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落葉低木のマユミ

マユミの育て方と特徴

日本に自生する落葉低木。花は小さく目立たないものの、可愛らしい実と鮮やかな紅葉が楽しめるため、庭木や公園樹などに加え、盆栽などにも広く用いられています。病害虫の被害が少なく丈夫なことから、育て方は容易。寒さにも強いため、全国で植栽可能です。

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基本データ

分類
庭木-落葉
学名
Euonymus sieboldianus
科・属名
ニシキギ科・ニシキギ属
別名
ヤマニシキギ
草丈・樹高
3〜5m
栽培可能地域
全国
花色
黄緑色
開花期
5月〜6月
結実期
10月〜11月
耐暑性 / 耐寒性
強い/強い

マユミは赤い実が特徴の全国に分布する落葉低木

マユミ(真弓)とは

マユミの木

マユミは日本の山林に自生する落葉低木です。育て方が簡単で、実や紅葉が楽しめることから、庭木や公園樹などに広く植栽されています。

さらに、マユミは盆栽や花材の枝物にも活用されるほか、材は緻密で光沢があるため、コケシや将棋の駒などの木工品にも活躍されている樹木です。

「マユミ(真弓)」の名前の由来は、古くから弓を作る材料に用いられてきたため、この名前がつけられたと言われています。

マユミの特徴

マユミの葉

マユミは樹高が3〜5mほどに成長する樹木です。山林では10〜15mほどに育つものもあります。

樹皮は灰褐色で、老木になるにつれ縦に裂けていくのが特徴。幹は真っ直ぐに伸び、枝は広がるため、植栽スペースは広めに取って育てるのがいいでしょう。

葉は対生で長さが5〜15cm。縁には細かいギザギザが入ります。5月〜6月には、黄緑色の直径4mmほどの小さな花が開花。その後、垂れ下がるように緑色の実がなり、やがてピンク色に色付きます。実が熟すと中から赤い種子が顔を覗かせ、落葉後もしばらく枝に実がとどまるでしょう。

また、マユミは雌雄異株のため、実を楽しむには雌木を植えなければなりません。雌木と雄木の両方があれば、さらに花付きと実付きがよくなります。

ニシキギやツリバナとの違いは?

マユミの赤い種が顔を出す

ニシキギ科に属するマユミですが、同じ種類にニシキギやツリバナといった種類があります。これらは花や実がよく似ているため、間違われるケースも少なくないのです。

見分け方のポイントは、ニシキギの枝にはコルク質の突起があること。ツリバナは実が5つに裂けるのに対し、マユミは4つに裂けるのが違いにあげられます。

また、マユミよりも樹高が低く実も小さいコマユミという落葉樹も存在します。いずれも可愛らしい樹木なので、ぜひほかの種類にも目を向けてみてくださいね。

花言葉は「あなたの魅力を心に刻む」「真心」「艶めき」

マユミの花と葉

マユミの花言葉には、「あなたの魅力を心に刻む」「真心」「艶めき」などがあります。

「あなたの魅力を心に刻む」は、実から赤く美しい種子が顔を出すのにちなむとのこと。「艶めき」の花言葉も、鮮やかな赤い種子に由来するとされています。

愛らしい実と美しい紅葉が楽しめる

丈夫で育てやすい庭木

マユミと紅葉

マユミは育て方が簡単で、寒さ暑さにも強いことから、ガーデニング初心者におすすめの庭木です。

枝ぶりがしなやかで美しく、洋風や和風、雑木風の庭づくりにもよく馴染みます。特に紅葉の美しさは目を奪われるほどで、秋色に染まったお庭を一層楽しめることでしょう。

控えめな花姿も魅力

マユミの花

マユミの花は小さくて目立ちませんが、よく観察すると黄緑色の可愛らしい花をつけています。見過ごしがちな小花にも目を向けてみると、また違ったマユミの一面を発見できるかもしれませんね。

実の変化を楽しもう

緑色のマユミの実

マユミは花が咲き終わると実をつけます。初夏のころの実は淡い緑色ですが、秋になるにつれて可愛らしいピンク色へと染まり、熟した実からは真っ赤な種子が顔を出すのです。

このように、夏から秋にかけての実の変化が鑑賞できるのもマユミの木ならでは。また冬枯れの中、赤い実が鑑賞できるのも嬉しいポイントですね。

マユミはドライフラワーとしても楽しめるので、思い切って枝を切り、室内に飾って楽しむのもおすすめです。ただし、種子には毒性があるので、子供やペットがいる家庭では誤飲に注意してください。

マユミは日本の伝統文化である盆栽にも人気

マユミの実

新緑、花、実、紅葉、落葉と、四季が楽しめるマユミは、盆栽としても人気があります。マユミは実生を利用して苗木を作ることが可能なので、苗がうまく育ったなら盆栽に仕立ててみるのもいいでしょう。

マユミの美しさや変化を楽しみながら、奥深い盆栽の魅力にどっぷり浸かってみてください。

マユミの育て方・管理方法

植え付け・植え替え

植え付け・植え替えは2月〜3月の落葉中、もしくは10月〜11月に行います。

土質は選びませんが、水はけのいい肥沃な土壌を好むので、地植えする場合は腐葉土や堆肥をよくすき込んでから植え付けましょう。マユミの根は浅い部分に広く張るので、植え穴を広く取って植え付け、ぐらつかないように支柱を立てておくことも大切です。鉢植え栽培では市販の培養土を使用するか、赤玉土7〜6対、腐葉土3〜4の割合で配合土を作って使用します。

植え替えは鉢植えに限り必要となります。根詰まりを防止するために、少なくとも2年に一度は一回り大きな鉢へ植え替えましょう。また、水が染み込んでいかない、鉢底から根が飛び出している、成長がストップしているような場合にも、根詰まりをしている可能性があります。
これらの様子が見られた場合には、早めに植え替えを行いましょう。

肥料

肥料は2月〜3月に寒肥を施します。寒肥には、緩効性化成肥料または有機質肥料の油かす、骨粉などを与えましょう。

剪定

樹形は自然に整うので、基本的に剪定は不要です。しかし、枯れ枝や混み合った枝などがあれば、落葉中の12月〜2月の時期に付け根から切り取ります。

マユミは強剪定もできるので、大きく育ち過ぎた場合には同じく落葉期に剪定を行い、樹形を整えましょう。しかし、強剪定をすると花付きや実付きが悪くなるので、それを踏まえた上で剪定を行ってください。

病害虫

マユミは病気や害虫の被害が少ない丈夫な樹木ですが、実にキバラヘリカメムシが集まってまうこともあります。大量発生すると樹木への被害に加え、鑑賞価値も下がるので、薬剤を使って駆除するといいでしょう。

日当たり

地植えでは、根がしっかりと根付くまで、土の表面が乾いたタイミングで水やりをします。一度根付いてしまえば、水やりは降雨のみで問題ありません。しかし、乾燥をやや苦手とするので、夏場の水切れには注意しましょう。

鉢植えでは、土の表面が乾いたタイミングで水を与えます。こちらも夏の高温期は水切れに注意し、朝か夕方の涼しい時間帯に水やりをしましょう。

水やり

地植えでは、根がしっかりと根付くまで、土の表面が乾いたタイミングで水やりをします。一度根付いてしまえば、水やりは降雨のみで問題ありません。しかし、乾燥をやや苦手とするので、夏場の水切れには注意しましょう。

鉢植えでは、土の表面が乾いたタイミングで水を与えます。こちらも夏の高温期は水切れに注意し、朝か夕方の涼しい時間帯に水やりをしましょう。

出典(引用元)

・平野隆久 著
「よくわかる樹木大図鑑」
・椎葉林弘 著
『よくわかる庭木大図鑑』

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年間実績
3万件

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キャンセル可

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0円

氏永 勝之
監修者 smileグループCEO
株式会社ガーデンメーカー 代表取締役
愛知農園植木苗木株式会社 専務取締役
一般社団法人ガーデンビジネス協会 代表理事
氏永 勝之

愛知県稲沢市生まれ。稲沢市が「日本四大植木産地」であることもあり、幼少期から植木に囲まれて成長。
東京農業大学卒業後、名古屋市内の造園会社に就職。公園の整備工事から国交省事業の国道整備工事における土木及び街路樹等の植栽工事に現場代理人として携わる。

執筆者 くずうまま

ハンギングバスケットマスターの資格を保持。日々ガーデニングや寄せ植え、ハンギング作りなどにいそしむ。草花を愛でるのが至福のひととき。

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