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山茶花 サザンカ
2020.11.20

サザンカ

サザンカ(山茶花)は剪定するとよく分岐するため、生垣に使用されることが多い。冬の時期は常緑で花も開花。生育は遅く管理がしやすい樹木と言える。
白花や赤色の花は和風の庭によく合うが、バラのような花が咲くものは洋風の庭にもよくマッチする。

基本データ

  • 分類庭木-生垣
  • 学名Camellia sasanqua
  • 科・属名ツバキ科・ツバキ属
  • 別名イワハナビ、ヒメツバキ

サザンカ(山茶花)の主な特徴、系統や種類は?

サザンカとは

 
サザンカ(山茶花)は日本原産の樹木です。
自生している地域は、本州では山口県、他に四国や九州、沖縄などがあります。古くから庭の樹木と生垣に植えられており、冬の寒々しい時期に花を咲かせるため多くの人々から愛されている常緑の花木です。
関東では戸外で簡単に育てられますが、寒さが厳しい地域では冬越し対策をしないと栽培が難しくなります。耐陰性があることから日陰にも耐え、潮風にも強い特長も持っています。
 

系統と開花時期

 
サザンカは3つの系統に分類できます。サザンカ系、カンツバキ系、ハルサザンカ系があり、それぞれ系統ごとに開花時期や樹形などが異なります。

◇サザンカ系
開花時期は10月〜12月。樹形は立性で枝が上方向に成長。
◇カンツバキ系
11月〜3月が開花時期で、長く花を楽しめます。枝が横に広がることから横張りの樹形になりますが、タチカンツバキのように立性に育つ品種もあります。
◇ハルサザンカ系
12月〜4月が開花時期。サザンカとツバキの交雑種であるため、樹形などは品種によってさまざまです。
 

300もの園芸品種がある

 
園芸品種が豊富なサザンカは、現在300もの種類があることで知られています。咲き方には一重咲き、八重咲き、獅子咲き、千重咲きなど。花色は白、ピンク、赤、ぼかしのある色味など、多様なサザンカがあります。
可憐に咲く白花がある一方で、豪華絢爛なもの、バラのような花姿の品種もあるので、庭や家にマッチするサザンカを選べるはず。
 

サザンカとツバキの違い

 
サザンカとツバキは姿が似ているため、見分けがつかないという人が多くいます。主な違いは花の散り方、葉の付け根部分と子房にある毛です。
サザンカは花が咲き終わるとバラバラに散る花弁に対し、ツバキは花が丸ごとポトッと落ちます。
また、サザンカには葉の付け根部分と子房に毛がありますが、ツバキにはそれがありません。葉の大きさもサザンカの方が一回り小さいので、よく見比べて区別してみてください。
 

毛虫に注意しよう

 
ツバキ科の樹木には、チャドクガと呼ばれる毛虫が発生するリスクがあります。チャドクガの毛が肌に触れると、ひどいかゆみや強烈な痛みが走り、皮膚炎を引き起こします。毛虫の毛は風で飛んでくることもあるため、風向きに注意しつつ決して近づかないように注意しましょう。チャドクガを発見した場合は、毛虫を駆除してくれる業者に頼むのが一番安心です。

可憐なサザンカの魅力と楽しみ方

サザンカの花言葉

 

サザンカの花言葉は、「困難に打ち克つ」「ひたむきさ」。これは本格的な冬が到来する時期にサザンカが花を咲かせることが由来とされています。
また、花色ごとの花言葉もあり、白いサザンカは「あなたは私の愛を退ける」。ピンク色のサザンカは「永遠の愛」。赤い色のサザンカは「あなたがもっとも美しい」といった花言葉もあります。
 

生垣に最適

 
成長が遅く、剪定するとよく分岐することから、サザンカは生垣に多く利用されます。冬の時期も常緑なので、道路からの目隠しや外からの視線を遮るのに最適です。冬の時期は生垣が花で飾られるのも魅力的ですね。
 

鉢植えや盆栽で楽しむ

 
サザンカは地植えするだけでなく、鉢植え、盆栽で楽しむのもおすすめ。鉢植えは置き場所を適宜移動できるのがメリット。寒さが厳しい時期は霜が降りない軒下で育てると、多くの蕾をつけて長く花を咲かせてくれます。
自然を表現する盆栽では、サザンカの可憐な花と、深みのある葉色が、盆栽に彩りを添えて冬の神秘的な景色を作り出してくれるはず。
 

挿し木をして増やすのも面白みがある

 
サザンカは冬の時期も挿し木ができるため、気に入ったものは挿し木で増やし、栽培してみるのも面白いでしょう。
挿し木にする枝は新しいものを選び、2〜3枚の葉を残して10cmほどの長さにカット。発根促進剤を切り口につけておくと、挿し木が成功しやすくなります。清潔な土に挿し木をし、直射日光を避けて水やりをしながら管理しましょう。
 

メジロを庭に呼び込める

 
サザンカやツバキは、冬に咲く貴重な花。野鳥にとっては需要なエネルギー源となります。
目の周りが白いことから名付けられたメジロは花の蜜が大好き。サザンカを庭に植えることで、可愛いメジロが姿を現すかもしれませんよ。

育て方・管理方法

詳細情報

 

草丈・樹高

2m〜6m

 

栽培可能地域

東北南部以南

 

花色

白、ピンク、赤、複色

 

開花期

10月〜4月
※系統によって開花時期が早い・遅いがある

 

結実期

9〜10月

 

耐暑性/耐寒性

強い/普通

 

育て方

 

植え付け・植え替え
サザンカの植え付け・植え替えに適した時期は、3月中旬〜4月まで。秋の9月中旬〜10月中旬も適した時期です。

用土は弱酸性で水はけのいい土を好みます。アルカリ性の土壌では生育が悪くなり、葉が黄色くなるリスクも。コンクリートがある場所は土壌がアルカリ性に傾きやすいので注意しましょう。

地植えする時は、腐葉土、鹿沼土、赤玉土などをすき込んで、水はけのいい土作りを目指します。鉢植えは市販の培養土を使用するのもおすすめ。植え付け・植え替えの際には、根鉢を崩さないよう丁寧に扱い、少し土を盛って高く植えると水はけがよくなります。

 

肥料
地植えは2月の時期に寒肥を与えてください。寒肥には油かす、骨粉などの有機肥料を施すと、生育にいい影響を与えます。
鉢植えで育てている方は開花後のお礼肥として、株元に化成肥料を与えましょう。
 

剪定
剪定は3月〜4月の時期が適期ですが、カンツバキ系、ハルサザンカ系は開花が終わってからの剪定で問題ありません。6月以降に花芽が作られることから、6月までには剪定を済ませましょう。ただし、強く刈り込む強剪定を行った年は、たとえ6月までに剪定を行ったとしても花が咲きにくくなります。強剪定は数年に1回にとどめ、毎年の剪定は姿形を整えたり、風通しをよくしたりする程度に行うことをおすすめします。

 

病害虫

ツバキ科の樹木は、チャドクガの毛虫が好みます。特に、葉が密集しているとチャドクガが発生しやすくなるため、剪定で風通しよくしておくと効果的です。
なお、サザンカがなりなすい病気には、もち病、すす病、炭疽病などがあります。病気が発生した葉と花は、感染が広がらないよう取り除いて処分しましょう。

 

日当たり

基本的には日当たりのいい場所を好みますが、耐陰性があるため日陰でも栽培できます。しかし、夏の直射日光には弱いので、西日が当たらない場所を選んで植え付けましょう。また、寒さが厳しい地域では軒下や屋内で管理するか、寒風の当たらない場所で育てるようにしてください。

 

水やり

地植えした株は、植え付け後1年間は定期的に水を与えましょう。特に夏は水切れしやすいため、降雨がない日が続く時は注意してください。
一方、鉢植えはすぐに水分がなくなるので、水やりの頻度が多くなります。土の表面が乾いていたら水やりのタイミング。鉢底から水が流れ出るまでしっかり与えましょう。

 

育てやすさ

★★★★★★

出典(引用元)

サザンカの育て方 – みんなの趣味の園芸 NHK出版

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