の古くからの馴染み深い竹「ダイミョウチク」

ダイミョウチクとは

ダイミョウチクは中国や台湾、フィリピンを原産とする竹ですが、日本では帰化植物として分類されているほか、日本にももともと自生していたという説もあるそうです。
竹の中では比較的小さく最大でも5〜8mほどで、棹といわれる茎の直径は3〜5cmと篠を少し大きくしたような大きさといえます。
小さな竹ですが、棹の節の間隔が竹の中で一番広いことが特徴とされ、枝から展開している葉同士が大きく重なり過ぎず、美しい樹形を保ちやすいです。

特性と庭木への適性

細身で柔軟ではない棹は、工芸品などの加工品へとはなることが少なく、庭園の植栽として使われるほか、垣根や支柱などの仕切に使われることが多いです。
ほかの竹と違って、細身でスラっとした樹形と節間が広いことから葉も大きく混み合わず、すっきりとした見た目は、庭園に静かな風情ある雰囲気を生み出します。
竹は縄文時代の古くから使われ、私たち日本人にとって、とても親みのある樹木なのです。日本らしい和風な庭には、より静かな美しさをもたらします。
また洋風な庭でも和洋折衷のようなモダンな雰囲気からアジアンテイストのような明るい雰囲気をつくれます。

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庭木として気をつけたいこと

ダイミョウチク
ダイミョウチクは竹の仲間です。竹は繁殖力の強さ、強靭な芽吹く力と、とても旺盛な樹木となります。
その分庭木として植栽するには、最前な注意が必要です。特に一番注意しなければならないのが、近隣の家の敷地への進入となります。竹は根でその個体数をどんどん増やしていくので、広がらないようにしましょう。
また、植えた場所から離れた場所にタケノコが出ていたら、すぐに摘除します。しかし、いくらタケノコを摘除したとしても、生長が旺盛なことから、切ってもきりがなく、庭に大きな影響を与えるでしょう。
そうならないように、地中をコンクリートで囲んだり、植木鉢などで育てたりと工夫します。

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120年に一度の花

竹の花を見たことがある人は多くはないでしょう。実際に竹の花が咲くことは、滅多になく、開花周期が人間の寿命よりも長いことから、調べることが難しいのです。
実際にわかっていることも少なく、開花が見られたら大変貴重なことでしょう。しかし開花した竹は、その後寿命を終え枯れるのです。
また竹の開花に伴って事件が起きたこともあるそうです。1970年の記録に国内の竹(マタケ)が数年おきに開花し、全ての竹が枯死し記録的な竹不足に陥ったのです。
ダイミョウチクもまた120〜150年に一度花を咲かせるといわれています。クリーム色の稲穂のような花を咲かせるそうです。

ダイミョウチクのある庭のよさ

お殿様一押しのタケノコ

ダイミョウチクのタケノコは、ほかの竹と同様に食べることができます。
そもそもダイミョウチクと呼ばれるようになったのは、その昔にお殿様がダイミョウチクのタケノコを食べ、大変気に入ったことから、「ダイミョウチク」と名付けられました。
ダイミョウチクのタケノコは、ダイミョウチク自体の自生する個体数が少ないことから、大変貴重なタケノコとも言われています。ご自宅にダイミョウチクがあるだけで、貴重なタケノコを静かに堪能することできるので大変嬉しい話でしょう。

ほかの竹と比べると、アクが少なく独特な苦味や酸味が少なく、むしろとうもろこしのように甘いのです。またスリムな細身ある姿なので、食べやすく歯応えもあって贅沢な味合いでしょう。
風情ある庭木で、さらに食べることができるとはいいことばかりな竹でもあるのです。
ダイミョウチクのタケノコは6月の梅雨の時期に地面から芽を出します。皮は紫色をしており、細く鋭い姿です。増やす必要がなければ、30cmほどの高さにしたところで、食べ頃を逃さないよう収穫しましょう。

圧迫感を与えないファザード

家の顔となる正面の庭は、裏庭より大事な場所ともいえます。
メインとなる場所にダイミョウチクを植栽するメリットは大いにあるでしょう。小さな竹で程よい枝と枝の隙間があり、ほかの大型の竹と比べると、圧迫感がなく、すっきりとしたデザインと趣ある雰囲気を作れます。しかし、複数のダイミョウチクを植えて、一列に並べ統一感を持たせたり、1箇所に1つの塊として植栽したりすると、大きな主張と美しい景観がつくれるでしょう。
近所の家へ被害が及ばないよう、しっかりとした工夫をすれば、ダイミョウチクはご自宅の庭を、美しく仕上げてくれるのです。

透け感のある目隠しが作れる

竹の葉の写真
ダイミョウチクは高く生長はしないので、目隠しとしても用途があります。竹を加工して仕切りやフェンスはできますが、自然が作り出したような仕切りは、さらに美しいといえます。
葉も大きく重なり過ぎず、ほどよい透け感があり、光を全て遮断することはありません。もちろん生長し過ぎたら、剪定をして整えることは忘れないでください。葉の透け感は、剪定によってコントロールができるので、光が差し込まなくて暗いなどと感じるのであれば、剪定していきましょう。

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大名竹(ダイミョウチク)の詳細情報

草丈・樹高
5m〜8m
栽培可能地域
関東以南
花色
クリーム色
開花期
不明
結実期
耐暑性 / 耐寒性
やや強い/弱い

大名竹(ダイミョウチク)の育て方・管理方法

植え付け・植え替え
ダイミョウチクだけではなく、竹全般的な植え付けは、タケノコが生える時期の1ヶ月前が植え付けとされています。タケノコが芽吹く時期は品種によって異なり、それぞれ調べる必要があるのです。ダイミョウチクのタケノコは6月に芽吹くので、その1ヶ月前の5月が適期となります。
植え付ける際は、細根に傷を与えずに、乾燥させないことが最も重要です。特に小さいうちは、乾燥に非常に弱いため注意が必要です。また、生長がとても旺盛で何より速いことが管理する上で大変なこととなります。植木鉢で育てている場合は、1年に1回は必ず植え替えをし、1回り大きめの鉢に植栽しましょう。
肥料
肥料は元肥を多くし、追肥をしない。ということがダイミョウチクにとってよいです。植え付けの際に、腐葉土や堆肥を土と一緒に混ぜあわせて植えることがポイントとなります。
剪定
植え付けをして数年が経つころには、ダイミョウチクは大きく生長しています。2〜3年経ってから、棹(茎)の節目から出ている枝を切りとるとよいです。しかし1度切った枝は、同じ箇所から新芽は出ないので、できるだけ古い枝を中心に剪定するとよいでしょう。
数本の株立ちで育っている場合は、株ごと切って、更新させることもよいです。
病害虫
病気:竹に発生する主な病気は「テングス病」で、株の1箇所にやたらと枝や茎が生茂り、鳥の巣のような大きな塊ができる病状です。比較的弱った株に発生するとされ、生育バランスの崩れ、風通しや採光の悪さ、最悪枯死の原因となります。薬では一時的な効果のみしか得られないので、株を切って摘除するのみです。

害虫:竹の弱点の1つとされる害虫被害は、主に昆虫のカミキリムシによって被害があります。発生するカミキリムシは、茶色の小型種「チビタケナガシンクイムシ」、トラ模様の中型種「タケトラカミキリ」、真っ赤な大型種「ベニカミキリ」などが竹の茎を食い破り芯を食害します。

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日当たり
ダイミョウチクは非常に乾燥に弱く、湿った土を好みます。土も水はけがよく、保水性がある用土を用意します。特に植え付け時や、幼木のうちは、乾燥しないように管理することが最前です。また鉢植えでの栽培では、表面の土が乾いたら、水をたっぷりと与えましょう。
水やり
ダイミョウチクは非常に乾燥に弱く、湿った土を好みます。土も水はけがよく、保水性がある用土を用意します。特に植え付け時や、幼木のうちは、乾燥しないように管理することが最前です。また鉢植えでの栽培では、表面の土が乾いたら、水をたっぷりと与えましょう。

出典(引用元)

植木図鑑ウィキペディアー「トウチク/とうちく/唐竹」
農林水産省ー「特集1 竹のおはなし」

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