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ピンクの花ハマナス
2022.10.10

ハマナスの育て方や特徴

ハマナスは日本を代表する野バラ。北海道に多く自生し、多くの群生地がある。
夏にピンクや白の鮮やかな花が咲き、香りも楽しめ、花後になる真っ赤な果実は食べられる。
ローズヒップティーやジャム、アロマ、化粧品など、さまざまなものに用いられている。

基本データ

  • 分類庭木-低木・下草
  • 分類Rosa rugosa
  • 科・属名バラ科・バラ属
  • 別名ハマナシ

日本の代表的なバラであるハマナス

ハマナスとは

 
落葉広葉低木のハマナス(浜茄子)は、海岸の砂地に自生するバラの原種です。
日本では北海道が主な自生地であり、本州の太平洋側では茨城県まで、日本海側では鳥取県、島根県辺りまで自生しています。
一般的に見られるハマナスはピンク色の花色ですが、白い花が咲くシロバナハマナスや、八重咲きなどの園芸品種も存在し、花が鮮やかで美しいため、鑑賞目的で庭に植える人も多い花木です。
また、街路樹や公園などの植栽にも活躍。寒さに強く、丈夫な性質を持つことから、バラの台木としても重宝されています。
しかし、夏の暑さは少し苦手なようで、暖地では涼しい場所で管理するなど、栽培には少し工夫が必要です。
 
 

名前の由来

 
ハマナスの花
別名「ハマナシ(浜梨)」とも呼ばれる名前の由来は、ハマナスが“浜”に自生し、果実が“梨”のように甘酸っぱいこと、または果実を赤“茄子”(昔で言うトマトのこと)に例えたことで、このような名前が付けられたとされています。
また、「ハマナシ」がなまって「ハマナス」に変化した、という説もあるようです。
 
 

ハマナスの特徴

 
ハマナスの赤い実
ハマナスは地下茎を伸ばして成長するため、環境が合えば広く群生します。
枝には細かな毛とトゲが多いのが特徴。
葉は葉脈があるためシワが目立ち、奇数羽状複葉で互生します。
花は夏の時期にピンク色の花が開花。直径6〜8cmの大輪で、中心には黄色い雄しべがあり、甘い香りも楽しめます。
花後にはトマトに似た真っ赤な果実がなり、中にはたくさんの種子が詰まっていて、種から増やすことも可能です。
 
 

ハマナスの花言葉は「悲しくそして美しく」

 
ハマナスの黄色い葉
ハマナスの花は一日花のため、一つひとつの花の命は短く、すぐに散ってしまいます。
花言葉「悲しくそして美しく」の由来は、ハマナスの花がすぐに散ってしまう儚い様子と、美しい花にちなんでつけられたそうです。

花や果実など、さまざまな楽しみ方ができる人気の花木

ハマナスの魅力

 
花の美しさはもちろんのこと、花の香りや花後にできる果実、秋に見られる黄葉など、ハマナスはさまざまな魅力を持つ花木です。
一般的なバラよりも多くのトゲを持つことから、侵入防止対策や生垣にも利用できます。
花後になる果実は食べることもできるので、季節の変化を鑑賞しつつ、さまざまな楽しみ方でハマナスの魅力を堪能してみてはいかがでしょうか。
 
 

果実はビタミンCが豊富

 
ハマナスの実の収穫
ハマナスの果実にはビタミンCやポリフェノールなどが多く含まれていることから、化粧品やアロマ、お茶など、さまざまなものに利用されています。
ビタミンCは美肌効果や風邪予防に効果的と言われており、ポリフェノールには動脈硬化などの予防や抗酸化作用が期待できるとされているため、男女問わず嬉しい要素が満載です。
ハマナスの果実ができたら、ぜひ収穫をして食べてみてくださいね。
ただし、ハマナスの果実には毒性がないものの、食べ過ぎると腹痛などを引き起こすリスクもあることから、過剰に食べるのは避けた方がいいでしょう。
 
 

果実の食べ方&活用方法

 
ハマナスの果実とスコップ
ハマナスの果実は甘酸っぱく、酸味が強いことから、生食では食べにくいという人も多いはず。
このような場合、ハマナスの果実をジャムやピューレなどに加工してから食べるのがおすすめです。
パンやヨーグルトとの相性はぴったりで、スイーツ作りなどにも重宝しますよ。
 
またビタミンCを豊富に含み、ノンカフェインで、ピンク色の美味しい飲み物と言えば「ローズヒップティー」を思い浮かべますよね。
「ローズヒップ」と名前に違いがあるためピンとこない人も多いと思いますが、実はローズヒップティーにはハマナスの果実が使われているのです。
果実を収穫したあと乾燥させておけば、いつでも自家製ローズヒップティーを楽しめます。
ハマナスを栽培している人はぜひ手作りローズヒップティーも味わってみてください。
 
 

ハマナスの名所を訪れてみよう

 
ハマナスの名所
北海道を代表するハマナスは、群生地や名所が数多くあり、見頃を迎えると観光スポットが多くの人で賑わいます。
海岸沿いに広がる花はとても美しく、雄大で華やかな景色を見られるので、開花時期にはぜひハマナスの名所にも足を運んでみましょう。

育て方・管理方法

≪ 詳細情報 ≫

 
草丈・樹高
 
1〜1.5m

 
栽培可能地域
 
北海道以南

 
花色
 
白、ピンク

 
開花期
 
6月〜8月

 
結実期
 
9月〜10月

 
耐暑性/耐寒性
 
やや弱い/強い

 

≪ 育て方 ≫

 
植え付け・植え替え
 
植え付け・植え替え時期は、3月下旬〜4月上旬、または10月中旬〜11月が適しています。
水はけのいい土を好むので、地植えにする場合は堆肥や腐葉土と一緒に川砂を混ぜるといいでしょう。
鉢植えの場合は、市販の培養土を使用しても問題ありません。
また、ハマナスは移植を嫌うので、植え付けるときは根にストレスを与えないように、根鉢を崩さず植え付けるといいでしょう。

植え替えは鉢植え栽培で必要です。
1年〜2年に1回は、一回り大きな鉢に植え替えるようにします。
また、植え替えるときもなるべく根をいじらないように気をつけてください。

 
肥料
 
肥料は1月〜3月の寒肥と、10月〜11月にお礼肥を施します。
寒肥には有機質肥料を中心に与え、お礼肥には緩効性肥料を施しましょう。

 
剪定
 
剪定は冬の2月〜4月上旬と、秋の10月が適期です。
冬の間は休眠期に当たるので、強剪定はこの時期に行います。
花付きの悪い古い枝は根元からカット。
枯れた枝や徒長枝なども適宜剪定してください。

 
病害虫
 
比較的病害虫にも強いハマナスですが、アブラムシやカイガラムシなどの害虫の食害に合うケースや、黒星病、うどんこ病などが発症することもあります。
あらかじめ薬剤を散布しておくと、病気や害虫の発生を防げるでしょう。

 
日当たり
 
1日を通して日当たりのいい場所で育てるのが適切です。
ただし、ハマナスは寒冷地向きの樹木であるため、基本的には風通しがよく、涼しい場所を好む傾向にあります。
日本の高温多湿の環境はやや苦手なので、蒸し暑い時期は風の通りがよく、涼しい場所で管理するのがおすすめです。

 
水やり
 
庭植えの場合は、根付いたあとの水やりは不要です。

鉢植え栽培では、土の表面が乾いたタイミングを見計らい、鉢底から水が流れ出るまでたっぷり水やりをします。
夏は水切れしやすいので、朝と夕方の涼しい時間帯に1日2回水やりをするといいでしょう。

 

出典(引用元)

・平野隆久 著
「よくわかる樹木大図鑑」
・金田初代、金田洋一郎 著
「大きな写真でよくわかる!花と木の名前事典」
・正木覚 著
「ナチュラルガーデン樹木図鑑」

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