「職人として働いているけど、別会社から引き抜きを打診されたらどうすればいいのかな?」

「引き抜きで転職するメリットは?」

「社長や親方に相談するべきかな?引き抜きを断るのも気まずくないかな?」

こんなお悩みに答える記事です。

職人として働いていると、別会社から引き抜きを打診されることがあります。引き抜きとは、優秀な人材を獲得したい企業が自社の条件をより良くして引き抜く行為です。

職人が引き抜きを打診された場合、どのように対応すればよいのでしょうか。また、引き抜きを断ると、会社や親方に迷惑がかかるのではと心配する方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、引き抜きで転職するメリット、引き抜きを打診されたときの注意点や、迷惑をかけずに解決する方法について解説します。

職人が引き抜きを打診された際に知っておきたい情報をまとめた記事になっていますので、ぜひご覧ください。

執筆者 ダーチー

工場に勤務しながらWebライターをしているダーチーと申します。これまで、建設業や製造業、物流業、飲食店のアルバイトまで経験しました。

目次

引き抜きとは?

引き抜きとは、別の企業から優秀な人材を見つけてきて自分の会社に入れることです。スカウト、ヘッドハンティングとも言われます。

引き抜かれやすいのは下記のような人です。

  • 役職についている
  • 専門知識を持っている
  • 業績に貢献している
  • 名が知られている

つまり、会社にとって貴重な存在の人ですね。

引き抜きの方法は、飲み会や雑談時に引き抜かれるパターンが多いです。リラックスした状態で話を進められるため、引き抜きしやすいと考えられます。

引き抜きは違法なのでは?

引き抜きで転職するのは、基本的には違法ではありません。憲法で「職業選択の自由」が保障されているからです。

しかし、引き抜き後に会社に大きな損害を与えた場合は、損害賠償を請求される可能性があります。

例えば、何十人も従業員を引き抜く、会社の機密情報を聞いてくるなどは違法になる可能性があります。

話を聞いているうちに「なんかおかしいな」と感じたら違法性を疑ったほうが良いかもしれません。

また、引き抜かれる側もモラルを守ることが大切です。

引き抜きで転職するメリット

引き抜きで転職する場合のメリットを解説します。

  • 収入が上がる可能性がある
  • 職場環境が改善される可能性がある
  • スキルアップできる可能性がある

1つずつ解説します。

収入が上がる可能性がある

引き抜きをするということは、スキルや経験を高く評価している可能性が高いです。

そのため、現職よりも高い給与や待遇を提示されることがあります。

特に下記の場合は収入が上がる可能性が高いでしょう。

  • 現在の会社より規模が大きい
  • 役職が用意されている

ただし、収入面だけで考えずに総合的に考えることが重要です。

職場環境が改善される可能性がある

現在の会社より待遇や福利厚生が充実していたり、仕事のやりがいを感じられる環境だったりする可能性があります。

現職で人間関係に悩まされている場合、職場環境を変えることで問題が解決するかもしれません。

現在の会社に不満を持っているなら、引き抜きで転職することにより職場環境が改善する可能性があるでしょう。

スキルアップできる可能性がある

企業側がその人材のスキルや経験を高く評価している場合や規模が大きい会社は、よりスキルアップの機会に恵まれる可能性があります。

具体的には、以下のようなものが挙げられます。

  • 資格取得の支援制度がある
  • 社内研修やセミナーが充実している
  • 新しい技術や知識を学ぶ機会がある

特に規模が大きいゼネコンなどは、建設業の技術も最先端を走っています。規模が大きい会社ほどスキルアップできる可能性があるので、今の会社で技術向上が見込めない場合は、引き抜きで転職するのも良いかもしれませんね。

引き抜きを打診されたときの注意点【トラブル回避】

「実際に、企業から引き抜きをされたときはどうすればいいのかな?注意点があれば教えてほしい」

引き抜きを打診された場合、以下の4つの点を意識しておきましょう。

  • 2つ返事で承諾しない
  • 給与・福利厚生を把握する
  • 職場環境の確認をする
  • 会社や親方に迷惑がられる可能性がある

1つずつ解説します。

2つ返事で承諾しない

引き抜きを打診された場合、すぐに承諾するのは避けましょう。なぜ自分なのか、どうして引き抜きするのかを聞いておくことでより良い判断ができます。

  • 今の会社を辞めて本当に大丈夫なのか
  • 新しい会社でやっていけるか
  • どんな会社なのか
  • 現職で得たスキルや経験を活かせるのか

まずは上記を考えて、引き抜きを打診された会社と協議するようにしましょう。

引き抜きをする側は、自分の会社に有利になるように話を進めようとしてくることもあります。そのため、相手の言いなりにならないように冷静に対応することが大切です。

また、引き抜きを受けると人間関係がリセットされるだけでなく、新しい環境に慣れるのに時間がかかる可能性もあります。

ですので、最終的に良い判断ができるように2つ返事で承諾するのは辞めましょう。

給与・福利厚生を把握する

引き抜きを打診された会社から提示された給与や福利厚生は、本当に魅力的なものなのか、しっかりと確認することが重要です。

今より待遇が悪くなったら意味が無いし、入社後に給与面や福利厚生面などの条件が違うパターンがあるからです。

給与や福利厚生だけでなく、休日数や残業時間、昇進・昇格の可能性など、さまざまな条件を比較して検討しましょう。

現在の会社に、給料アップや昇給など自分が望んでいることを相談し、会社に残る道も考えておくことが大切です。

職場環境の確認をする

引き抜きを打診された会社がどんな会社かだけでなく、自分にどのような役割が与えられるのか、トラブルが起きていないかなど、職場環境についても確認しておきましょう。

職場環境が自分に合っていないと仕事にやりがいを見いだせず、転職を後悔する可能性があります。

また、会社の雰囲気や人間関係なども確認しておくと、入社後のミスマッチを防ぐことができます。

会社や親方に迷惑がられる可能性がある

引き抜きを受けると、会社や親方に迷惑がかかる可能性があることを理解しておきましょう。

会社にとって重要な存在だった場合、引き抜きを受けると会社や親方にとって大きな損失となるからです。

特に職人としての腕が良く、会社や親方に大きな貢献をしている場合は、引き抜きを打診されたことを報告するのが大事です。隠し事をするのは信頼を失う可能性があるので、誠実に対応するようにしましょう。

また、引き抜きの打診を受けたことを報告するタイミングは慎重に考える必要があります。決定を急がず、引き抜きを打診された企業、会社や親方と十分に話し合うことが大切です。

引き抜きに応じるなら、自分の仕事の引き継ぎ時間と後継者を会社や親方に提案することでトラブルを防げます。

誠実なコミュニケーションを心がけ、最善の方法で解決できるようにしましょう。

迷惑をかけずに引き抜き問題を解決する方法

引き抜きを断ると、会社や親方に迷惑がかかる可能性があるため、迷惑をかけずに引き抜き問題を解決したいという方もいるでしょう。

その場合は、一人親方になることが一つの方法です。一人親方とは、会社に雇用されず、個人で仕事を請け負う事業者のことです。

一人親方であれば両方の仕事を受けられるため、どちらの会社にも迷惑をかけずに済みます。

ただし、一人親方になるにはデメリットもあります。営業や事務仕事をしなければならないですし、仕事が安定しない可能性もあるのでよく考えてから決断しましょう。

下記の記事では建設業で独立した場合の年収や開業資金、リスク回避方法を解説しています。

一人親方になるデメリット

一人親方になるデメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。

  • 仕事が安定しない可能性がある
  • 営業や事務仕事をしなければならない
  • 会社からの保障がなくなる

1つずつ見ていきます。

仕事が安定しない

一人親方として仕事をする場合、仕事の依頼が来ない可能性もあります。そのため、仕事が安定しないというデメリットがあります。

仕事の依頼が来ない理由としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 職人としての技術力が不足している
  • 営業力が不足している
  • 競合が多い
  • 景気が悪い

上記のリスクを軽減するためには、技術力や営業力を磨き、競合との差別化をすることが重要になってきます。

また、一人親方として仕事をする場合の仕事の依頼先は、会社や親方との関係性が重要な場合もあります。そのため、一人親方として独立する前に、仕事の依頼先を確保しておくことが大切です。

営業や事務仕事をしなければならない

一人親方として仕事をする場合、営業や事務の仕事も自分でやらなければなりません。仕事の幅が広がりスキルアップの機会が増えるとも言えますが、同時に負担も大きくなります。

営業では、顧客を開拓したり仕事を受注したりするスキルが求められ、事務では経理や帳簿管理、書類作成などのスキルが求められます。

営業や事務の仕事は、会社員時代には経験したことがない人も多いでしょう。仕事のスケジュール管理や経費管理などだけでなく、経営面のスキルも必要です。

これらのスキルを身につけるために、経営セミナーや講座を受講するなど、事前の準備をしておくことが大切です。

会社からの保障がなくなる

一人親方として仕事をする場合、会社からの保障がなくなるというデメリットがあります。そのため、社会保険や雇用保険に加入し、万が一の際に備えることが大切です。

例えば下記の保険は一人親方になると自己負担となります。

  • 労災保険
  • 雇用保険
  • 健康保険
  • 厚生年金保険

一人親方になるなら、社会保険や雇用保険に加入して万が一の際に備えておきましょう。

まとめ:職人が引き抜きを打診されたら慎重に!

職人が引き抜きを打診された場合は、すぐに返事をせずにきちんと考えることが最も重要です。中には騙そうとしてる会社や、転職してから話が違うこともあるので慎重に判断してくださいね。

ぜひ、今回ご紹介した引き抜きで転職するメリットや、打診されたときの注意点を参考にして見てください。

また、一人親方になる道もあるので、引き抜きを打診された際は、総合的に考えて判断するようにしましょう。

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