シンボルツリーや庭木として、非常に人気のあるヤマボウシは、美しい白い花と果実の後は、紅葉もする三拍子揃った贅沢な樹木です。
四季を感じられる樹木なので、庭木には必ず一つは欲しいでしょう。
今回はヤマボウシの育て方や特徴について解説します。

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氏永 勝之
監修者 smileグループCEO
株式会社ガーデンメーカー 代表取締役
愛知農園植木苗木株式会社 専務取締役
一般社団法人ガーデンビジネス協会 代表理事
氏永 勝之

愛知県稲沢市生まれ。稲沢市が「日本四大植木産地」であることもあり、幼少期から植木に囲まれて成長。
東京農業大学卒業後、名古屋市内の造園会社に就職。公園の整備工事から国交省事業の国道整備工事における土木及び街路樹等の植栽工事に現場代理人として携わる。

執筆者 柴﨑光一

建築・インテリア学科卒の造園士×Webコンテンツクリエイター。 東京で建築、カナダのトロントで造園、その後カナダのハリファックスの大自然で植物と戯れながら、植物・庭・ガーデニングのWebコンテンツクリエイターを開始。 現在はヤシの木を主体とするドライガーデンの造園士とWebコンテンツ・ガーデニング商品の監修者としても活動中。日本での建築とカナダでの造園の経験に加え、趣味の植物やコケの収集、植物アート作りを生かして、 みなさんに植物や庭の魅力をお届けします。

目次

シンボルツリーとしてヤマボウシが人気な理由

ヤマボウシは里山ような雰囲気を作る雑木のため、近年人気が高いことが挙げられます。

上品な花や、食用にもできる果実を実らせるほか、葉も紅葉をすることが、庭木にとって非常に楽しめる木でしょう。

またヤマボウシは日本の本州から九州の山地に自生していることから、日本の気候風土にあいやすく、どの家庭でも大きな手間やメンテナスのコストも落とせて、生育させることができるのです。

ほかにも生長が遅いので、管理も簡単で初心者の方にも育てられる樹木となります。

特に一番厄介な剪定も、特に大いに必要なく、自然のままに生長させ、自然樹形を楽しむ樹木なのです。

ヤマボウシとハナミズキの違い

※写真はハナミズキ
ハナミズキ

ヤマボウシはハナミズキと非常に似ていることが挙げられます。

それもそのはずで、どちらもミズキ科ミズキ属に分類される品種です。

極端な違いとしては、ヤマボウシは日本産で、ハナミズキはアメリカ産のヤマボウシとなります。

ニホンヤマボウシとアメリカヤマボウシとして、しばしば分けられますが、違いは他にもあり、花に見えるガク(総苞片)の形が異なり、ヤマボウシは先端が鋭く尖っているのに対し、ハナミズキは丸いのです。

他にもその花の開花期も異なり、ハナミズキの方が早く、ヤマボウシはハナミズキが咲き終わった初夏に咲きます。
これは両種の花の咲き方が異なるために違いが生じているのです。

ハナミズキは葉が芽吹く前に、花を咲かせますが、ヤマボウシは先に葉を展開させた後に花を咲かせます。

ヤマボウシの果実

ヤマボウシの実
ヤマボウシの実は9月ごろに熟し始め、収穫ができます。
実の大きさは、約3cmほどで、イボがついたオレンジ色の外皮をしています。

実は生食も可能で、その味はマンゴーのようだと称されているのです。

ジャムや果実酒をつくることもできます。

ヤマボウシの葉

葉は大きな丸い葉で、少し艶があるような薄葉です。

品種によっては、葉脈の違いや、斑が入ったものなどがあります。

ヤマボウシの花

ヤマボウシの花は総苞片(そうほうへん)と呼ばれ、花に見える部分は、花ではなく葉の一部のガクです。

特にミルキーウェイという品種は、クリーム色をしており、大ぶりな花を咲かせるので美しいでしょう。

花言葉は「返礼」と「友情」です。

ヤマボウシ紅葉

落葉ヤマボウシ

秋になるとヤマボウシの葉は燃えるような紅色に紅葉します。

葉のつき方も大きくボリュームのある姿になるので、その姿は圧巻の美しさです。

落葉樹のヤマボウシ

日本に自生するヤマボウシは、落葉高木樹で紅葉を終えた葉は冬になると全て落葉します。

花の大きさも大きく、見応えのある花姿でしょう。
また樹形は地面から一本の幹が上へと伸びる「単幹」となり、上部に枝葉を伸ばし、真っ直ぐに高く伸びた姿になります。

落葉ヤマボウシ

常緑樹のヤマボウシ

中国を原産とするヤマボウシには常緑高木に分類されるものがあり、庭木で特に人気が高いヤマボウシです。

常緑のため1年中葉が付き、紅葉後も葉の色は紅色から緑色へと戻ります。

樹形姿も地面から複数の幹が伸びた「株立ち」のものが多く、上だけではなく横にも広がるタイプです。

常緑ヤマボウシ

ヤマボウシで作るお手軽レシピ

ヤマボウシの果実は食用にできる大変嬉しい樹木です。

そのまま生食もできるので、スイーツの飾り付けにもできます。
また、落葉性も常緑性もどちらも食用ができ、味も同じでマンゴーのような味わいです。
違いは見た目と色だけが違います。

今回はヤマボウシの果実で作る果実種とジャムの作り方を紹介します。

果実酒

①果実を洗いながら、外皮のイボのみを取り除きます。

②キッチンペーパー等でしっかりと水分を拭き取ります。

③容器瓶に果実(500g)・氷砂糖(500)・レモン(1/3)を入れ、ホワイトリカー(1800ml)を注ぎます。

④2ヶ月後に実を取り出し、さらに半年待つと飲めるようになります。

ジャム

①果実を洗った後に、水を切り、砂糖をまぶし1時間放置します。

②鍋に移し、弱火で火にかける。

③木べらでしっかりと潰しながら、かき混ぜ煮詰める。

④とろみが出てきたら、レモン汁を加えて味を整えます。

⑤お好みの味に整ったら完成です。

ヤマボウシの育て方

ヤマボウシは生長が遅いことに加え、寒さにも比較的強い樹木です。

剪定も特に必要ないことから、初心者でも育てやすい庭木となります。

しかし、いくらメンテナンスが簡単で多くを必要としないからといっても、管理を何もしないで放置というわけにはいきません。

お庭のスペースや植える箇所によっては、管理やケアが必要な場合もあり、怠っていると花や実の付きが悪くなるほか、病気、最悪枯死の原因となる場合もあるので、しっかりとしたケアと管理を心がけましょう。

剪定方法・剪定時期

ヤマボウシの栽培管理で特に気になることは、剪定ではないでしょうか。

冒頭で述べたように、剪定を必要としない樹木でもありますが、これは大きなお庭やスペースを確保できている場合のみ該当するでしょう。

植え付ける箇所に大きなスペースを確保できない場合や、高さを低く維持したい場合は剪定をしコントロールします。

剪定は極寒期を避けた冬の落葉期に行います。
ポイントは強剪定をせずに、枝抜きという方法で剪定をすることです。

好みの高さを決め、その箇所で切り、横の広がりも好みの箇所で切り取ります。

混み合っている箇所や古い枝も切りましょう。

また切る際は枝の根本から必ず切ることです。

植え付け・移植

12月から3月を目安に行いますが、根の損傷を避けるために、極寒期は避けます。

株の一回り大きい穴を掘り、株についた土の高さよりも数cm浅い深さにするとよいです。

鉢植えの場合は、3年に1回は植え替えを行います。

水やり

庭植えの場合は、根付いた後は水を必要としません。

鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら朝方に水を与えます。

肥料

植え付け時に緩効性化成肥料を元肥を土に混ぜ合わせましょう。

その後は特に必要はありません。

病気

特にありませんが、まれにうどんこ病が湿度が高く通気性が悪いと発生します。

特に梅雨時期は注意が必要です。

ヤマボウシを襲う害虫少ないですが、まれにカミキリムシの幼虫のテッポウムシが、幹を食害する恐れがあります。

ヤマボウシの注意点&デメリット

高温多湿な環境は避ける

ヤマボウシは比較的ハナミズキよりも病害虫の被害が少ない樹木です。

ハナミズキが罹る病気やウイルスには、対抗性もあり、罹りにくいとされています。

しかし、育てる環境や管理が悪いと病気にかかりやすくなるでしょう。

特に風通しの悪さや湿気がこもるような高温多湿になりやすい場所は控えることです。

うどんこ病や炭そ病になどにも罹る可能性が増えます。

日当たりの悪い場所は避ける

育てる環境が日の当たらない場所の場合ですと、花や実の付きが悪くなり、大きくならないことがおきます。

また、紅葉時にも色の発色が悪くなることもあるのです。

日の光があることで、紅葉はさらに赤みをますので、日当たりは必ず確保しましょう。

剪定には気を付ける

自然樹形で楽しめる木ですが、剪定をする際は特に最善の注意を払いましょう。

強剪定を避けた、枝抜きを行い、枝を間引くように透かすことです。
節と節の間で切ることは禁物です。

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まとめ

ヤマボウシは非常に四季を楽しめる美しい樹木です。

花だけではなく、実が美味しく食べれることが大きなポイントともいえるでしょう。

また美しい樹形を持つことから、お庭の雰囲気がナチュラルになるような雑木としても人気の高い樹木です。

落葉性のヤマボウシは単一で伸びる樹形もありますが、人工的に株立ちに仕立てたものがあるので、常緑性のヤマボウシと悩まれるのであれば、参考までに知ってもらえるとよいです。

大事なのはお庭の雰囲気とスペースにあった樹木を選ぶことですので、大きなリスクを取らずに、好みのヤマボウシを選びましょう。

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