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ガマズミ(ビバーナム)
2022.04.19

ガマズミ(ビバーナム)の育て方や特徴

美しい花と果実が特徴の落葉低木。
春に咲く白い花には小さな虫たちがたくさん集まり、秋に熟す甘酸っぱい果実には鳥たちが集まる。
雑木林など日本の山野にも自生し、近い仲間の似た種類の木が多い。

基本データ

  • 分類庭木-落葉
  • 学名Viburnum dilatatum Thunb.
  • 科・属名ガマズミ科ガマズミ属
  • 別名アラゲガマズミ

日本にたくさん似た木がいる、雑木林の木

ガマズミとは

 
ガマズミは、ガマズミ科ガマズミ属に分類される落葉低木です。
図鑑によってはスイカズラ科やレンプクソウ科といったグループに分類されていることもあります。
 
北海道西南部から九州まで広く分布しており、丘陵地の落葉広葉樹林などで見られることの多い木です。
 
日本在来の木ということもあり、育て方もそう難しくないので、多少放っておいてもたくさんの花や実を咲かせることができます。
花言葉は「結合」など。

 

同じ属の似た木が多い

 
ガマズミ属には似た木が多く、関東でも生えるようなものだとコバノガマズミ、ミヤマガマズミ、オトコヨウゾメなど、西日本ではそれらに加えてハクサンボクやチョウジガマズミなど、様々な種類があります。
 
同じような環境に生える場合も多く、山野で見かけたとき、パッと見だと識別に迷うことも多いです。
しかし、葉っぱの形や毛の状態、花や実の付き方など、それぞれの種類に個性があります。
 
中でもガマズミは、アラゲガマズミの別名の通り、葉っぱにびっしり毛が生えていてフサフサになっているのが特徴です。

 

甘酸っぱい実ができる

 
ガマズミは秋になると真っ赤な実をたくさんつけます。
それぞれ小さいのであまり食べた気になれませんが、甘酸っぱくてちょっと美味しい実です。
果実酒として使われることが多く、たくさんの果実をホワイトリカーなどに漬けこんで作られます。

花も実も楽しむ

雑木風の庭にぴったり

 
ガマズミは日本の雑木林に元々生えている木ということもあり、雑木風の庭にぴったりの木です。
大きくなる別の木と一緒に植えると、雑木林の優しい感じを再現できることでしょう。
 
5月ごろに咲く花は派手さはありませんが美しく、桜やヤマブキが散って寂しくなった庭をきれいに彩ってくれます。

 

花や実を楽しむ

 
雑木風の庭でなくても、ガマズミはその魅力を存分に発揮してくれます。
 
小さな白い花が集まって咲く様子は、アジサイのような大きさや派手さはありませんが、西洋風の庭にもしっかりマッチします。
秋になると真っ赤な実がたくさんつくのも美しいです。
 
季節ごとに様々な変化を見せるのが非常に楽しい木で、庭の雰囲気を選ばず植えることができます。

 

実は果実酒などにも

 
ガマズミ
 
ガマズミの実は果実酒に使うことができます。
他の果実酒と同様に、熟した実を氷砂糖と一緒にホワイトリカーに漬けこむだけなので、作り方も簡単です。
 
山野で見かけたガマズミの実を収穫しようとすると、どうしても鳥たちのご飯を奪っている罪悪感や、人目が気になってしまうところですが、庭に自分で植えたガマズミなら何もためらうことはありません。
 
毎年たくさんの果実酒をつくることができます。

 

生き物観察ができる

 
ガマズミの木が一本あると、庭にたくさんの生き物がやってきます。
春に咲く花には小さなコガネムシの仲間やアブなどがやってきます。
 
皿のように広がる花は多くの虫が利用できるので、やってくる種類は本当に多く、見ていて飽きません。
その虫たちを食べにクモやカマキリが待ち構えている様子も見ることができ、庭の中に小さな自然ができているようでとても楽しいです。
 
秋になると、果実を食べに鳥たちがやってきます。
甘酸っぱい実は鳥からしても美味しいようで、たくさんの鳥が食べに来ます。

育て方・管理方法

≪ 詳細情報 ≫

 
草丈・樹高
 
2~5m
 
栽培可能地域
 
全国
 
花色
 

 
開花期
 
5~6月
 
結実期
 
9~11月
 
耐暑性/耐寒性
 
どちらも強い
 

≪ 育て方 ≫

 
植え付け・植え替え
 
葉っぱが落ちてから芽吹くまでの11~3月ごろに行います。
ただ、1月などの厳冬期はなるべく避けるのが無難です。
土質は選びませんが、腐植質の豊富な肥沃な土に植えてあげると良いでしょう。

 
肥料
 
基本的に、施肥をする必要はありません。

 
剪定
 
11月から3月の、葉っぱが落ちている時期に剪定します。
次の年の花芽は7月中旬~8月ごろにつくられるので、花数が減ってしまうのが気になるところですが、ガマズミの花芽は枝先だけでなく枝の途中にある芽にもつくられるので、花が全く咲かなくなるということはありません。
なるべく多くの花を咲かせたいという場合は、剪定を少なめにするか、花が終わってすぐに剪定するようにしましょう。
いずれにせよ、勢いよく上に向かって伸びる徒長枝は花芽がつきづらいし樹形も崩れるので、根元から切ってしまってかまいません。

 
病害虫
 
病害では、葉に斑点ができる褐斑病や黒紋病などが発生します。
いずれも木を枯らすほどのものではありませんが、大発生した場合や見た目が気になる場合などは、病気の出ている葉っぱを取って焼却処分することで対処が可能です。
害虫は、葉っぱをかじるサンゴジュハムシやクワゴマダラヒトリに加え、汁を吸うチャノマルカイガラムシなどが発生することがあります。
 
サンゴジュハムシは新芽から出たばかりの葉っぱを大量に食べてしまい、短期間で木が丸坊主になってしまうことがあるので、見た目上あまりよくありません。
それぞれ幼虫本体や幼虫のつくる巣(クワゴマダラヒトリの場合)を見つけたら捕殺したり、適用農薬を散布することで対処しましょう。

 
日当たり
 
明るいところでよく育ちますが、本来落葉樹林の低木層などに多い木なので、直射日光が一日中当たるような場所よりはやや半日陰くらいの場所を好みます。

 
水やり
 
地植えの場合、植え付けてから活着するまではしばらく水やりをしますが、旺盛に枝葉が伸び始めてからは気にしなくて問題ありません。

出典(引用元)

日本樹木医会
「樹木医必携」
村越匡芳監修
「庭に植えたい樹木図鑑」
山と渓谷社
「樹に咲く花 合弁花・単子葉類・裸子植物」

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