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ウツギ
2022.02.16

ウツギの育て方や特徴

細い枝を生い茂るように生やし、初夏ごろに美しい花を咲かせる低木。
日本の山野に自生する木で、育て方もそう難しくないので人気が高い。
仲間は違うが、本種の名前がついた種類がたくさんある。

基本データ

  • 分類庭木-低木・下草
  • 学名Deutzia crenata Siebold et Zucc.
  • 科・属名アジサイ科ウツギ属
  • 別名ウノハナ など

日本で古くから親しまれてきた美しい花

ウツギとは

 
ウツギはアジサイ科ウツギ属の落葉低木で、日本では北海道から九州までの広い範囲に分布しています。
地域によって多かったり少なかったりはありますが、山の日当たりの良い林道沿いなどで見つかることが多いです。
初夏ごろに白い花をたくさん咲かせ、秋になると壺のような形の実からホコリのような小さな種を風で飛ばします。
 
よく庭に植えられるものには、八重咲品種のサラサウツギや、近縁種で背が低いヒメウツギなどがあります。
花言葉は「秘密」。
 

日本古来から親しまれてきた木

 
ウツギは日本の山野の広い範囲に分布しており、古くから「卯の花」の名前で親しまれてきました。
万葉集にもウツギが卯の花の名前でたくさん登場しています。
 
唱歌の「夏は来ぬ」という歌にも、「卯の花の匂う垣根に~」という歌詞があります。
昔の人々もウツギの花の美しさに一目置いていたのでしょう。
 
ちなみにこの「匂う」という表現はウツギの花の香りのことではなく、花がたくさん咲いているさまを歌っているのではないかといわれています。
 

「〇〇ウツギ」がたくさんある

 
ウツギという名前は、枝の内部が空洞になっていることから「空木」ということでその名がついていますが、ウツギ以外にもこの名を冠す「○○ウツギ」がたくさんあります。
 
ウツギと同じアジサイ科のヒメウツギ、ウラジロウツギ、ウメウツギ、バイカウツギ、ガクウツギなどの他にも、スイカズラ科のニシキウツギやハコネウツギ、ミツバウツギ科のミツバウツギ、バラ科のコゴメウツギやカナウツギ、ゴマノハグサ科のフジウツギなど、枚挙にいとまがありません。
 
これらの中には庭木として植えられるものもあるので、名前にウツギとついているからといって同じような花が咲くとは限らないことに注意しましょう。
 
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アクセントにも主役にもなれる美しさ

初夏の庭を彩る

 
ウツギは初夏ごろに白い花を咲かせるのが特徴ですが、これがたくさん咲くととても美しいです。
 
一か所から細い枝が噴水のように伸び、それぞれに花を咲かせる姿は庭の雰囲気を一気に華やかにしてくれることでしょう。
同じような樹形をするものにユキヤナギやレンギョウなどがありますが、それらとはまた違った雰囲気をしています。
 

他のウツギと使い分けつつ、庭のアクセントに

 
ウツギは大きくなっても高さ3mに満たないほどの低木なので、庭木の下草のような感じで扱うことができます。
それ以外にも、同じウツギ属のよく似たもので八重咲品種のサラサウツギやさらに樹高の低いヒメウツギなどがあるので、場所に応じて使い分けてみると良いでしょう。
 
ヒメウツギは数十cmの地際で花を咲かせることもあり、ウツギの小さいバージョンのような扱いができます。
サラサウツギは八重咲であること以外はウツギと違う要素は無いので、花をより目立たせたいときなどにおすすめです。
 
大きく育ててたくさん花が咲く様子もとても美しいですが、使い方に応じてアクセントのような植え方もできます。
また、挿し木や株分けで増やすことができるので、庭のいろいろな場所に植えてみるのも良いでしょう。
 

山に行ったときに探してみる

 
ウツギは沖縄以外のほぼ日本全国に分布しているので、初夏ごろに山や丘陵に行くとよく見かけることができます。
庭のものと同じ姿をしているでしょうから、花が咲いていればすぐにわかるはず。
 
それ以外にも葉っぱの幅が広いマルバウツギ、西日本に多く葉っぱの裏が白いウラジロウツギ、岩の上に生えるヒメウツギなど、よく似た様々な種類があります。
石灰岩地にごくまれに見られるウメウツギのような希少種もあり、極端な話、日本のウツギ属を全種類見るのを目標に山を登るだけでも立派な趣味になるでしょう。

育て方・管理方法

詳細情報

 
草丈・樹高
1~3m

 
栽培可能地域
全国

 
花色

 
開花期
5~7月

 
結実期
10~11月

 
耐暑性/耐寒性
どちらも強い

 

育て方

 
植え付け・植え替え
葉っぱが落ちた冬の間に行います。
良く日の当たる、水はけの良い場所に植えるのが望ましいです。

 
肥料
元肥として堆肥を与えるほか、冬の時期に寒肥としてカリやリン酸を多めに意識して肥料を与えるようにしましょう。

 
剪定
メインの剪定は花が終わってすぐの時期に行うようにします。
伸びすぎた枝を切り戻したり、混んでる枝を整理したりして管理するのがおすすめです。
冬の葉っぱが落ちたあとに、古い枝を根元から切ると、新しい枝が伸びやすくなります。

 
病害虫
目立った病害虫はつかないことが多いです。
害虫としては、ニトベミノガ、クワゴマダラヒトリ、コカクモンハマキなどのガの幼虫に葉っぱを食べられることがあります。
いずれも薬剤で対処できますが、糸を張ったり蓑をつくったりするので他のガの幼虫よりも目立ちやすく、数が少ないうちは捕殺して対処することも可能です。
 
病気としてはさび病やうどんこ病にかかる場合があります。
うどんこ病は葉っぱが白く粉を吹いたようになる病気で、薬剤で発生を抑えるか、冬に落ち葉を掃除して越冬している病原菌を駆除することで対処が可能です。
 
さび病は葉っぱに毛羽立ったような病斑ができるもので、ササ類が中間宿主となることで発生します。
病気が確認されたらササ類を除去することで対処できます。

 
日当たり
半日陰でも育ちますが、日当たりの良い場所を好みます。

 
水やり
地植えの場合、植え付けてしばらくは水をあげますが、旺盛に成長してきてからは特に気にする必要はありません。

出典(引用元)

日本樹木医会
「樹木医必携」
村越匡芳監修
「庭に植えたい樹木図鑑」
山渓ハンディ図鑑4
「樹に咲く花 離弁花2」

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