ミモザは、黄色い花を咲かせるアカシアの総称。本来オジギソウの学名に含まれる言葉だが、葉の形が似ていることからそう呼ばれるようになった。花の美しさや香りの良さに特徴があり、香料として利用されることもある。
基本データ
- 分類
- 庭木-常緑
- 学名
- Acacia decurrens
- 科・属名
- マメ科 アカシア属
- 別名
- ミモザアカシア、フサアカシア
- 草丈・樹高
- 5m~
- 栽培可能地域
- 関東以南
- 花色
- 黄色
- 開花期
- 3月から4月にかけて
- 結実期
- 5月から6月にかけて
- 耐暑性 / 耐寒性
- 耐暑性:高い 耐寒性:普通
黄色い花と香りの良さが特徴の高木
木と葉の特徴
ミモザは生長すると10mを超えることもある高木です。幹が真っ直ぐ上に伸び、木の上部で枝分かれします。その樹形には美しさがありますが、樹高を低くキープして育てるためには剪定が重要です。
葉は銀色がかったグリーンが特徴で、シルバーリーフとも呼ばれています。形状はオジギソウと良く似たものが多く、中には披針形の葉を持つ品種もあります。
房状の黄色い花
ミモザの花は春先に開花し、木全体を覆い尽くすように咲きます。鮮やかな黄色が印象的で、ふわふわとした小さな丸い花が房状に集まっているのが特徴です。
ミモザは夏頃につぼみが生長し、次の年の春に開花する庭木です。そのため夏以降に剪定を行ってしまうと、次の年には花を見ることができなくなります。剪定の時期には十分注意が必要です。
ミモザの香り
ミモザは香りの良さにも特徴があります。柔らかさのある、優しく甘い香りです。ミモザによって作られた香料は、その香りの良さから香水やアロマオイル等にも利用されます。採取可能な量が決して多くはないため、高価で取引されています。
ミモザのアロマオイルには、抗うつ作用や鎮静作用があると言われており、ストレスや不安を和らげ、心を落ち着かせるのに役立ちます。
ミモザとアカシアの違い
実は「ミモザ」というのは、オジギソウの学名「Mimosa pudica」に由来しています。フサアカシアという品種がヨーロッパに輸入された際、葉の様子がオジギソウに似ていたことから、人々が「ミモザアカシア」と呼んだそうです。
それからこの言葉が省略され、黄色い花を咲かせるアカシアは総じて「ミモザ」と呼ばれるようになりました。
ちなみに、オジギソウの場合は葉に触れると閉じますが、ミモザの場合は閉じません。
ミモザを使って部屋をおしゃれに
ドライフラワーに最適
ミモザは茎が強く乾燥させやすいため、ドライフラワーに最適です。湿度が低く風通しの良い場所に吊るしておくと、1~2週間ほどで乾きます。後は壁や窓際に飾るだけで、室内の雰囲気をおしゃれにしてくれるでしょう。
花の鮮やかな黄色を楽しみたい場合は花瓶に活けるのがおすすめです。ドライフラワーは活けた後で作ることも可能ですが、綺麗なドライフラワーを作るには新しいものを使用しましょう。
ミモザの日
国際女性デーに由来する「Festa della Donnna」というイタリアの記念日は、ミモザの花を女性に贈ることから、別名「ミモザの日」とも呼ばれています。
当初はすみれの花を贈ることが提案されていましたが、自生している身近な花としてミモザが選ばれたそうです。身近に存在する花であれば、貧富の差に関係なく女性に贈ることが出来るからと言われています。
3月8日には、奥さんやお母さんに感謝を込めて、ミモザの花をプレゼントしてみてはいかかでしょうか?
ミモザ(ミモザアカシア)の育て方と特徴の育て方・管理方法
植え付け・植え替え
植え付けは寒さの厳しい時期を除いた休眠期の間に行います。11月や3~4月がおすすめです。ミモザは乾燥に強く水はけの良い場所を好むため、場所に注意しましょう。また、マメ科に含まれるミモザ(ミモザアカシア)は、移植が難しい植物です。そのため一度植えた後の移植は難しくなります。
地植えの場合は、根鉢より2回りほど大きい穴を掘り、腐葉土を多めに混ぜ込みます。若木の間は幹が細いため、添え木をしておきましょう。風で折れる心配があります。
鉢植えする場合は、深さのある鉢がおすすめです。土は市販の培養土で十分ですが、より水はけを良くしたい際には赤玉土を混ぜると良いでしょう。こちらも支柱を立てておきます。
植え替えする場合は、鉢の大きさに気をつけます。あまり大きい鉢に移してしまうと、根ばかりが生長してしまうためです。また前述の通りミモザは移植は難しいため、植え替えの際は根を刺激しないようにしましょう。
肥料
マメ科の植物であるミモザ(ミモザアカシア)は、窒素を吸収する菌が根に共生しています。そのため肥料を多く与える必要はありません。
地植え、鉢植えともに花が咲き終わる5~6月頃に、速効性化成肥料をお礼肥として与えましょう。肥料は窒素が少なく、リン酸とカリ分が多く配合されているものがおすすめです。
剪定
剪定は花が咲き終わった後から7月までに行いましょう。夏になるとつぼみが生長してしまうためです。
若木の間は枝の数が少ないため、ある程度長さを残して切り戻し、側枝を出させるようにしましょう。翌年からは混んでいる側枝を剪定していきます。下にいくにつれて枝が長くなるように剪定すると樹形を美しく保つことが可能です。
またミモザの高さを抑えたいという時には、任意の高さで幹を切り戻しましょう。
病害虫
ミモザはカイガラムシの被害を受けることがあります。日当たりが悪い場所や、十分に風の通らない場所では特に発生しやすいため注意しましょう。
カイガラムシを発見した場合、柔らかいうちであれば歯ブラシでこすると取り除くことができます。既に固くなっている場合は、被害を受けた枝を除去してから薬剤を撒いておきます。
日当たり
ミモザは比較的乾燥した状態を好み、根付いてしまえば基本的に水やりの必要はありません。ただし、夏の暑さで極端に乾燥するような時期には、朝夕どちらかの涼しい時間にたっぷり水を与えましょう。
鉢植えの場合は土の表面が乾いてから1日置いて、水やりするようにします。こちらも鉢底から水が流れるくらいを目安に、たっぷり与えます。
水やり
ミモザは比較的乾燥した状態を好み、根付いてしまえば基本的に水やりの必要はありません。ただし、夏の暑さで極端に乾燥するような時期には、朝夕どちらかの涼しい時間にたっぷり水を与えましょう。
鉢植えの場合は土の表面が乾いてから1日置いて、水やりするようにします。こちらも鉢底から水が流れるくらいを目安に、たっぷり与えます。
熊本県の海と山に囲まれた田舎で育ち、幼少期からガーデニング好きの祖母を手伝う。高校時代には、音楽を中心に様々な芸術分野に興味を持つようになり、同時に自然の持つ面白さや奥深さに気づく。現在はライターとして活動し、多趣味を活かして幅広いジャンルで執筆。他にもカメラやデザインについて勉強中。自然に囲まれて暮らすのが1つの目標。