防草シートは、太陽光を遮断し、雑草が生えるのを防ぐシートです。
土がむき出しの場所だけでなく、砂利や人工芝の下にも敷いたほうが良いことを知っていますか?
美しい庭づくりには欠かせない防草シートの選び方やおすすめ商品を紹介します!

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目次

砂利や人工芝の下にも防草シートを敷いたほうが良い理由

防草シートの施工中

 防草シートは、雑草が生えるのを防いだり、既に生えている雑草を絶やしたりしたい場所に敷くシートです。
公園や道路の中央分離帯など公共のエリアで使われるほか、一般家庭の庭の通路や玄関まわり、駐車場、ウッドデッキの下でも活躍します。

 実は、土がむき出しになっている場所はもちろん、砂利やウッドチップ、レンガ、人工芝の下にも敷いたほうが良いアイテムなんです!
砂利などで地面をカバーすれば、雑草は生えてこなくなるのでは?という気もしますよね。
砂利や人工芝の下にも防草シートを敷いたほうが良い理由を、まずはご説明します。

砂利や人工芝は日光を遮断できない

太陽の光

 植物の種が発芽するには、水・光・温度の3つの条件が必要。
実は、砂利や人工芝には、それほど太陽光を遮断する効果がありません。

 雑草の種に、砂利や人工芝のすき間から太陽光が届くと、どんどん発芽してしまうのです。
特に、スギナやドクダミ、イネ科の雑草など力の強い雑草なら、砂利や人工芝の重みをものともせず芽を出すでしょう。

除草しづらくなることも

雑草を持つ手

 砂利などを敷いてある場所の雑草は、むき出しの土に生えた雑草より抜くのが大変なケースも少なくありません。
雑草を抜こうとしても、根っこが砂利や人工芝に引っかかってしまい、抜きづらかったという経験はありませんか?
雑草を根こそぎ刈り取れる草刈り鎌も使用できません。
防草シートで雑草を減らしましょう。

防草シートがあれば雑草の根が深く張らない

地面に置かれた軍手と庭道具

 たとえ砂利や人工芝に雑草が生えてしまっても、防草シートがあれば根が深く張るのを防ぐことができます。
根が浅い雑草しか生えないので、草取りが格段に楽になるでしょう。
スギナやドクダミのように、地下茎で増える雑草の根絶にも効果的です。

砂利の下に敷く防草シートは耐久性の高いものがおすすめ

砂利の上の防草シート

 砂利の下に敷くなら、耐久性の高い防草シートを選びましょう。
鋭利な砂利がこすれても、破れたり、擦り切れたりしにくい、不織布の防草シートが向いています。
人や車がひんぱんに通る場所なら、なおさら耐久性のあるものを選んでください。

 不織布の防草シートの中でも、特に耐久性が高いのは「高密度不織布」のシートです。
材質や種類がよくわからない場合、「砂利下用」と記載された商品を選んでも良いでしょう。

 一方、安価な織布のシートは、耐久性はいまいちで、砂利との相性が良くありません。
一度施工した砂利やシートを剥がし、貼り替えるのは重労働です。
目先の価格の安さではなく、耐久性や耐用年数を重視するのをおすすめします。

人工芝の下にも防草シートは敷いたほうがいい

人工芝

 シート状の人工芝は、砂利やウッドチップよりも雑草を抑制してくれそうなイメージがあるかもしれません。
しかし、人工芝は防草を目的としてつくられておらず、雑草を抑制する効果はさほど見込めないのが実状。
ある程度は日光を遮断する効果がありますが、雑草をゼロにできるほど十分ではありません。

 人工芝にあいている水はけのための透水穴や、シートとシートの継ぎ目からも雑草が生えてきやすいです。
防草シートと人工芝を組み合わせることで、人工芝の弱点を補えます。

 人工芝の下に敷く防草シートも、砂利と同じく耐久性・遮光性共に優れた、密度の高い不織布のシートがおすすめです。
なお、土の上ではなくコンクリートに人工芝を敷く場合は、防草シートは必要ありません。

ホームセンターで売っている防草シートには注意が必要かも

黄色の注意マーク

 ホームセンターや100円ショップで見かける防草シートの多くは、価格の安い織布タイプです。
織布は、不織布と比較して目が粗く、遮光率や耐久性が劣り、雑草を抑える効果がいま一つだと言われています。

 一般的に、織布の耐用年数は5年程度、不織布の耐用年数は10年程度です。
砂利や人工芝と一緒に防草シートを敷いた場合、防草シートを貼り替えるには砂利や人工芝を一度どかさなけらばなく、非常に手間がかかります。
多少価格が高くても、耐用年数の長い不織布の防草シートがおすすめです。

砂利や人工芝の下にもおすすめな防草シート5種類を紹介します

積み上げた上に置かれた星型の積み木

砂利や人工芝の下に敷くのにもおすすめな、耐久性に優れた防草シートを5種類紹介します。

防草シートの遮光率と耐久性は全商品中トップクラス【ザバーン 350】

 米国の化学メーカー、デュポン社が開発した「ザバーン350」は、数ある防草シートの中でも高い耐久性や遮光率を誇る防草シートです。
0.8mmと分厚く、丈夫なポリプロピレン製の不織布です。

 スギナなど貫通力の強い雑草も含め、ほぼ全ての雑草に対応していると言っても過言ではないでしょう。
耐久性だけでなく、排水性に優れているのも特徴です。

 生命力の強いイネ科の雑草やスギナ、ドクダミなどが生えやすい場所や、とにかく防草効果を重視したい人におすすめ。
耐用年数は10年~15年で、砂利の下に施工した場合は半永久的に使用可能です。
貼り替えの手間を減らしたい人にも向いています。

素材:不織布(ポリプロピレン)
耐用年数:10年~15年(砂利の下なら半永久)
目安価格(1㎡あたり):740円

高い遮光率と耐久性と扱いやすさを兼ね備えた万能型【ザバーン 240】

 「ザバーン240」は、貫通力の強い雑草にも対応した強力防草シートです。
「ザバーン350」よりやや薄手で、一般家庭でも扱いやすいでしょう。
グリーン(G)とブラウンブラック(BB)を展開しています。

素材:不織布(ポリプロピレン)
耐用年数:7年~13年(砂利の下なら半永久)
目安価格(1㎡あたり):540円

貫通抵抗性に優れ、イネ科のシート突き破りを防ぐ【東レ アクスター】

 「アクスター」は、東レが展開するポリエステル長繊維不織布の防草シートです。
ポリエステルは、紫外線に強く、砂利や人工芝でカバーしないむき出しの状態で施工する場合にもおすすめです。

 樹木の根が貫通するのを防ぐほど突き破りに強く、防草シートとしてだけなく防根シートとしても使われています。
イネ科など、貫通力の強い雑草にお困りのエリアにぴったりなシートです。

素材:長繊維不織布(ポリエステル)
耐用年数:ー
目安価格(1㎡あたり):550円

高い遮光率と通気性を両立させ、カビや悪臭を防ぐ【アストロ 防草シート】

 アストロは、不織布の収納ケースなどの生活雑貨を展開するメーカーです。
アストロの防草シートは、96.7%と高い日光遮断率と、優れた透水性を両立しているのが特徴です。

 防草シートの下にこもった湿気は、カビや悪臭、害虫が発生する要因にもなります。
雨が多い地域や、ジメジメしやすい場所にもおすすめ。
蒸れやすい人工芝の下にも最適です。

素材:不織布(ポリプロピレン)
耐用年数:ー
目安価格(1㎡あたり):300円

コストパフォーマンスが高い!抗菌剤入りの防草シート【シンセイ 防草シート】

 農業用資材の開発・販売会社であるシンセイの防草シートは、抗菌剤入りで防カビ効果が期待できる素材を使用しています。
湿気がこもる人工芝の下など、カビが気になる場所に向いています。

 1㎡あたりの目安価格が100円~200円と、圧倒的なコストパフォーマンスの高さも魅力です。
大きな庭や畑など、広い面積に施工するときにぜひ検討してみてください。

素材:高密度不織布(ポリプロピレン)
耐用年数:4年~5年
目安価格(1㎡あたり):100円~200円

庭づくりでお悩みの方はsmileガーデンへご相談ください!

スマホを持つ女性

 自分で防草シートの施工をするのはとても大変で、予想以上に労力とお金がかかります。
smileガーデンでしたら見積もキャンセル料も無料です。
一度問い合わせてみるのはいかがでしょうか?

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氏永 勝之
監修者 smileグループCEO
株式会社ガーデンメーカー 代表取締役
愛知農園植木苗木株式会社 専務取締役
一般社団法人ガーデンビジネス協会 代表理事
氏永 勝之

愛知県稲沢市生まれ。稲沢市が「日本四大植木産地」であることもあり、幼少期から植木に囲まれて成長。
東京農業大学卒業後、名古屋市内の造園会社に就職。公園の整備工事から国交省事業の国道整備工事における土木及び街路樹等の植栽工事に現場代理人として携わる。

執筆者 小原らいむ

植物が大好きなライターです。小学校の自由研究は「雑草の研究」でした。忙しい毎日でも無理なく楽しめるガーデニングを日々研究しています。雑草&野草・カラーリーフ・球根植物・100円ショップの園芸グッズ。