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アボカドの育て方と特徴

果実がさまざまな料理に活用でき、種は水耕栽培などで手軽に育てられるアボカド。
生育旺盛で芽吹く力が強く、育て方が簡単で、観葉植物や庭木としても育てられます。
アボカドの特徴や魅力から、種類、育て方、剪定時期や方法、肥料の仕方などたっぷりと紹介!

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基本データ

分類
果樹
学名
Persea americana
科・属名
クスノキ科ワニナシ属
別名
ワニナシ
草丈・樹高
7〜20m
栽培可能地域
関東以南
花色
開花期
5月
結実期
11〜12月
耐暑性 / 耐寒性
普通/やや弱い

庭木や観葉植物におすすめ!アボカドの特徴や魅力を知ろう

●アボカドとは|育て方が簡単で、初心者でも育てやすい木

アボカドは、メキシコなど中央アメリカに多く自生する、冬に葉を一斉に落とさない常緑性高木。
生長スピードが比較的早く、樹高は大きくると7〜20mほどまで生長します。
新芽を息吹く力(萌芽力)が強いため、強剪定をしても枯れにくく、葉や花を鑑賞するだけなら、比較的初心者でも育てやすい果樹木です。

●アボカドの実の栽培|収穫するまでは難しい

木にぶら下がるアボカドの実
育て方が簡単なアボカドですが、果実を収穫するための栽培は、すこしハードルが高い果樹木かもしれません。
実の収穫を成功させるためには、複数の品種を育てて、人工授粉させる必要があります。
また、品種によって雄花と雌花が咲くタイミングが違うため、受粉ができような品種選びも大事です。

●アボカドの種|水耕栽培で発芽させよう!

水耕栽培中のアボカド
アボカドの種は、発芽率が高く、土を使わず、水だけで発芽できるため、手軽に栽培を始めやすいです。
アボカドの種は、20℃以上の気温(地温)で発芽するので、5月以降の暖かい時期に、栽培を始めるのがおすすめ。

●アボカドの魅力|庭木や観葉植物だけでなく、盆栽としても楽しめる

アボカドの幼木
フルーツ木として魅力のあるアボカド。
実を栽培するのは大変ですが、葉や花を鑑賞するために、庭木や観葉植物として育てるのも魅力がとてもあります。
また、最近では観葉植物よりも小さくコンパクトに仕立て、盆栽として楽しむことも。
種が発芽し、葉が複数に展開したあと、すぐに摘芯をしたり、樹形を曲げたりして、アボカドの美しさを引き立たせます。

アボカドの品種とそれぞれの特徴

アボカドは品種によって、耐寒性が違い、庭木として地面に植えられ、冬越しできるものがあります。
品種を選べば、関東地方エリアぐらいまでなら、シンボルツリーとして育てることも可能ですよ!

・ハス:ハスは日本で最も多く販売されている品種。
見た目は丸形や卵形のものが多く、皮がゴツゴツしたものから、ツルツルしたものがあります。
緑色の皮は熟すと黒っぽく変色し、果肉が滑らかな食感に。
耐寒性は-2℃前後なので、室内で育てるのが良いでしょう。
・ベーコン:甘みがほかの種類も強いベーコン。
実がなる数も多く、たくさん収穫できるため人気の品種です。
果実は11〜12月ごろになり、冬に収穫が楽しめますね!耐寒性-4℃前後なので、暖地なら屋外でも育てられます。
・フェルテ:比較的果実が大きくなるフェルテは、滑らかな食感に加え、濃厚な風味も楽しめる品種です。
アボカドの果実を実らせるのは難しいですが、高品質な実を収穫したい方には、おすすめのアボカドですよ!

・ピンカートン:洋ナシのような長細い形をしたピンカートン。
果肉がやわらかく濃厚な味わいです。
幼木のうちから、花付きがよく、ほかの種類よりも早く実をつけやすいです。

アボカドの育て方と特徴の育て方・管理方法

植え付け・植え替え

●アボカドの適切な植え付け・植え替え時期
アボカドの植え付けは、暖かい5〜6月が最適な時期です。
真夏や真冬と、時期を間違えて植え付けてしまうと根が張れず、そのまま枯れてしまうことも。
できるだけ涼しい日に作業を行ってくださいね!

●植え付け
アボカドは、水はけの良い土が大好き。
庭木として地面に植え付ける前には、掘り起こした土に腐葉土や黒土を混ぜておくと、元気に生長します。
また元肥として、窒素(N)、リン酸(P)、カリウム(K)のバランスが取れた緩効性化成肥料を一握りほど混ぜ込んでおくと、さらに生長が促進します。


●植え替え
アボカドを鉢植えで育てている場合は、1年に1度のペースで植え替えをしましょう。
根の回りが早く、根詰まりを起こして枯れてしまうこともあるので、植木鉢はマチが広くて、深めのものを選んでくださいね。
樹高を大きくしたくないときは、定期的に剪定をして小さくするか、盆栽のように根をカットして、植木鉢のサイズを変えずに、鑑賞することもできますよ!

肥料

生育旺盛なアボカドは、基本的には肥料を与えなくても問題なく生長します。
生長が心配な方は、春〜秋の生長時期に、緩効性化成肥料や、油かすなど与えるほか、水やりの際に、液他肥料を与えるのもおすすめ。
花が咲き始めるタイミングで、リン酸(P)の入った肥料を与えて、開花を促進できます。

剪定

生長スピードが早いアボカドは、剪定を放置すると樹形がモサモサとした見た目の悪い姿になるだけではなく、病害虫の被害にもあいやすくなることも。
最低でも1年に1回は剪定をしましょう。

また、アボカドは強剪定をしても、枯れる心配がない木なので、比較的初心者でも剪定がしやすい木ですよ。


●アボカドの剪定時期|4〜5月、9〜10月
アボカドは、比較的暖かく涼しい時期の4〜5月、9〜10月の春・秋に剪定をします。
枝葉が混み合ったり、伸びすぎたりしているときは、定期的に剪定をすると、いつまでも樹形がきれいな状態が保て、病害虫の予防にもなります。
季節を間違えてしまうと、アボカドの木に大きなストレスを与えるので、時期には注意しましょう。


●アボカドの剪定の仕方
・Step1. 枝分かれした幹や枝を間引く
一本で立つ幹が、さらに複数に分かれし、枝葉が混み合った箇所が多い場合は、伸びた幹や強く出た枝を、枝分かれ箇所まで切り戻りましょう。
強剪定で大きく大胆に切ると、次に切るべき枝を見つけやすくなります。


・Step2. 枯れた枝や幹を切り落とす
枝や幹が枯れている箇所は、日光や風通しの悪さの原因となるので、放置せず、取り除きましょう。


・Step3. 不要な枝を切り落とす
枝葉が混み合って、陰ができてしまうような箇所は、病害虫を発生させやすいので、不要な枝を間引きます。
株の内側へ向いた枝や、枝同士が交差した箇所などを切り落としてすっきりとさせましょう。


●アボカド剪定の注意
・アボカドの幹や枝を切るときは、必ず葉が出ている数mm上のラインで切ります。
葉と葉の途中で切ってしまうと、新しい芽が複数に出てしまい、逆に枝葉を混みやすくさせる原因に。


・幹が一本で真っ直ぐ伸びるアボカドは、生長スピードが枝分かれしたものよりも早く、樹高が高くなり過ぎることも。
強剪定で、好みの高さで幹を切ると、そこから枝分かれをして複数に幹が伸びます。

病害虫

生命力の強いアボカドですが、日当たりの悪い場所で育てていたり、剪定を怠っていたりすると、季節によっては病害虫の被害にあうことも。
健康的な株に育つよう、葉の色味や枝葉の混み具合など、こまめにチェックをして、必要であれば株の内側にも風通しがよくなるよう剪定をして予防することが大事です。
農薬散布を懸念される方には、薬を地面にパラパラとまいて、防虫できる薬もあるのでおすすめ。


●病気
・炭そ病
湿度と温度が高くなると、土の表面や、葉の重なった箇所に糸カビが発生しやすくなります。
そのまま放置すると、炭そ病にかかり、葉の表面に黒い斑点模様が広がり、葉が落ちる原因に。
庭木で育てる場合は、高温多湿にならず、直射日光や風通しの良い場所に植え付け、定期的な剪定をすることが、予防につながります。


鉢植えの場合は、春から秋の間の日中は、ベランダなど外に出して日光浴をさせましょう。
室内のときは高温多湿にならないよう喚起などを行って、空気の流れをつくってくださいね!

●害虫
・ハダニ
・カイガラムシ
枝葉が混み合って、日当たりや風通しの悪い場所で育てていると、ハダニやカイガラムシの被害にあいやすくなります。
とくに室内はハダニの被害が多いので、風通しを良くし、葉の掃除を定期的に行うと良いです。

日当たり

庭に地植えの場合は、苗木のうちや、植え付けてから2年未満のうちは、土壌を乾かなさいよう、水をたっぷりと与えます。
成木や植え付けてから2年以上たった株は、毎日水を与える必要はなく、雨の水などに切り替えて管理しましょう。
ただし夏の猛暑日が続く場合は、土の具合を確認しながら、水を与えます。


鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら、水をたっぷりと与えます。
水切れを起こしやすい植物なので、夏場の根腐れに注意しながら、定期的に水を与えましょう。

水やり

庭に地植えの場合は、苗木のうちや、植え付けてから2年未満のうちは、土壌を乾かなさいよう、水をたっぷりと与えます。
成木や植え付けてから2年以上たった株は、毎日水を与える必要はなく、雨の水などに切り替えて管理しましょう。
ただし夏の猛暑日が続く場合は、土の具合を確認しながら、水を与えます。


鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら、水をたっぷりと与えます。
水切れを起こしやすい植物なので、夏場の根腐れに注意しながら、定期的に水を与えましょう。

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年間実績
3万件

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瀬尾 一樹
監修者 樹木医 瀬尾 一樹

樹木医です。木も草も大好きで、将来は自分だけの森を持ちたいと思っています。木の美しさや育てる楽しさだけでなく、生きものとしての生態的な面白さも伝えていきたいです!好きな木はケヤキです。

執筆者 柴﨑光一

リゾートガーデンスタイル専属の庭師×Webコンテンツクリエイター。 カナダのトロントで造園士を、その後日本で花屋のバイヤー・鉢物の管理・アドバイザーを経験した後、ヤシの木を主体とするリゾート・ドライガーデンの造園士に。 現在は、リゾートガーデンスタイルの社会福祉施設・DOG CAFEの専属庭師に加え、畑の開拓・管理、SNSも兼務。 植物を専門とするWebコンテンツクリエイター、ガーデニング商品の監修者としても活躍中。

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