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キンシバイ

「きらめき」の花言葉をもつキンシバイは、夏に咲く黄色い花と秋の紅葉が美しく、生垣や庭木におすすめ。
キンシバイの花・実・葉の特徴から、育て方、剪定の時期や方法、挿し木の仕方、さらにキンシバイに似た花の種類や見分け方など、たっぷりとご紹介します!

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基本5データ

分類
庭木-低木・下草(半常緑性)
学名
Hypericum patulum
科・属名
オトギリソウ科オトギリソウ属
別名
ヒペリカム、セイヨウオトギリ、クサヤマブキ
草丈・樹高
0.5〜1m
栽培可能地域
全国
花色
黄色
開花期
6〜7月
結実期
9〜10月
耐暑性 / 耐寒性
強い/強い

キンシバイの花・実・葉の特徴と花言葉、似た花や種類

夏に黄色い花がアーチを描くように枝垂れ咲くキンシバイ。
樹高が低く、葉が密集しやすいので、ボールが膨らむように生長します。
芽吹く力が強く、花芽や実の付きも良く、育て方も簡単なので庭木や生垣、花壇の寄せ植えや下草におすすめの庭木です!

夏に咲くキンシバイの花と花言葉

6〜7月ごろになると、長く伸びた枝先に黄色いウメのような花を咲かせるキンシバイ。
花の直径は3〜5cmほどになり、5枚の花びらは丸く、重なって咲くため、全体的に丸みある姿をしています。

キンシバイの花言葉

キンシバイの花言葉は「きらめき」「秘密」「悲しみをとめる」「太陽の輝き」です。

キンシバイの実と葉の特徴

キンシバイの実

キンシバイは花が咲き終わると、9月ごろに緑色の玉ねぎのような実を付けます。
10月ごろになると真っ黒に熟します。

キンシバイの葉

一本の枝から無数の葉が対になって展開するキンシバイ。
秋になると紅葉し、冬は比較的温暖な場所では、葉を落とさず1年中鑑賞できます。
寒冷地では、冬を越すために葉を全て落とします。

赤い実がなる品種やキンシバイに似た花、白い花を咲かせる種類との違いと見分け方

キンシバイの園芸品種

−ヒペリカム・ヒドコート

ヒペリカム・ヒドコートは、キンシバイよりも全体的に大きく、樹高が1.2mほどまで生長します。
花は直径8〜10cmほどになることも。

−ヒペリカム・アンドロサエマム

ヨーロッパを原産とするヒペリカム・アンドロサエマムは、花びらが内側に反るように咲き、中心の雄花が飛び出すほど長いです。
秋になる実は赤く、緑の葉とのコントラストが美しいです。

キンシバイの仲間

−オトギリソウ

キンシバイが属するオトギリソウ属の「オトギリソウ」は、同じ仲間ですが、草花に分類され、樹木のように生長しない違いがあります。
茎が地面から一直線に立ち上がり、黄色の小さな花を咲かせ、昔から薬草として親しまれているようです。

−ビヨウヤナギ

「ビヨウヤナギ」はキンシバイと同じオトギリソウ属で、黄色い花を咲かせますが、花の見た目がかなり違います。
ビヨウヤナギの花びらはいびつな楕円形(だえんけい)で、一枚一枚が重ならずに開花。
また雄しべの数が多く、糸のように細長いです。

キンシバイに似た花の種類

−ヤマブキ

長い幹や枝葉が枝垂れ、黄色い花を咲かせる「ヤマブキ」と「キンシバイ」は、似たよう姿をしているため混同されることが多いです。
しかし。
ヤマブキはバラ科の植物で、枝の節ごとに花を咲かせる特徴があります

−チンシバイ

名前がキンシバイと似ていることから、しばしば混同されることが多い「チンシバイ」は、バラ科に属する木で、まったくの別品種です。
チンシバイは梅の花のような見た目をしていてキンシバイと似ていますが、花が白く、咲き方や葉の見た目の特徴がかなり違います。

下草用の庭木や生垣に最適!キンシバイの3つの魅力

●キンシバイの魅力1|花や実など、季節ごとに色の変化を楽しめる

春に新緑、夏に花、秋に紅葉など、季節によって色の変化を鑑賞できるキンシバイ。
別の品種を選べば、葉に白い斑が入るものや、色がレモンイエローでカラーリーフとして庭を彩るものもあります。
さまざまな種類を植えて、印象的な庭づくりもできますね!

●キンシバイの魅力2|グラウンドカバー・下草・生垣にもなり花壇の寄せ植えにも最適

大きくなると枝葉が密集して、株が丸くこんもりと生長するキンシバイ。
数株まとめて寄せ植えすると、地面を覆いかぶすことができ、グラウンドカバーや庭木の下草の役割を果たします。
樹高が1mほどなので、50cm程度の高さのある花壇に植え付ければ生垣としてもおすすめ!

●キンシバイの魅力3|和風・洋風・和モダンの庭にあう

キンシバイは、多種類の植物が植えられた色とりどりの洋風の庭にぴったり!静けさのある和風の庭や和モダンの庭にもよくなじみます。

キンシバイの育て方・管理方法

植え付け・植え替え

●排水性・保水性・保肥性のある土に
石や岩がゴツゴツした場所に自生するキンシバイは、基本的には用土の質は選ばず、どんな土でも育ちます。
ただし、水はけが悪くて硬い土では、根腐れが起こりやすいです。
また、反対に水はけが良すぎると、水切れを起こしやすく、枯れてしまうことも。
植え付ける前には、掘り起こした土に腐葉土、黒土またはピートモスを混ぜて、排水性・保水性・保肥性を良くしておきましょう。
 
●キンシバイの適切な植え付け・植え替え時期
キンシバイの植え付けや植え替えの時期は、気温が落ち着いている3〜4月、9月下旬〜10月にしましょう。
極端な気温差がある時期に、根を外気にさらしてしまうと、キンシバイの株が大きなストレスを受けてしまい、枯れることもあります。
 
●直径1〜1.5mほどのスペースをあけて植え付ける
キンシバイは、株が大きくなるにつれ枝も長く伸び、四方八方へと広がります。
直径1〜1.5m程度のスペースを確保してから植え付けましょう。
スペースが十分でないとキンシバイの枝葉が周辺の草花に覆いかぶさってしまったり、周りの建造物を傷つけたりする可能性も出るので、苗木が小さくても植え付ける場所はある程度の広さを確保してくださいね!

肥料

花がたくさん咲くキンシバイには、定期的に肥料を与えると元気に育つので、年に2〜3回ほど与えましょう。
生長が盛んになる3〜4月ごろに追肥を、花が咲き終わった6月下旬〜7月にお礼肥を、休眠期に入る前の9〜10月に追肥を与えましょう。

剪定

庭木に使われる樹木を大きく分けると、地面から出る幹が1本の「単幹樹形」と、幹が複数出てくる「株立ち樹形」と呼ばれる2種類があります。
キンシバイは株立ち樹形で生長スピードが早く、大きくなっても樹高が1mほどにしかならない低木ですが、ひこばえ(地面から生える幹)がたくさん伸び、傘を広げたように株が大きくなります。
剪定は年に1回のペースで、根元から切り落として幹の数を減らしましょう。

●キンシバイの適切な剪定時期|3月と7月
キンシバイの剪定は、開花する前の3月と開花後の7月にします。
花芽は春に伸びた枝にできるので、3月なら切り落とす心配が少なく、花が咲終わっ直後なら、暑さで株にストレスを与えずに済みます。

●キンシバイの剪定の手順
Step1. 根元から出るひこばえを切り落とす
根元から出るひこばえを切り落とす
地面から伸びるひこばえがたくさん生えていると、見た目が悪いだけでなく、風通しも悪くなってしまいます。外側から内側に向かって、ひこばえを根元から切り落としましょう。

Step2. 古い幹や枯れた幹を間引く
古い幹や枯れた幹を間引く
花が咲き終わって古くなると、キンシバイは花芽を付けなくなるので、古い枝は根元、または枝分かれした箇所から切り落とします。このとき、枯れてしまった枝葉や幹も、根元から間引くように切り落としましょう。

Step3. 株の内側の過密になった枝葉や幹を透かす
株の内側の過密になった枝葉や幹を透かす
1本の幹からは、複数の枝葉が伸びます。枝葉が重なって過密になっている箇所は、枝分かれした箇所で切り落とすか、幹の根元から切り落としましょう。"

病害虫

幹や枝葉が混み合って、株の内側に日当たりや風通しが悪くなると、キンシバイの葉にうどんこ病や、アブラムシ、カイガラムシなどの病害虫が発生します。定期的に剪定をしたり、幹の隙間にたまった落ち葉や枯れ枝を掃除したりして、日当たりや風通しを良くしましょう。

日当たり

キンシバイを植え付けた直後は、根が土に定着するように水をたっぷりと与えます。
また、植え付けてから根がしっかりと張るまでの1年間は、土の表面が乾いて白っぽくなったら水を与えましょう。
植え付けてから1年を過ぎたキンシバイは、基本的には自然に降る雨だけの水分で大丈夫ですが、暑さで土が極端に乾いているときは、水やりをするといいです。

挿し木で増やそう!キンシバイの増やし方


キンシバイの黄色い花と緑の葉
キンシバイを増やしたいときは、枝の一部を切り取って「挿し木」をつくりましょう。

キンシバイの挿し木に最適な時期


キンシバイの挿し木は、5〜6月ごろに伸びた新しい枝を切ってつくります。
開花前なので生育が良く、気温も暑くも寒くもないため発根もしやすいです。

キンシバイの挿し木の手順


Step1. キンシバイの新しい枝を、先端から数えて4〜6節目でカット。
先端のやわらかい部分もカットします(8〜10cmほどの長さ)。これを「挿し穂」といいます。
Step2. 挿し穂の上部に付いた葉を2枚ほど残し、下部の葉は全て摘み取ります。
Step3. 小さめのコップや花瓶に入れた水か、水はけの良い土が入ったビニールポットなどに挿して、涼しい日陰で管理しましょう。2〜3カ月で根が出ます。

水やり

キンシバイを植え付けた直後は、根が土に定着するように水をたっぷりと与えます。
また、植え付けてから根がしっかりと張るまでの1年間は、土の表面が乾いて白っぽくなったら水を与えましょう。
植え付けてから1年を過ぎたキンシバイは、基本的には自然に降る雨だけの水分で大丈夫ですが、暑さで土が極端に乾いているときは、水やりをするといいです。

挿し木で増やそう!キンシバイの増やし方


キンシバイの黄色い花と緑の葉
キンシバイを増やしたいときは、枝の一部を切り取って「挿し木」をつくりましょう。

キンシバイの挿し木に最適な時期


キンシバイの挿し木は、5〜6月ごろに伸びた新しい枝を切ってつくります。
開花前なので生育が良く、気温も暑くも寒くもないため発根もしやすいです。

キンシバイの挿し木の手順


Step1. キンシバイの新しい枝を、先端から数えて4〜6節目でカット。
先端のやわらかい部分もカットします(8〜10cmほどの長さ)。これを「挿し穂」といいます。
Step2. 挿し穂の上部に付いた葉を2枚ほど残し、下部の葉は全て摘み取ります。
Step3. 小さめのコップや花瓶に入れた水か、水はけの良い土が入ったビニールポットなどに挿して、涼しい日陰で管理しましょう。2〜3カ月で根が出ます。

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3万件

お見積り後の
キャンセル可

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瀬尾 一樹
監修者 樹木医 瀬尾 一樹

樹木医です。木も草も大好きで、将来は自分だけの森を持ちたいと思っています。木の美しさや育てる楽しさだけでなく、生きものとしての生態的な面白さも伝えていきたいです!好きな木はケヤキです。

執筆者 柴﨑光一

リゾートガーデンスタイル専属の庭師×Webコンテンツクリエイター。 カナダのトロントで造園士を、その後日本で花屋のバイヤー・鉢物の管理・アドバイザーを経験した後、ヤシの木を主体とするリゾート・ドライガーデンの造園士に。 現在は、リゾートガーデンスタイルの社会福祉施設・DOG CAFEの専属庭師に加え、畑の開拓・管理、SNSも兼務。 植物を専門とするWebコンテンツクリエイター、ガーデニング商品の監修者としても活躍中。

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