カレックス

細長い葉っぱを伸ばすのが特徴のカヤツリグサ科植物。
斑入りや銅葉のカラーリーフとして、庭に植えて一年中楽しむことができる。
いろいろな種類や品種があり、それぞれ特性や特徴が違うのも魅力の一つ。

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氏永 勝之
監修者 smileグループCEO
株式会社ガーデンメーカー 代表取締役
愛知農園植木苗木株式会社 専務取締役
一般社団法人ガーデンビジネス協会 代表理事
氏永 勝之

愛知県稲沢市生まれ。稲沢市が「日本四大植木産地」であることもあり、幼少期から植木に囲まれて成長。
東京農業大学卒業後、名古屋市内の造園会社に就職。公園の整備工事から国交省事業の国道整備工事における土木及び街路樹等の植栽工事に現場代理人として携わる。

執筆者 瀬尾一樹

樹木医です。木も草も大好きで、将来は自分だけの森を持ちたいと思っています。木の美しさや育てる楽しさだけでなく、生きものとしての生態的な面白さも伝えていきたいです!好きな木はケヤキです。

基本データ

分類
芝・グラス
学名
Carex spp.
科・属名
カヤツリグサ科スゲ属
別名
スゲ

たくさんの姿を持つ植物

カレックスとは

カレックスはカヤツリグサ科スゲ属に含まれる種類の総称で、スゲ属のラテン語名(carex)から来ています。
カヤツリグサ科に含まれますが、イネ科植物の総称として使われる「グラス」というカテゴリで扱われることが多いです。
細長い葉っぱを広げるのが特徴で、葉っぱのフチはイネ科植物のようにザラザラしているものが多いです。
多くの種類が春から初夏くらいにかけて穂を出し、イネ科植物のようなツブツブした実をつけます。

世界一種類の多いグループ

カレックス(スゲ属)は世界では2000種ほどが確認されていて、一つの属の中では最も多くの種類を含んでいると言われています。
日本にも269種が分布していて、3月か4月ごろに山や湿地に行くとブラシのような独特の花を咲かせた姿に出会えます。
かなり微細な違いの種類もあり、それらを正確に見分けるのは至難の業です。
しかしその多様さと奥深さからマニアの数も多く、スゲ属をはじめカヤツリグサ科植物について扱う「すげの会」という団体があるほどです。

園芸分野でもたくさんの種類

園芸分野で栽培されるのはスゲ属の種類のごく一部ですが、世界でも日本の伊豆諸島にしか自生しないオオシマカンスゲの斑入り品種の「ベアグラス(カレックス・オシメンシス‘エバーゴールド’)」や「カレックス・オシメンシス‘エベレスト’」に、糸のような細い銅葉の先がカールするのが特徴の「カレックス・コマンス‘ブロンズカール’」、同じく細い銅葉が噴水のように立ち上がる「カレックス・ブキャナニー」など、それぞれ違った特徴をもったたくさんの種類が栽培されています。

さりげなく使うのもよし、奥深い沼にはまるのもよし

一年中楽しめるカラーリーフとして

カレックスは銅葉や斑入りの品種が多く、カラーリーフとして一年中楽しむことができます。
いろいろな種類や品種があり、特徴もそれぞれ様々なので、庭の雰囲気やロケーションに合わせて植えてみると良いでしょう。

主張しない庭の1パーツとして

カレックスはカラーリーフとして一年中安定して楽しめる代わりに、大きな花の咲く植物に比べてあまり主張しません。
そのため、寄せ植えのようにたくさん種類が植えてある場所に添えるとさりげない雰囲気づくりに役立ってくれます。
ガーデニングをもっと楽しむための1パーツとして使ってみると良いでしょう。
それとは別に、ベアグラスのようなフサフサの穂を楽しむということもできます。

微妙な違いを楽しむ

カレックス(スゲ属)は世界で最も多様な種を含むグループと言われ、園芸品種だけでなく野外に自生するものまで目を広げると、かなりマニア向けの種類といえます。
日本にも269種類のスゲの仲間が自生していますが、正確な識別はかなり難しく、その全てを見つけ出すことを目標にするだけでも十分に一生楽しめる趣味と言えるでしょう。
カレックスの花はお世辞にも華やかなものではありませんが、その姿に心惹かれる方や、種類ごとの微妙な違いを見つけ出すのが好きなような方は一度マニアの沼にはまってみるのも良いかもしれません。

カレックスの詳細情報

草丈・樹高
30~50㎝
栽培可能地域
全国
花色
白・茶色など
開花期
3~6月ごろ(種類による)
結実期
3~6月ごろ(種類による)
耐暑性 / 耐寒性
どちらも強いものが多い

カレックスの育て方・管理方法

植え付け・植え替え
植え替えや植え付けは3~6月または9~10月ごろに行います。
株分けも同様で、真冬や真夏を避けて行うのがおすすめです。
寒さに強いものが多いので、基本的には庭に地植えしても大丈夫なものが多いですが、植える種類や品種の性質をよくチェックしておく必要があります。
植える場所も、たとえばよく植えられるベアグラス(オオシマカンスゲ)なら半日陰の水はけの良い土に植えるのが良いですが、他の種類には日なたや湿った土を好むものなどもあるため、注意しましょう。
肥料
基本的に必要ありません。
気になるのであれば秋に少しの緩効性肥料を与えるくらいで大丈夫です。
剪定
常緑性多年草のものが多いですが、冬になると古い葉っぱが色あせてボロボロになっていることがあるため、地際から刈り込みすると春に新しい葉っぱが生えてきたときに見栄えが良くなります。
庭木の剪定のように株を小さくする効果はないので、伸びすぎてしまって小さくしたいという場合は株分けするのがおすすめです。
また、古くなった葉っぱも冬に枯れるわけではないので、見栄えが気にならない状態であれば特に刈り込みする必要もありません。
病害虫
特に問題になるようなものはありません。
一応カレックスの仲間で記録されている病気にはさび病などがありますが、病名が決まっていないようなものも多く、そこまで気にするようなものでもないでしょう。
日当たり
地植えの場合、植え付けしてしばらくは水を与えますが、活着してからは基本的に必要ありません。
ただ、湿った土を好む種類もいるため、そうした種類は様子を見つつ水をあげると良いです。
逆に乾燥地を好む種類は梅雨時などの多湿に気を付けるようにします。

水やり
地植えの場合、植え付けしてしばらくは水を与えますが、活着してからは基本的に必要ありません。
ただ、湿った土を好む種類もいるため、そうした種類は様子を見つつ水をあげると良いです。
逆に乾燥地を好む種類は梅雨時などの多湿に気を付けるようにします。

出典(引用元)

勝山輝男著
「日本のスゲ 増補改訂」
ブティック社
「新装版 園芸大図鑑」
金田初代著
「色・季節でひける花の事典820種」
金田初代・金田洋一郎著
「大きな写真でよくわかる!花と木の名前事典」
農業生物資源ジーンバンク
「日本植物病名データベース」(ウェブサイト)

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