ソテツは、庭木だけでなく盆栽や観葉植物としても人気がある樹木です。
また、ソテツの木は、あまり剪定が必要ではない樹木ですが、剪定をしないで放置していると、大きくなって外観の見栄えが悪くなってしまいます。
ここでは、ソテツの管理方法について剪定時期や剪定方法も含めて、ご紹介します。
また、剪定に不安のある方や作業が面倒な方のために専門の造園業者や庭師への剪定依頼についてもご紹介していますので、ぜひ、ご参考にしてください。

ソテツの育て方や特徴は、こちら


自己流の剪定木が枯れるかも

目次

ソテツ(蘇鉄)とは

南国的な雰囲気を醸し出す、堂々とした存在感のあるソテツ(蘇鉄)。
常緑性の樹木で、古くから日本の庭木として重宝され、日本庭園でも使われるような趣のある庭木です。
独特の樹形とツヤのある葉が魅力的で、リゾートガーデンやドライガーデンなど、現代的な洋風の庭にもよくなじみます。
冬の寒さにはやや弱く、日当たりと水はけの良い用土を好み、正しい肥料の与え方や育て方で長く元気な姿を保てます。

ソテツは葉先が枯れやすいことがあり、定期的な剪定が欠かせません。
子株の発生や葉の展開を見極めながら、いつ切るべきかタイミングを計って整えれば、庭のシンボルツリーとして活躍してくれます。
また、丸坊主状態になっても生長にはあまり問題はなく、暖かくなる4月ごろには新しい葉を展開させます。

また、鉢植えでも育てられるため、寄せ植えを楽しんだり、室内やベランダでの観葉植物として育ることも可能です。
枯れるのを防ぐためには、定期的に用土を見直し、肥料を控えめに与えるなどの工夫もしましょう。

夏場には生長が旺盛になり、葉が混み合って風通しが悪くなることもありますが、こういったときにもソテツの剪定をするといいです。
鋭い葉を注意深く扱い、葉先 枯れが目立つ部分を思い切って切ることで、新しい生育が促進されます。

初心者でもポイントさえ押さえれば、南国ムード満点のソテツを立派に育てることができますよ。

ソテツの剪定のやり方

庭の雰囲気をぐっと南国風に演出できるソテツは、葉先の枯れや生長の偏りが気になりがちな植物です。
日当たりの良い場所で鉢植えや寄せ植えなど、いろいろな育て方ができますが、1年に1回は思い切って葉切る必要があります。
秋や冬には葉が痛みやすいですが、子株が出ることもあるため、生長を促すために葉の量を調整しましょう。

ただし、むやみに切りすぎると株が坊主状態になったり、用土や肥料の管理が難しくなったりすることもあるので要注意です。

花を期待する機会は少ないものの、ソテツの育て方のポイントを押さえれば、ぐんぐん生長してくれるはず!
時期にあわせて適度に剪定し、いつでもきれいな形を維持すれば、南国ムードたっぷりの庭づくりが楽しめます。

ここでは、適切なソテツの剪定方法について下記2つを紹介します。

①ソテツの剪定に必要な道具
②ソテツの剪定方法

葉先が枯れてしまう前に、適切なソテツの剪定の時期やタイミングを見極めて、元気で美しい姿を保ちましょう。

ソテツの剪定に必要な道具

剪定道具写真

ソテツの剪定に必要な道具は、基本的に剪定バサミ、刈込バサミ、剪定ノコギリと園芸用手袋です。

ソテツの剪定は、基本的に剪定バサミで剪定できますが葉の付け根は固いので刈り込みバサミの方が切りやすい場合もあります。
そのため、2つのハサミを使い分けて剪定をすると、枝が切りやすいです。

幹を切る場合は、剪定用ノコギリが必要です。
また、ソテツの葉は固く葉先に触れると痛いので、園芸用の皮手袋などの厚めのものがおすすめです。

ソテツの剪定方法

「HOW TO」の積み木に置かれた虫めがね

ソテツは成長が緩慢なので、他の樹木のように枝を透かしたり、徒長枝を切ったりする剪定は必要ありませんが、夏頃に古葉の整理を行います。

ソテツの剪定は、基本的に「葉の切り落とし剪定」の方法で行います。
ここでは、葉の切り落とし剪定だけでなく、「不定芽」の剪定と「大きくなったソテツの剪定」も含めて、それぞれご紹介します。

ソテツの「葉の切り落とし剪定」

ソテツの葉の切り落とし剪定は、垂れ下がってきた葉や枯れかかって黄色に変色した葉は、葉の付け根部分から切り取ります。

剪定の仕方は、剪定バサミを幹に当てて幹から伸び出している葉を葉の付け根から切り落とします。
その際、葉の途中から切ってしまうと外観だけでなくて新芽の生長の妨げになります。
そのため、葉は、葉の付け根からきりましょう。

「不定芽」の剪定

ソテツには、不定芽と呼ばれるソテツを小さくしたような株が幹から伸び出してくることがあります。
この不定芽の形は、パイナップルを小さくしたような形です。
この不定芽が伸び出したり大きくなってしまった場合は、切り落として取り除きます。

「大きくなったソテツの剪定」

ソテツの生長は遅いですが何もしないで放置していると7~8m位まで生長する場合もあるので、大きくなってしまったソテツの剪定方法について、ご紹介します。

大きくなったソテツを小さなサイズにする剪定方法は、思い切って伐採する方法しかないです。
ソテツの生長点は幹の頂点にあるので、この部分を切ってしまうと枯れてしまう恐れがあります。
そのため、ソテツを小さいサイズにするためには、大きくなったソテツを伐採する前に、株分けをしてから伐採の剪定をします。

ソテツの基本的な剪定は、古葉をこまめに切り取る剪定が中心ですが、不定芽も一緒に取り除くと外観が美しいソテツを楽しめます。
また、ソテツは自分で管理ができる大きさを維持して、伐採して小さくすることはできるだけ避けましょう。

ソテツの剪定時の注意点

黄色の注意マーク

ソテツは、秋から冬にかけて葉先の枯れなどの古い葉が目立ちやすくなるため、いつ切るべきか剪定の時期を見極めることが大切です。
タイミングを間違ってしまうと坊主状態になったり、子株の生長が妨げられたりして、せっかくの南国ムードが台無しになってしまうことも。
日当たりの良い場所で育て、用土は通気性と排水性が良いものを選び、肥料を控えめに与えるなど、基本的な植物 ソテツの育て方を押さえながら、丁寧に剪定を行いましょう。

枯れる前に古い葉を切るときは、ハサミなどの道具が引っかからないように注意しましょう。
鉢植えや寄せ植えで育てている場合も同様です。

ソテツは花を楽しむ機会が少ない分、樹形を美しく保つことで、庭全体の雰囲気がぐっと良くなります。
時期にあわせた剪定は、秋や冬などの涼しい気候を狙い、植物が弱りにくい環境を整えることがポイント。
また、切った葉や子株が密集している場合は、風通しを良くして病害虫を防ぎます。

剪定作業中には、葉先の枯れた部分だけでなく、形が崩れている箇所や密集した枝葉を間引いて、スッキリとしたシルエットに仕立てていきましょう。
根元から新たな芽が出ることがあるので、切り過ぎに注意しながら全体を見渡して剪定します。
こうした細やかなケアによって、冬や秋でも元気な姿を保てる、魅力的なソテツの庭づくりが楽しめますよ!

ソテツの剪定時期

堂々とした存在感を放つソテツは、秋から冬にかけて葉先が枯れたり、形が乱れたりしやすくなります。
ソテツの剪定の時期とタイミングを上手に見極めることで、枯れる前に切るべき古い葉を処理でき、坊主状態を避けて美しい樹形をキープすることができます!

日当たりの良い場所での栽培や、適度な用土・肥料管理など、ソテツの育て方をしっかり押さえることで、子株が健やかに育ち、鉢植えや寄せ植えでも楽しむことができるようになります。

季節の変化に合わせて、時期を定めてお手入れすれば、庭木としての存在感をずっと維持できるはずです。
ここでは、適切なソテツの剪定時期と可能期についてくわしく解説します。

剪定の適期・可能期

まずソテツの剪定の可能期は、11〜5月です。
そのうち、頂点から新芽が出始める4〜5月頃が適期とされ、古い葉っぱをバッサリと切り落とせます。
厳密には、新芽が伸び出して生長点が動き出して古い葉が垂れ下がってきたら、剪定のタイミングです。

また、ソテツの葉は、最初に上方向に伸び出してきますが生長して葉が伸び出してきたところが幹になり、次第に葉は上向きから横向きになってきます。
そして、葉は古くなって水平線よりも下方向に下がってきたら剪定するサインです。
この頃に剪定を行うことで、新芽に生長エネルギーを促すことができ、すぐに新しい葉が展開します。

ソテツ(蘇鉄)の剪定時の問題点

困った顔のマークを手に取る人

ソテツを元気な状態で育てるには、ソテツの剪定の時期とタイミング(秋~初夏頃)が大切ですが、実際に切るときには注意しておきたい問題点があります。
葉先の枯れを防ぐために適期を狙って剪定しているつもりが、いつの間にか必要な枝まで切り過ぎて坊主状態にしてしまうことや、樹種によって剪定方法が微妙に異なるため、初心者だと混乱しがちなことです。

また、高所での作業になる場合は、脚立や足場をしっかり確保しないと危険ですし、鉢植えや寄せ植えで管理している場合は、用土や肥料のバランスにも気を配らないといけません。
古い葉や切り落としたゴミが多く出て、処理に困ることもあります。

花を鑑賞する機会は少ないソテツですが、枯れる前に正しく剪定すれば、美しい南国ムードを長く楽しめます。

ここでは、ソテツの剪定時の問題点について下記3つを詳しく解説します。

①樹種によって剪定方法が異なる
②高所の作業になる場合がある
③ゴミが多く出やすい

樹種によって剪定方法が異なる

剪定ばさみを持つ庭師

ソテツは、どの樹種でも同じように剪定できると思われがちですが、実際には樹種によって適した剪定方法が異なります。
日当たりや用土、肥料の与え方だけでなく、剪定するタイミングや切るべき箇所にも違いがあるため、きちんと特徴を理解することが大切です。
特に、葉先が枯れるなどのトラブルを防ぐには、剪定の適期や可能期を見極めながら進めることがポイントです。

例えば、坊主のように葉をすべて取り去る剪定は避けるべきですが、樹種によっては古い葉や枯れた葉を大胆に切り落としても問題ない場合があります。
反対に、生長途中の葉や子株を誤って切ってしまうと、ソテツの美しい樹形を損ねたり、枯れる原因になったりする場合も。
秋や冬などの剪定に適した季節に行えば、葉の状態が比較的見やすく手入れもしやすいですが、それでも各樹種の特性に合わせた方法で行いましょう。

また、鉢植えや寄せ植えで育てているソテツの場合、樹種によって根の広がり方や栽培スペースが異なるため、剪定時に樹形を整えすぎると、その後の育て方が難しくなることもあります。
時期にあわせて剪定するときは、どの樹種なのかを確認し、その特性にあわせた作業を心がけましょう。

適切な剪定を行えば、葉先の枯れや樹形の乱れも防げ、いつでも美しい南国ムードを楽しむことができます。
剪定方法が樹種ごとに異なることを理解し、それにあわせた手入れをすることで、ソテツの元気な生長をサポートできますよ!

高所の作業になる場合がある

比較的、生長スピードがゆっくりなソテツですが、樹高が3〜5mほどまで高くなることがあり、剪定のときに高所での作業が必要になる場合があります。
特に地植えで育てているソテツは、日当たりの良い場所で生長が早まるため、気づかないうちに手が届きにくい高さになっていることも少なくありません。

秋や冬の剪定時期には、葉先の枯れした部分や不要な枝を取り除く必要があり、高所作業では脚立や専用の足場が必要です。
安定しない場所で作業をすると、転倒やケガにつながる危険性があるので注意しましょう。

鉢植えや寄せ植えの場合でも、子株が発生したり、葉が重なりすぎたりすると、全体のバランスを見ながら剪定するために高さを調整することもあります。
高所での作業が避けられない場合は、安全性を優先してください。
剪定用の長い柄の道具を使うか、プロに依頼するのも選択肢の一つです。

また、葉の付け根部分が硬く鋭いこともあり、高い場所では葉を切り取るなどの細かい作業が難しくなることも。
あらかじめ剪定する箇所をしっかり確認し、切るべき葉を見極めておくことで、作業効率が上がります。
高所での作業が必要になる場合には、安全に配慮しながら丁寧に進めることが大切です。

高さのあるソテツを適切に剪定すれば、庭木としての魅力をさらに引き出すことができます。
安全対策を万全にしながら、ソテツの美しい樹形を楽しみましょう!

ゴミが多く出やすい

一輪車に積まれた庭道具

ソテツの剪定では、古い葉や枯れた部分、不要な枝を切り落とすため、思った以上にゴミが多く出ることがあります。
特に4〜5月の剪定時期は、葉先の枯れや傷んだ部分が目立ちやすく、剪定する量が増える傾向があります。
切った後の葉や枝は硬くて大きいものが多く、普通の植物のように簡単にまとめられないため、処理に時間がかかることも。
剪定したゴミがそのまま残っていると見た目が悪くなるだけでなく、病害虫が発生する原因にもなるため、早めに片付けることが大切です。

また、葉や枝には鋭い部分があり、直接手で触れるとケガをすることもあるため、厚手の手袋や剪定ばさみを使い、安全に処理する工夫が必要です。
日当たりの良い場所で元気に育ったソテツほど、葉が立派な分ゴミの量も多くなります。
あらかじめゴミ袋や運搬用のバケツを用意しておくと、作業がスムーズに進みます。

さらに、ソテツの剪定では子株が発生していることも多く、これも剪定後の処理が必要になる場合があります。
子株を活かして増やす予定がなければ、しっかり根元から切り取り処分することで、庭の美観を保つことができます。
寄せ植えや鉢植えの場合も、剪定後のゴミが散らかると他の植物に影響を与えることがあるため、こまめな片付けを心がけましょう。

ソテツの剪定では、美しい樹形を保つためにどうしてもゴミが多く出やすくなりますが、きちんと計画を立てて処理すれば問題ありません。
剪定後もスッキリとした庭を楽しむために、丁寧に片付けていきましょう!

造園業者・庭師にソテツ(蘇鉄)を剪定してもらうには?

ソテツの剪定を自分でする、あるいは造園業者・庭師に依頼するメリット・デメリットについて、紹介します。

自分で剪定するメリット・デメリット

自分で剪定するメリット

  • 自分の好みの樹形に仕立てたり樹木の状態を把握したりできます。
  • 料金が安くできます。
  • 自分の都合に合わせて剪定できます。

自分で剪定するデメリット

  • 専門知識がなく間違った方法で剪定をすると、樹木を傷めたり枯らしたりする可能性があります。
  • 剪定に失敗すると、仕上がりが悪くなります。
  • 剪定の専門知識、剪定道具、手間、後片づけが必要です。

ソテツ(蘇鉄)の剪定を造園業者・庭師に頼む際の流れ

電話をかける女性

ソテツの剪定を造園業者・庭師に頼む際の流れは、最初に複数の業者に見積依頼をし、次にできるだけ自分の希望通りの剪定が期待できて見積もりも安い業者を複数見つけ、最後に1つの業者を選んで依頼することです。

造園業者・庭師に剪定を頼む場合、剪定は職人の経験や嗜好によっても異なります。
剪定の仕上がりイメージが自分と業者側で異ならないようにするためにも、見積もりをお願いする際は、不明な点などを遠慮なくたずね、剪定や価格が自分に合った業者を選びましょう。

ソテツの剪定を造園業者・庭師に頼むメリット

  • 剪定の専門知識、道具類の準備、手間や後片づけ、怪我の心配も不要です。
  • 剪定の失敗で枯らしたり樹形を乱したりする可能性が低いです。
  • ソテツの木1本でも樹木に適した剪定や美しい樹形の期待ができます。
  • 放置していて剪定が難しいソテツでも依頼ができます。
  • 的確な病気害虫処理も依頼ができます。
  • 豊富な専門知識と経験があるので相談ができます。

ソテツ(蘇鉄)の剪定は最低価格保証のsmileガーデンへ


自分でソテツの剪定をするには、「専門知識や時間がない」「道具の準備が難しい」と思ったら、最低価格保証のsmileガーデンへ依頼しましょう。

smileガーデンが選ばれる理由

smileガーデンが選ばれる理由は、「便利」で「安く」、しかも「上手い」の3つが揃った全国No.1チェーンだから安心できることです。

smileガーデンは、依頼が「便利」です。
造園業界No.1の店舗数で全国展開しているので、お客様の近くに店舗があります。
庭木1本の剪定でも電話で簡単に依頼ができ、土日も営業をしているので迅速に対応してもらえます。

また、smileガーデンは、料金が「安い」です。
もちろん「見積(出張見積)」は無料です。
全ての店舗が「完全自社施工」で、余分な手数料や中間マージンがないので、料金が安いです。
そして、全国No.1チェーン店舗数で展開しているメリットを活かし、無駄な経費をカットしてその経費をお客様に還元しています。
最低価格保証を実施中なので、弊社より安い見積もりがあった場合は相談も可能です。

さらに、smileガーデンは、剪定が「上手い」です。
この「上手い」理由は、徹底した社員教育と年間20,000件以上の依頼から得た信頼と実績があり、造園経験10年以上あるスタッフが9割以上在職していることです。

smileガーデンは、お客様の要望する作業に対して、プロの知識と経験で安くて最適な方法をご提案できます。


自己流の剪定木が枯れるかも

氏永 勝之
監修者 smileグループCEO
株式会社ガーデンメーカー 代表取締役
愛知農園植木苗木株式会社 専務取締役
一般社団法人ガーデンビジネス協会 代表理事
氏永 勝之

愛知県稲沢市生まれ。稲沢市が「日本四大植木産地」であることもあり、幼少期から植木に囲まれて成長。
東京農業大学卒業後、名古屋市内の造園会社に就職。公園の整備工事から国交省事業の国道整備工事における土木及び街路樹等の植栽工事に現場代理人として携わる。

執筆者 お庭の窓口編集部

お庭の窓口編集部です。 社内のお庭のプロたちから助言をいただきつつ、日々お庭について考えています★

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