ナツツバキ

ナツツバキ(シャラノキ)の育て方と特徴

自然樹形が美しい落葉広葉樹。ツバキのような白い花が咲く。別名シャラノキ、シャラ。

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瀬尾 一樹
監修者 樹木医 瀬尾 一樹

樹木医です。木も草も大好きで、将来は自分だけの森を持ちたいと思っています。木の美しさや育てる楽しさだけでなく、生きものとしての生態的な面白さも伝えていきたいです!好きな木はケヤキです。

執筆者 くずうまま

ハンギングバスケットマスターの資格を保持。日々ガーデニングや寄せ植え、ハンギング作りなどにいそしむ。草花を愛でるのが至福のひととき。

基本データ

分類
庭木-落葉
学名
Stewartia pseudocamellia
科・属名
ツバキ科・ナツツバキ属
別名
シャラノキ、シャラ

白い色の花が咲くナツツバキの特徴

ナツツバキとは

ナツツバキは、本州や四国、九州、沖縄で自生している落葉広葉樹です。大きく成長すると10m以上にもなります。自然樹形が美しく、白い花や特徴的な幹肌もユニークで人気があります。和風・洋風と、どちらの雰囲気にも合うため、多く植栽される庭木のひとつです。

西日や乾燥にやや弱い

本来は山林に自生しているので、湿気があり、半日陰よりの環境を好みます。そのため、強い西日に当たると葉焼けを起こすケースもしばしば。乾燥にもやや弱いため、東側に植えるのがおすすめです。夏場は水やりをして乾燥対策をしましょう。

花の特徴

まるでツバキのような白い花が初夏に開花します。花は短命で1日しか保ちません。また、ナツツバキとよく似ていると言われるヒメシャラですが、花と葉の大きさはナツツバキの方が一回りほど大きい特徴を持ちます。

幹肌の特徴

ナツツバキの幹肌はとても滑らかで、スベスベとした触り心地をしています。灰色の幹はやがて成長し、幹が太くなるにつれて古くなった樹皮が剥がれ落ちます。剥がれた樹皮からは褐色、灰褐色などの幹肌が現れ、まだら模様の特徴的な幹肌へと変化します。

ナツツバキの魅力と楽しみ方

侘び寂びのある一日花

ナツツバキの花は開花して萎れるまでが、1日で終わってしまいます。白く美しい花が見られるのはいっときだけ。開花時はぜひ、ナツツバキの白い花に酔いしれ、散りゆく姿に侘び寂びの趣を感じてみましょう。

紅葉を楽しもう

秋になり、寒暖差が大きくなると、次第に葉が色付き始めます。11月〜12月には葉が真っ赤に染まり、美しい紅葉が楽しめるでしょう。寒暖差が穏やかな地域では、黄色やオレンジ色に葉が色付きます。

幹肌を観察してみよう

ナツツバキの幹はとても特徴的。はじめは滑らかとした幹肌が、成長するにつれてまだら模様へと変化する様子は、見ていて飽きない魅力や楽しさがあります。樹皮がめくれてきたら「どんな色が現れるのか?」と、子供と一緒に樹皮を剥がして観察してみるのも面白いでしょう。

別名「シャラノキ」の由来

ナツツバキは別名「シャラノキ」と呼ばれています。「沙羅の木」「沙羅双樹」とも紹介されますが、この「沙羅双樹」、どこかで耳にしたことがありませんか?そう、平家物語です。

実は、本来のシャラノキとナツツバキは全くの別物で、本物のシャラノキは日本の温室でしか育ちません。しかし、シャラノキは仏教で聖木と称し重宝されていたため、日本では代わりにナツツバキがお寺などへ植えられたことが、別名「シャラノキ」と呼ばれる由来とされています。平家物語の「沙羅双樹の花の色」は、ナツツバキの花の色。ナツツバキを見ながら、平家が盛えた鎌倉時代に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

ナツツバキ(シャラノキ)の育て方と特徴の詳細情報

草丈・樹高
10〜12m
栽培可能地域
関東以南
花色
開花期
6月〜7月
結実期
9月〜10月
耐暑性 / 耐寒性
普通/普通

ナツツバキ(シャラノキ)の育て方と特徴の育て方・管理方法

植え付け・植え替え
12月〜3月の時期が植え付けに適しています。水はけがよく肥沃な土を好むので、地植えする場合は堆肥、腐葉土などの有機物をすき込みましょう。また、水はけが悪い土壌の場合は、赤玉土を一緒に混ぜ込むと、通気性の良い団粒構造の土作りができます。黒土も水持ちや保肥性がよくなるので、土壌改良におすすめです。植え付けたら、支柱を立ててしっかりと支えましょう。

植え替えは、鉢植えで育てている場合に必要となります。根詰まりをすると、新芽が出てこなくなり、ナツツバキの成長が衰えてしまうためです。少なくとも2〜3年に一度は植え替えをして、新しい土に植え替えましょう。用土は市販の土でも育てられます。大きく育てたいなら一回り大きい鉢に植え替えをしてください。同じ鉢でも育てられますが、この場合は古い根を整理したり、古い土をよく落としたりして、根をサイズダウンさせてから植え替えをしましょう。
肥料
ナツツバキはあまり多くの肥料を必要としませんが、肥料をしっかり与えた方が葉の色艶がよくなり、より健康的に育ちます。

1月〜2月の時期は、寒肥を与えましょう。一年の生育をサポートする肥料なので、肥料効果がゆっくりと持続する鶏糞や油かすといった緩効性肥料を施します。肥料が直接根に触れないように、ナツツバキの根元から、おおよそ1m離れた場所に穴を掘り、肥料を埋めて与えます。

6月〜7月の開花後には、お礼肥を与えます。お礼肥には速効性のある肥料が向いているので、規定の量で薄めた液肥を与えるといいでしょう。
剪定
ナツツバキ(シャラの木)の剪定時期は、花が開花した後の7月ごろと、冬の休眠期間中におこないます。

ただ、ナツツバキは自然樹形を楽しむ庭木なので、基本的には剪定を必要としません。こみ合った枝、ひこばえ(根元から立ち上がる枝)、樹形を乱すような枝など、不要な枝が出てきたら、適宜剪定をしていきましょう。不要枝を剪定するときは、付け根から切り取ることがポイントです。また、冬の時期は芽の位置を見ながら、なるべく外芽を残すようにして剪定すると、自然な枝ぶりの樹形に整うでしょう。
病害虫
チャドクガは毒性を持つことで知られる毛虫です。ツバキやサザンカなどの庭木を好むため、ナツツバキにも発生することがある害虫です。刺されてしまうとひどい痒みを伴い、皮膚がかぶれてしまうので要注意。4月〜5月と8月〜9月の間は、チャドクガが卵から孵化する時期です。葉をつぎつぎに食害していくので、発見次第駆除しましょう。チャドクガを駆除するには、まずは長袖長ズボンを着て、首や顔もできる限り隠し、毒のある毛から身を守ります。密集しているなら、枝ごと剪定して取り除きましょう。殺虫剤を使用するなら、毛虫用の毛が固まるタイプのものを使って駆除してください。

他には、灰色かび病などの病気が発生するケースもあります。病気によりナツツバキが枯れてしまうことは稀ですが、美しい景観を保つためにも、あらかじめ薬剤を散布し、予防をしておくといいでしょう。
日当たり
ナツツバキは乾燥に弱い庭木です。土の表面をチェックして乾いていたら、水やりのタイミングとなります。鉢植えは鉢の底から水が流れ出るまで、地植えは水鉢に水がたっぷりと溜まるまでを目安に水を与えましょう。

特に夏場は暑さにより、乾燥や水切れをしやすいので気をつけます。朝か夕方の涼しい時間帯に水やりをおこなってください。夏以外の時期も、降雨がない日が続くようであれば、水やりをおこないましょう。
水やり
ナツツバキは乾燥に弱い庭木です。土の表面をチェックして乾いていたら、水やりのタイミングとなります。鉢植えは鉢の底から水が流れ出るまで、地植えは水鉢に水がたっぷりと溜まるまでを目安に水を与えましょう。

特に夏場は暑さにより、乾燥や水切れをしやすいので気をつけます。朝か夕方の涼しい時間帯に水やりをおこなってください。夏以外の時期も、降雨がない日が続くようであれば、水やりをおこないましょう。

出典(引用元)

ナツツバキの育て方 – みんなの趣味の園芸 NHK出版栽培管理

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