皆さんはグリーンサイトというのを知っていますか?

グリーンサイトとはグリーンファイルの作成、提出、管理ができる会員制有料サイトのことです。グリーンサイトを有効活用することでさまざまなメリットがありますが、デメリットもあるので注意が必要です。

それでは、グリーンサイトとは何か、機能や特徴、メリットやデメリットなどをご説明しましょう。

執筆者 中里 涼子

ライター歴8年以上の中里 涼子です。 引っ越しや不動産投資、美容、医療、クレジットカード、ビジネス、ペット、株式投資、食品、健康、占い、住宅、宝くじ、防犯、リフォーム・リノベーション、ダイエットなどの多種多様なジャンルの記事を執筆しております。

目次

グリーンサイトとは何か?

グリーンサイトとは、グリーンファイルを作成したり提出したり、管理ができる会員制有料サイトのことです。

グリーンファイルとは施工体制台帳や労務安全書類のことです。

施工体制台帳とは、以下のような書類の総称です。

  • 施工体制台帳作成通知書
  • 施工体制台帳
  • 施工体系図
  • 再下請負通知書
  • 外国人建設就労者現場入場届出書

労務安全書類とは、以下のような書類の総称です。

  • 作業員名簿
  • 工事安全衛生計画書
  • 新規入場時等教育実施報告書
  • 安全ミーティング報告書
  • 持ち込み機械等使用届
  • 工事・通勤用車両届
  • 有機溶剤・特定化学物質等持込使用届
  • 火気使用願

以上のグリーンファイルを作成・提出・管理することができるため、今現在では数多くの元請会社や協力会社が加入しているのが大きなポイントです。

グリーンサイトの機能と特徴

グリーンサイトの機能と特徴は、以下の通りです。

  • パソコン一つでいつでもどこでも書類作成や電子提出、確認ができる
  • 登録したデータを各帳票に反映する
  • 各種お知らせ&資格等の期限切れ警告機能
  • 帳票自動作成&出力
  • 通門管理機能

グリーンサイトを活用すれば、インターネットに接続したログインIDとパスワードで、協力会社がいつでもどこでも書類作成や電子提出ができるようになります。元請会社なら協力会社から提出された書類を確認して受領するだけでいいので手間がかかりません。

1回入力するだけで登録した各データが各帳票に反映されますし、各種お知らせ機能はもちろん資格等の期限切れが迫ってきたら警告してくれる機能もあります。

その他にもさまざまな特徴があるため、有効活用することで業務効率化が図れるようになるでしょう。

グリーンサイトのメリットとデメリット

グリーンサイトにはさまざまなメリットがありますが、デメリットもあるので注意が必要です。

グリーンサイトを有効活用するためにも、どんなメリットがデメリットがあるのか確認することが大切です。

それでは、グリーンサイトのメリットとデメリットについてご説明しましょう。

グリーンサイトの具体的なメリット

グリーンサイトの具体的なメリットは、以下の通りです。

業務効率化が実現できる

グリーンサイトを利用する具体的なメリットとして挙げられるのが、業務効率化の実現です。

グリーンサイトにはさまざまな機能が備わっているため、業務効率化の実現に多大な影響を及ぼします。たとえば帳票漏れや必須項目の記入漏れがあったとしてもグリーンサイトのシステムが自動的にチェックしてくれるので、記入漏れが格段に修正しやすくなります。

新規入場者アンケートなら記入時間の短縮ができますし、作業員名簿との突合せも必要ありません。新規入場者受入日における登録も自動化されます。施工体系図や施工体制台帳もシステムが自動的に作成してくれるので手作業による時間が短縮できるのがポイントです。

健康診断や資格、建設業許可の期限切れが近づくとシステムの自動チェックによって警告してくれますし、労務安全書類等の提出状況も一覧から一目で把握できるようになります。

さらにすべての書類が電子化できるため、書類を保管するスペースが必要ありません。工事や書類の名称等で簡単に検索できるので、探したい情報がすぐに見つかります。

安心のサポート体制

グリーンサイトは初心者でも安心して利用できるように、充実したサポート体制が整っているのがメリットです。

マニュアルやFAQ、パソコンでいつでも確認できる操作説明動画などがあるため、初めてグリーンサイトを導入する人でも安心して活用できます。電話窓口もあるので、何か分からないことがあればすぐに相談できるのもポイントです。

グリーンサイトのデメリット

グリーンサイトのデメリットは、以下の通りです。

利用料金が発生する

当然ながらグリーンサイトは会員制有料サイトなので、利用料金がかかるのが大きなデメリットです。

グリーンサイトを利用する場合、元請会社か協力会社のどちらかが登録すればいいというものではなく、元請会社も協力会社もどちらも登録していなければ利用できません。

一見するとグリーンサイトに登録することで元請会社も協力会社にもメリットがあるように感じるかもしれませんが、実際は元請会社の方がメリットが大きいです。協力会社によっては加入が負担になることもあるので、加入を拒否される可能性があるでしょう。

場合によっては協力会社が負担する費用を元請会社が負担する必要性があるかもしれません。

ネット環境が整っていないと使えない

グリーンサイトはクラウド上で操作する管理システムなので、そもそもネット環境が整っていないと使用することができません。

ネット環境が整っていないケースは稀かもしれませんが、何らかの原因でネット環境が利用できない状況では使えないので注意が必要です。

最初の初期設定に時間がかかる

グリーンサイトは一度登録さえすれば次に作成する書類は簡単に作成できますが、初期設定で時間がかかるのが難点です。

最初に安定して運用できるようにしなければならないので、パソコンでの作業に慣れていない人ほど苦労するでしょう。とはいえ、一度初期設定を完了させれば後は簡単に書類作成等ができるため、時間をかけてでも初期設定を完了させるのがおすすめです。

業界でのグリーンサイトの利用企業数

業界におけるグリーンサイトの利用企業数は、元請会社が合計約350社、利用中の現場数は常時21,000現場以上、グリーンサイトに加入している協力会社は全国約86,000社以上、上位企業がグリーンサイトに代行登録している協力会社は全国597,000社以上と数多くの元請会社と協力会社が利用していると言えます。

何より書類作成などにかかる時間を大幅に短縮することができるので、業務効率化を実現したい企業におすすめです。

グリーンサイトに関するよくある質問

グリーンサイトに関するよくある質問は、以下の通りです。

Q1:グリーンサイトへの登録は絶対?

A1:絶対にグリーンサイトに登録しなければならないわけではありません。しかし、今後は働き方改革の一環で強制的に登録することになる可能性があるでしょう。

Q2:グリーンサイトに登録する場合、全社員も登録しなければならない?

A2:自社登録する場合は全社員を登録する必要性がありますが、代行登録を行う場合はその現場に入る社員だけが登録することになります。

Q3:人数分のIDは必要?

A3:基本的にグリーンサイトを利用する人の分だけIDが必要になります。とはいえ、複数の従業員が在籍していても、グリーンサイトを利用する人が1人だけなら1つのIDだけを用意するだけです。

グリーンサイトの登録と利用方法

グリーンサイトを利用するには、会員制有料サイトなので会員登録しなければなりません。

グリーンサイトはさまざまなメリットがある以上、是非とも使ってみたいという人も多いのではないでしょうか。

それでは、グリーンサイトの登録と利用方法についてご説明しましょう。

登録のステップ

グリーンサイトに登録する場合、元請け会社か協力会社のどちらかで登録する流れが違います。

元請け会社としてグリーンサイトに登録する流れは、以下の通りです。

  1. 申込フォームで必要事項を入力して資料請求を行う
  2. 必要書類の送付・登録を行う
  3. 請求書が発行される
  4. 初期設定費用と一年分の利用料を入金する
  5. 利用開始

資料請求を行う際に入力する必要事項は、以下の通りです。

  • 企業名
  • 部署名
  • 役職
  • 氏名
  • 郵便番号
  • 住所
  • 電話番号
  • メールアドレス
  • 施行台帳が必要な現場数

なお、資料請求を行った後は入力した住所宛に届いた資料に沿って、以下の必要書類を送付して登録します。

  • 利用申込書
  • 登記簿謄本(原本)
  • 印鑑証明書(原本)

協力会社としてグリーンサイトに登録する流れは、以下の通りです。

  1. 専用の手続きページから手続きする
  2. 申込手順と利用規約を確認・同意する
  3. 必要情報を入力する
  4. グリーンサイト申込情報を入力して送信する
  5. 届いたメールの内容に従って利用申込書、登記簿謄本(原本)、印鑑証明書(原本)を送付する
  6. 初期設定料金と一年分のID利用料金を入金する
  7. 利用開始

入力する必要情報は、以下の通りです。

  • 企業情報
  • 企業担当者
  • 請求担当者
  • 契約内容

グリーンサイトに入力する申込情報は、以下の通りです。

  • 建設業許可情報
  • 建設業退職金共済情報
  • 中小企業退職金共済情報
  • 労災上乗せ保険情報

まとめと今後の展望

グリーンサイトは元請会社や協力会社が一緒に登録しなければならないため、まずはお互いに話し合って登録するか決める必要性があります。

グリーンサイトは業務効率化等の魅力的なメリットがあるので、今後とも登録する元請会社や協力会社が増えるでしょう。

いずれ働き方改革の一環で義務化される可能性がある以上、前もって準備を進める必要性があるかもしれません。

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