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カルミア可愛いピンク色の花
2022.03.10

カルミアの育て方や特徴

カルミアは、お菓子のような形のメルヘンチックな花を咲かせる常緑低木。

北アメリカ原産で、コネチカット州の州花でもある。庭木としてそこまでメジャーな樹木ではないものの、一度見たら忘れないユニークな花と、満開時の華やかさでファンも多い品種。
 
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基本データ

  • 分類庭木-常緑
  • 学名Kalmia latifolia
  • 科・属名ツツジ科カルミア属
  • 別名アメリカシャクナゲ、ハナガサシャクナゲ

まるでお菓子みたい!愛らしい花を楽しめる常緑低木

カルミアとは

 
カルミアは、ツツジ科カルミア属の常緑低木です。
北米やキューバが原産とされ、カルミア属には7種ほどの品種が存在します。
その中で、庭木や公園樹として主に利用されているのはラティフォリア属の園芸品種です。
 

同じツツジ科のシャクナゲに葉が似ていることから、和名はアメリカシャクナゲやハナガサシャクナゲです。
日本へは大正時代に渡来しました。
東京がアメリカにサクラを寄贈した返礼品としてカルミアが贈られたと言われています。
「カルミア」の名は、この種を収集したスウェーデンの植物学者ペール・カルムの名にちなんで付けられました。
 
 

お菓子を思わせるつぼみと、小さなパラソルのように見える花

 
小さなパラソルのように見えるカルミアの薄ピンクの花

カルミアといえば、おとぎ話の世界から飛び出してきたかのようなかわいらしいつぼみと花が思い浮かびます。
カルミアのつぼみは金平糖やアポロチョコレートに似た形をしていて、開花するとまるで小さなパラソルのようです。
品種により差はありますが、つぼみのときは色が濃く、開花するにつれて淡い色に変化していきます。
ちょうど五分咲きくらいのころは、つぼみと開いた花のコントラストが鮮やかです。
 

カルミアの花や花茎を手で触ると、ペチュニアやカリブラコアのように少しベタベタします。
切り花にするときなどは気を付けてください。
 
 

葉には毒性がある

 
カルミアの葉と蕾の写真

花のおもしろさに目を奪われがちなカルミアですが、実は、葉にグラヤノトキシンという毒があります。
グラヤノトキシンは、アセビなどほかのツツジ科にも含まれる毒で、摂取すると嘔吐やめまいなどの中毒症状が出ます。
カルミアの葉を食べた羊が中毒を起こしやすいことから、「Lambkill」(羊殺し)と呼ばれる品種も存在します。
庭に植える場合、子どもやペットの犬猫の誤食に注意してください。
 

葉は肉厚でツヤがあり、シャクナゲや観葉植物のカポックなどと似た、手のひらのような形をしています。

カルミアの楽しみ方とは?

花色のバリエーションが豊富

 
メジャーなのは淡いピンクの花を咲かせる品種ですが、赤に近い濃いピンクの花を付ける品種、白花の品種、花弁に模様が入る品種など花色が多様です。
 
白いカルミアの花
色違いのカルミアを並べて植栽し、色の対比を鑑賞しても楽しいでしょう。
 
サイズ感も手ごろで、庭や玄関先などいろいろなスペースに植栽しやすい樹木です。
満開時の美しさは主役級なので、シンボルツリーにも向いています。
冬でも緑を絶やさない常緑樹として、ちょっとした目隠しや仕切りの役割も果たします。
 
 

花はドライフラワーにもなる

 
ドライフラワーの花束の写真
カルミアの花は、乾燥させてドライフラワーとして楽しむこともできます。
シリカゲルを使用する方法などで、ほかの花をドライフラワーにするのと同じ方法でドライフラワーを作れます。
 

カルミアを増やすには、挿し木や接ぎ木、タネまきが有効です。
ただし、挿し木の成功率は低いと言われているため、タネを採取して増やすのがおすすめです。

育て方・管理方法

≪ 詳細情報 ≫

 
草丈・樹高
50cm~3m

 
栽培可能地域
全国

 
花色
ピンク、白、赤

 
開花期
5月

 
結実期
10月~11月

 
耐暑性/耐寒性
耐寒性はありますが、暑さにはやや弱めです。特に、夏の暑さや直射日光、西日に気を付けましょう。

 

≪ 育て方 ≫

 
植え付け・植え替え
植え付けや植え替えにベストな時期は3月か10月です。
多くのツツジ科の植物と同じく酸性土壌でよく育ちます。土壌がアルカリに傾いている場合、ピートモスや酸性肥料をすきこみ酸度を調整しましょう。
乾燥気味の土を好むため、地植えするなら水はけの良い場所を選んで苗木を植え付けてください。
 
鉢植えは、根詰まりを起こしたら大きな鉢に植え替えます。植え替えのタイミングの目安は2年~3年に一回です。

 
肥料
施肥は年3回が基本です。
2月下旬〜3月、6月、9月に緩効性の化成肥料や、油かす、骨粉などの有機質肥料を与えます。

 
剪定
もともと樹形が乱れにくく、放任していても形が整いやすい品種です。
よほど形が崩れていたり、枝が混み合い過ぎていたりしない限り、剪定は必要ありません。
 
剪定する場合は、花が終わり次第、できるだけ早く5月下旬~6月ごろに剪定してください。次の花芽は夏につくられるため、剪定が遅れると翌年花が咲かなくなります。
花がらはこまめに摘んでください。枯れた花をそのままにしておくとタネができ、株の生育が悪くなります。咲き終わった花は、花茎から摘み取りましょう。

 
病害虫
カイガラムシやハマキムシに注意します。虫が付きやすい株は、枝をすくなどして風通しをよくすることで発生を予防できます。

春から夏にかけて、新芽にアブラムシが発生することもあります。植物を日々観察し、発生初期に手で捕殺したり薬剤を散布したりして対処しましょう。

 
日当たり
日当たりの良い場所のほうがよく育ちますが、真夏の直射日光や西日は嫌います。
葉焼けを起こすおそれがあるため、夏場はすだれなどで日陰を作るか、鉢植えなら軒下などに移動させてあげてください。

 
水やり
地植えは、植え付け直後や、真夏に極端な雨不足が続いたときなどを除き、水をやる必要はありません。
根が細く乾燥に弱い性質です。鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと水をやります。ただし、常に土が湿っている状態は苦手なので、水のやりすぎは禁物です。

 

出典(引用元)

平野隆久『よくわかる樹木大図鑑』永岡書店
椎葉林弘『よくわかる庭木大図鑑』永岡書店

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