暖かい地方の植物だが、種類によっては寒さにも比較的強い。
育て方はそう難しくなく、その手軽さと南国風のオシャレな雰囲気が人気で観葉植物としてよく栽培されている。様々な品種があり、赤や白の模様が入る葉っぱが美しい。
基本データ
- 分類
- 庭木-低木・下草
- 学名
- Cordyline spp.
- 科・属名
- キジカクシ科センネンボク属
- 別名
- センネンボク
- 草丈・樹高
- 1~3m
- 栽培可能地域
- 東海以南
- 花色
- 紫・白など
- 開花期
- 2~6月(センネンボクの場合)
- 結実期
- 10月~11月(センネンボクの場合)
- 耐暑性 / 耐寒性
- 強い/やや弱い(種類によって差があります)
普通の木とはちょっと違う木
コルジリネとは
コルジリネとは、キジカクシ科の中のセンネンボク(Cordyline)属に含まれる植物の総称です。
いずれも暖かい地方に自生する植物で、細長く尖った葉っぱを枝先に密集させる特徴的な姿をしています。
ドラセナとよく混同され、「ドラセナ・コルジリネ」という名前で販売されていることもありますが、ドラセナは同じキジカクシ科の中でもリュウケツジュ(Dracaena)属の総称で、コルジリネとは少しだけ違います。
普通の木とはちょっと違う
コルジリネは南国を思わせる独特の風貌が特徴です。
ヤブランやリュウノヒゲなどが含まれるキジカクシ科は、一般的な樹木と違って単子葉類に分けられます。そのため維管束の並び方から違っているので、よく見る庭木とは一線を画す姿をしているのです。幹や枝を切った断面は一般的な樹木だと年輪ができていますが、コルジリネやドラセナはそれとは少し違った姿になります。
観葉植物としても人気
コルジリネには葉っぱに模様が入ったものが多く、赤や白の模様がオシャレで観葉植物として人気です。
葉っぱ全体が赤くなるコルジリネ・レッドスターや、葉っぱのフチや新芽を中心に赤紫になるコルジリネ・ターミナリスなど、色々な種類や品種があります。
性質にもそれぞれ違いがあり、たとえばコルジリネ・オーストラリスは耐寒性が強く、冬でも氷点下にならなければ外に植えておけます。
様々な使い方でアジアンテイストを楽しむ
南国風の雰囲気を楽しむ
コルジリネの魅力は、他の木では見せられない南国風の雰囲気。
暖かい地方ならシンボルツリーとして庭先に植えて、暖かいアジアンテイストの雰囲気をつくりだすことができます。いろいろな種類や品種があるので、自分の好みに合わせて植えましょう。
寄せ植えの主役に
コルジリネは他の樹木と違って枝が四方八方に広がるということがないので、鉢植えを使った寄せ植えのど真ん中に植えることができます。
葉っぱは上向きに立っているので、他の植物を邪魔せずに立体感のある寄せ植えをつくることができます。コルジリネを真ん中に据えて、根元に丈の低い花をたくさん植えるだけでもオシャレな寄せ植えになります。
風水のパワーをもらう
コルジリネは、風水的にも効果のあるものとされています。
なんでも、細く尖った葉っぱが上を向いてたくさん伸びているので、鋭い陽の気を放出しているのだとか。
言われてみれば、元気の出る見た目をしていますよね。玄関先などに置いて、陽の気を受け取ってみても良いでしょう。
コルジリネの育て方と特徴の育て方・管理方法
植え付け・植え替え
コルジリネを鉢植えで育てる場合、大きくなると根詰まりすることがあるので数年おきに植え替えが必要になります。
新しい葉が出てこず、水をあげても染み込みづらくなってきたころが植え替えの目安です。取り出したら外側の根っこを少しほぐしつつ、今までよりも少し大きな鉢に植え替えましょう。
植え替えの時期は地植え・鉢植えに関わらず3~10月頃の寒くない時期に行うのが良いです。できれば5~6月頃行うのが良いでしょう。水はけの良い土を好みます。
肥料
地植えの場合、ほとんど必要ありません。
鉢植えの場合でも、2か月に2回程度緩効性の化成肥料を与えるくらいで大丈夫です。
剪定
剪定の時期は5月頃です。伸びすぎた枝や枯れた葉っぱなどを整理していきます。
一般的な樹木と違って樹形が複雑になったり邪魔な枝が出てきたりということが少ないので、仕立てるというよりは大きさを調整する感覚で行うと良いでしょう。
また、コルジリネは比較的簡単に挿し木することができるので、切った幹や枝を植木鉢の土に挿して増やしてみるのもオススメです。小さい株を家の中の小さな窓に置いておくだけでもオシャレな雰囲気になります。
病害虫
かかりやすい病気は特にありませんが、害虫はハダニやアブラムシなどが発生します。物理的に対応できる量の場合は虫のついている枝葉を剪定したり、ブラシなどでこそぎ落としたりして対応しましょう。大量についている場合は薬剤で対処します。
ただし、カイガラムシの場合はマシン油乳剤などでないと効果がない場合があるので注意が必要です。
日当たり
地植えの場合はそこまで気にしなくても良いですが、鉢植えの場合は土が乾燥したのを見計らって定期的に水やりをしましょう。
水やり
地植えの場合はそこまで気にしなくても良いですが、鉢植えの場合は土が乾燥したのを見計らって定期的に水やりをしましょう。
出典(引用元)
「樹木医必携」
ブティック社
「増補改訂版実用庭木図鑑」
愛知県稲沢市生まれ。稲沢市が「日本四大植木産地」であることもあり、幼少期から植木に囲まれて成長。
東京農業大学卒業後、名古屋市内の造園会社に就職。公園の整備工事から国交省事業の国道整備工事における土木及び街路樹等の植栽工事に現場代理人として携わる。