ラベンダーは、美しい紫色の花と芳醇な香りが楽しめるシソ科のハーブです。
種類が多いのが特徴で、香りや花の咲き方はもちろん、暑さ・寒さへの耐性もそれぞれ異なります。
代表的なラベンダーの種類と見分け方を知り、理想の1株に出会いましょう!


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目次

ラベンダーとは

ラベンダー畑

真っ直ぐに伸びる茎と、ふんわりと広がる香りが魅力的なラベンダー。
夏の庭を紫色に染めるその姿は、見る人の心を和ませます。
強い日差しを好み、乾燥にも強い性質があるため、日本の夏にも適応しやすい植物です。
また、ラベンダーは寒さにも比較的強く、冬の厳しい気温の中でも枯れることなく越冬することができます。
夏から秋にかけての生育が活発な時期には、適切な剪定を行うことで株を若々しく保ち、美しい花を長く楽しむこともできますよ!

英語名Lavender
別名ラバンデュラ
科名シソ科
属名ラバンデュラ属
特性・形態常緑性低木
樹高20〜100cm(品種により異なる)
原産地地中海沿岸
USDA zone5〜9(品種により異なる)
耐寒性品種により異なる(イングリッシュ系は耐寒性が強い)
耐暑性品種により異なる(フレンチ系は暑さに強い)
耐陰性あり(品種により異なる)
ラベンダーの基本情報

ラベンダーは香りの強さだけでなく、栽培のしやすさでも人気の常緑性ハーブです。
庭植えだけでなく、鉢植えでも育てやすく、初心者でも管理しやすいことがポイント。
日当たりの良い場所に植えると、季節を問わず元気に育ちます。
庭やベランダに1株あるだけで、その香りとともに癒しの空間を作り出せるのがラベンダーの魅力の1つです。
ガーデニング初心者にもおすすめのハーブといえるでしょう。

また、ラベンダーは「強い香りで害虫を寄せつけない」という特性を持ち、庭木やほかの植物を守る役割も果たしてくれます。
そのため、混植にも適しており、特にハーブガーデンや花壇のアクセントとしても人気があります。
剪定や挿し木による繁殖も比較的容易で、季節を感じながら、手をかける楽しさも味わうことができる植物です。

ラベンダーの花の特徴

ラベンダーの花は、庭を美しく彩り、特有の香りで季節感を演出してくれる美しい花木のひとつです。
シソ科のハーブとして知られ、その鮮やかな紫色の花は、毎年の開花が楽しみになります。
ラベンダーの花は、一般的には5月から7月にかけて見ごろを迎え、咲き始めた頃の芳醇な香りは、ハーブティーやオイルの原料としても人気です。

種類によって花の形や色も異なり、イングリッシュ系は「これぞラベンダー」と言えるフローラルな香りと細長い穂状の花が特徴。
フレンチ系は、花の先端にウサギの耳のような苞葉が付き、遠目からも華やかな印象を与えます。
さらに、イングリッシュ系やフレンチ系の中にはピンク色や白色の品種もあり、庭に植えれば、紫との美しいコントラストが楽しめます。

ラベンダーの花は、暑さに強い品種や耐寒性のある品種が選べるため、四季を通じて鑑賞できる常緑性の庭木としておすすめです。
適切な剪定を行えば、花付きが良くなり、株も整います。
剪定は、花が咲き終わる5月から6月頃が最適。
花の見た目を美しく保ち、収穫した花をドライフラワーとして活用することも可能です。

家庭でラベンダーを育てるときは、日当たりの良い場所に鉢植えや地植えで育てるのがおすすめですが、一部の品種は日陰にも耐えられます。
初心者でも育てやすいラバンディン系は、丈夫で香りも豊かです。
四季咲きで花を長期間楽しめるものもあるので、庭づくりに取り入れれば長く楽しめますよ。

ラベンダーの葉っぱの特徴

ラベンダーの葉っぱは、四季を通して庭を彩り、視覚的にも香りでも楽しませてくれる花木です。
一般的に細長くシュッとした形が特徴で、シルバーがかったグリーンの色合いが庭に上品さを与えます。
イングリッシュ系やラバンディン系の葉は、ローズマリーのような細長い形で、寒さや暑さに比較的強く、庭木としても鉢植えとしても人気です。

一方で、フレンチ系のラベンダーは、葉にギザギザとした鋸歯状の模様が入り、視覚的な個性が引き立ちます。
プテロストエカス系(レースラベンダー)の葉はレースのような繊細な模様があり、寄せ植えなどにも最適です。
特にレースラベンダーは、日陰でも育てやすい特徴があり、日当たりに制限がある場所でも楽しむことができます。

ラベンダーの葉っぱは剪定後にも爽やかな香りを放ち、そのままドライにして香りを楽しむのもおすすめ。
香りの効果も豊富で、葉っぱを摘んでハーブティーにしたり、ドライハーブとして採取し、リラックス効果のあるお茶や「サシェ」といわれる香り袋にするのも人気です。

ラベンダーの葉っぱは香りだけでなく、見た目にもさまざまなバリエーションがあり、庭の雰囲気を引き締めます。
初心者でも育てやすく、好みの葉の形や耐寒性、耐暑性を考慮して選ぶとより一層、庭づくりが楽しくなります。

ラベンダーの選び方

CHOICEの文字

ラベンダーは、鮮やかな花や香りが楽しめる庭木として、ガーデニング初心者からベテランまで人気の植物です。
選ぶには見た目や香りだけでなく、育てる環境や目的に応じた品種選びが大切。
例えば、暑さや寒さへの耐性、日陰での育ちやすさ、花の色や香りの強さなどをポイントにすると、育てやすく管理も楽なラベンダーが見つかります。

ラベンダーの品種は、イングリッシュ系やフレンチ系、レースラベンダーなどさまざまで、それぞれに特徴があるため、植える場所やお手入れのしやすさを考慮することが大切です。
初心者でも安心して育てられる品種や、暑さに強いラベンダーを選べば、長く楽しむことができ、さらに庭全体の景観にも自然に溶け込みます。

また、色や形も豊富で、紫のほかにピンクや白の品種もあり、複数の色を組み合わせることで、庭や鉢植えのデザイン性もアップ。
さらに、人気やランキングで選ぶと、信頼性の高い品種や評価の良い苗を手に入れやすいのもメリットです。

ここでは、ラベンダーの選び方について下記5つ紹介します。

①育てやすい品種を選ぶ
②初心者におすすめから選ぶ
③色から選ぶ
④暑さに強い種類から選ぶ
⑤ランキング・人気から選ぶ

育てやすい品種を選ぶ

庭道具

ラベンダーは見た目の美しさだけでなく、香りや効能も楽しめる庭木のひとつですが、育てやすさを考慮して品種を選ぶと管理が楽で、毎年の手入れもシンプルになります。
特に育てやすい品種としておすすめなのが、ラバンディン系とフレンチ系のラベンダーです。

ラバンディン系ラベンダーは、イングリッシュラベンダーとスパイクラベンダーを交配してできた品種で、暑さや湿気に強く、耐寒性もあるのが特徴。
四季を通して育てやすく、日本の気候でも比較的丈夫に育つため、初心者にも人気の品種です。
背が高くなる傾向があるので、広めのスペースに地植えすると、存在感がある庭木としても楽しめます。

一方、フレンチ系ラベンダーは、暑さに強く暖地でも元気に育ち、特に関東より西の温暖な地域におすすめです。
フレンチ系の花はウサギの耳のような苞葉が特徴的で、可愛らしい見た目が鑑賞用としても人気。
日当たりの良い場所を好むため、庭の中でも日光がしっかり当たる場所に植え付けるのがポイントです。

初心者におすすめから選ぶ

初心者マーク

初めてラベンダーを育てるなら、手入れが簡単で丈夫な品種を選ぶのが成功のポイント。
特におすすめなのが、育てやすいラバンディン系やフレンチ系のラベンダー。
どちらも暑さや湿気に強く、日本の気候にも適応しやすい品種です。

イングリッシュラベンダーとスパイクラベンダーを交配してできたラバンディン系ラベンダーは、生長が旺盛で丈夫な品種です。
耐寒性と耐暑性のバランスが良いため、関東以南の温暖な地域から比較的寒さが厳しい地域まで幅広く育てられます。
花が咲くと豊かな香りが広がり、切り花にしたりドライフラワーにしたりすると活用しやすく、ラベンダーならではの楽しみ方が満喫できます。

もう一つ、フレンチラベンダーも初心者向きでおすすめです。
比較的暑さに強いので、日当たりの良い場所なら関東から南の地域で元気に育ちます。
ウサギの耳のようなかわいらしい花の形が特徴で、花色も豊富なので、庭のデザインに合わせて色を選ぶのも楽しいですね。
特に、ピンクや白の花色がある品種も多いので、色の組み合わせで庭に彩りを加えられます。

初心者でも育てやすいよう、ラベンダーは乾燥を好む環境が基本。鉢植えで育てる場合は、水はけの良い土を選び、土が乾いたらたっぷり水をあげるくらいでちょうど良く育ちます。剪定のタイミングも大切で、花が終わった5月や7月、秋の8月から9月に剪定を行うと、翌年も美しい花を楽しめます。

色から選ぶ

ラベンダーの魅力といえば、やはり豊かな花色です。
庭や鉢植えに彩りを添えるためには、好みの色を基準に選ぶのも楽しい方法です。
代表的な紫色はもちろん、ピンクや白、淡いブルーなど、ラベンダーの色は意外にバリエーション豊かです。

紫色のラベンダーは「ラベンダーらしい色合い」として人気で、イングリッシュ系やラバンディン系などが豊かな紫色の花を咲かせます。
紫はほかの植物とも合わせやすく、ナチュラルなガーデンに溶け込みやすい色です。

ピンクのラベンダーは、庭にやわらかでかわいらしい雰囲気をプラスしたいときにぴったりです。
特にピンク色のフレンチラベンダーやイングリッシュ系の「エレガンス・ピンク」「ナナロゼア」などは、淡い色合いが庭を明るくしてくれます。

青紫色や淡いブルーの品種も爽やかで、夏の庭に涼しさをもたらしてくれる効果が期待できます。

また、白いラベンダーは清楚で上品な印象を与える色です。
特にラバンディン系の「エーデルワイス」やフレンチ系の「アルバ」などは、単体でも美しいですが、紫色やピンク色のラベンダーと組み合わせて植えるとコントラストが生まれ、より魅力的な庭になります。
庭のアクセントやグラデーションを意識しながら、組み合わせを楽しんでみてください。

色の違いは、庭のテーマや季節感に合わせて変化をつけるのにも便利。
庭木としてのラベンダーを選ぶときには、生長後の色合いをイメージしながら、理想のラベンダーを見つけてくださいね。

暑さに強い種類から選ぶ

日本の暑い夏にラベンダーを育てるなら、暑さに強い種類を選ぶと安心です。
特にフレンチ系やデンタータ系(フリンジドラベンダー)は、暑さに耐える力があり、関東以西の温暖な地域でも元気に育ちやすい品種です。
フレンチラベンダーは、花の先端にウサギの耳のような苞葉が特徴的で、見た目も愛らしく、庭や鉢植えのアクセントとしても人気があります。
また、花色も豊富で、紫のほかにピンクや白もあり、庭に彩りを加えたいときにもぴったりです。

デンタータ系(フリンジドラベンダー)は、葉にギザギザの鋸歯模様があり、ラベンダーらしい爽やかな香りを楽しめるのが特徴。
フレンチ系よりも少し甘めの香りがあり、暑さにも湿気にも比較的強いため、夏にしっかり育てたい方におすすめです。
日当たりの良い場所に植えれば、株がしっかりと育ち、葉も濃い緑色になり健康的に育ちます。

暑さに強い品種は、夏場の管理も比較的簡単です。
鉢植えの場合は、通気性の良い場所に置くことで、暑さや湿気での根腐れを防ぎやすくなります。
庭植えの場合は、土が乾燥気味になるよう水はけの良い用土を選ぶと、さらに快適な環境が整います。
剪定は、花が咲き終わる5月から7月、または秋に行うと、株が整って花付きも良くなります。

暑さに強いラベンダーを選ぶことで、日本の夏でも美しい花を長く楽しめます。
手軽に育てられる品種を選んで、長く愛らしいラベンダーの景色を堪能してくださいね。

ランキング・人気から選ぶ

積み上げた上に置かれた星型の積み木

ラベンダー選びで迷ったら、ランキングや人気の高い品種から選ぶのも一つの方法です。
多くの方に選ばれている品種は、育てやすさや見た目の美しさで評価されていることが多いため、初心者でも安心して育てられます。
特に人気が高いのは、香りが強くドライフラワーやハーブティーにもぴったりなイングリッシュ系の「オカムラサキ(富良野ラベンダー)」や「センティヴィア」。
これらは北海道など寒冷地での栽培に適していて、爽やかな香りと美しい紫色が特徴です。

関東以南など暖かい地域で人気が高いのは、暑さに強いフレンチラベンダーやデンタータ系(フリンジドラベンダー)です。
フレンチラベンダーの「アボンビュー」や「わたぼうし」などは、ウサギの耳のようなかわいらしい苞葉が特徴で、見た目にも楽しめます。
ピンクや白の花色がある品種も多く、庭を明るく彩りたい方におすすめです。

ランキング上位の品種は、丈夫で育てやすく、日本の気候にも適応しやすいものが多いです。
どの品種を選んでも、しっかりとした基本の育て方を守れば、美しいラベンダーを長く楽しむことができます。
鉢植えや地植えでの育て方や手入れのポイントも合わせてチェックし、人気品種で理想のラベンダーガーデンを作りましょう。

ランキングや人気の高い品種から選ぶことで失敗しにくく、毎年の手入れも楽に進められます。
自分に合ったラベンダーを見つけて、庭や鉢で長く愛らしい花を育ててみてくださいね!

ラベンダーの種類・系統一覧

非常に多くの種類があるラベンダー。
代表的な6つの系統は次の通りです。

【代表的なラベンダーの系統】

  1. ラバンディン系
  2. ストエカス系(フレンチラベンダー)
  3. プテロストエカス系(レースラベンダー)
  4. アングスティフォリア系(イングリッシュラベンダー)
  5. スパイカ系(スパイクラベンダー)
  6. デンタータ系(フリンジドラベンダー)

ラベンダーを植える場所や用途によって上手に使い分けられれば、美しいお庭やベランダが完成すること間違いなし。
それぞれの種類の特徴やおすすめの使い方を紹介していきます。

ラベンダーの種類①|ラバンディン系

基本情報・耐寒性:中程度
・耐暑性:強い
・耐陰性:弱い
代表品種「グロッソ」
「アラビアンナイト」
「スーパーセビリアンブルー」
特徴・強い香りを持ち、精油の生産に適している
・イングリッシュラベンダーとスパイクラベンダーの交配種
・生育が早く、大型に生長する
おすすめの使い方・庭のフェンス沿いに植えて、香りの壁を作る
・切り花として室内に飾り、香りを楽しむ
メリット・強い香りで虫除け効果がある
・生育が早く、大量の花を楽しめる
デメリット・大型に生長するため、スペースが必要
・高温多湿に弱い

初心者でも育てやすく地植えもできるラバンディン系

ラバンディン

ラバンディン系ラベンダーは、力強い香りと育てやすさで人気の品種です。
もともとは香りの良いイングリッシュ系と、暑さに強いスパイクラベンダーの交配種として生まれたため、耐暑性と耐湿性に優れており、幅広い環境に適応しやすいのが特徴。
日本の気候でも元気に育つため、ラベンダー初心者にもおすすめです。
特に、生長スピードが早く株が大きくなるため、花壇や地植えでボリュームのある存在感を楽しめます。

ラバンディン系のラベンダーは、剪定をしっかり行うことで樹形を美しく保ちやすく、花が咲きそろった姿も見ごたえがあります。
手入れの頻度も少なくて済むため、忙しい方や気軽に育てたい方にもぴったり。
植え付けは春か秋が理想で、地植えなら根が張りやすく、鉢植えでもしっかりと生育します。

ラバンディン系は、香りが豊かで、ドライフラワーやポプリ、アロマオイルなどにも利用しやすいのが魅力のひとつ。
庭だけでなく、室内でもその香りを楽しめるため、収穫した花を使ったリラックス効果を取り入れてみるのもおすすめです。

丈夫で管理がしやすいラバンディン系は、庭のシンボルとして植えるのにも最適です。
暑さや湿気に強く、定期的な剪定で樹形を整えるだけで元気に育つので、手軽にラベンダーを楽しみたい方にぴったりな種類といえるでしょう。

ラベンダーの種類②|ストエカス系(フレンチラベンダー系)

基本情報・耐寒性:弱い
・耐暑性:強い
・耐陰性:弱い
代表品種「アボンビュー」
「わたぼうし」
「シフォン」
特徴・鮮やかな花穂とユニークな形状が特徴
・香りは比較的弱めで、観賞用に適している
・暖かい地域での栽培が適している
おすすめの使い方・鉢植えで玄関先やベランダに飾る
・花壇のアクセントとして、色彩を楽しむ
メリット・鮮やかな花穂で観賞価値が高い
・暖かい気候でよく育つ
デメリット・耐寒性が弱く、寒冷地では冬越しが難しい
・香りが弱めで、精油利用には不向き

暑さに強いストエカス系(フレンチラベンダー系)

フレンチラベンダー

フレンチラベンダーは、暖かい地域で育てやすく、特に関東より南の暖地におすすめの種類です。
暑さに強く、湿気にも比較的耐えるため、日本の気候に適応しやすい品種です。
フレンチラベンダーの特徴は、なんといってもそのユニークな花姿。
花の先端にウサギの耳のような苞葉がつき、遠くからでも目を引く個性的な形が魅力です。

フレンチラベンダーは、主に鑑賞用として植えるのに適していて、紫のほかにピンクや白など、花色が豊富。
庭の彩りを増やしたいときや、ほかの草花と合わせて植えるときにも使いやすい種類です。
フレンチラベンダーの一種として扱われることが多いデンタータ系(フリンジドラベンダー)も、同様に暑さに強く、暖地でも元気に育ちます。
葉にギザギザとした鋸歯があるデンタータ系は、葉の個性も楽しめるのがポイントです。

フレンチラベンダーは、風通しの良い日当たりの場所に植えると、さらに元気に育ち、香りも豊かになります。
鉢植えでも育てやすいため、季節に合わせて移動できるのも魅力です。
花の終わりには軽く剪定を行い、株が暴れるのを防ぐと良いでしょう。

暖かい地域でも育てやすいフレンチラベンダーは、個性的な花姿と豊かな花色で庭を彩るのにぴったり。
暑さに強く手入れも簡単なので、初心者でも安心して育てられます。

ラベンダーの種類③|プテロストエカス系(レースラベンダー系)

基本情報・耐寒性:弱い
・耐暑性:中程度
・耐陰性:弱い
代表品種「オリガノ」
特徴・葉がレースのように細かく、繊細な見た目
・花は小さくて香りが控えめ
・高温多湿に弱いため、風通しの良い場所での管理が必要
おすすめの使い方・鉢植えで室内や日当たりの良い窓辺に置く
・寄せ植えにして、ほかの植物との組み合わせを楽しむ
メリット・見た目が繊細でインテリアとしても映える
・寄せ植えに適している
デメリット・高温多湿に弱く、夏場の管理が難しい
・耐寒性が弱いため、寒冷地での栽培が困難

葉も美しいレースラベンダー

レースラベンダー

レースラベンダーは、庭に優雅な雰囲気を加える品種として人気です。
プテロストエカス系に分類され、特徴的な葉がレースのように繊細で、庭木としての楽しみ方が花だけにとどまりません。
華やかさよりも上品さを感じさせる葉は、淡い緑色をしており、細かな模様が施されたような独特の質感が魅力。
寄せ植えやボーダー花壇など、ほかの植物とも組み合わせやすく、庭全体を引き立ててくれます。

レースラベンダーは温暖な環境を好む一方で、高温多湿や寒さに弱いため、厳しい冬には注意が必要です。
耐寒性が低いので、寒冷地では鉢植えにして移動できるように育てるのが安心です。
比較的香りが弱く、ハーブとしての香りの利用には向きませんが、観賞用のラベンダーとしてその美しい葉や形を楽しむのにぴったりの品種です。

また、レースラベンダーは日当たりと風通しの良い場所で育てると、葉の色味も鮮やかで元気に育ちます。
初夏に咲く花は控えめながらも可憐で、全体のバランスを考慮したコンパクトなサイズ感も庭のアクセントとして重宝します。

ラベンダーの種類④|アングスティフォリア系(イングリッシュラベンダー系)

基本情報・耐寒性:強い
・耐暑性:中程度
・耐陰性:弱い
代表品種「オカムラサキ(富良野ラベンダー)」
「センティヴィア」
「アロマティコ」
特徴・甘く優しい香りで、精油やポプリに利用される
・小型でコンパクトな樹形
・冷涼な気候で育てやすい
おすすめの使い方・ポプリやドライフラワーにして香りを楽しむ
・小さな鉢植えでデスクや棚に飾る
メリット・耐寒性が強く、寒冷地でも育てやすい
・甘い香りでアロマテラピーに最適
デメリット・高温多湿に弱く、夏場の管理が必要
・生長スピードが比較的遅い

ドライフラワーにしやすい香りの良いイングリッシュラベンダー

イングリッシュラベンダー

イングリッシュラベンダー系は、ラベンダーの中でも特に香りの良さが人気で、コモンラベンダーと呼ばれる代表的な種類です。
アングスティフォリア系に分類され、「これぞラベンダー」と感じさせるフローラルな香りが特徴です。
香りが強いことから、ドライフラワーやポプリ、サシェなど、アロマ用途にもおすすめです。
ラベンダー本来の香りを楽しみたい方にはぴったりの品種です。

花姿もシンプルで美しく、どんな庭にもなじみやすいのが魅力。
特にイングリッシュラベンダーは、紫の花が密集して咲き、見た目にも香りにも癒されます。
北海道などの涼しい地域で栽培されることが多く、暑さに少し弱い性質があるため、夏の強い日差しや高温になる場所では、半日陰や風通しの良い場所での管理が大切です。

鉢植えでも地植えでも育てやすく、春から夏にかけての剪定で樹形を整えることで、毎年きれいな花が楽しめます。
剪定は花が咲き終わった後、または秋口に行うと、来年も元気な株に育ちやすくなります。

香りの良さと花の美しさを兼ね備えたイングリッシュラベンダー系は、特に香りを楽しむガーデニングにおすすめ。
涼しい環境でのびのびと育てて、その芳香を存分に味わってみてくださいね。

ラベンダーの種類⑤|スパイカ系(スパイクラベンダー系)

基本情報・耐寒性:中程度
・耐暑性:強い
・耐陰性:弱い
代表品種「スパイクスーパー」
「アルバ」
特徴・葉が細長く、茎が真っ直ぐに伸びる
・強い香りを持ち、精油の原料として人気
・耐暑性があり、夏の暑さに強い
おすすめの使い方・庭植えで高さを活かした植栽をする
・切り花にして室内でリラックス効果を楽しむ
メリット・強い香りでアロマ効果が高い
・耐暑性があり、夏場の管理がしやすい
デメリット・耐寒性が中程度のため、寒冷地での冬越しが難しい場合がある
・生長スピードが早く、大きくなりすぎることがある

シャープな香りが特徴なスパイクラベンダー

スパイクラベンダー系は、ラベンダーの中でも独特の香りと耐暑性で知られる種類です。
一般的なフローラルな香りに加え、少しシャープでレトロな香りが含まれており、「男のラベンダー」と称されることも。
涼しげで力強い香りが魅力で、特にスッキリとしたアロマを好む方にはおすすめの品種です。
リフレッシュ効果も期待でき、精油(エッセンシャルオイル)としても人気があります。

スパイクラベンダーは、比較的暑さに強く、日本の夏の暑さにも耐える品種として重宝されます。
地植えにすると、高温多湿にも負けずに大きく生長し、存在感のあるラベンダーに育ちます。
通常のラベンダーよりも少し背が高くなりやすいため、花壇や庭の後ろ側に植えると、ほかの植物とのレイアウトに奥行きが出せるのもポイントです。

栽培は日当たりの良い場所が理想で、乾燥を好むため、水やりは控えめにしましょう。
適度に剪定を行い、風通しの良い状態を保つと、スパイクラベンダーの元気な生育が見られます。
剪定は5月から7月の開花期に合わせて行うと、次の年もきれいな花を咲かせやすくなります。

スパイクラベンダーは、香りや姿がほかのラベンダーと異なり、個性を楽しめる品種です。
暑さに強いので、庭に爽やかな香りをプラスしながら、存在感のあるガーデンデザインを楽しみましょう。

ラベンダーの種類⑥|デンタータ系(フリンジドラベンダー系)

基本情報・耐寒性:弱い
・耐暑性:強い
・耐陰性:弱い
代表品種「グリーンフリンジ」
「ピュアハーモニー」
特徴・葉の縁がギザギザしており、装飾的
・花は小さく、香りは控えめ
・暖かい気候でよく育ち、観賞用として人気
おすすめの使い方・鉢植えにして玄関やテラスに飾る
・花壇の縁取りに使い、彩りを加える
メリット・装飾的な葉で見た目が美しい
・暖かい気候で元気に育つ
デメリット・耐寒性が弱く、寒冷地での栽培が難しい
・香りが控えめで、アロマ用途には向かない

鋸歯状の葉が特徴なフリンジドラベンダー

ラベンダー

フリンジドラベンダーは、独特の葉の形が特徴のラベンダーで、見た目にも個性が光る品種です。

デンタータ系と呼ばれるこの系統は、葉の縁にギザギザとした鋸歯が入り、どこかエキゾチックな雰囲気を持っています。
ラテン語で「歯の生えた」を意味する名前がつくほど葉の特徴が際立っており、ほかのラベンダーとは異なる風合いを楽しめます。

暑さに強い品種で、関東以南の暖かい地域でも元気に育ちます。
湿気に少し弱い性質があるため、夏の高温多湿の時期には、風通しを良くするなどの工夫があると安心です。
フリンジドラベンダーの香りは控えめで、ふんわりとしたフローラルな甘さがあり、アロマテラピーとしても利用されています。
香りは穏やかなので、庭先やベランダで育てる際、近隣への香りの配慮が必要な環境にも適しています。

見た目の美しさだけでなく、管理がしやすいこともフリンジドラベンダーの魅力です。
耐暑性がありながらも、香りが強すぎないため、観賞用として家庭の庭や鉢植えで育てやすいです。
花が咲き終わった後の剪定を行うと、株がまとまり、翌年もきれいに花を咲かせてくれます。

ラベンダーを色から選ぶ

ラベンダーを持つ人の手

ラベンダーは、花の色合いで庭の雰囲気を大きく変えることができる花です。
定番の紫色はもちろんのこと、ピンクや白のラベンダーも多くの品種があり、組み合わせ次第で庭に立体感や彩りを加えられるのが魅力。
色ごとに異なる印象を持っているため、庭のデザインや好みに合わせて選ぶと、より自分らしい空間が作れます。

ラベンダーを色から選ぶことでより楽しく、自分の理想に合った庭づくりができるでしょう。
ここでは、ラベンダーを色から選ぶことについて下記3つ紹介します。

①紫色のラベンダーの品種
②ピンク色のラベンダーの品種
③白色のラベンダーの品種

紫色のラベンダーの品種

イングリッシュラベンダー

紫色のラベンダーは、ラベンダーらしい色合いとして人気が高く、庭に落ち着きと爽やかさをもたらしてくれる品種です。
イングリッシュラベンダーやラバンディン系に多く見られる紫色の花は、花壇や鉢植えに植えると、その鮮やかな色がほかの植物ともよく調和し、ナチュラルなガーデンデザインを楽しむことができます。

紫色のラベンダーは香りも豊かで、特にイングリッシュラベンダーは「これぞラベンダー」という芳香が漂い、ドライフラワーやポプリとして長く香りを楽しめるのも魅力。
代表的な品種には「オカムラサキ(富良野ラベンダー)」「グロッソ」「ヒドコート」などがあり、それぞれに微妙な色味の違いがあります。
オカムラサキはやや淡い紫色が特徴で、北海道のラベンダー畑で親しまれている品種です。
一方、グロッソやヒドコートは深みのある濃い紫が美しく、香りも強いことからアロマ用途にもよく利用されています。

紫色のラベンダーは、花の色だけでなく香りも庭にプラスされるため、リラックス効果を求める方や、見た目だけでなく香りも楽しみたい方にはおすすめです。
また、庭に高さと奥行きを出すのにも役立ち、広がりのあるレイアウトが可能になります。

紫色のラベンダーは、香りと彩りの両方を楽しめる品種としてガーデニングにぴったりです。
庭や鉢植えで紫のラベンダーを育てて、長くその香りと美しさを堪能してみてくださいね。

「オカムラサキ(富良野ラベンダー)」
「グロッソ」
「ヒドコート」
紫色のラベンダー

ピンク色のラベンダーの品種

ピンク色 ラベンダー

ピンク色のラベンダーは、庭にやわらかく優しい雰囲気を加えたいときにぴったりな品種です。
一般的に紫色のイメージが強いラベンダーですが、ピンク色の花を咲かせる種類も数多くあります。
その可憐な色合いは、庭を明るく華やかにし、ほかの植物とも調和しやすいのが特徴です。

イングリッシュラベンダーやフレンチラベンダーの中には、特に美しいピンク色の花を咲かせる品種があります。
イングリッシュ系では、「エレガンス・ピンク」や「ナナロゼア」が代表的で、淡い薄桃色の花が上品な印象を。
香りも豊かで、ドライフラワーやポプリにして楽しむこともできます。

一方、フレンチ系の「キューレッド」や「ザ・プリンセス」は、鮮やかな濃いピンク色が特徴で、庭に明るいアクセントを加えたい方におすすめです。
ピンク色のフレンチラベンダーは、紫色の品種と一緒に植えるとコントラストが美しく、より立体感のある庭が楽しめます。
また、暑さにも比較的強いので、暖地で育てやすいのもポイントです。

ピンク色のラベンダーを選ぶときは、花の色合いだけでなく、育てる環境や香りの強さも考慮することが大切です。
鉢植えでも育てやすく、寄せ植えの一部として使うことで、庭やベランダがぐっと華やかになります。

優しいピンク色の花を咲かせるラベンダーは、庭づくりを楽しむ方にとって大きな魅力。
季節ごとの花姿と香りを楽しみながら、ピンク色のラベンダーで彩り豊かな空間を作ってみてくださいね。

イングリッシュ系「エレガンス・ピンク」
「ナナロゼア」
「ふらのの想いで」
フレンチ系「キューレッド」
「ザ・プリンセス」
「ラヴェアンナ・ピンクロリポップ」
ピンク色のラベンダー

白色のラベンダーの品種

白色 ラベンダー

白色のラベンダーは、清楚で上品な印象を与え、庭を洗練された空間に仕上げてくれる品種です。

一般的な紫色やピンク色のラベンダーと一緒に植えることで、コントラストが際立ち、庭全体が明るく見えるのが特徴。
白い花はどんな色とも調和するため、ナチュラルガーデンからモダンなデザインまで、さまざまな庭のスタイルに取り入れやすいです。

ラバンディン系の「エーデルワイス」は、白色ラベンダーの中でも人気の品種。
背丈があり、花穂がしっかりとした存在感を放ちます。
耐暑性があり、地植えでも鉢植えでも育てやすいのが魅力です。
また、フレンチ系の「アルバ」も、白色の花が美しく、暑さに強い特性を持っています。
どちらも育てやすく、花壇や庭の縁取りとしても使いやすい品種です。

白色ラベンダーは、紫やピンクの品種と一緒に植えることで、グラデーションのような美しい景観が楽しめます。
特に紫色のイングリッシュラベンダーや、濃いピンク色のフレンチラベンダーと組み合わせると、庭全体が彩り豊かに仕上がります。
寄せ植えのアクセントや、シンプルな単植での清楚なデザインにもおすすめです。

白い花のラベンダーは香りも穏やかで、控えめながらもほのかなフローラルの香りが漂います。
手入れはほかのラベンダーと同じく、日当たりの良い場所で育て、水はけの良い土を使うと元気に育ちます。
剪定は花が咲き終わる時期を目安に行い、樹形を整えると次の年も美しい花が楽しめます。

白色のラベンダーは、庭にさりげない華やかさを加え、どんな空間にも溶け込む万能な品種。
清楚な白い花で、庭やベランダを明るく演出してみてくださいね。

ラバンディン系「エーデルワイス」
フリンジドラベンダー系「ピュアハーモニー」
フレンチ系「アルバ」
白色のラベンダー

ラベンダーの種類を葉で見分ける方法

コンクリートに置かれた虫めがね

ラベンダーは花の色や香りだけでなく、葉の形でも種類を見分けることができます。
ラベンダーの葉は、細長いものからギザギザしたもの、繊細な模様を持つものまでバリエーションが豊富です。
葉の形や特徴を知ることで、ラベンダーの種類を簡単に判別できるようになり、ガーデニングをさらに楽しむことができます。

葉の形状は、庭に植えるラベンダーのデザイン性を高めるだけでなく、寄せ植えやボーダーガーデンでの使い方にも影響します。
それぞれの葉の特徴を活かした配置をすることで、庭全体の印象を豊かにすることができます。

ここでは、ラベンダーの種類を葉で見分ける方法について下記3つ紹介します。

①一般的なラベンダーの葉は細長い
②レースのような美しい葉のプテロストエカス系
③のこぎりの歯のような形をしたフリンジドラベンダーの葉

一般的なラベンダーの葉は細長い

ラベンダー

ラベンダーの葉は、種類によって形が微妙に異なりますが、一般的には細長い形をしています。
特にイングリッシュラベンダーやフレンチラベンダーなど、多くの種類の葉は、竹の葉のように細くてスッとした形状が特徴です。
この細長い葉は、ラベンダーの持つ清涼感や優雅さを引き立て、見た目にも涼しげな印象を与えてくれます。

ラベンダーの葉は乾燥した環境に適応しており、葉の表面には小さな毛が密生していることがあります。
この毛は、乾燥を防ぐ役割を果たし、水分の蒸発を抑える効果があります。
葉の形や質感を観察することで、ラベンダーの種類を見分ける手助けとなります。
また、フレンチラベンダーの葉はほかの種類に比べてやや幅広く、少しギザギザしていることがあるため、その違いも見分けるポイント。

庭に植えるときには、この葉の特徴を参考にして、お好みのラベンダーを選ぶと良いでしょう。
葉の形状からもラベンダーの美しさを感じられ、庭に植えることで季節ごとの変化を楽しむことができます。

レースのような美しい葉のプテロストエカス系

レースラベンダー

プテロストエカス系(レースラベンダー)の最大の特徴は、その名前の通り、まるでレースのように細かく繊細な葉です。
ほかのラベンダーと比べても独特なこの葉の形は、庭に植えると装飾的な要素を加えてくれます。
薄い緑色の葉が重なり合い、軽やかな印象を与え、見た目にも涼しげで優雅な雰囲気を作り出します。

プテロストエカス系の葉は、風通しの良い場所で育てることでその美しさを保つことができます。
乾燥に強いラベンダーの一種ですが、湿気にはやや弱いので、日本の夏には少し気を配る必要があります。
そのため、鉢植えにして移動ができるようにするのも一つの方法です。
葉の形状や質感を観察することで、ほかのラベンダーとの違いを見分けることができ、ガーデニング初心者でも比較的育てやすい品種といえるでしょう。

また、プテロストエカス系の葉は寄せ植えにもよく合います。
その繊細な葉はほかの植物との相性が良く、全体の見た目を引き立ててくれます。
見た目だけでなく、庭やベランダに癒しの空間を作るためにも、ぜひこのレースラベンダーを取り入れてみてください。

のこぎりの歯のような形をしたフリンジドラベンダーの葉

ラベンダー

フリンジドラベンダー(デンタータ系)の葉は、その縁がのこぎりの歯のようにギザギザしているのが特徴です。
この特徴的な葉の形は、ほかのラベンダーとは一線を画し、観賞価値を高める要素の一つです。
葉自体は薄く、軽やかな質感を持ち、ややグレーがかった緑色をしています。
ギザギザした葉は、装飾性が高く、庭に植えることで全体に動きのある雰囲気を作り出します。

フリンジドラベンダーは、乾燥に強い特性を持つ一方で、湿度にはやや敏感です。
葉の縁がギザギザしているため、蒸れを防ぐためにも風通しの良い場所で育てることが大切です。
また、葉の形状が特徴的なので、鉢植えにして玄関先やテラスに飾ると目を引くようなアクセントとなります。

この葉のギザギザした形状は、フリンジドラベンダーをほかのラベンダーと見分けるときの重要なポイントです。
初心者でも育てやすく、その見た目からも楽しさを感じられるため、庭やベランダでのガーデニングにぴったりの品種です。
葉の形状を生かして、寄せ植えや花壇の縁取りとして活用すると、庭全体にアクセントを加えることができます。

ラベンダーの種類による香りの違い

ラベンダーとアロマオイル

ラベンダーは、系統や種類によって香りの強さが異なります。
代表的なラベンダーの香りの特徴は次の通りです。

アングスティフォリア系
(イングリッシュラベンダー)

香りは強め。
アロマテラピーの精油にも利用される優れた香りを持つ。
ラベンダー本来の芳香を楽しみたいならイングリッシュラベンダーがおすすめ。
スパイカ系
(スパイクラベンダー)

香りは強め。
野性味溢れるくっきりとした香りで「男のラベンダー」と称されることも。
樟脳のシャープな香りが好きな方におすすめ。
ラバンディン系
香りは強め。
スパイクラベンダーに似た樟脳のツンとした香りがある。
アングスティフォリア系よりも甘さ控えめな、すっきり系の爽やかな香り。
リフレッシュしたいときに最適。
ストエカス系
(フレンチラベンダー)
香りは弱め。
鑑賞に適した品種だが、より強く香るよう品種改良された「ラヴェアンナ」などの品種もある。
デンタータ系
(フリンジドラベンダー)

香りは強め。
フローラルな甘さがあり、樟脳のような鼻に抜けるにおいは無い。
プテロストエカス系
(レースラベンダー)

香りは弱め。
鑑賞用途が主で、ハーブやアロマとしての利用には向かない。

香りを楽しみたいときにはイングリッシュラベンダーやフリンジドラベンダーがおすすめです。
すっきり系の香りが好みなら、スパイクラベンダーやラバンディン系のラベンダーも良いでしょう。
一方、比較的香りの弱いレースラベンダーやフレンチラベンダーは、強い香りが苦手な人でも安心して育てられます。
住宅が密集している地域やベランダで栽培する場合など、近隣へのにおいの配慮が必要なときにもぴったりです。

ラベンダーの種類まとめ

緑に映えるラベンダー

ラベンダーにはさまざまな種類があり、それぞれに特徴や育てやすさが異なります。
庭にぴったりのラベンダーを選ぶには、まず自分の育てる目的や環境に合わせて選ぶのがポイントです。
例えば、香りを楽しみたい方には、イングリッシュラベンダー系がおすすめです。
イングリッシュラベンダーは「これぞラベンダー」という芳香が魅力で、ドライフラワーやアロマとしても楽しめます。
ただし、暑さに弱い品種なので、涼しい地域での栽培に向いています。

日本の夏の暑さに強い品種を選びたい方には、フレンチラベンダーやラバンディン系が適しています。
これらの品種は耐暑性があり、関東以南の暖かい地域でも元気に育つため、庭植えにも鉢植えにも向いています。
特にラバンディン系は生長スピードが早く、香りも豊かで、初心者にも育てやすい品種です。

見た目にこだわりたい方には、レースラベンダーやフリンジドラベンダーなど、葉の形や花の姿が個性的な品種が魅力です。
レースラベンダーの繊細な葉はほかの植物と合わせても映え、寄せ植えにもおすすめです。
フリンジドラベンダーは鋸歯状の葉が特徴で、観賞用として庭にアクセントを加えたい方にぴったりです。

色もラベンダー選びの重要なポイントです。
紫はラベンダーらしい定番色ですが、ピンクや白もあります。
例えば、紫のラベンダーはナチュラルで落ち着いた雰囲気を、白のラベンダーは清楚で上品な庭づくりを助けてくれます。

ラベンダーの選び方は育てる目的や庭の環境に合わせるのが成功のポイントです。
この記事を参考に、香りや色、耐暑性など自分に合った種類を選び、長く楽しめるラベンダーを育ててくださいね。


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氏永 勝之
監修者 smileグループCEO
株式会社ガーデンメーカー 代表取締役
愛知農園植木苗木株式会社 専務取締役
一般社団法人ガーデンビジネス協会 代表理事
氏永 勝之

愛知県稲沢市生まれ。稲沢市が「日本四大植木産地」であることもあり、幼少期から植木に囲まれて成長。
東京農業大学卒業後、名古屋市内の造園会社に就職。公園の整備工事から国交省事業の国道整備工事における土木及び街路樹等の植栽工事に現場代理人として携わる。

執筆者 小原らいむ

植物が大好きなライターです。小学校の自由研究は「雑草の研究」でした。忙しい毎日でも無理なく楽しめるガーデニングを日々研究しています。雑草&野草・カラーリーフ・球根植物・100円ショップの園芸グッズ。

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