シコンノボタン

濃い紫色の花が特徴の、ブラジル原産の常緑低木。
ノボタンという名前で売られることが多いが、南西諸島などに自生するノボタンとは別種。
北日本など涼しい地方では冬に屋内に取り込む管理をする必要がある。

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氏永 勝之
監修者 smileグループCEO
株式会社ガーデンメーカー 代表取締役
愛知農園植木苗木株式会社 専務取締役
一般社団法人ガーデンビジネス協会 代表理事
氏永 勝之

愛知県稲沢市生まれ。稲沢市が「日本四大植木産地」であることもあり、幼少期から植木に囲まれて成長。
東京農業大学卒業後、名古屋市内の造園会社に就職。公園の整備工事から国交省事業の国道整備工事における土木及び街路樹等の植栽工事に現場代理人として携わる。

執筆者 瀬尾一樹

樹木医です。木も草も大好きで、将来は自分だけの森を持ちたいと思っています。木の美しさや育てる楽しさだけでなく、生きものとしての生態的な面白さも伝えていきたいです!好きな木はケヤキです。

基本データ

分類
庭木-常緑
学名
Tibouchina urvilleana (DC.) Cogn.
科・属名
ノボタン科シコンノボタン属
別名
ブラジリアンスパイダーフラワー

濃い紫色が魅力的な南国の花

シコンノボタンとは

シコンノボタンは、ノボタン科シコンノボタン属の常緑低木です。
「シコン」とは漢字で「紫紺」と書き、その名の通り濃い紫色の花をたくさん咲かせるのが特徴です。

紫色の花を咲かせる植物はたくさんありますが、ここまで濃い紫色のものは少なく、まるで造花のようなしっかりとしたつくりの花や色合いが人気の秘密。

一つ一つの花は一日でしぼんでしまいますが、たくさんの花を咲かせるので長い間楽しむことができます。
花言葉は「自然」「ひたむきな愛情」など。

ノボタンとの違い

シコンノボタンは「ノボタン」という名前で売られていることも多いですが、ノボタンという植物は別にあります。
ノボタンは奄美諸島や沖縄、中国南部や台湾などに自生する植物。
シコンノボタンよりやや小ぶりな花と、紅紫色の花びら、花の中心部分の短い雄しべが黄色くなることなどが特徴です。

対してシコンノボタンはブラジル原産の植物。
ノボタンより少し大きな花と、花のほとんどが濃い紫色になるのが特徴です。

ノボタンはノボタン科ノボタン属、シコンノボタンはノボタン科シコンノボタン属と、属するグループも違います。
園芸で用いられるのはほとんどがシコンノボタンの方なので、呼びやすい方で呼ぶのが良いですが、本物のノボタンが日本にも自生しているというのを覚えておくと良いかもしれません。

様々なバリエーションがある

シコンノボタンにはいくつかの品種があり、姿のバリエーションがあります。
比較的よく用いられるのが鉢物向きの矮性品種の「コート・ダジュール」。

他にも花びらが咲き始めは先半分が紫でもう半分が白、そこから徐々に全体がピンクになっていく「リトル・エンジェル」、リトル・エンジェルの枝変わりで葉に白い斑が入る「オータム・カーニバル」など、様々な品種があります。

きれいな花で南国気分を楽しむ

きれいな花を楽しむ

シコンノボタンの魅力は何といっても濃い紫色の美しい花です。
夏の終わりごろから涼しくなってくる頃まで、長い間楽しませてくれます。

鉢植えでも地植えでも、よく日の当たる場所に植えて育ててみましょう。
春から初夏ごろまで咲く花と一緒に植えれば、長い間花で賑やかな庭になります。

大きく育てて南国気分

大きく育ててたくさん花を咲かせて、南国にいるかのような気分を味わってみるのも良いでしょう。

北日本など涼しい地方では、鉢植えで育てて冬に暖かい室内に取り込むという育て方をしなくてはいけませんが、日本にいながら南国気分を味わうことができます。

挿し木で増やして庭用の苗木と室内用の苗木をつくってみたり、他の熱帯植物と一緒に育ててみても良いでしょう。

夏に咲く花と一緒に植えてみる

春や初夏に咲く花は種類が多いですが、真夏に咲く花は意外と少ないです。
せっかく南国気分を味わうのなら、真夏に咲く花を他にも植えて更に庭をにぎやかにしても良いかもしれません。

たとえばハイビスカスやトケイソウなどは花の咲いている期間が長く、シコンノボタンとも被っているので、長い間たくさんの花を楽しむことができます。

他にもノウゼンカズラなど、夏に咲く南国らしい花を選んで植えてみると良いでしょう。

シコンノボタンの詳細情報

草丈・樹高
1~3m
栽培可能地域
関東以南
花色
開花期
8~11月
耐暑性 / 耐寒性
耐暑性は強く、耐寒性は弱い

シコンノボタンの育て方・管理方法

植え付け・植え替え
植え付けや植え替えの作業は4月から5月を目安に行います。
弱アルカリ性を好むので、水はけの良い肥沃な土に苦土石灰を少し加えて植え付けます。
 
東北や山地など涼しい地方の場合、野外だと冬越しができない場合があるので、鉢植えにして冬は屋内に取り込むなどの管理が無難です。
肥料
5月から9月ごろの生育期に、油かすや緩効性肥料などを与えます。
剪定
花が終わり、冬が来るまでの10月から11月ごろに行います。
来年のために新芽を残すのがポイントで、新芽のすぐ上で切り戻しするような感じだと木にダメージが残りにくいです。
 
冬の剪定はダメージが大きくなるので避けるのと、新しく伸びた枝の先端に花芽ができるので、夏から開花期の剪定は避けるようにしましょう。
病害虫
問題となる病害虫は少ないですが、アブラムシが発生することがあります。
発生初期で数が少ない間なら集まっている場所の切除などで対処し、取り切れない場合は薬剤で対処するのがおすすめです。
日当たり
庭に地植えする場合、植え付けてから根付くまでは土が乾いたら水を与え、旺盛に成長するようになったらその後は気にする必要はありません。
寒い地方など鉢植えで育てる場合は、土が乾いたら水を与えるようにします。
水やり
庭に地植えする場合、植え付けてから根付くまでは土が乾いたら水を与え、旺盛に成長するようになったらその後は気にする必要はありません。
寒い地方など鉢植えで育てる場合は、土が乾いたら水を与えるようにします。

出典(引用元)

佐藤勇武監修
「増補改訂版 実用庭木・花木の手入れと剪定」
ブティック社
「新装版 園芸大図鑑」
山と渓谷社
「樹に咲く花 離弁花2」

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