コブシは、春の訪れを告げる香りの良い花として知られていますが、一年おきに咲く隔年開花という特性が発生しやすい樹木です。
また、コブシの木は大きいので庭木として一定の大きさで管理をする場合は、定期的な剪定が必要です。
 

ここでは、コブシの管理方法について剪定時期や剪定方法も含めて、ご紹介します。
また、剪定に不安のある方や作業が面倒な方のために専門の造園業者や庭師への剪定依頼についてもご紹介していますので、ぜひ、ご参考にしてください。
 
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自己流の剪定木が枯れるかも

目次

コブシ(辛夷)の剪定の時期


コブシを管理する上で適切な剪定の時期を知っておくことは重要です。
ここでは、コブシの剪定の適期・可能期について、ご紹介します。

剪定の適期・可能期

コブシの剪定の時期は、花後すぐの4月~5月が適期です。
大きな枝を剪定するなら、落葉期の11月~2月頃に、花芽の位置を確認しながら剪定するとよいでしょう。
花芽の分化が6月~7月頃なのと、暑さで弱る失敗を避けるため夏は剪定を避けます。

コブシ(辛夷)の剪定の方法

コブシの剪定の方法について、必要な道具と剪定注意点も含めて、ご紹介します。

コブシの剪定に必要な道具

剪定道具の写真

コブシの剪定に必要な道具は、基本的に剪定バサミ、長柄タイプの剪定バサミ、剪定ノコギリ、園芸用手袋、三脚、癒合剤の6点です。
長柄タイプの剪定バサミは、柄の部分が長いので手が届きにくい高さの剪定作業をする際に使うと、便利です。
剪定用のハサミはどのハサミでも雑菌繁殖予防のために前もって刃の部分を消毒してから使いましょう。
また、コブシは樹丈が高いので剪定用の三脚があると、高い場所での剪定作業がしやすいです。

コブシの剪定方法

コブシの木

コブシは、6月には花芽の分化が行われますので、開花後なるべく早めに剪定を行います。
コブシの剪定は、基本的に枝の透かし剪定(枝抜き・間引き)の方法で剪定を行います。

枝の透かし剪定では、込み合っている箇所の枝を間引く剪定を行います。
込み合った枝を透かし、花芽を充実させるためにも、内側に日光がまんべんなく差し込むようにするとよいでしょう。

剪定対象となる枝は、枯れた枝、曲がった枝、内向枝、徒長枝、込み合っている枝、伸びてほしくない枝などです。
これらの枝を剪定すると、樹木の内側の日当たりや風通しが良くなるので、病害虫発生の予防にも
なります。
また、この剪定で切る枝は、枝の途中から切るのではなく、枝の付け根から切ります。
剪定後は、枝の切り口に癒合剤を塗って病害虫の発生を予防しましょう。

コブシのようなモクレン科の樹木は、太い枝を切ると切り口からバイ菌が入り腐りやすくなります。
太い枝の剪定は、切り口が腐りやすい夏場は控えて、冬剪定で行い必ず癒合剤を塗って切り口を保護しましょう。
そして、枝の剪定をする際、枝には花芽が付いている枝もあるので、花芽が付いた枝は切らないように注意が必要です。

毎回の剪定で強剪定をすると切った枝の切り口から新しい枝が伸び出し、樹形を乱してしまうので枝の透かし剪定を定期的に行って、樹形を整えるといいでしょう。

また、冬の剪定では、樹木の骨格作りを行います。
主幹の上部と競合するような立ち枝や、逆さ枝、ひこばえ、枝が二本平行していたらどちらかを切るなどしてバランスを整えます。
太い枝の剪定も、冬に行うと失敗がないでしょう。
広い公園や広場などに植えられているコブシは、自然に樹形が整ってくるので、剪定をしても、株元から伸び出した「ひこばえ」を切る程度の剪定を行います。
しかし、庭木は毎年伸びた枝を切り戻して、樹丈の高さを調整しないと、手がつけられない位の大きさになってしまいます。
そのためコブシは、適切な樹高を維持するためにも、定期的な剪定が必要です。

コブシの剪定注意点

コブシの剪定注意点は、1回の剪定で思い切った強剪定を行わないことです。
コブシは一回の剪定で、思い切った枝の強剪定をせずに、時間をかけてこまめに少しずつ弱剪定にて枝の剪定を行います。

1回の剪定で、枝などを強剪定にて剪定してしまうと、枝の切り口から多くの枝が生えてくるので、樹形が乱れやすくなります。予め注意が必要です。

また、コブシの剪定を自分でするのに、詳しい剪定方方法や、枝の切り方などがわからない場合は、無理せずに専門の造園業者・庭師にお願いすることも、一つの方法です。

造園業者・庭師にコブシ(辛夷)を剪定してもらうには?


コブシの剪定を自分でする、あるいは造園業者・庭師に依頼するメリット・デメリットについて、紹介します。

自分で剪定するメリット・デメリット

自分で剪定するメリット

・自分の好みの樹形に仕立てたり樹木の状態を把握したりできます。

・料金を安くおさえられます。

・自分の都合に合わせて剪定できます。

自分で剪定するデメリット

・専門知識がなく、間違った方法で剪定をすると、樹木を傷めたり枯らしたりする可能性があります。

・剪定に失敗すると、仕上がりが悪くなります。

・剪定の専門知識、剪定道具、手間、後片づけが必要です。

・樹丈が高いので脚立作業が必要なため、危険が伴います。

コブシと青空

コブシの剪定を造園業者・庭師に頼む際の流れ

コブシの剪定を造園業者・庭師に頼む際の流れは、最初に複数の業者に見積依頼をし、次にできるだけ自分の希望通りの剪定が期待できて、見積もりも安い業者を複数見つけ、最後に1業者を選んで依頼することです。
造園業者・庭師に剪定を頼む場合、剪定は職人の経験や嗜好によっても異なります。
そのため、剪定の仕上がりイメージが自分と業者側で異ならないためにも見積もりをお願いする際は、不明な点等を遠慮なく尋ね、剪定や価格が自分に合った業者を選びましょう。

コブシの剪定を造園業者・庭師に頼むメリット

・剪定の専門知識、道具類の準備、手間や後片づけ、怪我の心配も不要です。

・剪定の失敗で枯らしたり樹形を乱したりする可能性が低いです。

・コブシの木1本でも樹木に適した剪定や美しい樹形の期待ができます。

・放置していて剪定が難しいコブシでも依頼ができます。

・的確な病気害虫処理も依頼ができます。

・豊富な専門知識と経験があるので相談ができます。

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smileガーデンが選ばれる理由

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自己流の剪定木が枯れるかも

氏永 勝之
監修者 smileグループCEO
株式会社ガーデンメーカー 代表取締役
愛知農園植木苗木株式会社 専務取締役
一般社団法人ガーデンビジネス協会 代表理事
氏永 勝之

愛知県稲沢市生まれ。稲沢市が「日本四大植木産地」であることもあり、幼少期から植木に囲まれて成長。
東京農業大学卒業後、名古屋市内の造園会社に就職。公園の整備工事から国交省事業の国道整備工事における土木及び街路樹等の植栽工事に現場代理人として携わる。

執筆者 お庭の窓口編集部

お庭の窓口編集部です。 社内のお庭のプロたちから助言をいただきつつ、日々お庭について考えています★