「防草シートの良し悪しはどこで決まるの?」疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、防草シートの価格や種類について比較していきます。

愛知県稲沢市生まれ。稲沢市が「日本四大植木産地」であることもあり、幼少期から植木に囲まれて成長。
東京農業大学卒業後、名古屋市内の造園会社に就職。公園の整備工事から国交省事業の国道整備工事における土木及び街路樹等の植栽工事に現場代理人として携わる。

熊本県の海と山に囲まれた田舎で育ち、幼少期からガーデニング好きの祖母を手伝う。高校時代には、音楽を中心に様々な芸術分野に興味を持つようになり、同時に自然の持つ面白さや奥深さに気づく。現在はライターとして活動し、多趣味を活かして幅広いジャンルで執筆。他にもカメラやデザインについて勉強中。自然に囲まれて暮らすのが1つの目標。
目次
目次
- 失敗しない防草シートの選び方
- よくある防草シートの失敗例
- 100均で買える防草シートってぶっちゃけどうなの?
- 庭のプロが選抜したおすすめ防草シート
失敗しない防草シートの選び方

防草シートには様々なサイズのものがあり、厚手のものから薄手のものまで厚さも多種多様です。
ではどのように防草シートを選べば、失敗を防ぐことが出来るのでしょうか。
この項目では、失敗しない防草シートの選び方について解説していきます。
防草シートの種類
防草シートには、大きく分けて3種類のものがあり、それぞれ異なるメリット・デメリットを持ちます。1つずつ見ていきましょう。
◆織布タイプ
織布タイプの防草シートは価格が安く、縦横に繊維が織り込まれているためひっぱり強度が高いのが特徴です。
安価なことから、広範囲に防草シートを敷きたい場合によく利用されます。
しかし、織り込まれている繊維には僅かに隙間があるため、スギナやチガヤといった突き抜けやすい雑草を防ぐには不向きです。また、一度繊維がほつれてしまうと穴が広がりやすいというデメリットもあります。
◆不織布短繊維タイプ
不織布短繊維タイプは、その名の通り織らずに作られた防草シートです。
和紙のように、繊維が絡み合った状態になっています。
引っ張られる方向が変わっても強度が均一で、剥き出しのまま使っても経年劣化が発生しづらいのが特徴です。
また、織布タイプのように隙間ができることも無いため、スギナやチガヤにも効果があります。
デメリットとしては、ひっぱり強度の低さと値段の高さが挙げられます。防草効果を重視したい場合に選ぶと良いでしょう。
◆不織布高密度タイプ
不織布高密度タイプは、不織布短繊維タイプよりもさらに高密度な防草シートになります。
スギナやチガヤに対して最も効果的で、剥き出しの状態では不織布短繊維タイプの次に耐久性の高いシートです。
選定基準
防草シートの大まかな種類が分かったところで、次は選定基準について解説していきます。
以下の項目を明確にすることで、自ずと最適な防草シートの種類が分かります。
◆使い方
まずは防草シートをどのように使用するかです。剥き出しのまま使うのか、砂利の下に敷くのか、植栽に使うのかを明確にしておきましょう。
◆場所
防草シートはそれぞれ耐久性が異なります。
日当たりの強さや風の当たり方、車や人の有無を事前に調べておくことをおすすめします。
◆雑草の種類
先程解説したように、織布タイプの防草シートはスギナやチガヤにはあまり効果がありません。
防草シートを敷く場所にどのような雑草が生えているのかも、重要な判断基準になります。
よくある防草シートの失敗例

防草シートの端や重なりから雑草が生えてきた
防草シートの端を構造物にしっかり沿わせていなかったり、シート同士が重なった部分をそのままにしていると、その隙間から雑草が生えてしまいます。
手間はかかりますが、構造物にもシートが被るように敷いたり、シート同士の重なりは必ず接着しましょう。
織布タイプのシートを砂利の下に敷いた
織布タイプのシートはコストパフォーマンスの高さが魅力的ですが、砂利の下に敷くには向きません。
シート上の砂利部分では必ず雑草が生えてきます。
織布タイプは縦糸と横糸の間に隙間があるため、砂利部分の雑草の根は簡単に土壌まで突き抜けます。
100均で買える防草シートってぶっちゃけどうなの?

現在は100均でも防草シートを購入することができますが、防草効果や耐久性はあまり期待できません。
低価格のものに多い織布タイプのシートで、スギナやチガヤは簡単に生えてきます。
また、サイズもそれほど大きくないため広い場所には向きません。
元々雑草が生えにくく、狭いスペースを防草したいという場合はこちらを選ぶのも良いでしょう。
庭のプロが選抜したおすすめ防草シート

最後に、庭のプロが選抜したおすすめの防草シートについてご紹介していきます。
「どんな防草シートを選んで良いか分からない」という方は是非参考にしてください。
※参考価格はピン代を含みますが、ピンの量やシートの重ね合わせ部分の余分なシート量による金額幅
強力防草シート ザバーン®240(1㎡あたり550円~1050円)
あまり立ち入らない箇所の砂利の下に利用する場合の耐久年数は8~10年程度。
すでに草が生えている場所には、この防草シートのご利用がおすすめ。
ただし、強い雑草(スギナ、チガヤ、セイタカアワダチソウなど)が生えている場所は、超強力防草シートがおすすめです。
◆メーカー推奨耐久年数
砂利下の場合:半永久 曝露の場合:7~13年
超強力防草シート ザバーン®350(1㎡あたり800円~1200円)
実物のシートはかなり分厚い仕様。大変強力な防草シートでどんな雑草も抑え込みます。
あまり立ち入らない箇所の砂利下に利用する場合においては、半永久的に雑草を防除してくれます。
◆メーカー推奨耐久年数
砂利下の場合:半永久 曝露の場合:10~15年
強力防草シート ナックスG300(厚み1.3㎜)(1㎡あたり700円~1100円)
優れたマルチング効果は、目的の植物を大きく成長させる一方で抜き取り除草費を大幅削減します。
植栽する場合は、防草シートに穴をあけてその部分に植栽します。
◆メーカー推奨耐久年数
砂利下の場合:約10年 曝露の場合:5~7年