最近シマトネリコを植えている庭が増えてきましたが、それなりに大きくなる木だし、どのように剪定すれば良いのか少し難しいところがありますよね。この記事では、シマトネリコの剪定方法や剪定のコツなどをご紹介していきます。
目次
シマトネリコのおすすめ剪定時期・季節
「いつ剪定すれば木が元気で美しく保てるのか」「どの季節が適切なのか」といった疑問を抱える方も多いでしょう。
適切な時期に剪定を行うことで、シマトネリコは健康的に成長し、病気や害虫のリスクも減らせます。
沖縄・台湾・フィリピンなど、温かい地域に自生するシマトネリコは、梅雨ごろの5〜7月・秋の9〜10月が剪定の時期です。
木の生長が活発で、剪定後の回復力が高いため、ストレスをあまり与えずに作業ができます。
春から秋にかけての剪定は木の健康を保ち、害虫や病気の発生を抑える効果があるとされています。
特に、秋の剪定は新芽の発育を促し、翌年の生長を助けるため、とても大切な作業です。
ただし、まだ寒さが続く3月ごろや猛暑となる8月ごろに剪定してしまうと、枝葉が枯れてしまうことも。
適期を守り、年1〜2回程度の頻度で剪定しましょう。
剪定に必要な道具
適切な道具を使うことで、剪定作業はスムーズに進み、シマトネリコを健康的に保つことができます。
ここでは、シマトネリコの剪定に必要な道具について紹介します。
・剪定ばさみ
枝の切断には、鋭利な剪定ばさみが不可欠です。
特に直径2cm以下の細い枝を切るのに適しています。
刃がしっかりと閉じることがポイントで、枝をきれいに切ることができます。
錆びにくいステンレス製が長持ちします。
・のこぎり
太い枝や太い幹を切る場合、剪定ばさみでは不十分なため、剪定鋸を使用します。
鋭い刃が付いた剪定鋸は、直径2cm以上の枝をスムーズに切り落とすことができ、木に負担をかけません。
折りたたみ式のものが安全で便利です。
・脚立
シマトネリコは生長すると高さがあるため、高所の枝を剪定するには脚立が必要です。
安定性の高いアルミ製やスチール製の脚立がおすすめです。滑り止めが付いているものを選ぶと、安全に作業が行えます。
・手袋
剪定作業中の手の保護には、丈夫な作業用手袋が必要です。
手袋は、鋭い枝や鋸の刃から手を守るために大切です。
通気性があり、フィット感の良い手袋を選ぶと作業効率が向上します。
・保護メガネ
飛び散る枝や葉から目を守るために、保護メガネを着用します。
特に高所作業や鋸を使う際には、目の保護が重要です。
曇りにくく、視界がクリアなものを選ぶと安全です。
これらの道具を揃えることで、安全かつ効果的に剪定作業を行うことができ、美しい庭木を維持することができます。
また、ゴミを片付けやするためのブルーシートや剪定した枝を捨てるためのゴミ袋も用意しておくのもおすすめです。
シマトネリコの剪定方法 ~どこを切るべき?
シマトネリコのたたずまいを美しくするために、適切な剪定方法を知っておきましょう。
誤った場所を剪定したり、やり方を間違えたりするとシマトネリコの健康を損ない、見た目も悪くなる場合も。
しっかりと剪定することで新しい枝の生長を促し、木全体の形を整えることができます。
また、病気や害虫のリスクを減らし、シマトネリコが元気に育つ環境を整えることも可能です。
ここでは、シマトネリコの剪定について、下記7つを詳しく解説します。
①剪定の基本手順
②透かし剪定(間引き剪定)のやり方
③切り戻し剪定のやり方
④高さを抑える芯止めの方法~大きくなりすぎないように生長を止める
⑤強剪定と弱剪定の使い分け
⑥失敗しないコツ
⑦シマトネリコの株立ちをおしゃれに整えるには?
特に初心者の方や、これまで剪定に失敗した経験がある方や、シマトネリコをもっと美しくて、たたずまいを良くしたい方に役立つでしょう。
プロの庭師の視点から、具体的な剪定のポイントをわかりやすく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
剪定した枝は挿し木にして、シマトネリコの苗を作るのもいいかもしれませんね!
剪定の基本手順
剪定は見た目を整えるだけでなく、木の健康を保つためにも重要な作業です。
適切な手順を踏むことで、シマトネリコを美しく保つことができます。
基本手順
- 枯れ枝の剪定
まず最初に、枯れている枝や葉を剪定します。
枯れ枝は木のエネルギーを消費し、病気や害虫の温床となるため、早めに取り除きましょう。
枯れ枝は見た目で判断しやすく、切ることで木の生長を促進し、病害虫の発生を抑える効果があるとされています。 - ひこばえの剪定
次に、地面から伸びる枝(ひこばえ)を全て剪定します。
ひこばえが生えていると栄養が多く分散してしまい、花や実の付きが悪くなります。
地面ギリギリで、根元から切り落としましょう。 - 交差枝の剪定
ほかの枝と交差している枝を剪定します。
交差枝は互いに擦れ合い、傷がついて病気の原因になることも。
また、木の内部に光が届きにくくなり、生長が不均一になるため、交差枝を取り除くことがポイントです。 - 徒長枝の剪定
枝から空へ真っ直ぐと急速に伸びた徒長枝も剪定の対象です。
徒長枝はほかの枝の生長を妨げ、全体のバランスを崩します。
特に、上方向に急激に伸びる枝を剪定することで、シマトネリコの形を美しく整えられます。 - 内向き枝の剪定
木の内部に向かって伸びる内向き枝も取り除きます。
内向き枝は木の内部を密集させ、風通しや日当たりを悪化させるため、適切な光と風が届くように剪定することが大切です。
木の内部環境を改善でき、病害虫の発生リスクを減少させます。 - 全体の形を整える
最後に、木全体のバランスを見ながら、シマトネリコの輪郭を整えましょう。
過度に伸びた先端の枝やバランスを崩している枝を軽く剪定し、自然な樹形を保つようにします。
シマトネリコの見た目が美しくなり、木の健康も維持できます。
透かし剪定(間引き剪定)のやり方
透かし剪定は、シマトネリコの健康と美観を保つために不可欠です。
不要な枝を選定し、均等に間引き、全体のバランスを保ちながら行うことで、木が元気に育ち、美しい姿を保つことができます。
正しい透かし剪定を行い、シマトネリコの魅力を最大限に引き出しましょう。
透かし剪定(間引き剪定)の手順
- 不要な枝の選定
まず、枯れ枝、病気の枝、内向き枝、交差枝など不要な枝を選びます。
木全体の健康が改善され、風通しが良くなります。
特に、交差枝や重なり合った枝は、互いに擦れ合って傷が付きやすいため、優先的に剪定することがポイント。 - 間隔を見て枝を間引く
次に、枝の間隔を見ながら適度に数を間引きます。
密集した部分を中心に、枝の間隔が均等になるように間引くことで、光と風が株全体に行き渡りやすくなります。
内向きの枝や細かい枝を優先的に取り除くといいです。 - 全体のバランスを確認
間引き剪定を進めながら、全体のバランスを確認しましょう。
特定の部分に偏らず、均等に枝を間引くことで、自然な形を保ちながら透かすことができます。
剪定後は、全体がバランスよく見えるように整えます。 - 上部から順に剪定
透かし剪定は、上部から順に進めるのが効果的です。
上から下へと進むことで、全体の形を見ながら調整できます。
高所作業には脚立を使用し、安全に注意しながら行なってくださいね。 - 仕上げの確認
最後に、全体を見渡し、残すべき枝がしっかり残っているか、透かしすぎていないかを確認します。
適度な透かし具合を保つことで、シマトネリコの健康と美観を良くできます。
切り戻し剪定のやり方
切り戻し剪定は、シマトネリコの形を整え、健康的な成長を促すために重要です。
目的を明確にし、適切な位置で枝を切り戻し、全体のバランスを保つことで、木が元気に育ち、美しい姿を維持できます。
正しい切り戻し剪定を実践し、シマトネリコの魅力を引き出しましょう。
切り戻し剪定の手順
- 枝の選定
伸びすぎた枝や樹形を崩す枝を選び、優先して切り戻します。
また、内向き枝や重なり合った枝も剪定しましょう。
木の形を整え、健康的な生長を促進します。 - 適切な位置で切る
切り戻し剪定では、枝の付け根や節の直上を切ります。
新しい芽が健康的に生長しやすくなります。
剪定ばさみやノコギリを使って、スムーズに切り落としましょう。 - 全体のバランスを確認
剪定しながら全体のバランスを確認します。
特定の部分に偏らず均等に枝を切り戻すことで、自然な樹形を保つことができます。
全体のバランスが取れているか、剪定後に確認するといいです。 - 剪定後の手入れ
剪定後は、切り口に剪定塗布剤を塗って病害虫の侵入を防ぎます。
また剪定後の木の様子を観察し、必要に応じて追加の手入れを行います。
高さを抑える芯止めの方法~大きくなりすぎないように生長を止める
大きくなると、樹高が10mを超えることもあるシマトネリコ。
「シマトネリコが大きくなりすぎて管理が難しい」「高さを抑える・小さくするには、どう剪定すれば良いのか」と悩む方に向けて、芯止めの方法を詳しく解説します。
芯止めとは、高さを抑えたい箇所で、幹や太い枝を切り詰める方法です。
木の生長を抑えて適切な高さに保つための剪定技術であり、管理がしやすくなり、庭全体のバランスが整います。
手順
- 剪定する枝の選定
芯止めを行う際には、木の頂点にある主幹(主枝)を剪定します。
この枝を剪定することで、木の生長を抑え、横方向の枝が発達しやすくなります。
好みの大きさになる箇所で主幹を切り、木全体のバランスを考慮して行いましょう。 - 適切な位置で切る
主幹を剪定する際は、枝の付け根から数センチ上で切ると、新しい芽が健康的に生長しやすくなります。
切り口は斜めにすることで、水が溜まらず、病気の予防にもなります。 - 全体のバランスを確認
主幹を剪定した後は、木全体のバランスを確認しましょう。
特定の部分に偏らず、均等に剪定を行うことで、自然な樹形を保つことができます。
全体のバランスが取れているかを確認しながら作業を進めます。 - 剪定後の手入れ
剪定後は、切り口に剪定塗布剤を塗って病害虫の侵入を防ぎます。
また、剪定後の木の様子を観察し、必要に応じて追加の手入れを行いましょう。
強剪定と弱剪定の使い分け
そもそも剪定には、大きく分けて強剪定と弱剪定の二つの方法があります。
適切な剪定方法を選ぶことで、シマトネリコの健康を保ち、美しい庭木を維持することが可能です。
ここでは、強剪定と弱剪定の使い分けについて、庭のプロの視点からわかりやすく解説します。
強剪定
強剪定は、木全体の形を大きく変えるほどの大胆な剪定です。
大きな枝を多く取り除き、木のサイズや形を大幅に調整します。
新しい枝の発生を促し、木の活力を取り戻すために行います。
使用する場面
・木が生長しすぎて管理が難しい場合
・木が病気や害虫に侵された場合
・樹形を根本的に整える必要がある
弱剪定
弱剪定は、木全体に対して軽い剪定を行う方法です。
細かい枝を少しずつ剪定し、樹形を微調整することで、木の健康を維持します。
木に対する負担が少なく、日常的な管理に適しています。
使用する場面
・健康な木の形を保ちたい場合
・定期的なメンテナンスとして行う場合
・軽度の病気や害虫予防として行う場合
強剪定と弱剪定は、それぞれ異なる目的と効果を持つ剪定方法です。
木の状態や目的に応じて適切に使い分けることで、シマトネリコの健康と美観を保つことができます。
強剪定は大きな変化を必要とする場合に、弱剪定は日常のメンテナンスとして行うのが理想的です。
適切な剪定を行い、美しいシマトネリコを維持しましょう。
失敗しないコツ
シマトネリコの剪定を失敗しないためには、適切な時期に正しい道具を使い、不要な枝を見極めて取り除き、全体のバランスを考慮して剪定することがポイント。
また、切り口を清潔に保つことも忘れずに行いましょう。
基本的なコツを守ることで、シマトネリコの健康と美観を保つことができます。
ここでは、失敗しない剪定のコツを庭のプロの視点からわかりやすく解説します。
失敗しないための基本のコツ
Point1. 適切な時期に剪定する
シマトネリコの剪定は、梅雨から初夏と秋がベスト。
木の生長が活発で、剪定後の回復が早いです。
特に5〜7月と9〜10月に行うと、木が健康に育ちやすくなります。
Point2. 正しい道具を使用する
鋭利な剪定ばさみや鋸を使用することで、切り口がきれいになり、木の回復が早くなります。
適切な道具を使うことで、剪定がスムーズに行えます。
Point3. 不要な枝を見極める
枯れ枝、病気の枝、交差枝、内向き枝など、不要な枝を見極めて取り除きます。
木の健康が改善され、風通しや日当たりが良くなります。
Point4. バランスを考慮する
剪定する際は、木全体のバランスを考慮します。
特定の部分だけを過度に剪定せず、全体の形が自然になるように調整します。
Point5. 切り口に注意する
切り口が滑らかで清潔であることが重要で、切り口が粗いと病気の原因になることも。
切り終わったら、切り口に剪定塗布剤を塗ることで病害虫の侵入を防ぎます。
シマトネリコの株立ちをおしゃれに整えるには?
地面から伸びる幹が複数で立つ「株立ち」に生長しやすいシマトネリコ。
1本で幹が伸びる「単幹」よりも、株立ちは自然な樹形で、庭のアクセントにもなり、森の中にいるようなやわらかい印象のある空間を演出できます。
ここでは、庭のプロの視点からシマトネリコの株立ちをおしゃれに整える方法を詳しく解説します。
Point1. 不要な枝を取り除く
枯れ枝、病気の枝、交差枝、内向き枝など不要な枝を取り除きます。
木の内部に光と風が行き渡り、健康的な生長を促します。
不要な枝を剪定することで木の健康が向上し、病害虫のリスクが低減されます。
特に株立ちのシマトネリコでは、根元から伸びる多くの枝をバランスよく保つために不要な枝の除去がポイント。
Point2. 枝の間隔を整える
密集した部分の枝を間引き、間隔が均等になるように整え。
樹形が整い、見た目がすっきりとします。
株立ちのシマトネリコでは、均等な間隔で枝が配置されることで、全体のバランスが美しくなります。
Point3. 株元を整える
株元から出ている細い枝や弱い枝を取り除き、主幹の美しいラインを強調します。
株立ち特有の自然な形が引き立ちます。特に、株元を整えることで、全体のデザインがより一層引き立ちます。
Point4. 全体のバランスを確認
剪定後は、全体のバランスを確認します。特定の部分に偏らず、全体が均整の取れた形になるように調整します。
最終的に、自然な樹形を保ちながらも、おしゃれで整った印象を与えるように仕上げます。
剪定後のバランス調整は美観と健康を両立させるために重要です。
シマトネリコの剪定の注意点
シマトネリコの剪定を行う際、適切な方法で行わないと木にダメージを与えたり、見た目が悪くなったりすることもあります。
剪定は木の健康を保ち、美しい樹形を維持するために重要な作業ですが、その一方で注意点をしっかりと理解しておくことが必要です。
ここでは、シマトネリコの剪定を成功させるために知っておくべき注意点3つを詳しく解説します。
①花芽を付けたいなら意識して剪定する
②雨の日は剪定をしない
③バッサリ剪定は真夏と真冬を避ける
上記3つを把握して剪定するだけでシマトネリコは枯れにくく、すくすくと丈夫に育ってくれますよ。
花芽を付けたいなら意識して剪定する
定期的に剪定をすることで翌年の初夏ごろに白い花を咲かせるシマトネリコ。
雄花と雌花がそれぞれ別の株に付く、雌雄異株(しゆういしゅ)の植物で、枝先に3〜4枚の花びらを展開した小さな花が、たくさん集まってふさ状に咲き、モクセイ科独特の華やかな甘い香りを放ちます。
花芽を付けさせる適切な剪定を行うことで、毎年美しい花を咲かせることができます。
ただし、剪定をせずに長く放置していると、枝葉が多くなるばかりで、なかなか花を咲かせません。
花芽を付けさせるための剪定方法
- 剪定の適切な時期を選ぶ
シマトネリコの花を咲かせるためには、適切な時期に剪定を行うことが大切です。
花芽が形成される時期を避け、生長期の初夏と秋に剪定を行いましょう。
葉が落ちることもある冬の12月以降の剪定は避けてください。 - 不要な枝を取り除く
枯れ枝、病気の枝、交差枝、内向き枝など不要な枝を取り除くことで、木のエネルギーを花芽に集中させ、花が咲きやすくなります。
特に内向き枝は風通しを悪くするので、取り除きましょう。 - 花芽の位置を確認する
花芽が形成される位置を確認し、それを保護するように剪定を行います。
剪定しすぎると花芽を取り除いてしまうため、花芽をできるだけ残すようにして切ると、翌年に美しい花が咲きやすくなります。 - 施肥を行う
剪定後には、シマトネリコに十分な栄養を与えるために施肥を行います。
特に、花芽形成期にはリン酸を含む肥料が効果的で、花芽の生長が促進され、より多くの花を楽しむことができます。
種も観賞したい場合は、雌株を選ぶ
秋ごろになるとプロペラのような羽のついた種ができるシマトネリコ。雄株の花は雌しべが退化し受粉が不可能なため、種ができません。
種も観賞したい場合は、雌株のシマトネリコの苗木を購入し、剪定をしましょう。
雨の日は剪定をしない
雨の日の剪定は、怪我や事故などの危険性が高まるだけでなく、シマトネリコにとっても病気などのリスクが増します。
また、それ以外にも起こりうるトラブルが発生することも。
ここでは、雨の日に剪定しない理由について紹介します。
できるだけ悪天候の日は避け、晴れた日に安全対策を講じてから剪定してくださいね!
①切り口が病気の原因になる
雨の日に剪定を行うと、切り口が湿気を含みやすくなります。
湿った切り口は、病原菌やカビが繁殖しやすい環境となり、病気の原因になる可能性も。
特にシマトネリコは湿気に敏感なため、乾燥した天候で剪定を行うことが大切です。
②切り口の乾燥が遅れる
雨の日に剪定を行うと、切り口が乾燥するのに時間がかかります。
乾燥が遅れることで、細菌やカビが侵入しやすくなり、シマトネリコの健康を損なう可能性も。
乾燥した天候で剪定を行うことで、切り口が速やかに乾燥し、病気のリスクを減らすことができます。
③安全性の確保
雨の日に剪定作業を行うと、足元が滑りやすくなり、作業中の安全性が確保されません。
脚立を使用する場合や高所での作業では、特に注意が必要です。
晴れた日や乾燥した天候で剪定を行うことで、安全に作業を進めることができます。
④作業効率の低下
雨の日は視界が悪くなり、作業効率が低下する可能性があります。
適切な位置で枝を剪定するためには、明るい環境で視界が確保されていることが重要です。
晴れた日や乾燥した天候で剪定を行うことで、効率的かつ正確に作業を進めることができます。
バッサリ剪定は真夏と真冬を避ける
真夏の高温時に枝葉をバッサリと剪定してしまうと、シマトネリコに大きなストレスを与えます。
剪定後の木は回復にエネルギーを使うため、高温の環境ではその負担がさらに増加します。
結果として木が弱りやすく、病気や害虫の被害を受けやすいです。
また、シマトネリコは11月ごろから生長の流れが緩やかになり、真冬の低温時にバッサリと剪定すると切り口が乾燥しにくく、木の回復が遅れることも。
低温では代謝活動が低下するため、傷の治癒も遅れ、寒さでダメージを受けやすくなります。
さらに霜や寒風によって切り口がさらに傷むこともあります。
シマトネリコをバッサリと剪定する場合は、5月〜6月上旬か9月ごろを目処に行うと良いです。
近年では温暖化の現象によって気温が高く、7月ごろから猛暑日となることもあるので、涼しい時期を選んで剪定しましょう。
剪定後のケア
シマトネリコの剪定を終えた後、そのまま放置してはいけません。
剪定後の適切なケアを行うことで、木の健康を保ち、美しい樹形を維持することができます。
ここでは、剪定後のケアについて下記2つを詳しく解説します。
①癒合剤の使い方
②剪定後の病害虫対策
剪定後はシマトネリコがストレスを感じるので、新芽の生長を助けるために十分な水やりと、リン酸を含む肥料やりを行うことで回復をさせることもポイント!
癒合剤の使い方
剪定後の切り口には病原菌が入りやすいため、癒合剤を塗って保護し、病気のリスクを減らすことが大切です。
剪定後すぐに塗布し、切り口を清潔に保ち、均一に塗ることがポイント。
また、乾燥させた後も定期的にチェックを行うことで、木の健康を維持できます。
癒合剤の基本的な使い方
①切り口を清潔に保つ
癒合剤を塗布する前に、切り口をきれいにします。
枝や木くず、汚れが残っていると、癒合剤の効果が低減するため、清潔な状態にしてから塗布しましょう。
癒合剤の密着度が高まり、効果が最大化されます。
②癒合剤を均一に塗る
切り口全体に均一に癒合剤を塗布します。
ムラがあると、効果が不十分な部分ができてしまうため、しっかりと塗り広げることがコツです。
適度な厚みを持たせることで、効果が持続します。
③乾燥させる
癒合剤を塗布した後は、しっかりと乾燥させましょう。
乾燥するまでの時間は製品によりますが、完全に乾くまで待つことが大切です。
乾燥することで、癒合剤の効果が最大限に発揮されます。
④定期的にチェックする
癒合剤を塗布した後も、定期的に切り口の状態をチェックします。
剪定後の病害虫対策
剪定後のシマトネリコは、病害虫の被害を受けやすくなる場合もあります。
病害虫の被害にあわないためには、癒合剤を塗るだけでなく、定期的な観察や適切な肥料と水やり、病害虫駆除剤を散布することも大切です。
まず、剪定後のシマトネリコに適切な肥料と十分な水を与えることで、木の回復を助け、病害虫に対する抵抗力を高めます。
特に、リン酸を含む肥料は新芽の生長を促進し、健康な木を育てるのに役立ちます。
また病害虫の被害にあった場合は、速やかに駆除剤を使用しましょう。
特に、発生初期に対処することで被害を最小限に抑えることもできます。
無農薬の選択肢もあり、環境に配慮した対策を選ぶことも可能です。
剪定を業者に依頼したほうがいい場合
室内で育てるシマトネリコとは違い、庭で育てるシマトネリコはダイナミックで、季節ごとに花・実など、色や姿の変化をより深く楽しめます。
屋外では樹高が高くなるため、シマトネリコを大きくしたい方には庭木におすすめの植木です。
しかし大きくなる分、観葉植物とは異なった育て方が必要な場合もあり、庭木の中でも特に剪定が必要な植物です。
大きくなりすぎて、自分で剪定するのが難しい場合は、専門業者に依頼することをおすすめします。
また、専門業者が剪定をすれば、花芽を確実に付けさせることもできるでしょう。
ここでは、剪定を業者に依頼したほうが良い場合について下記3つを解説します。
①樹高が高いと自分でやるのは危険
②確実に花を付けたい
③見積もり無料、出張費無料、キャンセル費無料の業者なら頼んでみて損はなし
それぞれを考慮してみて、専門業者への依頼を検討してみてください。
樹高が高いと自分でやるのは危険
鉢植えで育てるものよりも地植えのシマトネリコは生長スピードが早く、数メートルに達することもあります。
樹高が高いと危険性が高まるため、安全に剪定をするためには、下記3つの配慮が必要です。
- 転落事故のリスク
樹高が高い木を剪定するためには脚立や梯子(はしご)を使用する必要がありますが、これには転落の危険が伴います。
特に風の強い日や地面が不安定な場所では、脚立や梯子が倒れるリスクが高くなることも。
プロの業者は、安全装備と技術を駆使して、転落リスクを最小限に抑えた作業を行なってくれます。 - 適切な装備が必要
高所作業には、専用の安全装備が不可欠です。
例えば安全帯やヘルメット、防護手袋などは、万が一の事故を防ぐために必要です。
これらの装備を正しく使用するには経験と知識が必要であり、プロの業者はこれらを完備し、安全に作業を行います。 - 専門技術の必要性
高所での剪定作業は、木に負担をかけずに枝を切り落とす技術が求められます。
適切な位置での切断や、切り落とした枝が落下する際の安全確保など、専門的な知識と技術が必要です。
プロの業者は、木の健康を維持しながら安全に作業を進める経験を持っています。
確実に花を付けたい
長年シマトネリコに花が咲かない場合は、専門的な知識と技術を持った業者に剪定を依頼するのもおすすめです。
シマトネリコが花を咲かせるためには、剪定のタイミングがとても大切です。
プロの業者は、シマトネリコの生長サイクルや季節に応じて、最適な剪定時期を選びます。
花芽が形成される時期を考慮しながら剪定を行うことで、翌年に美しい花が咲く確率が高まります。
また花芽を確実に残す剪定には、専門的な技術が必要な場合も。
業者はどの枝に花芽がついているかを見極め、その芽を守りながら不要な枝を剪定してくれます。
素人では見逃しがちなポイントも、プロは確実に押さえてくれるでしょう。
さらにプロの業者は、剪定後に必要な施肥やケアについても熟知しています。
適切な肥料を与えることで、花芽の生長を促し、花が咲く環境を整えることができます。
適切な時期に花芽を守りながら剪定を行なってもらい、その後のケアも万全にすることで、美しい花を確実に楽しむことができます。
プロの技術を活用して、シマトネリコの魅力を最大限に引き出してみるのもいいかもしれません。
見積もり無料、出張費無料、キャンセル費無料の業者なら頼んでみて損はなし
「シマトネリコの剪定を業者に頼みたいけれど、料金が心配」「見積もりや出張費がかかるかどうか不安」と感じている方も多いと思います。
庭の手入れには費用がかかるため、できるだけコストを抑えたいというのは当然のことです。
しかし業者によっては、見積もり・出張費・キャンセル費が無料なところもあります。
作業以外の費用ががかからないところであれば、コストに負担がかからないだけでなく、事前に費用を確認しやすく予算内で作業を依頼することができます。
不明瞭な追加料金が発生する心配がないので安心して依頼できるでしょう。
また複数の業者に見積もりを依頼して比較することが容易で、信頼性のある業者を選びやすいのもポイント。
予定が変更になったり、ほかに良い業者が見つかった場合でも、費用を気にせずキャンセルすることができるので、金額についてあまり心配しないで依頼ができますね。
愛知県稲沢市生まれ。稲沢市が「日本四大植木産地」であることもあり、幼少期から植木に囲まれて成長。
東京農業大学卒業後、名古屋市内の造園会社に就職。公園の整備工事から国交省事業の国道整備工事における土木及び街路樹等の植栽工事に現場代理人として携わる。