スモークツリーは煙のような姿が人気の庭木。別名「煙の木」と呼ばれている。成長速度が速い雄雌異株の落葉樹であり、耐暑性・耐寒性が強く、比較的育てやすい。ただし、大きくなり過ぎないよう育て方に注意が必要。
基本5データ
- 分類
- 庭木-落葉
- 学名
- Cotinus coggygria
- 科・属名
- ウルシ科・ハグマノキ属
- 別名
- 煙の木(ケムリノキ)、白熊の木(ハグマノキ)
- 草丈・樹高
- 3m〜4m
- 栽培可能地域
- 北海道以南
- 花色
- 緑、赤、ピンク、白
- 開花期
- 6月〜8月
- 結実期
- 9月〜10月
- 耐暑性 / 耐寒性
- 強い/強い
ふわふわした見た目が大人気のスモークツリー
スモークツリーは今大注目の落葉樹
スモークツリーは南ヨーロッパや中国北部などに自生している今大注目の庭木です。
ふわふわの花序が印象的なため、庭に植えるとアクセントになり、おしゃれな雰囲気を演出できます。
庭木はもちろん、ドライフラワーやフラワーアレンジメントなど、広く活躍しています。
スモークツリーの特徴
スモークツリーは雄雌異株で、秋に紅葉し冬には落葉する庭木です。
ふわふわの花序は雌株特有の姿で、種を遠くに飛ばすことからこのような姿になったのだそう。
花は初夏に緑色の小さな花を枝先につけます。
花が終わると花柄が長く伸びていき、スモークツリーらしい姿を目にすることができるのです。
また、スモークツリーは一般的に大きく成長していきますが、コンパクトに育てられる矮性品種もあるため、植える場所に合う育ち方の種類を選ぶことが可能です。
暑さ・寒さに強く、病害虫にも強いといった特徴があります。
スモークツリーの種類
【グレース】
スモークツリーの中でもっとも人気の高いグレースは、花付きが良く成長が早い特徴を持ちます。
花序は赤紫色で、緑色の葉から真っ赤な紅葉へと変化していく様子が楽しめます。
【ロイヤルパープル】
花序は赤色で、美しく深みのある銅葉が印象的な種類です。
秋になると銅葉が赤色へと変化し、一風変わった姿を鑑賞できます。
スモークツリーの銅葉品種の中では、一番人気がある種類です。
【フレーム】
フレームは樹勢が強く花付きが良い種類です。
花序は可愛いピンク色。
また、秋の紅葉で葉がオレンジ色に変化するのも魅力的なポイントです。
【ホワイトボール】
白色の花序が美しいスモークツリーで、繊細な雰囲気を感じられるのが魅力。
葉は緑色で大きく育つことから、広い庭に植え付けたりシンボルツリーにしたりするのがおすすめ。
スモークツリーの花言葉
スモークツリーの花言葉には、「煙に巻く」「賢明」「賑やかな家庭」「儚い青春」があります。
これらの花言葉は、煙を連想するスモークツリーの姿からつけられたそう。
スモークツリーの楽しみ方は?育て方の悩み・疑問にもお答え!
切り花やドライフラワーにして楽しむ
スモークツリーはブライダルブーケやスワッグなど、多くのシーンで活躍している花材です。
庭木に迎えたら、ぜひ切り花にして飾ったりドライフラワーにしたりしてみるのがおすすめです。
ただし、スモークツリーの樹液は皮膚がかぶれてしまうこともあるので、なるべく触れないように注意しましょう。
増やし方は挿し木が最適
スモークツリーを増やしたい人は、挿し木での増やし方がおすすめです。
種まきの場合、開花するまで雄株か雌株か判別できないことが理由に挙げられます。
挿し木には若い芽をカットするか、不要なひこばえを利用するといいでしょう。
庭植え・鉢植え、どっちがおすすめ?
スモークツリーのほとんどの種類は、横にも縦にも大きく広がります。
大型になる種類を鉢植えで育ててしまうと、風で鉢ごと倒れたり、枝が折れてしまったりなど、いろいろなデメリットがあるので、大型に育つ種類は庭植え栽培で育てるのがおすすめです。
コンパクトな種類なら鉢植え栽培でも問題ないです。
管理が大変…大きくしたくない場合は?
スモークツリーを大きくしたくない場合は、鉢植え栽培にするのがおすすめです。
ただ、前述した通り、風の影響などを受けやすいので、倒れないように対策が必要です。
また、毎年の剪定でコンパクトに仕立てる方法もおすすめ。
スモークツリーは旧枝咲きの性質を持ち、昨年伸びた枝に花がつくため、若い枝を避けて剪定しましょう。
花が咲かない…何が原因?
花が咲かない場合、いくつかの原因が考えられます。
●日当たりが悪い
●植え付けや植え替え時に根を傷めた
●剪定をした
●花柄が伸びない雄株だった
上記の中でも、剪定時期を間違えたり、旧枝を剪定してしまったことによる失敗が特に多いです。
剪定に適した時期は11月〜2月の間。
暑い時期の剪定はスモークツリーを弱らせ、花が咲かない原因を作ってしまう可能性も。
また、花芽がつく枝を剪定しないように、剪定は古くなった枝や伸び過ぎた枝を短くする程度にとどめておくといいでしょう。
スモークツリーの育て方と特徴の育て方・管理方法
植え付け・植え替え
植え付け時期は11月〜3月ごろが適期です。
しかし、寒さが厳しい地域では、1月〜2月ごろの厳寒期は避けてください。
植え替えは鉢植え栽培で必要です。
土が染み込んでいかない、新芽が出ない、植え替えずに1〜2年が経過したなど、いずれかに当てはまる場合は植え替えを検討してください。
用土は水はけのいい土作りを心がけます。
庭植えでは、腐葉土、赤玉土、堆肥などをすき込んでから植え付けてください。
鉢植えでは市販の培養土を使うか、赤玉土や腐葉土、川砂などをブレンドして植え付けましょう。
また、スモークツリーの根は繊細です。
植え付け・植え替え時は、スモークツリーの根にストレスを与えないように注意してください。
肥料
植え付け時には元肥に有機質肥料を用土に混ぜ合わせておきます。その後は肥料を与えなくても問題なく育ちますが、生育が気になる時に限り、12月〜3月ごろに寒肥として緩効性肥料を与えてください。
剪定
剪定は落葉期の12月〜2月の間が適した時期です。樹形が乱れる時やコンパクトに仕立てたい場合は剪定をしましょう。
剪定の仕方は古く伸び過ぎた枝をカットします。不要枝や混み合った箇所も、枝の根元からしっかりと剪定します。花後の剪定はスモークツリーを弱らせてしまうことがあるので、伸び過ぎた枝をカットする程度に留めるようにしましょう。
病害虫
あまり病害虫の被害は見られませんが、稀にうどんこ病が発生したり、カイガラムシなどの被害にあったりするケースもあります。
いずれも日当たりや風通しが悪かったり、枝が混み合ったりしている箇所に発生しやすいです。
日当たり
スモークツリーは乾燥に強く、加湿には弱い傾向にあるため、水やりの仕方は乾燥気味に与えることがポイントです。
庭植えでは、根がしっかりと張れば降雨だけでも問題なく育ちます。夏場に雨が降らない日が続くようなら、たっぷりと水を与えてください。
鉢植えは、土の表面が乾いたタイミングで水やりをします。特に夏場は水切れを起こしやすいので、朝か夕方の涼しい時間帯を選び、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えましょう。冬場は休眠期に入るので、水やりは控えめにします。
水やり
スモークツリーは乾燥に強く、加湿には弱い傾向にあるため、水やりの仕方は乾燥気味に与えることがポイントです。
庭植えでは、根がしっかりと張れば降雨だけでも問題なく育ちます。夏場に雨が降らない日が続くようなら、たっぷりと水を与えてください。
鉢植えは、土の表面が乾いたタイミングで水やりをします。特に夏場は水切れを起こしやすいので、朝か夕方の涼しい時間帯を選び、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えましょう。冬場は休眠期に入るので、水やりは控えめにします。