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レウコフィルム花

レウコフィルムの育て方と特徴

もともとメキシコなどの乾燥地に生えるゴマノハグサ科の低木。特徴的な花が木全体に咲いて紫色に染まる様子や、花の時期以外でも楽しめる美しいシルバーリーフが美しく、異国情緒あふれる独特の雰囲気がある。

基本5データ

分類
庭木-低木・下草
学名
Leucophyllum frutescens
科・属名
ゴマノハグサ科レウコフィルム属
別名
テキサスセージ、レウコフィルム・フルテスケンス、バロメーター・ブッシュ
草丈・樹高
1~2m
栽培可能地域
全国
花色
開花期
5~6月、9~12月
結実期
耐暑性 / 耐寒性
どちらも強い

メキシコが故郷のシルバーリーフ

レウコフィルムとは

レウコフィルムは、テキサス州~メキシコを原産地とするゴマノハグサ科の常緑低木です。
レウコフィルムという名前自体は本種の属すLeucophyllum属の総称ですが、日本でよく植えられる本種のことをレウコフィルムと呼ぶ場合が多いです。
また、学名をそのままカタカナ読みしてレウコフィルム・フルテスケンスと呼ばれる場合もあります。

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美しい姿が人気

レウコフィルムは紫色の花がとても美しいですが、同時に白みがかった葉っぱも魅力的です。
シルバーリーフとして扱われることが多く、花が咲いていない時期でもその異国情緒のある佇まいを楽しむことができます。

乾燥に強い

原産地のテキサス州やメキシコは乾燥した気候のため、レウコフィルムは乾燥に強い特性を持っています。
観賞用として親しまれている銀色の葉っぱも、葉に当たる強い光を弱めたり、水分の蒸発を少なくする効果があると考えられます。
そのため、あまり水やりに気を遣わなくても元気に育つ、便利な植物です。逆に過湿には弱いので、水やりのしすぎには注意しましょう。
また、原産地では常緑低木ですが、気候の違いからか日本だと冬に落葉してしまう場合が多いです。

湿度を察知して咲く

レウコフィルムは、湿度が高くなったのを察知して花を咲かせる性質があります。
原産国で起こる夏の集中豪雨に合わせたものと考えられており、原産国では「バロメーター・ブッシュ(barometer bush)」と呼ばれることも。日本でも、条件がそろえば近い現象がみられるかもしれません。
全く花が咲かないという場合も、その性質を考えて育て方を変えてみるのも良いです。
また、暑さや寒さ、乾燥にも強いレウコフィルムですが、こうした特殊な性質や原産国との気候の違いからか、地域によっては上手に育たない場合もあるようです。
生垣のように一気にたくさん植えてしまうよりは、まずは小さな苗から様子を見つつ育ててみるのが良いかもしれません。

組み合わせ次第でさまざまな楽しみ方

モダンでさわやかな庭をつくりだす

日本の木にはあまりない、異国を思わせる独特の雰囲気がレウコフィルムの魅力の一つ。
庭先に植えるだけで、庭の雰囲気がガラッと変わります。
西洋風の庭だったり、モダンな感じの庭だったりをイメージしているのであれば、とてもオススメです。明るくさわやかな雰囲気になって、毎日が楽しくなること間違いなし。
他のカラーリーフと組み合わせてみて、カラフルな庭にしてみても良いでしょう。
特にシルバーリーフはレウコフィルムと同じように乾燥に強いものが多いので、さまざまな組み合わせを楽しむことができます。

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四季折々の姿を楽しむ

レウコフィルムは時期によってそれぞれ違った姿を見ることができます。
花が終わったあともシルバーリーフとして美しい葉っぱを楽しめるし、花が1年に2回咲くのも魅力的です。
冬になると日本だと落葉してしまう場合が多いですが、それはそれでまたオツなもの。
春先にまた芽吹くのを楽しみに冬を過ごすことができます。

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チョウの集まる庭に

レウコフィルムのような奥に細長くなるつくりの花には、同じく口の細長いチョウやミツバチなどのハナバチの仲間がよく訪れます。
アベリアやセージなど、ほかの細長い花と組み合わせて植えることで、チョウの飛び交う素敵な庭をつくりだすことができます。
ちょっと変わった楽しみ方ではありますが、少し意識して組み合わせを考えてみても良いかもしれません。

レウコフィルムの育て方と特徴の育て方・管理方法

植え付け・植え替え

3月~4月ごろの、寒すぎずなおかつ新芽が動き出す前の時期がオススメです。
日当たりの良い場所を選ぶようにすることと、過湿を嫌う木なので、水はけがよい土に植えるようにしましょう。

肥料

元肥として植え付けの際と、花が終わった後に肥料を与えるのがオススメです。
比較的肥料を多く必要とするので、開花数や木全体の元気を見て調整しましょう。

剪定

花が終わった後に剪定を行います。
大きくなりすぎないように枝を切り戻して調整するのと、樹形を崩している部分を切るようにします。
成長がそこまで速い木ではないので、切り詰め過ぎに注意しましょう。

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病害虫

基本的に目立った病害虫はありません。時々アブラムシなどが発生し、それに伴いすす病を併発することもありますが、アブラムシを薬剤などで駆除すれば防ぐことができます。
日本に近い仲間がいないか少ない種類の木全般にいえることですが、もともと日本にいた病害虫というのが無いので、被害にあうことも少ないです。

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日当たり

もともと乾燥地に生える植物なので、少し乾かし気味くらいで大丈夫です。過湿に弱い木なので、水をあげすぎると根腐れしてしまう場合もあります。

水やり

もともと乾燥地に生える植物なので、少し乾かし気味くらいで大丈夫です。過湿に弱い木なので、水をあげすぎると根腐れしてしまう場合もあります。

氏永 勝之
監修者 smileグループCEO
株式会社ガーデンメーカー 代表取締役
愛知農園植木苗木株式会社 専務取締役
一般社団法人ガーデンビジネス協会 代表理事
氏永 勝之

愛知県稲沢市生まれ。稲沢市が「日本四大植木産地」であることもあり、幼少期から植木に囲まれて成長。
東京農業大学卒業後、名古屋市内の造園会社に就職。公園の整備工事から国交省事業の国道整備工事における土木及び街路樹等の植栽工事に現場代理人として携わる。

執筆者 瀬尾一樹

樹木医です。木も草も大好きで、将来は自分だけの森を持ちたいと思っています。木の美しさや育てる楽しさだけでなく、生きものとしての生態的な面白さも伝えていきたいです!好きな木はケヤキです。

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