「夏のシンボルツリーを選びたいけど、どれが良いかわからない」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
さまざまな種類の庭木が出回り、どの木が良いのか難しいですよね。
今回は夏にオススメしたいシンボルツリーを花木と果樹木別に紹介します!
夏に華やかな花を咲かせる、シンボルツリーをお庭に植えてみませんか?
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目次
シンボルツリーとは
シンボルツリーとは、住まわれている住居や建物を象徴する木のことを指します。
武士の時代では位を表す表現方法の一つとして庭木を植える習慣があり、庭のシンボルツリーがその家の格式の象徴となっていた場合も。
現在では新築や改築の祝い事、新しい家族の誕生などに贈られる記念樹として用いられることも多いです。
言い換えると、シンボルツリーとは庭に植えてから長きに渡って時間を共にする、家族の一員のようなものといっても差し支えないかもしれませんね。
お庭にシンボルツリーとして立派な美しい木があることで、建物の印象は大きく変わります。
シンボルツリーをお庭に植えて、理想のお庭を作ってみてはいかがでしょうか。
夏に花が咲くシンボルツリー3選
シンボルツリーに向いている木はいくつか特徴があります。
【シンボルツリーに向いている木の条件】
- お庭のメインを彩るに足る存在感のある木
- 建物にもお庭の雰囲気にもなじむ木
- 一年を通して比較的管理ら楽な木であること
特に暑くなる夏に長く花を楽しみたかったり実を収穫したりする植物をシンボルツリーにしたい時、「一体どんな植物を植えるのがいいのかな?」とお悩みの方もいるかと思います。
この章では、シンボルツリーとしての華やかさや存在感を持つ、夏に花をつけたり実を収穫できたりするオススメの植物を紹介しています。
まずは暑い夏に花を付ける、シンボルツリーにおすすめの木を3種類ご紹介します!
オススメ①サルスベリ|初心者でも育てやすい豪華な花木
夏にたくさんの花を咲かせ、豪華な姿になる庭木「サルスベリ」を選ぶのはどうでしょうか?
ミソハギ科サルスベリ属に分類されるサルスベリは、落葉高木樹で、高さは最大でも10mほどです。
中国南部を原産とし、耐寒性・耐暑性共に優れた性質をもち、比較的初心者でも育てやすい庭木になります。
サルスベリの花は7月〜10月に咲き、開花期間がとても長いことが特徴。
そのためサルスベリの別名は「百日紅」と呼び、花を長く楽しめることから名づけられました。
また花だけではなく、幹も特徴的なことはみなさんもご存知でしょう。
茶色の荒々しい樹皮が剥がれると非常に滑らかな白い木肌が現れ、サルも木から滑り落ちるほどツルツルとした美しい姿を見せてくれます。
自然樹形を楽しめ、剪定をする頻度は少なく初心者にとっては管理が易しいのがサルスベリの特徴です。
しかし剪定のしなさ過ぎには注意!
放置すると徐々に花が小ぶりになり美しさや豪華さが欠けてしまうので、年に1回は落葉期に剪定を行いましょう。
サルスベリの詳細まとめ
開花時期 | 7月〜10月 |
分類 | 落葉高木 |
樹高 | 最大10mほど |
原産地 | 中国南部 |
特徴 | 耐寒性・耐暑性に優れ、開花時期も長い |
サルスベリの生態について詳しく知りたい方はこちら
➡ サルスベリの育て方や特徴
オススメ②ヒメシャラ|幹の美しさが庭を格別にする
ヒメシャラは日本に自生するツバキ科ナツツバキ属の落葉高木樹になります。
高さは12〜15mまでの比較的高木の中では低い亜高木です。
生長が遅く成木になるまでは時間もかかるため、庭木としては非常に扱いやすいといわれています。
また、ヒメシャラは幹に鑑賞価値があります。
樹皮が薄く、赤みを帯びた滑らかな質。
幹肌がとても艶やかで美しいヒメシャラは、庭に1つあるだけで印象深い庭になることは間違いないでしょう。
細く枝分かれした幹は、株全体的に見ても重たくならず、雑木の印象を持たせます。
幹の美しさだけではなく、6月〜7月には白いツバキのような花を開花。
艶やかな花と幹の美しさが重なった際は、圧巻な優美さを誇る庭木になるでしょう。
秋には紅葉もするので、1年を通して楽しめる庭木になります。
ただし剪定には弱いので、枝を切り落とすときは長く間延びした枝やひこばえを切るとよいです。
ヒメシャラの詳細まとめ
開花時期 | 6月〜7月 |
分類 | 落葉高木樹 |
樹高 | 12〜15mまで |
原産地 | 日本 |
特徴 | 生長が遅く、花や幹が鑑賞向き |
ヒメシャラの生態について詳しく知りたい方はこちら
➡ ヒメシャラの育て方や特徴
オススメ③フェイジョア|トロピカルな花と果実
香りが甘く、南国のような気分を味わえるような庭木フェイジョアを選ぶと、個性のある庭に変貌します。
ブラジルやパラグアイを原産とするフトモモ科アッカ属の常緑中高木で、果樹木でもあるフェイジョア。
最大でも6mほどまでにしかならないので、小さなスペースにシンボルツリーを植えたいときにおすすめの木です。
強剪定でも問題なく、高さをコントロールすることも容易で何より病害虫に強いことがとてもよいポイント。
日々の管理がしやすいので、採用しやすいシンボルツリー向きの木です。
フェイジョアの花は6月〜8月の間に開花し、ピンクのユニークな形が特徴的。
花弁は厚くて軽く反り返っており、長く伸びた雄しべが真っ赤でピンクとのコントラストが美しい花です。
また花は食用が可能なので、食卓の彩が欲しい時には便利な庭木になるかもしれませんね。
果樹木でもあるフェイジョアは、トロピカルな実を10月につけます。
風味がパイナップルやバナナのような感じでパイナップルグアバとも呼ばれているので、ぜひ植えてみたい庭木ではないでしょうか。
フェイジョアの詳細まとめ
開花時期 | 6月〜8月 |
分類 | 常緑中高木 |
樹高 | 最大でも6mほど |
原産地 | ブラジルやパラグアイ |
特徴 | 剪定が楽・病害虫に強い・花や果実が食べられる |
フェイジョアの生態について詳しく知りたい方はこちら
➡ フェイジョアの育て方や特徴
夏に実がなるシンボルツリー3選
ここまで夏に花を咲かせるシンボルツリー向きの木を3種類紹介しました。
この章では夏に実を収穫することができる木を3種類紹介します。
沢山の実を収穫して、おいしいスイーツなど作ってみてはいかがでしょうか?
オススメ①ジューンベリー|実がたくさんなる美しい樹形の庭木
樹形が美しく、甘酸っぱい実を初夏につけるジューンベリーは、お庭を華やかに彩る、実を収穫するなど様々な目的で満足することができるオススメの木です。
ジューンベリーはアメリカやカナダを原産とし、バラ科サイフリボク属に分類され高さが3〜7mになる落葉中高木になります。
北米の寒い地域に自生しているため耐寒性にはかなり優れており、北海道ぐらいでの寒さでも問題なく、元気よく生長します。
生長が遅く剪定する頻度が少なくても自然樹形を楽しめる木なので、あまり手入れができないという方でも育てやすい木です。
庭木として植える場合は株立ちのものを選ぶと樹形も美しく、秋には紅葉もするので四季折々に楽しめます。
また、ジューンベリーは4月〜5月に開花期を迎え6月には実をつける果実の収穫に向いている木です。
自家結実性なので人工授粉などは必要なく、自らたくさんの実をつけるので手間もかからず食べれますよ。
ジューンベリーの実は生食ができます。
そのままでもおいしいですが、ジャムや果実酒として加工するのもオススメ。
ただし実ができたら、鳥に狙われないようすぐに収穫しましょう。
収穫に時間がかかるようなら、害鳥対策をしておくこともオススメです。
ジューンベリーの詳細まとめ
開花時期 | 4月〜5月 |
摘果時期 | 6月頃 |
分類 | 落葉中高木 |
樹高 | 3〜7m |
原産地 | アメリカやカナダ |
特徴 | 樹形がきれい・花も実も楽しめる・人工授精の必要なし・剪定頻度少なくてもOK |
ジュンベリーの生態について詳しく知りたい方はこちら
➡ ジューンベリーの育て方や特徴
オススメ②アメリカンエルダー|日陰に強い庭木
寒さ日陰にとても強いアメリカンエルダーは、あまり日光が当たらない庭でも育つ庭木です。
アメリカンエルダーは、アメリカとカナダを原産とするレンプクソウ科ニワトコ属の落葉中高木。
高さは3〜10mほどで、暗くて湿った雑木林に自生しており耐陰性のある庭木なんです。
アメリカンエルダーは小さな白やピンクの花を傘状に咲かせ、5月〜6月に見頃を迎えます。
そして8月には黒紫色の小さな実をたくさんつけるのが特徴。
酸味が強いのでジャムやジュース、パイやワインなどと幅広く加工すると食べ易いですよ。
ただしアメリカンエルダーは、生長が早く放置すると樹形がこんもりした姿となり見栄えが悪くなるので定期的な剪定が必要になります。
葉が混み合っている箇所や伸び過ぎている箇所を見つけた場合は、強剪定で切り落とすと高さもコントロールできよいでしょう。
アメリカンエルダーの詳細まとめ
開花時期 | 5月〜6月 |
摘果時期 | 8月頃 |
分類 | 落葉中高木 |
樹高 | 3〜7m |
原産地 | アメリカやカナダ |
特徴 | 樹形がきれい・花も実も楽しめる・人工授精の必要なし・剪定頻度少なくてもOK |
オススメ③ヤマモモ|樹形の美しい日本の山の木
ヤマモモは日本や中国南部、台湾原産のヤマモモ科ヤマモモ属に分類される常緑高木です。
日本の里山に自生しているヤマモモは、気候に適している為丈夫で育てやすい木といわれています。
高さは15mほどまでになり、根に共生菌がつくため比較的土壌を選ばずに育てることが可能です。
日当たりのよさだけ確認して植えれば、元気に育ってくれるのでオススメです。
ヤマモモは4月に赤い目立たない花をつけ、6月には赤やオレンジといった食べ応えのある大きさの実をつけます。
実は生食できますが、日持ちが悪いので収穫したらすぐに食べるかジャムや果実酒などに加工するとよいですよ。
なお、樹形に鑑賞価値がありますが、葉が混み合っている箇所や樹形を乱すような枝は剪定が必要になります。
春には新梢の先端に花と実をつけるので、新しい枝は切らずに花が咲き終わった古い枝を切るようにしましょう。
ハナモモの詳細まとめ
開花時期 | 4月頃 |
摘果時期 | 6月頃 |
分類 | 常緑高木 |
樹高 | 15mほど |
原産地 | 日本や中国南部、台湾 |
特徴 | 樹形がきれい・花も実も楽しめる・日本の風土に適した樹木 |
なぜシンボルツリーが必要なのか?シンボルツリーのメリットとは?
シンボルツリーを植えることで庭に彩りを与え、建物をより華やかに美しく仕上げることができます。
それと同時に、シンボルツリーには一種の環境汚染の防止効果もあるのです。
自宅の庭に少ないながらも植木などの自然があれば、光合成をし空気を浄化してくれます。
シンボルツリーを植えることで、常においしい空気を身近で感じることができますよ。
また、シンボルツリーを植えるとよい理由は光合成以外にもたくさんあります。
- 日差しや風よけによる温度の調節が可能
- ブラインドの役割を果たしプライバシーが守られるので防犯効果がある
- 火災時にシンボルツリーに火が付くことで周囲に燃え広がるのを防ぐことができる
このように、シンボルツリーを庭に植えることで、デザイン性、防犯、自然環境などが潤い生活水準がグンとあがるのです。
特に昨今では冷房代もばかになりません。
シンボルツリーも含め、目隠し、日陰作りなどに植木を上手に活用してみてはいかがでしょうか。
夏にオススメのシンボルツリー向きの木を植えるならsmileガーデン
これまで、夏に花が見頃になる、もしくは実が収穫できるシンボルツリーに適した木をご紹介してきました。
「うちの庭にはサルスベリが合いそうだな……」なんて気になった方もしるかもしれませんね。
しかし、実際に植えるとなると重労働だし、枯れない様に植えられるかどうか分からないという方も多いのではないでしょうか。
シンボツリーを植えるときには、お住まいの土地の風土や、植えようと思っている場所を日光条件などをしっかり理解した上で植えないと枯れやすくなってしまいます。
枯れるリスクを避け少しでも長くシンボルツリーのお花や実の収穫を楽しむためにもお庭作業をプロに作業を依頼することをおすすめします。
smileガーデンは、全国に支店を持つ造園業者No.1チェーン店です。
お客様の地元に根差した職人が、しっかりと作業を担当させていただきます。
夏の木の暑さ対策にもご相談に乗れますので、まずはお気軽にご連絡くださいませ。
愛知県稲沢市生まれ。稲沢市が「日本四大植木産地」であることもあり、幼少期から植木に囲まれて成長。
東京農業大学卒業後、名古屋市内の造園会社に就職。公園の整備工事から国交省事業の国道整備工事における土木及び街路樹等の植栽工事に現場代理人として携わる。
リゾートガーデンスタイル専属の庭師×Webコンテンツクリエイター。 カナダのトロントで造園士を、その後日本で花屋のバイヤー・鉢物の管理・アドバイザーを経験した後、ヤシの木を主体とするリゾート・ドライガーデンの造園士に。 現在は、リゾートガーデンスタイルの社会福祉施設・DOG CAFEの専属庭師に加え、畑の開拓・管理、SNSも兼務。 植物を専門とするWebコンテンツクリエイター、ガーデニング商品の監修者としても活躍中。